AI で変わる働き方 ― マイクロソフトの取り組み

マイクロソフトの各部門のリーダー 7 名が、それぞれの学びから得られたデータと知見、そして組織が未来に適応するために AI がどのように役立つかについてお伝えします。

本ブログは、米国に公開された “AI Is Already Changing Work—Microsoft Included” の抄訳です。

ビジネス リーダーたちは、AI がどのように働き方を変革するのかを理解するためにマイクロソフトの取り組みに注目しており、私たちはそれに応えたいと考えています。マイクロソフトは、生産性を向上させ、カスタマー サービスから営業まであらゆるビジネス プロセスを刷新するために、全社規模で Copilot を活用しています。自律型エージェントは、こうした成果をいっそう促進するでしょう。

あらゆる組織が AI 主導の文化を築き、働き方を再構築できるよう、各分野のリーダー 7 名に、Copilot を活用して成長の促進、コストの最適化、お客様のニーズへの的確な対応を実現し、従業員がより大きな影響力を発揮できるようにする方法を共有してもらいました。

リーダーのご紹介

カスタマー サービス
Mala Anand
コーポレート バイス プレジデント
営業
Sandeep Bhanot
コーポレート バイス プレジデント
マーケティング
Jessica Daughetee
バイス プレジデント
人事
Christopher Fernandez
コーポレート バイス プレジデント
財務
Cory Hrncirik
ディレクター
法務
Hossein Nowbar
最高法務責任者兼コーポレート バイス プレジデント
IT
Nathalie DHers
コーポレート バイス プレジデント

Copilot の初期の効果 (部門別)

カスタマー サービス
問い合わせの解決時間が 12% 短縮1
営業
1 つのビジネス グループにおける営業担当者あたりの売上高が 9.4% 増加2
マーケティング
Azure.com でのコンバージョン率が 21.5% 向上3
人事
従業員向けセルフサービスでの質問に対する回答の精度が 42% 向上4
財務
現金回収に関する案件の解決時間が 60% 短縮5
法務
2025 年の規制関連業務にかかる外部コストが 5% 減少の見込み6
IT
従業員のセルフヘルプの成功率が 36% 向上7

マイクロソフトのリーダー 7 名への 5 つの重要な質問

質問別に見る

Copilot はどのようなビジネス目標の達成に役立っていますか。

営業

「営業リーダーとして収益の拡大を目指しています。そのため、営業チーム全体で Copilot を活用し、パイプラインと取引のスピードを上げ、コンバージョン率を高め、最終的に営業担当者のエクスペリエンス向上を図っています」

Sandeep Bhanot

マーケティング

「250 近くの市場の 200 以上のキャンペーンに向けて、新しいコンテンツを作成し続け、年間 14 万ものクリエイティブ資産を管理しています。Copilot により、この膨大な仕事量が軽減され、市場投入の迅速化を実現できています」

Jessica Daughetee

財務

「Copilot は、契約やベンダー提案書のレビュー、複雑な財務データの分析、過去の納税申告書から得られたインサイトの活用など、膨大な量の情報を統合して、財務チーム全体をサポートしてくれています。これにより、精度が高く迅速な戦略的意思決定が可能になり、競争の激しい市場における機動力が向上しています」

Cory Hrncirik

人事

「チームの従業員エクスペリエンスを、いわば不協和音から調和の取れた交響曲へと変えようとしています。Copilot は、自然言語で入力されたリクエストを理解し、正確でパーソナライズされた回答を提供することで、従業員の認知負荷を軽減します。そのため、従業員は必要な情報を見つけるためにさまざまなツールやアプリケーションを手動で操作する必要がなくなります」

Christopher Fernandez

IT

「従来のボットや電話、メールでのサポート チャネルに代わり、Copilot を主要なデジタル窓口として 22 万人の従業員に提供しています。ヘルプデスクで Copilot を使用したところ、初期段階で全体的なユーザー満足度が 18% 向上しました」8

Nathalie D’Hers

法務

「私たちは、規制とコンプライアンスのライフサイクル全体にわたり、さまざまな業務を支援しています。その中には、世界中の規制機関が関心を持つありとあらゆるトピックに関する、年間数千件の問い合わせへの対応も含まれます。Copilot は、規制の要約や分析の効率化、明確なガイダンスの作成、過去の回答からの学習を通じて、増加する規制上の要求に対し、チームがより効果的かつ効率的に対応するのに役立っています」

Hossein Nowbar

カスタマー サービス

「私たちは音声通話、メール、ライブ チャットを通じて、年間 3 億 2,600 万件以上の顧客対応を行っています。Copilot でそれぞれのお客様からの問い合わせをより迅速に解決し、日常的なサポート対応を自動化して、何よりもカスタマー エクスペリエンスを向上させることができるようになりました」

Mala Anand

「AI への投資から真に利益を上げるためのカギは、人間中心のアプローチです。従業員 1 人ひとりがこれらのツールを業務に活用できるようにすることが重要です」

Christopher Fernandez
人事

現在 Copilot で改善を図っているプロセスのうち、最も重要なものはどれですか。

財務

「Copilot で見積もりから入金までのプロセスを効率化しています。これは、業務効率の向上、キャッシュ フローの改善、市場の変化やお客様のニーズへの迅速な対応に不可欠です。これらのワークフローを最適化することで、財務チームはより戦略的な活動やデータに基づく意思決定に集中できるようになっています」

Cory Hrncirik

営業

「多くのアカウントを管理する担当者のために、営業活動プロセスの再構築に重点的に取り組んでいます。Copilot の活用により、20 もの異なるツールで情報を探す手間が省け、営業担当者はもっと効率的に見込み客やお客様との有意義な関係構築に専念できます」

Sandeep Bhanot

法務

「規制やコンプライアンスに関する法務の状況が大幅に複雑化し、対応事項も急増しています。この分野において Copilot は、より効率的に一貫して対処するのに役立っています」

Hossein Nowbar

IT

「日々、IT 関連の問題に多くの時間を費やしています。Copilot によるヘルプデスクの効率化により、従業員はサポートを介さずに迅速に回答を得られるようになり、サポート件数が減少して、担当者は複雑な問題に集中できるようになっています」

Nathalie D’Hers

マーケティング

「手動によるコンテンツ作成を減らすために Copilot を活用しています。Copilot は既存のテンプレートから自動で Webページを作成したり、簡単な Web サイトの変更を即座に反映したりできます。煩雑で時間のかかる作業を AI に任せることで、デザイナーはもっとクリエイティブな業務やイノベーションに集中できるようになります」

Jessica Daughetee

カスタマー サービス

「最も重点的に取り組んでいるプロセスは、サポート対応です。Copilot はお客様に質の高い回答をすばやく提供することを可能にし、それによってサポート チームの効率も向上しています」

Mala Anand

人事

「パーソナライズされた従業員エンゲージメント プロセスという大きな目標の実現に向けて取り組んでいます。Copilot を活用すれば、使用している 108 のツールの切り替えを最小限に抑えることができます。Copilot はこうしたツールが背景に溶け込むような非常に直観的なインターフェイスを備え、効率化とチーム メンバーの認知負荷の軽減を実現しています」

Christopher Fernandez

「AI を活用することでキャンペーン作成プロセスが大幅にスピードアップしたため、もっとクリエイティブで戦略的な業務に専念できるようになりました」

Jessica Daughetee
マーケティング

AI の最大のビジネス価値はどこにあると思いますか。

営業

「あるビジネス グループでは、Copilot により、営業担当者 1 人あたりの売上高が 9.4% 増加し、ツールの利用頻度が高いユーザーの成約率は 20% 上昇しました。9 さらに、営業組織全体での営業機会は 5% 増加しています」10

Sandeep Bhanot

法務

「法律関連業務の量と複雑さは増していますが、人員は増えていません。調査の結果、Copilot を活用することで法的な問題への対応速度が 32% 向上することがわかりました。さらに、調査に回答したスタッフの 87% が生産性が向上したと述べており、77% が業務品質の改善を認めています。11 規制関連業務においては、2025 年に法務担当者のリソース キャパシティが 20% 増加し、外部リソースへの支出が 5% 減少する見込みです」12

Hossein Nowbar

マーケティング

「AI によりデジタル カスタマー エクスペリエンスが向上し、デジタル キャンペーンの作成プロセスが 12 週間から 3 週間に短縮されました。13 また、従来のチャットと比較して AI アシスタントとのエンゲージメントが 4.75 に増加し、Azure.com でのコンバージョン率が 21.5% 向上しました」14

Jessica Daughetee

カスタマー サービス

「Copilot はサポート案件の解決を支援し、対応プロセス全体にわたりカスタマー サポートに貢献しています。1 つのチームでは、問い合わせを解決するまでの時間が 12% 近く短縮されています。15 また、チャット量が増加する中で、対応時間は最大 16% も減少しています。16 エージェントの追加により、2025 年に向けてチーム全体でさらなる効率化とコスト削減を見込んでいます」

Mala Anand

人事

「大多数のサポート リクエストに Copilot で対応できるようセルフサービスの水準を維持し、対応しきれない残りのリクエストを人間が引き継ぐようにしたいと考えています。現在の人事セルフサービス システムを使っている従業員と比較して、Copilot を使っている従業員は、回答の正確さが 42% 向上したと実感しており、その結果、問い合わせをする可能性が 54% 低くなることが見込まれます」17

Christopher Fernandez

財務

見積もりから入金までのプロセスに Copilot を活用することで、エージェントによる回収案件の解決時間を 60% 短縮し18 資金の回転率を高め、チームの生産性を向上させて、カスタマー エクスペリエンスを改善しています。業務によるキャッシュ フローを改善することで、資本の配分を最適化し、株主に対して高い利益をもたらすことができます」

Cory Hrncirik

IT

「特に魅力的な取り組みを挙げるなら、ヘルプデスク用の Copilot の構築とテストです。Copilot による全体的なセルフヘルプの成功率は、現在のセルフヘルプ ソリューションよりも 36% 高くなると予想されています19。私たちの目標は、ほとんどのユーザー インタラクションにおいてセルフヘルプの成功率を向上させることです」

Nathalie D’Hers

「営業担当者の役割そのものを自動化するのではなく、Copilot とエージェントがバックグラウンドで営業担当者をサポートし、必要に応じて引き継ぐことを目指しています」

Sandeep Bhanot
営業

AI による変革プロセスが進んでいる今、他のビジネス リーダーに伝えたい最も重要なポイントは何ですか。

IT

「Copilot を単にビジネスのコストを削減する手段として考えるのではなく、部門に再投資できるリソースを確保する手段として考えてください」

Nathalie D’Hers

財務

「すべてのプロセスに対して継続的な改善アプローチを取り、単一のプロジェクトとして考えるのではなく、その過程を受け入れましょう。まず、担当者がプロセスを明確にし、不要なタスクや制約を特定できるようにします。次に、Copilot を利用できる部分を見極めます。その後、Copilot を導入し、ビジネス成果を測定します。このステップの繰り返しです」

Cory Hrncirik

営業

「真の AI 変革は、テクノロジーと同じくらい、プロセスと人にも関係しています。人に関する側面では、導入と変革管理の要素をしっかりと考える必要があり、AI を活用してビジネス プロセスを再形成し、見直し、最適化することで、最大限の成果を達成することが求められます」

Sandeep Bhanot

法務

「Copilot は、ほぼすべてのコア ビジネス プロセスに革命をもたらす可能性を秘めていますが、今すぐ着手することが重要です。AI は反復的な取り組みであり、使えば使うほど進化し、人間のスキルも向上します」

Hossein Nowbar

マーケティング

「まずは広く網を張り、実際に業務に携わる従業員からアイデアを集めます。プロジェクトの優先順位を決める際は、継続的な小さな改善のために生成 AI を使用するだけでなく、大きな効果を得られるようにプロセス全体を再構築しましょう」

Jessica Daughetee

人事

「日々の習慣化を目指しましょう。私たちは、パーソナライズされた従業員エンゲージメントを通じて、従業員の信頼を築き利用を促進するために、繰り返し使える頻度の高いシナリオから取り組みを始めました。それを基盤として、より複雑な AI シナリオを構築しています」

Christopher Fernandez

カスタマー サービス

「自律型エージェントは、エンドツーエンドのサポート エクスペリエンスに大きな変革をもたらすでしょう。さまざまなプロセスにわたって課題を自動化する多くの可能性が開かれ、従業員は日常の煩雑なタスクから解放されて、仕事に対する満足度が向上します」

Mala Anand

「データはきわめて重要です。人工的なデータの境界を取り払い、データ資産全体にわたり、法令を遵守しつつ、安全にデータにアクセスできるように取り組んでください」

Hossein Nowbar
法務

今後数年間で Copilot とエージェントがもたらす最大の影響は何でしょうか。

法務

「Copilot とエージェントは、さまざまな状況で膨大な量の法的な未処理の業務を削減することができます。当チームの仕事は主に企業中心ですが、無償の社会貢献活動の 1 つの影響力をほぼ 9 高めることが予測されるエージェントも開発しました」20

Hossein Nowbar

営業

「エージェントは営業機能における革新的な存在になるでしょう。自律型エージェントは、営業担当者の代わりに大勢の見込み客を探して評価し、営業担当者の生産性と効率を高めるのを後押しします」

Sandeep Bhanot

人事

「AI を活用して従業員との新しいかかわり方を切り開くことで、人事部門は大きく様変わりするでしょう。自律型エージェントは異種システム間のアクションとデータを管理し、すべての人事プロセスにおいて先を見越したガイダンスを提供します。これにより、ビジネスの俊敏性と従業員エクスペリエンスが向上し、成長が促進されます」

Christopher Fernandez

IT

「Copilot とエージェントを使えば、IT サービスのさまざまな面を再検討する絶好の機会がもたらされます。問題の自動修復と予防的な修復が、透明性を確保して行われるか、ユーザーとの対話を通じて 1 人ひとりの状況に応じたソリューションを通じて行われることで、IT 業務に確実に変革がもたらされるでしょう」

Nathalie D’Hers

マーケティング

「すでに Copilot を使って迅速な意思決定ができるようになっており、さらにエージェントを活用すれば、お客様のニーズを予測し、これまでにないレベルでパーソナライズできるようになります。マーケティングの業務は、単純作業からより戦略的な仕事へとシフトしていくでしょう」

Jessica Daughetee

財務

「Copilot とエージェントは、タスクの効率化と自律化を促進し、すべての財務プロセスにおいて効率を向上させるでしょう。これにより、データや情報が効果的に統合され、従業員は価値の高い業務に集中できるようになります。その結果、生産性が向上し、会社や株主の利益が増加します」

Cory Hrncirik

カスタマー サービス

「最初のサポート窓口が AI になるでしょう。私たちは、Copilot とエージェントを活用した自律型コール センターの開設を目指しています。これにより、問題の迅速な解決が可能になり、お客様の問題の大部分が完全にセルフサービスで対応できるようになります」

Mala Anand

部門別に見る

カスタマー サービス

Mala Anand

コーポレート バイス プレジデント

12%

サポート案件の解決時間の短縮率1

Copilot はどのようなビジネス目標の達成に役立っていますか。

「私たちは音声通話、メール、ライブ チャットを通じて、年間 3 億 2,600 万件以上の顧客対応を行っています。Copilot でそれぞれのお客様からの問い合わせをより迅速に解決し、日常的なサポート対応を自動化して、何よりもカスタマー エクスペリエンスを向上させることができるようになりました」

現在 Copilot で改善を図っているプロセスのうち、最も重要なものはどれですか。

「最も重点的に取り組んでいるプロセスは、サポート対応です。Copilot はお客様に質の高い回答をすばやく提供することを可能にし、それによってサポート チームの効率も向上しています」

AI の最大のビジネス価値はどこにあると思いますか。

「Copilot はサポート案件の解決を支援し、対応プロセス全体にわたりカスタマー サポートに貢献しています。1 つのチームでは、問い合わせを解決するまでの時間が 12% 近く短縮されています。15 また、チャット量が増加する中で、対応時間は最大 16% も減少しています。16 エージェントの追加により、2025 年に向けてチーム全体でさらなる効率化とコスト削減を見込んでいます」

AI による変革プロセスが進んでいる今、他のビジネス リーダーに伝えたい最も重要なポイントは何ですか。

「自律型エージェントは、エンドツーエンドのサポート エクスペリエンスに大きな変革をもたらすでしょう。さまざまなプロセスにわたって課題を自動化する多くの可能性が開かれ、従業員は日常の煩雑なタスクから解放されて、仕事に対する満足度が向上します」

今後数年間で Copilot とエージェントがもたらす最大の影響は何でしょうか。

「最初のサポート窓口が AI になるでしょう。私たちは、Copilot とエージェントを活用した自律型コール センターの開設を目指しています。これにより、問題の迅速な解決が可能になり、お客様の問題の大部分が完全にセルフサービスで対応できるようになります」

営業

Sandeep Bhanot

コーポレート バイス プレジデント

9.4%

1 つのビジネス グループにおける営業担当者 1 人あたりの売上高の増加

Copilot はどのようなビジネス目標の達成に役立っていますか。

「営業リーダーとして収益の拡大を目指しています。そのため、営業チーム全体で Copilot を活用し、パイプラインと取引のスピードを上げ、コンバージョン率を高め、最終的に営業担当者のエクスペリエンス向上を図っています」

現在 Copilot で改善を図っているプロセスのうち、最も重要なものはどれですか。

「多くのアカウントを管理する担当者のために、営業活動プロセスの再構築に重点的に取り組んでいます。Copilot の活用により、20 もの異なるツールで情報を探す手間が省け、営業担当者はもっと効率的に見込み客やお客様との有意義な関係構築に専念できます」

AI の最大のビジネス価値はどこにあると思いますか。

「あるビジネス グループでは、Copilot により、営業担当者 1 人あたりの売上高が 9.4% 増加し、ツールの利用頻度が高いユーザーの成約率は 20% 上昇しました。9 さらに、営業組織全体での営業機会は 5% 増加しています」10

AI による変革プロセスが進んでいる今、他のビジネス リーダーに伝えたい最も重要なポイントは何ですか。

「真の AI 変革は、テクノロジーと同じくらい、プロセスと人にも関係しています。人に関する側面では、導入と変革管理の要素をしっかりと考える必要があり、AI を活用してビジネス プロセスを再形成し、見直し、最適化することで、最大限の成果を達成することが求められます」

今後数年間で Copilot とエージェントがもたらす最大の影響は何でしょうか。

「エージェントは営業機能における革新的な存在になるでしょう。自律型エージェントは、営業担当者の代わりに大勢の見込み客を探して評価し、営業担当者の生産性と効率を高めるのを後押しします」

「営業担当者の役割そのものを自動化するのではなく、Copilot とエージェントがバックグラウンドで営業担当者をサポートし、必要に応じて引き継ぐことを目指しています」

Sandeep Bhanot
営業

マーケティング

Jessica Daughetee

バイス プレジデント

21.5%

Azure.com でのコンバージョン率の向上3

Copilot はどのようなビジネス目標の達成に役立っていますか。

「250 近くの市場の 200 以上のキャンペーンに向けて、新しいコンテンツを作成し続け、年間 14 万ものクリエイティブ資産を管理しています。Copilot により、この膨大な仕事量が軽減され、市場投入の迅速化を実現できています」

現在 Copilot で改善を図っているプロセスのうち、最も重要なものはどれですか。

「手動によるコンテンツ作成を減らすために Copilot を活用しています。Copilot は既存のテンプレートから自動で Webページを作成したり、簡単な Web サイトの変更を即座に反映したりできます。煩雑で時間のかかる作業を AI に任せることで、デザイナーはもっとクリエイティブな業務やイノベーションに集中できるようになります」

AI の最大のビジネス価値はどこにあると思いますか。

「AI によりデジタル カスタマー エクスペリエンスが向上し、デジタル キャンペーンの作成プロセスが 12 週間から 3 週間に短縮されました。13 また、従来のチャットと比較して AI アシスタントとのエンゲージメントが 4.75 に増加し、Azure.com でのコンバージョン率が 21.5% 向上しました」14

AI による変革プロセスが進んでいる今、他のビジネス リーダーに伝えたい最も重要なポイントは何ですか。

「まずは広く網を張り、実際に業務に携わる従業員からアイデアを集めます。プロジェクトの優先順位を決める際は、継続的な小さな改善のために生成 AI を使用するだけでなく、大きな効果を得られるようにプロセス全体を再構築しましょう」

今後数年間で Copilot とエージェントがもたらす最大の影響は何でしょうか。

「すでに Copilot を使って迅速な意思決定ができるようになっており、さらにエージェントを活用すれば、お客様のニーズを予測し、これまでにないレベルでパーソナライズできるようになります。マーケティングの業務は、単純作業からより戦略的な仕事へとシフトしていくでしょう」

「AI を活用することでキャンペーン作成プロセスが大幅にスピードアップしたため、もっとクリエイティブで戦略的な業務に専念できるようになりました」

Jessica Daughetee
マーケティング

人事

Christopher Fernandez

コーポレート バイス プレジデント

42%

従業員のセルフサービスにより、質問への回答精度が向上4

Copilot はどのようなビジネス目標の達成に役立っていますか。

「チームの従業員エクスペリエンスを、いわば不協和音から調和の取れた交響曲へと変えようとしています。Copilot は、自然言語で入力されたリクエストを理解し、正確でパーソナライズされた回答を提供することで、従業員の認知負荷を軽減します。そのため、従業員は必要な情報を見つけるためにさまざまなツールやアプリケーションを手動で操作する必要がなくなります」

現在 Copilot で改善を図っているプロセスのうち、最も重要なものはどれですか。

「パーソナライズされた従業員エンゲージメント プロセスという大きな目標の実現に向けて取り組んでいます。Copilot を活用すれば、使用している 108 のツールの切り替えを最小限に抑えることができます。Copilot はこうしたツールが背景に溶け込むような非常に直観的なインターフェイスを備え、効率化とチーム メンバーの認知負荷の軽減を実現しています」

AI の最大のビジネス価値はどこにあると思いますか。

「大多数のサポート リクエストに Copilot で対応できるようセルフサービスの水準を維持し、対応しきれない残りのリクエストを人間が引き継ぐようにしたいと考えています。現在の人事セルフサービス システムを使っている従業員と比較して、Copilot を使っている従業員は、回答の正確さが 42% 向上したと実感しており、その結果、問い合わせをする可能性が 54% 低くなることが見込まれます」17

AI による変革プロセスが進んでいる今、他のビジネス リーダーに伝えたい最も重要なポイントは何ですか。

「日々の習慣化を目指しましょう。私たちは、パーソナライズされた従業員エンゲージメントを通じて、従業員の信頼を築き利用を促進するために、繰り返し使える頻度の高いシナリオから取り組みを始めました。それを基盤として、より複雑な AI シナリオを構築しています」

今後数年間で Copilot とエージェントがもたらす最大の影響は何でしょうか。

「AI を活用して従業員との新しいかかわり方を切り開くことで、人事部門は大きく様変わりするでしょう。自律型エージェントは異種システム間のアクションとデータを管理し、すべての人事プロセスにおいて先を見越したガイダンスを提供します。これにより、ビジネスの俊敏性と従業員エクスペリエンスが向上し、成長が促進されます」

「AI への投資から真に利益を上げるためのカギは、人間中心のアプローチです。従業員 1 人ひとりがこれらのツールを業務に活用できるようにすることが重要です」

Christopher Fernandez
人事

財務

Cory Hrncirik

ディレクター

60%

現金回収に関する案件解決時間の短縮5

Copilot はどのようなビジネス目標の達成に役立っていますか。

「Copilot は、契約やベンダー提案書のレビュー、複雑な財務データの分析、過去の納税申告書から得られたインサイトの活用など、膨大な量の情報を統合して、財務チーム全体をサポートしてくれています。これにより、精度が高く迅速な戦略的意思決定が可能になり、競争の激しい市場における機動力が向上しています」

現在 Copilot で改善を図っているプロセスのうち、最も重要なものはどれですか。

「Copilot で見積もりから入金までのプロセスを効率化しています。これは、業務効率の向上、キャッシュ フローの改善、市場の変化やお客様のニーズへの迅速な対応に不可欠です。これらのワークフローを最適化することで、財務チームはより戦略的な活動やデータに基づく意思決定に集中できるようになっています」

AI の最大のビジネス価値はどこにあると思いますか。

見積もりから入金までのプロセスに Copilot を活用することで、エージェントによる回収案件の解決時間を 60% 短縮し18 資金の回転率を高め、チームの生産性を向上させて、カスタマー エクスペリエンスを改善しています。業務によるキャッシュ フローを改善することで、資本の配分を最適化し、株主に対して高い利益をもたらすことができます」

AI による変革プロセスが進んでいる今、他のビジネス リーダーに伝えたい最も重要なポイントは何ですか。

「すべてのプロセスに対して継続的な改善アプローチを取り、単一のプロジェクトとして考えるのではなく、その過程を受け入れましょう。まず、担当者がプロセスを明確にし、不要なタスクや制約を特定できるようにします。次に、Copilot を利用できる部分を見極めます。その後、Copilot を導入し、ビジネス成果を測定します。このステップの繰り返しです」

今後数年間で Copilot とエージェントがもたらす最大の影響は何でしょうか。

「Copilot とエージェントは、タスクの効率化と自律化を促進し、すべての財務プロセスにおいて効率を向上させるでしょう。これにより、データや情報が効果的に統合され、従業員は価値の高い業務に集中できるようになります。その結果、生産性が向上し、会社や株主の利益が増加します」

「データはきわめて重要です。人工的なデータの境界を取り払い、データ資産全体にわたり、法令を遵守しつつ、安全にデータにアクセスできるように取り組んでください」

Hossein Nowbar
法務

IT

Nathalie D’Hers

コーポレート バイス プレジデント

36%

従業員のセルフヘルプの成功率が向上7

Copilot はどのようなビジネス目標の達成に役立っていますか。

「従来のボットや電話、メールでのサポート チャネルに代わり、Copilot を主要なデジタル窓口として 22 万人の従業員に提供しています。ヘルプデスクで Copilot を使用したところ、初期段階で全体的なユーザー満足度が 18% 向上しました」8

現在 Copilot で改善を図っているプロセスのうち、最も重要なものはどれですか。

「日々、IT 関連の問題に多くの時間を費やしています。Copilot によるヘルプデスクの効率化により、従業員はサポートを介さずに迅速に回答を得られるようになり、サポート件数が減少して、担当者は複雑な問題に集中できるようになっています」

AI の最大のビジネス価値はどこにあると思いますか。

「特に魅力的な取り組みを挙げるなら、ヘルプデスク用の Copilot の構築とテストです。Copilot による全体的なセルフヘルプの成功率は、現在のセルフヘルプ ソリューションよりも 36% 高くなると予想されています19。私たちの目標は、ほとんどのユーザー インタラクションにおいてセルフヘルプの成功率を向上させることです」

AI による変革プロセスが進んでいる今、他のビジネス リーダーに伝えたい最も重要なポイントは何ですか。

「Copilot を単にビジネスのコストを削減する手段として考えるのではなく、部門に再投資できるリソースを確保する手段として考えてください」

今後数年間で Copilot とエージェントがもたらす最大の影響は何でしょうか。

「Copilot とエージェントを使えば、IT サービスのさまざまな面を再検討する絶好の機会がもたらされます。問題の自動修復と予防的な修復が、透明性を確保して行われるか、ユーザーとの対話を通じて 1 人ひとりの状況に応じたソリューションを通じて行われることで、IT 業務に確実に変革がもたらされるでしょう」

今後の展望

これまでの AI 変革で得られた気付きを紹介します。

  • AI の価値を最大限に引き出すには、攻守両方のアプローチが重要

AI は従業員の生産性とコスト効率を高めるのに役立ちますが、そこで歩みを止めてはいけません。AI 戦略を成功させるには、攻めと守りの両方のアプローチが必要です。つまり、収益の拡大とコスト削減のどちらにも活用するということです。自社の独自性を強化する AI の活用法を見いだすことができれば、本当の意味での競争優位性を獲得できます。マイクロソフトの営業チームは Copilot を利用して収益の拡大を図り、法務チームは規制関連業務のコスト削減に取り組みました。AI が業務のあらゆる側面にどんどん組み込まれていく中で、すべてのチーム、部門、プロセスで AI を適用する機会を探していくことが重要です。

  • まずは最大の課題に取り組み、AI を適用

マイクロソフト自身の体験や、お客様との連携からわかったのは、AI 導入の際、何から着手するべきか見極めるのは難しいということです。そこで考えてみてください。迅速化、コスト削減、質の向上を達成できれば、ビジネスに変革をもたらすようなプロセスはないでしょうか。1 つや 2 つは思いつくのではないかと思います。たとえば、マイクロソフトのマーケティング チームはコンテンツ作成に焦点を当て、カスタマー サービス チームは問い合わせの解決に注力しました。どのプロセスにおいても IT 部門との連携が成功の要でした。

  • AI は組織のデータを基盤とする

AI が Copilot のように自社のデータと知識に基づいている場合、AI を自社の目標やニーズに向けて導くことができます。もちろん、セキュリティやデータ ガバナンス、責任ある AI の実践は必須です。エージェント機能が成長するにつれて、競争優位性を得るには、安全なデータ基盤がいっそう重要になります。これにより、エージェントが異種システム間でデータやアクションを管理できるようになります。たとえば、マーケティングによるお客様のニーズや機会の予測、人事による従業員エンゲージメントの向上、カスタマー サービスによるサポート プロセスの一部の自動化といったことを実現できます。

  • すべての従業員に AI アシスタントを提供し、未来に適応できる組織を目指す

AI による変革はどの分野でも急速に進んでおり、エージェント機能はその変化のペースをさらに加速させるでしょう。Copilot のような AI アシスタントは、簡単な問い合わせへの回答から完全自律型のアクションまで、各種タスクを実行するさまざまなエージェントを従業員が管理するのを支援します。この新しい働き方を実現するための第一歩は、すべての従業員に AI アシスタントを提供することです。もちろん、技術の導入だけでは不十分です。すべてのリーダーは、従業員が影響力を拡大し、人間にしかできない重要な仕事に集中できるような AI 主導の企業文化の醸成を推進していく必要があります。

WorkLab ニュースレター (英語) にご登録いただければ、AI 重視の文化を育む方法について詳しい情報をお届けします。


1 マイクロソフトによる社内 CSS 実験。600 名が参加、Copilot の Q&A 機能を使用。Azure コアチーム、2023 年 11 月~ 12 月。結果は 95% の信頼区間で統計的に有意。

2 Microsoft 365 Copilot 営業担当者 687 人を対象とした社内営業チームのデータ (2024 年 1 月~ 6 月)。Copilot の使用頻度が低い担当者と比較。「Copilot の定期的な使用」とは、テスト期間中、1 日に 50% 以上の時間 Copilot を使用している状態を指す。

3 マイクロソフト社内マーケティング チームのデータ。2024 年 6 月~ 9 月。「コンバージョン」とは Azure.com で無料アカウントの登録プロセスを開始することを指す。

4 マイクロソフト社内人事チームによる実験。参加者 33 名、2024 年 10 月。結果は 95% の信頼区間で統計的に有意。

5 マイクロソフト社内財務データ。2023 年 10 月~ 2024 年 8 月。

6 マイクロソフト社内法務チームの調査に基づく予測値。参加者 56 名。2024 年 5 月。結果は 95% の信頼区間で統計的に有意。

7 マイクロソフト社内 IT 実験。従業員 46 名が参加。2024 年 9 月 16 日~ 27 日。「成功率」とは、ユーザーがサポート エージェントに連絡せずに、セルフヘルプ リソースを利用して問題を解決できた案件の割合を指す。結果は 95% の信頼区間で統計的に有意。

8 マイクロソフト社内 IT 実験。従業員 46 名が参加。2024 年 9 月 16 日~ 27 日。結果は 95% の信頼区間で統計的に有意。

9 Microsoft 365 Copilot 営業担当者 687 人を対象とした社内営業チームのデータ (2024 年 1 月~ 6 月)。Copilot の使用頻度が低い担当者と比較。「Copilot の使用頻度が高い」とは、テスト期間中、1 日に 50% 以上の時間 Copilot を使用している状態を指す。

10 マイクロソフト社内営業チームのデータ (営業担当者 24,000 名が対象)。2023 年 10 月~ 2024 年 6 月。Copilot の使用頻度が低い担当者と比較。「Copilot の定期的な使用」とは、テスト期間中、1 日に 50% 以上の時間 Copilot を使用している状態を指す。

11 マイクロソフト社内法務チームの調査。参加者 56 名。2024 年 5 月。結果は 95% の信頼区間で統計的に有意。

12 2024 年 5 月に 56 名の参加者を対象に実施されたマイクロソフト社内での実験に基づく予測値。「キャパシティの拡大」とは、法務担当者がリソースを増やさずに (人員や予算の現状を維持して)、急速に増加する規制やコンプライアンスの要求に対応するために能力を高めることを意味する。

13 35 のマイクロソフトの商用 Web プロパティを管理するチームの Azure AI の使用に基づく、マイクロソフト社内マーケティング データ。2024 年 9 月。「デジタル コンテンツ作成プロセス」とは、簡単な制作、コピーライティング、Web ページの作成、承認を意味する。

14 マイクロソフト社内マーケティング チームのデータ。2024 年 6 月~ 9 月。「コンバージョン」とは Azure.com で無料アカウントの登録プロセスを開始することを指す。

15 マイクロソフトによる社内 CSS 実験。600 名が参加、Copilot の Q&A 機能を使用。Azure コアチーム、2023 年 11 月~ 12 月。結果は 95% の信頼区間で統計的に有意。

16 Office of Chief Economist、Wave 2.5 調査結果。マイクロソフトの法人サポート エンジニアによる Dynamics 365 Customer Service での Copilot の内部使用に関する調査。結果は 9,900 名のエージェントから 2023 年 4 月~ 9 月の 5 か月間に収集したデータを反映。調査結果は CSS 組織全体ではなく、部署レベルで評価。

17 マイクロソフト社内人事部による調査。参加者 33 名、2024 年 9 月~ 10 月。結果は 95% の信頼区間で統計的に有意。

18 マイクロソフト社内財務データ。2023 年 10 月~ 2024 年 8 月。

19 マイクロソフト社内 IT 実験。従業員 46 名が参加。2024 年 9 月 16 日~ 27 日。「成功率」とは、ユーザーがサポート エージェントに連絡せずに、セルフヘルプ リソースを利用して問題を解決できた案件の割合を指す。結果は 95% の信頼区間で統計的に有意。

20 DACA Copilot のユーザー テストと 12 年間にわたる DACA クリニックの指標に基づく予測値。

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