2014年12月21日 11:22 AM

ビジネスのお客様向けの Windows 10 のご紹介 – Windows For Your Business “Introducing Windows 10 for Business”

皆さん、こんにちは。Windows本部の三上です。2014 年 9 月 30 日(米国時間)に Windows 10 が発表されました。今回は法人向けの Windows 10 の特徴をまとめた、Windows For Your Business “Introducing Windows 10 for Business” の日本語訳を以下にご紹介します。

 

 

サンフランシスコからこんにちは!ジム アルコブです。Windows のエンタープライズプログラムのマネジメントチームを統率しています。本日、テリー マイヤーソンとジョー ベルフィオーレが Windows の計画、開発、提供に関するマイクロソフトの新しいアプローチ、そして、Windows 10 について発表しました。Windows 10 は、使用しているデバイスと作業内容に適合するマイクロソフトの次世代のOSであり、一貫性と互換性を備えたなじみのあるエクスペリエンスで生産性を向上させています。

本日より、エンタープライズのお客様へのマイクロソフトの製品計画の共有を開始します。企業のお客様からマイクロソフトの製品ビジョンへの洞察を提供していただくことが重要と考え、従来よりもプロセスの開始時期を早めました。企業のニーズに最適な製品を構築していく上で、お客様の洞察力とフィードバックはきわめて重要です。マイクロソフトが開発中の機能の一部は 10 月 1 日にリリースされる Windows 10 Technical Preview に含まれています。今後のアップデートで提供される機能もあります。共有する情報は大量にありますので、今後数カ月間を通じていくつかのフォローアップ記事を投稿し、重要分野の詳細情報を提供していく予定です。

Tech Preview_Start menu

エンタープライズのお客様を想定して設計された Windows 10

Windows 10 はマイクロソフト史上、企業とその従業員に最も適したプラットフォームです。企業のお客様が Windows 10 に注目すべきなのにはいくつかの理由があります。ユーザー体験の観点から言うと、単になじみやすいというだけではありません。エンタープライズクラスのセキュリティ、アイデンティティ管理と情報保護といった企業ユーザーが求める機能の多くを製品のコアに置いています。これにより、複雑性が減少し、今日の企業のニーズに合致したより良い体験が提供されます。デバイスを初期化して一からインストールするというやり方を過去のものにすることを目指した Windows 7、あるいは Windows 8 からのインプレース アップグレードなどの機能により、管理と展開も単純化し、コスト削減に貢献します。また、企業が最新のイノベーションをどのようなペースで採用するかの選択肢を増やし、お客様からのフィードバックに基づいて継続的な改良を提供していきます。

統一された Windows プラットフォーム

Windows 10 は、ひとつのユニバーサルなアプリケーションプラットフォーム、ひとつのセキュリティモデル、そして、ひとつの展開と管理へのアプローチを提供します。プラットフォームの統一により、小型かつ薄型で軽量のデバイスから大型で強力なラップトップ、デスクトップ、オールインワン PC に至るまで、多様なデバイス上で一貫されたエクスペリエンスが提供されます。さらに、Windows 10 は、特定業界向けの強化デバイス、特定目的向けソリューション、小型デバイス(IoT)、そして、85 インチのタッチスクリーンを備えた会議室用ディスプレイなどにも適合します。

日常生活と仕事に合わせた設計

Windows 10 には習熟のための期間はほとんど必要ありません。マウスとキーボードを使うユーザーにとっては、Windows 10 のユーザーエクスペリエンスはなじみのあるデスクトップで始まります。Windows 7 のスタートメニューのエクスペリエンスが拡張され、最もよく使われるファイルや機能にワンクリックでアクセスできます。スナップなど既存の生産性向上機能も強化されました。また、最新のアプリをデスクトップのウィンドウ内で使用可能にしたことで、タッチに最適化さ��たタブレットの体験とマウスとキーボードによるエクスペリエンスの間のギャップを埋めました。これにより、デスクトップ上でデスクトップアプリとモダンアプリがシームレスに共存できるようになりました。

今日のセキュリティ脅威からの保護をサポート

また、Windows 10 は、セキュリティとアイデンティティ保護の領域において、管理しやすく、ユーザーエクスペリエンスに悪影響を与えないよう、いくつかの機能強化を行いました。このような機能強化のひとつが、デバイス、アプリ、サイトへのアクセスにおける侵入、データ盗難、フィッシングへの耐性を強化したユーザーアイデンティティ機能です。このアプローチは、スマートカードやトークンベースのシステムなどの多元的ソリューションの概念を採用し、それをオペレーティングシステム内で実現し、追加のセキュリティ用ハードウェア周辺機器を不要にしている点で重要です。

ビジネスデータの保護においても強化を行ないました。BitLocker は、データがデバイス上にある時は保護をサポートしますが、データがデバイスを離れてしまうと保護されなくなってしまいます。Windows 10 では、アプリケーションレベルとファイルレベルでのコンテナーとデータ分離機能を活用し、データがどこにあっても保護されるようにしています。タブレット、PC、USB ドライブ、メール、クラウドなどどの場所にデータがあっても同じレベルの保護が提供されます。このソリューションは、使いやすさ、そして、ファイルレベルで適切なデータ保護ができるという点で抜きん出ています。ユーザーは、企業データを安全に保つために、作業方法を変えたり、特別なアプリを使ったり、個別の閉鎖された環境に移動したりする必要がありません。

モバイルのワークフォースの増加に伴い、あらゆる組織にとってネットワークへの安全なアクセスが最重要課題になっています。生産性を維持するためには、どこにいても、そしてどのデバイスからでも重要なデータやアプリにアクセスできなければなりません。Windows 10 は、より安全で統制されたVPNアクセスのためのツールを企業に提供します。

継続的なイノベーションのための管理機能

前述のとおり、Windows 10 では、初期化して一からインストールという時間を要するOSインストールのアプローチの必要性を減らすことを目指しています。また、企業にとってアプリケーションの互換性がきわめて重要であることを、マイクロソフトは認識しています。既存のアプリケーションすべてに対して良好な互換性を維持できるよう努力しているのと同時に、互換性テストのためのツールを追加しました。現在の管理基盤で利用できる、単純化され、信頼性が高い、インプレース アップグレードプロセスも開発しています。新しいダイナミックプロビジョニング機能により、企業は、再イメージングなしに既存デバイスの構成作業を行なうことができます。

Windows 10 は顧客のセキュリティ向上と更新作業をサポート

Windows 10 は、企業ユーザーにより柔軟なアップデート提供方法の選択肢を提供します。その結果、企業は、全社一律ではなく、それぞれのユーザーグループに合わせてイノベーションの速度を選択できるようになります。

変化の速いコンシューマーのペースに合わせた選択を行うことも、ミッションクリティカルな環境の固定化を重視して、セキュリティ関連と重要なアップデートだけを受け取るようにすることもできます。そして、ミッションクリティカルではないシステムでは中間的な選択を行ない、業務の流れを止めずに最新のイノベーションを活用することもできます。これは二者択一の世界ではなく、ほとんどの企業は複数のシナリオを合わせた混合型のアプローチを取ることになるでしょう。

コンシューマー、そして、コンシューマー型のアップデートを行うことを選択した企業は、Windows Update で提供されるアップデートを即座に利用可能になります。企業は、ユーザーグループを分類し、それぞれに適したモデルと更新ペースを選択することができます。Windows Update でも管理環境でも、アップデートをどのように受け取るかの選択肢が増加しました。そして、すべての状況において、セキュリティ関連と重要アップデートは月次ベースで提供されます。

あらゆるシナリオに対応できる管理機能

Windowsはこれまでも、デバイスに対する完全なコントロールを提供するために、Active DirectoryとSystem Centerを活用した企業向けデバイス管理機能を提供してきました。Windows 10は組み込み型のモバイル機器管理(MDM)でモバイルファースト、クラウドファーストのシナリオに適切に対応し、MDM機能を従来型のラップトップとデスクトップの世界にも持ち込みました。お客様は、Windows Intuneなどのサービスを使ってクラウドから容易に管理を行いながら、必要なコントロールを提供できるようになります。どのようなシナリオでも、Windows 10は管理上のニーズに対応できるようサポートします。

企業が利用可能なアプリストア

Windows 10 は企業が真の意味で活用できるひとつのアプリストアを提供します。既存の組織アイデンティティに基づいたボリューム購入、柔軟な配付、そして、ライセンスの回収や再使用を可能にする新しい統一アプリストアを計画しています。また、企業は、ストアをカスタマイズでき、選択した Windows Store のアプリと企業が開発したアプリを独立した従業員向けのストアで提供することができるようになります。

Windows 10 のエクスペリエンスは明日始まります

皆様も私たちと同様に Windows 10 に興奮していることを期待します。10 月 1 日に Windows Insider Program を立ち上げ、プログラム参加者は Windows 10 のテクニカルプレビューを利用できるようになります。新規ビルドを最初に体験でき、製品に含まれる新しい Windows フィードバック アプリによって製品開発上の意思決定に影響を与えられる本プログラムへの参加を是非ご検討ください。皆様が Windows 10 を気に入ってくださることを確信しています。そして、どのような機能を皆様が求めているかを聞けることを楽しみにしています。