Windows 10: 強化された Windows ストアでビジネス利用がもっと便利に
ジム アルコブ(Jim Alkove) によるWindows 10 のWindows ストアに関するブログ、”Windows 10: A Store That’s Ready for Business” の日本語訳を以下にご紹介します。
今回は、Windows 10 についてお伝えするシリーズの新しい記事として、Windows ストアの機能強化についてご説明します。Windows ストアの設計が見直され、お客様の組織でもっと自由にアプリを入手、開発、公開できるようになります。今回の記事は、ブログ記事「Windows 10: 管理に関する選択肢が充実 (英語)」に続く内容です。Windows ストアを刷新すると共に、管理機能を強化することで、Windows ストアは規模を問わずさまざまな組織のニーズの変化に対応できるようになります。
あらゆるデバイスに一貫した高度なエクスペリエンスを提供する、統合型アプリ ストア
まず、9 月にお伝えしたとおり (英語)、Windows 10 ではすべての Windows デバイスで同じ Windows ストアを利用できるようになります。こうしてストアが統合されると、さまざまなメリットが実現されます。たとえば、商用ソフトウェアの開発者は、携帯電話、タブレット、PC などあらゆるフォーム ファクターに対応する「ユニバーサル Windows アプリ」を提供できるようになります。また、企業では、新たに Web ベースのストア ポータルとして利用できるので、IT 管理者がアプリ カタログを参照したり、アプリを一括入手したりといったことが可能になります。
ビジネス利用における選択肢、柔軟性、統制力を強化
Windows ストアに関して、さまざまなお客様から数々の貴重なフィードバックを頂きました。その中でも、企業や教育機関のお客様を中心に「組織で管理している ID を Windows ストアでも使用したい」というご要望が多数寄せられていましたが、Windows 10 はそのご要望にお応えします。Windows 10 では、IT 管理者の皆様が、組織専用の新しい Web ベースのストア ポータルを利用できるようになります。このポータルは、Azure Active Directory の ID でアクセス可能です。ここから入手したアプリを組織内のユーザーに割り当てれば、ユーザーはリンクをクリックするだけでアプリをインストールできます。つまり、組織のユーザーに合わせて、ストア ポータルのエクスペリエンスを管理、カスタマイズできるのです。
大企業の多くが、非公開の企業ポータルを独自に運用してアプリ カタログを提供していますが、ほとんどの場合、System Center Configuration Manager などのツールによって管理し、社内ネットワークにホストしているのが現状です。Windows 10 では、新しいストア ポータルから入手した Windows Store アプリを企業の独自ポータルに表示でき、また、管理ツールと Windows ストアを API レベルで連携させることで、アプリの説明、要件、アイコンなどの詳細情報もすべてポータルに取り込むことができます。
一方、小規模な企業では、企業ポータルを独自に構築するためのインフラストラクチャを備えていない場合が多いですが、Windows 10 では Windows ストア内に自社専用の非公開セクションを作成して、ストア ポータルから企業ユーザー用に入手したアプリを提供したり、独自にカスタムした LOB アプリをアップロードしたりすることが可能です。エンド ユーザーはこの非公開セクション内で、カスタマイズされた Windows ストアを参照し、企業がユーザー向けに選定したアプリのリストから必要なアプリだけをインストールできます。
新しいモバイル デバイス管理機能
Windows 10 では、System Center Configuration Manager、Microsoft Intune、モバイル デバイス管理 (MDM) サービスなどを使用して Windows ストアの機能や配布方法を包括的に管理できます。たとえば、アプリのインストール/アンインストール、更新制御、ライセンス管理などが可能です。ストア ポータルから入手したアプリのライセンスは組織が所有するため、こうしたライセンスを必要に応じて再割り当てできる組織向けの機能も提供されます。また、中にはインターネットに接続していないデバイスにアプリをインストールする必要があるお客様もいらっしゃいます。この場合は、ストア ポータルからアプリのインストール ファイルをダウンロードしてカスタムの Windows イメージに格納し、ランタイム プロビジョニング パッケージとして展開するか、System Center Configuration Manager や MDM サービスを使用してオンプレミスのサーバーから自動インストールできるようにすることで、ニーズに対応できます。
まだ Windows 10 をお試しになっていない方は、ぜひ Windows Insider Program にご登録ください。Windows 10 Technical Preview を今すぐダウンロードしていただけます。ストア ポータルと、アプリの新しい配布機能および管理機能は、今後数か月のうちに公開される予定です。いくつかのシナリオとストア ポータルの初期設計の概要については TechEd Europe で実施された Michael Niehaus のセッション (英語) の中盤でご確認いただけます。Windows 10 の開発サイクルはまだ初期段階ですが、製品版のリリースに向けて高水準のアプリケーション互換性を確保する必要があります。そのためにも、ぜひ皆様には現行のプレビュー ビルドで既存の Windows アプリケーションとソフトウェア パッケージをお試しいただき、問題が発生した場合は Windows Feedback アプリを通じてフィードバックをお送りいただきますようお願いいたします。