Windows 10 の各種エディションの紹介
本ブログは、Blogging Windows “Introducing Windows 10 Editions” の抄訳です。
Windows 10 は、この夏に 190 か国に向けて 111 の言語でリリースされます。今回の記事では、Windows 10 の各エディションの詳細についてお伝えします。
マイクロソフトでは、幅広いデバイスに対してさらに進化したパーソナル コンピューティング エクスペリエンスをお届けすることを目標として Windows 10 を設計しました。各デバイスに最適化されていながら皆様に違和感なくお使いいただけるエクスペリエンスを実現します。Windows 10 は PC、タブレット、スマートフォン、Xbox One、Microsoft HoloLens、Surface Hub などのあらゆるデバイスに対応しています。また、私たちを取り巻くあらゆるデバイス、つまり、エレベーターや ATM、心拍計、ウェアラブル デバイスなど、モノのインターネット (IoT: Internet of Things) の中でも中核的なデバイスに適用できます。どのような Windows 10 デバイスをお使いの場合でも快適なエクスペリエンスを使用可能です。また、すべてのユニバーサル Windows アプリは 1 つのユニバーサル Windows ストアから探して試用したり購入したりできます。
Windows 10 の各種エディションの紹介
マイクロソフトでは、従来と同様にさまざまなデバイス ファミリや用途に合わせて異なる Windows エディションをご用意しており、一般ユーザーから中小企業、大企業までさまざまなお客様のニーズに対応します。
Windows 10 Home: 一般ユーザー向けのデスクトップ用エディションでは、PC、タブレット、2-in-1 デバイスで使い慣れた個人向けのエクスペリエンスをお届けします。Windows 10 Home は、大規模なものから小規模なものまで、ユーザーが優れた成果を挙げるためのお手伝いをします。このエディションでは、世界で最もパーソナライズされたデジタル アシスタントである Cortana (英語)、Web ブラウザー「Microsoft Edge」 (英語)、タッチ操作対応デバイス向けの Continuum タブレット モード、Windows Hello の顔、虹彩、指紋などの生体認証によるログイン、初期状態から使用可能な写真、地図、メール、予定表、音楽やビデオ* といったユニバーサル Windows アプリなど、多数の新技術を活用して生産性を向上させると共に皆様に楽しくお使いいただけるようになっています。
また、Xbox のゲーム エクスペリエンスが Windows 10 に統合されたため、ゲームやゲーム プレイヤーが Xbox Live のゲーム コミュニティにアクセスしたり、ゲーム画面をキャプチャして共有したり、Xbox One ユーザーが Xbox One 用のゲームを自宅の Windows 10 PC でプレイしたりできます。
Windows 10 Mobile: スマートフォンや小型タブレットなど、タッチ操作を中心とした小型モバイル デバイスのユーザー エクスペリエンスに最適化された設計となっています。Windows 10 Home と同一の新しいユニバーサル Windows アプリや、タッチ操作に最適化されたバージョンの Office などを利用できます。Windows 10 Mobile では、個人用デバイスを業務で使用するユーザーに向けて、高度な生産性機能、セキュリティ機能、管理機能を提供します。また、新たに一部のデバイスでスマートフォン向け Continuum (英語) を活用することで、大画面モニターに接続されている PC と同じようにスマートフォンを使用できます。
Windows 10 Pro: PC、タブレット、2-in-1 といった各デバイス向けのデスクトップ エディションです。Windows 10 Home の使い慣れた機能と革新的機能の両方を基盤として構築されており、さらに小規模企業の幅広いニーズに対応する機能が追加されています。Windows 10 Pro では、デバイスやアプリの管理、企業の機密データの保護、リモートやモバイル デバイスでの生産性シナリオのサポート、クラウド テクノロジの活用を効率良く効果的に行うことができます。Windows 10 Pro を搭載したデバイスは、業務利用デバイスの選択 (CYOD: Choose Your Own Device) プログラムに対応している企業やヘビー ユーザーのお客様に最適な選択肢です。また、Windows 10 では新たに Windows Update for Business が導入され、管理コストの削減、更新プログラムの展開の制御、より迅速なセキュリティ更新プログラムの提供、およびマイクロソフトの最新技術の継続的な利用が可能になります。
今年初めにお伝えしたとおり、マイクロソフトでは初めての試みとして、リリース後 1 年間は、対象となる Windows 7、Windows 8.1、Windows Phone 8.1 のデバイスについて、完全版の Windows 10 Home、Windows 10 Mobile、Windows 10 Pro への簡単なアップグレードを無料で提供します**。アップグレード後は、そのデバイスで Windows 10 を無料でお使いいただけます。
Windows 10 Enterprise: Windows 10 Pro を基盤として構築されており、中規模から大規模の企業のニーズに対応するための高度な機能が追加されています。このエディションでは、デバイス、ID、アプリケーション、および企業の機密情報を対象とした広範な最新のセキュリティ上の脅威に対する高度な保護機能を使用できます。また、Windows 10 Enterprise では OS の展開オプション、および包括的なデバイスやアプリケーションの管理オプションが最も幅広くサポートされています。また、このエディションはボリューム ライセンスとして提供されるため、最新機能やセキュリティ更新プログラムを継続的に利用できます。同時に、新しい Windows Update for Business をオプションで使用できるなど、最新技術を導入する頻度を制御することが可能です。そのほか、Windows 10 Enterprise では、企業のミッション クリティカルなデバイスや環境の展開オプションとして Long Term Servicing Branch が提供されます。また、以前のバージョンの Windows と同様に、ボリューム ライセンスの有効なソフトウェア アシュアランスをお持ちのお客様には、既存のソフトウェア アシュアランスの特典として Windows 10 Enterprise へのアップグレードをご利用いただけます。
Windows 10 Education: Windows 10 Enterprise を基盤として構築されており、教育機関の職員、管理者、教員、学生のニーズに対応します。このエディションは教育機関向けのボリューム ライセンスを通じて提供され、Windows 10 Home および Windows 10 Pro 搭載デバイスを使用している教育機関や学生の皆様には Windows 10 Education へのアップグレード パスをご用意いたします。
Windows 10 Mobile Enterprise: スマートフォンや小型タブレットなどのエクスペリエンスに最適化されたビジネス ユーザー向けの設計となっていて、ボリューム ライセンスを購入されたお客様に提供されます。このエディションでは Windows 10 Mobile で実現されている生産性機能、セキュリティ機能、モバイル デバイス管理機能を使用可能なほか、更新の管理を柔軟に実施できるようになっています。さらに、Windows 10 Mobile Enterprise では、最新のセキュリティ更新プログラムや最新機能を提供開始後すぐに適用できます。
Windows 10 Enterprise および Windows 10 Mobile Enterprise には、ATM、小売店の POS システム、ハンドヘルド端末、工業用ロボットなどといった産業用デバイス向けのバージョンが用意されています。このほか、ゲートウェイなどの小型で低価格のデバイス向けに Windows 10 IoT Core も提供します。
今後について
マイクロソフトは Windows 10 に全力で取り組んでおり、今夏のリリースに向けて開発が順調に進められています。この Windows 10 はサービスとしての提供を念頭に構築されているため、初回リリースは新世代の Windows のスタート地点に過ぎず、今秋以降はビジネス向けのより高度なセキュリティ機能や管理機能など、Windows 10 デバイス用の新機能やセキュリティ更新プログラムが継続的に配信されます。
Windows 10 は、現在 390 万人の Windows Insider Program 参加者の皆様に開発やテストをお手伝いいただいています。参加者数はさらに増加傾向にあり、今夏の初回リリース以降にも引き続き Windows 10 の開発にご協力いただきたいと考えています。皆様から貴重なご意見を頂くことで、これまでで最高の Windows をビジネス ユーザーと一般ユーザーの両方の方々にあらゆるデバイス上でお使いいただけるようになると確信しております。皆様のご協力に感謝いたします。まだ Windows Insider Program に参加されていない方は、こちらのページからすぐにご登録いただけますので、ぜひ Windows 10 をご体験ください。
マイクロソフトでは、Windows 10 の各エディションで新技術をお届けできることを非常に嬉しく思っています。リリースされるまでの間、さらに詳細な情報を公開しますので、Windows.com も併せてご覧ください。
Tony Prophet
* Cortana は、Windows 10 リリース時には一部地域でのみ提供されます。Windows Hello を利用するには、顔認識および虹彩認識に対応した特殊な照明付き赤外線カメラか、Windows 生体認証フレームワークをサポートしている指紋リーダーが必要です。アプリおよびサービスは提供地域によって異なります。
** 無償アップグレードの詳細については Windows.com をご覧ください。