PC およびモバイル向け Windows 10 Insider Preview ビルド 14295 を発表
※本ブログは、Windows Blog ” Announcing Windows 10 Insider Preview Build 14295 for PC and Mobile ” の抄訳です。
3 月 30 日追記: Windows Insider Program の Slow リングを選択されている皆様にも、PC およびモバイル向けビルド 14295 をリリースしました。本日 Build 2016 にて発表したビルドの ISO イメージと新しい開発者向けツールは、間もなくリリースされる予定です (こちらからご利用いただけます)。
皆様、こんにちは。
このたび、Windows Insider Program の Fast リングを選択されている皆様を対象に、PC およびモバイル向けの Windows 10 Insider Preview ビルド 14295 をリリースしました。
今回のビルドは、Windows 10 が出荷時に搭載されているデバイス (Lumia 550/650/950/950 XL、Xiaomi Mi4、Alcatel OneTouch Fierce XL) に加え、Windows Insider Program の更新プログラムがサポートされるデバイス向けにも提供されます。ただし、Lumia 635 は例外となり、後日リリースする予定です。いずれは Development Branch から、Fast リングおよび Slow リングを選択しているこれらのデバイスに向けて、新しいビルドが配信されるようになります。以前にもお伝えしたとおり、Development Branch からプレビュー ビルドをご提供するのは、Windows 10 Mobile のアップグレードを利用できるデバイスに限られます。
前回のビルドのリリースから数日しか経っていないため、今回のビルドに目立った新機能は含まれません。代わりに、Windows Insider Program の参加者に喜んでいただけるような、さまざまな修正を加えてあります。
PC 向けビルドで修正された問題点
- Xbox One または Xbox 360 のコントローラーやその他のゲームパッドを接続すると PC がフリーズする問題を修正しました。
- Microsoft Edge のパスワード フィールド内で CapsLock キーを押すとタブが更新される問題を修正しました。
- Xbox アプリや、その他の Xbox Live 対応のゲームおよびアプリにサインインできない問題を修正しました。
- Development Branch のビルドではインストール済みの Kaspersky Anti-Virus、Kaspersky Internet Security、Kaspersky Total Security スイートの各製品が正常に動作しないというドライバーのバグを修正しました。
モバイル向けビルドで修正された問題点
- ビルド 14291 をインストールしたスマートフォンをリセットし、バックアップから復元を実行すると、復元に失敗して、バックアップのアプリ一覧のアプリがインストールされずにスタート画面のタイルがグレーになる問題を修正しました。今回のビルドではスマートフォンのリセットが可能になり、バックアップから復元を実行すれば、アプリが正常にインストールされて復元されます。
- 新しい言語およびキーボードがダウンロードされない問題を修正しました。ただし、新しい言語またはキーボードをダウンロードした後、設定アプリ内に再起動のための UI が表示されないという不具合があります。新しい言語とキーボードを有効にするには、[Update & security]、[Phone update] を順にタップし、手動でスマートフォンを再起動してください。
PC 向けビルドの既知の問題
- ナレーターをはじめとするスクリーン リーダー アプリで、Feedback Hub のメニュー オプションを読み上げられないことがわかっています。また、Feedback Hub や Cortana などのアプリでは、選択したテキストをナレーターで読み上げることができません。これらのバグについては、できるだけ早く修正できるように鋭意注力しています。Windows Insider Program 参加者の皆様にご不便をおかけし、お詫び申し上げます。
- Hyper-V 環境でネットワーク アダプター用に仮想スイッチが構成されている場合、タスク バーの通知領域に、ネットワーク アダプターに関するエラー インジケーター (赤い X 印) が表示されることがあります。このエラー インジケーターは誤りで、お使いのネットワーク アダプターは引き続き正常に機能します。
- TPM チップを搭載した一部の PC (ASUS Zenbook UX31 など) では、トラックパッドの使用中にオーディオや動作が不安定になることがあります。これは、起動時に実行されるべき tpm-maintenance タスクが、常時バックグラウンドで実行されているためです。一時的な回避策として、タスク スケジューラで tpm-maintenance タスク (\microsoft\windows\tpm 以下にある) を無効化することができます。
- デバイスへのサインインに Windows Hello または PIN を使用する PC では、Microsoft Passport サービスが起動されます。この場合に、今回のビルドでは Bluetooth によってデバイスのスキャンが繰り返し実行されるという問題が発生します。これにより、たとえばバッテリの減りが速くなったり、オーディオが乱れたりするほか、Bluetooth キーボードやマウスの反応が遅くなることがあります。また、Wi-Fi と Bluetooth のコンボ チップセットで Wi-Fi のスループットが低下したり、Bluetooth によるファイル転送速度が落ちたりすることもあります。回避策として、Microsoft Passport (NgcSvc) サービスを無効化できます。
無効化するには、管理者権限でコマンド プロンプトを起動し、”reg add HKLM\System\CurrentControlSet\Services\NgcSvc /v Start /t REG_DWORD /d 0x4 /f” を実行してから再起動してください。ただしこれを行うと、デバイスへのサインインに Windows Hello または PIN を使用できなくなります。Passport サービスは、次期ビルドに更新する際に再度有効化されます。 - ビルド 14291 から今回のビルドにアップグレードした後、Miracast レシーバーに接続しようとすると、接続に失敗します。
この状態を回避するには、レジストリ キーの “HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters” にアクセスし、”StandaloneDhcpAddress” を選択して、”192.168.173.1″ という値を “192.168.137.1” に変更してください (値の型は REG_SZ)。その後、再度 Miracast レシーバーに接続します。 - QQ などの一部のアプリがクラッシュするという報告を受けています。原因については現在調査中です。このバグにより、Windows Live メールや Expression Encoder 4 といった古いアプリが影響を受ける可能性があります。
モバイル向けビルドの既知の問題
- Development Branch から提供された直近のビルドに更新すると、システム API 障害が発生し、Microsoft Band 1 または 2 を同期できなくなっていました。この不具合を解消するには、今回のビルドでスマートフォンをリセットしてください。Microsoft Band と再度ペアリングすることで、同期が再開されます。
- Development Branch の以前のビルドから今回のビルドにアップグレードした後、Miracast レシーバーに接続しようとすると、接続に失敗します。申し訳ありませんが、モバイルではこの問題の回避策がありません。
- Windows 10 Mobile Insider Preview ビルドを実行するスマートフォンでは、Gadgets アプリが Microsoft Display Dock を検出しないため、ファームウェアを更新することができません。お使いの Display Dock が既にバージョン 4 に更新されていれば、この問題による影響はありません。更新前の Display Dock を使用している場合、USB-C の安定性が多少低下する可能性がありますが、Display Dock と Continuum はこれまでどおりご利用になれます。
いつも Windows Insider Program にご協力くださり、ありがとうございます。今回のビルドをご利用中に問題が発生した場合は、Feedback Hub からご報告をお願いいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
Gabe Aul