2015年5月1日 4:27 AM

Windows 10 Technical Preview ビルド 10061 の提供を開始

本ブログは、Blogging Windows ” Windows 10 Technical Preview Build 10061 now available ” の抄訳です。

皆様、こんにちは。

Fast リングを選択されている皆様を対象に、PC 向けの新たな Technical Preview 用ビルド 10061 の提供が開始されました。
このビルドは Windows Update で配信されるため、通常どおり Windows Update が実行されるタイミングで自動的にインストールされます。また、[すべての設定]、[Update & security]、[Windows Updates] の順に選択し [更新プログラムのチェック] ボタンをクリックすると手動でもインストールできます。
ビルド 10049 にはすべての言語パックがインストールされるためにアップグレードに長時間を要してしまうという不具合があったため、Slow リングのお客様にはこのビルドがプッシュされませんでした。
ビルド 10061 についても Fast リングのお客様の評価を待ってから Slow リングにプッシュするかどうかを決定します。Windows Insider Program で Fast リングと Slow リングという 2 種類の異なるアプローチを取る理由が、この言語パックの問題からもおわかりいただけることと思います。
ビルド 10049 をインストールした Fast リング参加者の方は、追加言語パックのインストールに関する問題について、こちらの手順に従って記憶域を解放 (英語) することを推奨します。

新しいビルドの概要

● メール アプリと予定表アプリを更新
アプリのパフォーマンスが改善されます。また、メールの UI は 3 つのペインで構成される見慣れた形式になり、メールと予定表をすばやく切り替えられるようになります。メール アプリではカスタマイズ可能なスワイプ ジェスチャがサポートされており、左方向および右方向のスワイプにそれぞれ削除、フラグを付ける/はずす、移動、開封済み/未開封にするなどの操作を割り当てられます。メール編集のエクスペリエンスも新しくなります。このメール アプリには、表の挿入、画像の追加、箇条書きやテキスト色の使用など、Word 同様の豊富な機能が搭載されています。新しいメール アプリと予定表アプリは、いずれも Office 365、Exchange、Outlook.com、Gmail、IMAP、POP、およびその他の主要なアカウント サービスをサポートしています。

● スタート メニュー、タスクバー、アクション センターの改善
このビルドではスタート メニュー、タスクバー、およびアクション センターに黒色のシステム テーマが新たに導入されます。また、スタート メニューとタスクバーの透明化が可能になり、スタート メニューのサイズも変更できるようになります。さらに、デスクトップの背景の色調に応じて配色を自動設定する機能がサポートされます。[すべての設定] で [パーソナル設定] を選択すると、スタート メニュー、タスクバー、およびアクション センターの表示色と透明度を調整できます。これらの設定をお試しのうえ、ぜひご意見をお聞かせください。また、お客様からのフィードバックに基づき、電源ボタンをスタート メニューの右上から左下に移動して操作性を改善しました。

● Continuum の改善
タブレットで操作しやすくなるようにタスクバーが最適化されます。タブレット モードに切り替えるとスタート ボタン、Cortana、およびタスク ビューのボタンのサイズがすべて大きくなり、タッチしやすいように配置されます。また、通知領域のアイテムもタッチしやすいように大きくなります。さらに、不要な表示を減らして画面を整理するために、既定ではピン留めされているアプリや実行中のアプリが削除されます。スタート メニューとタスク ビューでの起動および切り替えは引き続き使用可能です。タブレット モードで設定を変更すると、従来どおりタスクバーにアプリを表示できます。今回、タブレット モードで起動する設定が新たに導入されました。画面サイズが 10 インチ未満のタブレットには既定でこの設定が適用されます。

● タスク ビューの改善
タスク ビューが更新され、ウィンドウ アイコン、閉じるボタン、サムネイルなどの表示が調整されました。この変更は、Alt + Tab ショートカットやスナップ アシストに適用されます。また、タスクバーの新しいアイコンがタスク ビューでも使用されます。

● 仮想デスクトップの改善
仮想デスクトップの作成数が無制限になりました。画面に表示しきれなくなった場合は、新しいオーバーフロー エクスペリエンスを使用して任意のデスクトップにアクセスできます。なお、デスクトップでのタスクバーの既定の動作を決定するために皆様からのご意見をお待ちしています (英語) ので、ご協力をお願いいたします。

このビルドで修正された問題

● Outlook で新着メールのインデックス作成が動作しない不具合が修正されました。
● Hyper-V を有効化できない不具合が修正されました。
● ユニバーサル アプリ プロジェクトを新規作成する際に Visual Studio がクラッシュする不具合が修正されました。
● Project Spartan で発生していたいくつかの問題が修正され、タイトル バーをダブルクリックして表示を最大化できるようになりました。また、お気に入りバーの配置を調整し、お気に入りバーの端よりも下にテキストやアイコンの一部が表示される不具合が修正されました。

このビルドの既知の問題

● 多少厄介な問題ですが、このビルドでは Win32 (デスクトップ) アプリをスタート メニューから起動できません。回避策として、まずアプリを検索して起動してからタスクバーにピン留めしておくと、すぐにアクセスできるようになります。
● アップグレード後、Windows ストアのベータ版 (灰色のタイル) と Project Spartan のピン留めが解除されます。この問題については、スタート メニューからすべてのアプリを再度タスクバーにピン留めすることで対処できます。
● このビルド (17.4008.42281.0) に含まれているバージョンのメール アプリと予定表アプリでは、入力した文字がすべて 2 回ずつ表示されるという問題が確認されています。ストレスが溜まる問題ですが、面白い気もします。この問題は Windows ストアのベータ版 (灰色のタイル) から入手できる更新されたバージョンのアプリ (17.4016.42291.0) では修正されています。インターネットに接続されているデバイスでアップグレードした後、初めてログインしてから 15 分以内にメール アプリと予定表アプリを起動しなければ、アプリが自動的に更新されます。また、Windows ストアのベータ版にアクセスするといつでも手動で更新できます。
● Cortana はユーザーの役に立つ項目を強調表示しますが、一部の機能はまだ実装されていません。現在、実装作業を進めています。
● ログイン時およびログアウト時に、黒い画面にマウス カーソルのみが表示されるという問題が確認されています。この問題は Windows Update から入手できる次のバージョンで修正される予定です。
● 現在、Xbox Music およびプレビュー版の音楽アプリで楽曲をダウンロードできません。この問題も Windows Update から入手できる次のバージョンで修正される予定です。
● 音声の再生中にアプリを最小化すると、再生が停止する場合があります。
● Project Spartan でアドレス ボックスのテキストを選択しても強調表示されません。ただし、アドレス ボックス内のテキストを右クリックすると、切り取り/コピー/貼り付けの各機能は正常に使用できます。この問題も Windows Update から入手できる次のバージョンで修正される予定です。
● 拡大鏡を固定モードにすると正常に動作しません。この問題も Windows Update から入手できる次のバージョンで修正される予定です。

まとめ

マイクロソフトは、Windows Insider Program 参加者の皆様の継続的なご協力に感謝すると共に、このビルドをご活用いただけることを願っております。
引き続き、Windows Feedback アプリから問題の報告やご提案をぜひお寄せください。
間もなく //build/ 2015 カンファレンス (英語) が開催されますので、こちらもご期待ください。また、カンファレンスの会場で私を見掛けましたらぜひお声掛けください。

最後までお読みいただきありがとうございました。
Gabe Aul