2015年5月1日 5:12 AM

開発者向け Windows 10 プラットフォームのご紹介

本ブログは、Blogging Windows ” Welcoming Developers to Windows 10″ の抄訳です。

本日の Build カンファレンス (英語) では、数千人の開発パートナーの皆様の前で、Windows 10 をかつてない魅力的な開発プラットフォームとして構築する計画についてお話しました。多くの方がマイクロソフトに、そして今年は Windows 10 にも、期待を寄せてくださっていることを実感し非常に嬉しく思っています。
カンファレンスに参加できなかった方は、本日の午後以降こちらのページ (英語) にて基調講演をご覧いただけます。

目標は Windows 10 搭載デバイスの 10 億台突破

カンファレンスでもお話しましたが、マイクロソフトでは Windows 10 を提供開始から 2 ~ 3 年以内に 10 億台のデバイスに搭載するという大きな目標を立てています。これが達成されれば、Windows 10 は全エコシステムの中で初めて、10 億台のデバイスに対応したプラットフォームになります。この目標達成のために、無償のアップグレード プランを提供します。このプランを利用すれば、すばやく簡単に Windows 10 にアップグレードすることができます。また、新しいデバイスでも使用可能です (詳細は後日発表いたします)。

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コンシューマー、企業、開発者向けの Windows ストア

カンファレンスでは、新しい Windows ストアによって、エンドユーザー、企業、開発者にどのようなメリットがもたらされるのかについても詳しくご説明しました。開発者にとってのメリットは、開発したアプリを Windows 10 デバイス ファミリ全体に配布できることです。これによりユーザーは、必要なアプリを簡単に検索、購入、アップデートすることができます。

エンドユーザーにとってのメリットは、アプリのインストール/アンインストールの容易さと、幅広い支払いオプションです。あらゆる Windows デバイスを対象としたグローバルな支払い方法がサポートされています。たとえばクレジット カードを持っていない Windows Phone のユーザーは、アプリケーションの代金をキャリア (全世界 90 社以上に対応) の通話料金と合算して支払うキャリア決済オプションを利用できます。

企業にとってのメリットは、管理のしやすさです。管理者は、従業員にお勧めのアプリを紹介したり、Windows ストアから厳選したアプリや独自の LOB アプリを配布したりできます。発注書を使用した支払い方法もサポートされています。

さらに、以下にあげる開発者向けの新機能についても発表しました。

  1. すべての Windows 10 デバイスでキャリア決済に対応。これまでのスマートフォン事業の実績から判断すると、この機能により、新興市場での売上は 8 倍に伸びる見込みです。
  2. Windows 10 Microsoft Advertising SDK のアップデート。ビデオ広告とインストールの追跡機能がサポートされます。
  3. アプリ内でのサブスクリプション購入のサポート。
  4. Windows ストアの新しいアフィリエイト プログラム。

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革新をもたらすユニバーサル Windows プラットフォーム

ユニバーサルな Windows プラットフォームにより、開発者は幅広い Windows 10 デバイスに対応するアプリを開発することができます。プラットフォームのユーザー エクスペリエンス (UX) コントロールは、さまざまな画面サイズに合わせて自動的に調整されます。その後は開発者が個々のデバイスの機能に合わせてアプリをカスタマイズするだけです。たとえば、Cortana や Xbox Live の統合、信頼性の高いコマース サービスの提供、ナチュラル ユーザー インプットへの対応、ホログラムの作成などが可能です。

ユニバーサル Windows プラットフォームでは、Continuum を利用できます。以前、タブレットと PC 間でユニバーサル Windows アプリと Windows シェルをシームレスに切り替えるデモをご覧に入れましたが、本日はユニバーサル Windows アプリとスマートフォン向け Continuum を組み合わせて、スマートフォンを PC のように利用できるデモを実施しました。*

ユニバーサル Windows プラットフォームでは、アプリをホログラムとして機能させることも可能です。カンファレンスでは、世界初にして唯一のホログラフック コンピューター「Microsoft HoloLens」の発表から現在までのおよそ 100 日間の進展についてご説明しました。Microsoft HoloLens には、Windows 10 が搭載されており、実にさまざまな用途に活用できます。本日は、その活用例として Trimble 社のアプリをご紹介しました。このアプリを HoloLens 上で実行すると、建物の設計図を実世界の建造物や風景に照らして視覚化できます。これにより、クライアントがリモートで設計図の中を実際に歩いて回っているかのように体感したり、沿道から見た建物の外観を確認したりといったことが可能になります。さらに、ケース ウェスタン リザーブ大学とクリーブランド クリニックでは、HoloLens を活用して医学生たちが実際にメスを手に取らなくても外科手術の手順を学べる環境を整えており、本日この事例についても取り上げました。

多くのパートナー様が、ユニバーサル Windows プラットフォーム向けの優れたアプリを続々と開発しています。カンファレンスでは、USA Today と WeChat のデモをお見せしましたが、このほかにも Disney、Netflix、King など、多数のパートナー様が存在します。

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Windows 10 へのコードの移植が容易に

Windows には、アプリ開発に役立つさまざまなテクノロジが組み込まれています。昨年の Build カンファレンスでは、オープン ソースとミドルウェア パートナーのサポートの詳細、.NET のオープン ソース化、Visual Studio におけるネイティブ Cordova サポートについてご紹介しました。

今年のカンファレンスでは、4 種類の新しい SDK を発表しました。この SDK を使用すると、既存のコード ベースを移植してユニバーサル Windows プラットフォームの機能と統合し、Windows ストアから 10 億台の Windows 10 デバイスに向けてアプリを配布できるようになります。対応しているコード ベースは次の 4 種類です。

  1. Web サイト
  2. .NET および Win32
  3. Android Java/C++
  4. iOS Objective-C

本日発表したとおり、Adobe 社は今後 Win32 アプリ向けの SDK を利用して、Windows ストア向けに Adobe Photoshop Elements アプリと Adobe Premier Elements アプリを開発する予定です。マイクロソフトでは、Adobe 社のアプリに続いて、現在提供されている 1,600 万以上の Win32 アプリケーションすべてを、Windows ストアからお届けできるようにしたいと考えています。

King 社は既に Objective-C SDK を利用して、Windows Phone 向けの Candy Crush Saga をリリースしています。このアプリは、ごくわずかにコードを変更しただけで、短期間で市場に投入されたにもかかわらず、既にユーザー評価 4.5 点を獲得しています。

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Microsoft Edge

本日のカンファレンスでは、新ブラウザーの名称が「Microsoft Edge」となることも発表されました。この製品名には、開発者の皆様に最先端の Web 標準とセキュリティに対応したブラウザーを提供していくというマイクロソフトのビジョンが反映されています。Microsoft Edge は、Web ページに注釈を追加し共有する組み込み機能、不要な情報を削ぎ落としたシンプルな閲覧画面、Cortana の統合といった、画期的な特徴を備えたブラウザーです。このブラウザーでは、アプリが見つけやすくなると共に、JavaScript と HTML による将来の拡張性が予定されます。Microsoft Edge の詳細については、こちらのビデオをご覧ください。

 

今すぐ開発を始めましょう!

Windows 10 の開発は、今夏のリリースに向けて順調に進められています。カンファレンスでご紹介した機能のほとんどはリリースと同時にご利用いただけますが、一部提供が遅れる機能もあります (今年中に提供開始予定)。Windows 10 をサービスとしてリリースするメリットは、新しいテクノロジの準備ができしだい順次提供開始できる点です。

Windows ユニバーサル アプリの新しい開発ツールは、本日中に公開されます。また、本日 Windows 10 Technical Preview から最新の PC 向けビルドがリリースされました。お試しになりたい方は、Windows Insider Program にぜひご参加ください。

開発者の皆様にお役立ていただければ幸いです。

*ハードウェア要件が適用されます。