Windows 10 における日本語入力の改善の取り組み 

Experience & Devices 開発統括部の古川です。本日は開発チームが力を入れてきた日本語入力の改善についてご紹介いたします。

  • 日本語 IME (Input Method Editor) の候補ウィンドウの刷新
  • 50 音タッチ キーボード レイアウトの導入
  • [あ]/[A] キー (ImeOn/ImeOff キー) の導入

日本語 IME の候補ウィンドウの刷新

日本語 IME は日本語入力を支援するソフトウェアであり、候補ウィンドウと呼ばれる UI に入力に応じた文字列を提示します。2021 年 2 月 12 日(米国時間) Windows Insider Preview ビルド 21313 以降の Dev チャネルの PC を対象に、Fluent Design を取り入れた新しい候補ウィンドウが有効になりました。新しい候補ウィンドウでは以下の変更が追加されました。

モダン デザイン

アクリル背景(半透明な素材の背景)を含む Fluent Design を取り入れ、濃色テーマも新たにサポートしました。濃色テーマを適用する場合には [スタート] > [設定] > [個人用設定] > [色] > [色を選択する] からお選びください。

Emoji and more(仮称)メニューの追加

候補ウィンドウ下部に Emoji and more メニューが新たに追加されました。入力したい絵文字や記号が候補ウィンドウの中から見つからない際には Emoji and more メニューから直接 Emoji and more パネルを開き、詳細な検索を行うことができます。

パフォーマンスの向上

新しい候補ウィンドウは従来の候補ウィンドウよりもパフォーマンスが向上されました。

是非新しい候補ウィンドウをお試しいただき、通知領域の IME モード アイコンのコンテキスト メニュー(右クリック メニュー)から [フィードバックの送信] を選び、フィードバックをお送りください。

50 音タッチ キーボード レイアウトの導入

2021 年 4 月 21 日(米国時間) Windows Insider Preview ビルド 21364 以降の Dev チャネルの PC を対象に、タッチ キーボードのレイアウトとして新たに 50 音レイアウトが導入されました。50 音レイアウトは 50 音が規則正しく配置され、直感的にひらがなを入力することができます。50 音レイアウト内では他のレイアウトと同様に [abc] キーからアルファベット ビュー、[&123] キーから記号ビューに切り替えることができます。これらのビューも直感的に入力できるようにキーの配置が設計されています。

その他の特徴

  • 他のレイアウトと同様に Space を長押しすることでカーソルを自由に動かす機能が利用できます。
  • Shift キーを押すことで Space から全角スペースを入力することができます。

50 音タッチ キーボード レイアウトに切り替えるには、[⚙] > [50 音] をお選びください。是非お試しいただき、[⚙] > [フィードバックを送信] よりフィードバックをお送りください。


[あ]/[A] キー (ImeOn/ImeOff キー) の導入

従来、日本語配列のキーボードでは半角/全角キーなどを利用して日本語入力と半角英数字入力とを切り替えることができました。Surface Laptop Go 及び Microsoft デザイナー コンパクト キーボードの日本語配列キーボードでは新たにスペースの右に [あ](ImeOn) キー、左に [A](ImeOff) キーが導入されました。[あ] キーを押すことで日本語入力モード、[A] キーを押すことで半角英数字モードに切り替えることが可能です。

特徴

従来の半角/全角キーは日本語入力モードと半角英数字モードをトグルするため、意図するモードと異なるモードで文字を書き出してしまう問題が起きていました。[あ]/[A] キーではそれぞれが専用のモードを担っているため、入力したいモードのキーを一度押してから打ち始めることでこの問題を防ぐことが可能になりました。

従来のキーとの互換性

[あ]/[A] キーは Shift キーや Ctrl キーと組み合わせることで従来の変換キー、無変換キー、ひらがなキーの一部の機能と同様の機能を利用することが可能です。詳細は Microsoft Japanese IME のキーボード ショート カットをご参照ください。

開発者向け情報

[あ]/[A] キーの仮想キー コード等の開発に関係する情報は キーボード日本-ImeOn/ImeOff の実装 | Microsoft Docs をご参照ください。

開発チームでは今後とも日本語入力を含む入力機能に力を入れていきます。よりよい機能・製品を開発する上で皆様のフィードバックは欠かせません。是非これらの機能をお試しいただき、フィードバックにご協力ください。

フィードバックの送信方法は下記をご参照ください。

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皆様のフィードバックお待ちしております。

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