Windows 10 April 2018 Update を発表

※本ブログは、2018年4月27日(金)にマイクロソフト米国本社が公開したブログ「Make the Most of Your Time with the New Windows 10 Update」の抄訳をベースに作成されています。

1 日はすべての人に等しく 24 時間与えられています。しかし、現代社会において多くの人は常に時間に追われており余裕がなく、もっと時間が欲しいと考えています。足りないのは仕事にかける時間ではなく、好きなことのために使う時間です。マイクロソフトは、こうした時間にかかわる問題を解消する新機能の開発に日々取り組んでいます。

Windows 10 は、マイクロソフトが提供する最新かつ最も安全なオペレーティング システムです。すべての人々にさらなるクリエイティビティを発揮していただけるように、これまで Creators Update や Fall Creators Update を提供してきました。今回提供する最新の Windows 10 April 2018 Update では、プライベートや仕事において、皆様が大切にしていることのために使える貴重な「時間」をさらに作り出します。

タイムラインで、複数のデバイスから簡単に必要なものが見つかる

さまざまなタイプのデバイスが普及し、情報が爆発的に増えたことにより、私たちが画面に向き合う時間が長くなってきています。空き時間に画面をチェックしてしまうという人も少なくありません。また、情報は複数のデバイスでばらばらに受け取ることが増えたため、必要な情報をすぐに見つけることが以前よりも難しくなりました。「ドキュメントを作成したのに、メールやフォルダーをいくら探しても見つからない」、「以前に見たお気に入りの写真や動画をどこに保存したのか覚えていない」という苦い経験を多くの人がしているのではないでしょうか。タイムラインを使用すれば、こうした探しものにかける時間を大幅に減らすことができます。

タイムラインを使用すると、Windows 10 PC で行った作業を、当日、先週、数週間前など、30 日前まで遡って簡単に見つけ出すことができます。また、外出先で作業を行う人が増えているため、Microsoft アカウントにサインインした状態で iOS や Android デバイスから Microsoft Edge や Office 365 上で行った作業を、Windows 10 PC に切り替えて再開できるようにもしました2。たとえば、自宅をリフォームしようとしている人が外出中にスマートフォンを使って浴室の洗面台をどれにするか検討し、家に帰ってから PC でそのまま購入手続きをしたり、あるいは、通勤中のバスの中でドキュメントの編集を始めて、職場に着いたらデスクの PC ですぐに作業を再開したりすることなどが可能です。
・Windows 10 PC上でのタイムラインの日本語での説明動画はこちら
・iOS や Android デバイスとWindows 10 PCとの連携に関する日本語での説明動画はこちら

集中モードで、集中力をすぐに取り戻せる

最近では、多くの人が 1 日 3 ~ 6 時間ほど画面の前で作業しています。そのほとんどの時間を費やしているのが、ソーシャル メディアの利用です。情報が絶えず流れ、それを複数のデバイスで受け取っているため、どの情報にもなかなか集中できません。スクロールを続けているうちにさまざまな形で集中力が削がれ、何が重要な情報であるかわからなくなってしまうこともあります。こうした集中力の欠如は、実際に問題になりつつあります。職場で従業員がある作業を始めてから、それが中断されたり、別の作業に切り替えたりするまでの時間は平均約3 分と言われています (会議を除く)。その中断の後、再び作業に集中できるようになるまでには平均 23 分かかるため、生産性の面でも創造力にも悪影響を与えます。

April 2018 Update では、集中力の維持に役立つ集中モードが導入されます。集中モードをオンにすると、ソーシャル メディアの通知などに邪魔されなくなるため、そのとき行っている作業に集中することができます。また、集中したい時間帯に自動でオンになるように設定することもできます。作業を終え、集中モードがオフになると、作業している間に届いていた通知、メール、最新情報などがまとめて表示されます。もし作業中でも特定の人からの連絡を受信したい場合は、その人からの電話やメールは受信できるように設定することもできます。
集中モードの日本語での説明動画はこちら

さらに、Web での作業にも集中していただけるよう、Microsoft Edge の機能もアップデートしました。オーディオ アイコンを追加し、音声が再生されているタブをミュート/ミュート解除できるようにしました。また、書籍、PDF、読み取りビューのページを全画面表示できるようにし、気が散ることなく閲覧できるようにしました。さらに、Web の支払いフォームを自動入力するオプションで、住所、支払い方法、その他の情報を安全に保存できるようにし、オンライン ショッピングをさらに気軽に楽しんでいただけるようにしました1。また、新しい印刷オプションを追加し、印刷物から不要な要素を排除して見やすい形式で Web ページを印刷できるようにしました2。さらに、読解のサポートが必要なユーザー向けに、読解力補助を有効にできる新しい Grammar Tools ボタンを追加し3、ページ上の単語を音節分解したり、名詞、動詞、形容詞などを品詞ごとに強調表示したりできるようにしました。
Microsoft Edge の新機能に関する日本語での説明動画はこちら

音声による自然な入力が可能に

キーボードを使わずに、デバイスに直接話しかけることで自然入力できる新たなコンピューティング エクスペリエンスを追加しました3。この音声入力機能は、最新のエクスペリエンスやエンターテイメントでの利用にとどまらず、ユーザーのデバイス操作そのものを劇的に変える可能性を秘めています。

April 2018 Update では、音声入力テクノロジの 1 つとして Dictation を導入し3、かつてないほど簡単に文章を作成したり、音声のみでメモを取ったりできるようにしました。音声入力を開始するには、Windows 10 またはアプリでテキスト フィールドにカーソルを合わせ、Windows キー+ H キーを押します。この Windows 10 の Dictation 機能の強化により、これまでよりも皆様にアイデアをすばやく正確に記録していただけるようになりました。この機能を使用することで、同僚と何気なく話していたアイデアをすばやく書き留められるほか、親友の結婚式のために練習しているスピーチ内容をテキストとして記録することができます。

April 2018 Update ではコルタナを有効にすると、音声だけで PC から直接スマート ホームを管理することができます4。たとえば、仕事で疲れた日に暖かい家に帰りたいと思ったら、PC で コルタナ をタップし、「コルタナさん、リビングの温度を 22 度に設定して」と言うだけで、ecobee (英語)Honeywell (英語)Nest (英語) のラーニング サーモスタットを制御できます5

Always Connected PC構想を加速

April 2018 Update では、以前の「モバイルプラン」を「モバイル通信プラン」へとアップデートしました。以前の「モバイルプラン」では、ユーザーのデータプランの決済が Microsoft Store であったのに対し、「モバイル通信プラン」では通信事業者が提供するサービスで決済するように変更されました。このアップデートにより、世界中の通信事業者がこのサービスを使えるように開放され、ユーザーにとっては選択肢が広がり、利便性も高まることになります。「モバイル通信プラン」は eSIM にも対応しているため、eSIM 対応 PC では、海外に移動しても、SIM を入れ替える必要がなく、Web から登録するだけで LTE を使用できます。

新しい元号に向けた対応

April 2018 Update では、今後 新しい元号が発表された際にスムーズに対応できるよう準備をしています。新しい元号となる 2019 年 5 月に先立ち、April 2018 Update では各元号の期間を保持しているレジストリが更新されます。現時点では新しい元号の名称が公表されていないため、変更されるレジストリでは 2019年 5 月 1 日 以降の年号を「??」と扱います。

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Nls\Calendars\Japanese\Eras]
“1868 01 01″=”明治_明_Meiji_M”
“1912 07 30″=”大正_大_Taisho_T”
“1926 12 25″=”昭和_昭_Showa_S”
“1989 01 08″=”平成_平_Heisei_H”
“2019 05 01″=”??_?_??????_?”

Microsoft IME の予測入力サービス

April 2018 Update より、日本語 IME の予測入力候補に「住所」と、日本マイクロソフトの女子高生 AI 「りんな」の候補を表示できるようになりました。既定ではオフになっていますので、以下の方法で設定を変更してご利用ください。

  1. タスク バーの右側にある IME モード アイコン(画面右下の「あ」または「A」のアイコン)を右クリックします。
  2. [プロパティ] をクリックして、Microsoft IME の設定を開きます。
  3. [詳細設定] をクリックして、Microsoft IME の詳細設定を開き、[予測入力] タブをクリックします。
  4. [予測入力サービス] の[クラウド候補] [住所] [りんな] にチェックをつけて、[OK] をクリックします。

「住所」は、住所入力時に入力を補完してほしい時にご活用ください。「りんな」は、カジュアルなコミュニケーションなどでご活用ください。

  入力予測で「住所」を使用した例      入力予測で「りんな」を使用した例

April 2018 Update にはこの他にも多数の新機能が追加されています。たとえば、法人のお客様向けのシンプルな IT 管理ツール、写真、3D、Windows Mixed Reality を使用した新しい機能、オンラインの安全を強化する新機能、PC ゲーム エクスペリエンスの機能強化などがあります。

April 2018 Update は、4 月 30 日 (月) (米国時間)より無料ダウンロードによる提供を開始します。

大切な時間に集中できる Windows 10 April 2018 Update をぜひご利用ください。

1 Microsoft Edge には、セキュリティ コード (CVV) 情報は保存されません。
2 このオプションは、特定の種類の Web ページのみで使用できます。
3 Dictation の新機能およびGrammar Toolsは一部の言語のみで使用可能です。日本語対応は未定です。
4 Cortana は一部の提供地域のみで使用可能です。また、エクスペリエンスは地域やデバイスによって異なります。Cortana Skills は米国のみで使用可能で、一部のホーム オートメーション サービスと連携します (有料のサブスクリプションが必要な場合があります)。
5 デバイスごとに追加の要件が適用される場合があります。

モバイルバージョンを終了