日本語入力(IME) の「クラウド候補」について
皆さま、こんにちは。Windows & Devices 開発統括部の大附(おおつき)です。
今回は Windows 10 から日本語 IME に搭載された「クラウド候補」機能についてご紹介します。
クラウド候補機能を使うと、IME の辞書からの予測入力候補に加えて、Microsoft のサーチ エンジンである Bing からの候補を利用することができます。これにより、流行語や専門用語などを簡単に入力できるようになります。
Anniversary Update では、従来の「自動的に表示する」オプションに加えて、任意のタイミングでクラウド候補を取得することができるユーザー インターフェースを追加しました。既定では、この新しいインターフェースが表示されるようになっています。
クラウド候補の使い方
テキストを入力していくと予測入力候補が表示されますが、辞書や入力履歴に十分な予測入力候補がない場合には、 [クラウド候補を使ってみる] という候補が表示されます。Tab キー(または↓キー)で、その候補まで移動するとクラウド候補が表示されます。クラウド候補には雲のアイコンが付いています。([クラウド候補を使ってみる] まで移動したときにのみ、テキストが暗号化されて Bing に送信されます。通常の入力中にテキストが 送信されることはありません。)
何度かクラウド候補を使って入力すると、候補ウィンドウの右側にヒントが表示されます。設定で「ヒントを表示しない」にチェックを付けると、このヒントは表示されなくなります。
クラウド候補を自動的に表示する
[クラウド候補を使ってみる] では、表示された候補が期待していたものと違っていたり、Bing にも該当する候補がなく [候補がありませんでした] と表示されてしまったりすることがあります。自動的にクラウド候補を表示するように設定しておくと、テキスト入力中に Bing から取得した候補が表示されるようになり、よりスムースに候補を選ぶことができます。下記の手順でクラウド候補の設定を変更することができます。
- タスク バーの右側にある IME モード アイコン(画面右下の「あ」または「A」のアイコン)を右クリックします。
- [プロパティ] を選択して、Microsoft IME の設定を開きます。
- [詳細設定] をクリックして、Microsoft IME の詳細設定を開きます。
- [予測入力] タブをクリックして、予測入力の設定画面を開きます。
- [クラウド候補を使用する] の下の [自動的に表示する] をチェックします。
- [OK] をクリックして設定画面を閉じます。
これで、テキストを入力中にクラウド候補が表示されるようになります。候補が自動的に表示されるので、[クラウド候補を使ってみる]という候補は表示されなくなります。自動的に表示する場合もクラウド候補には雲のアイコンが付きます。
プライバシーと暗号化
クラウド候補機能は、候補を取得するために、テキストを暗号化して Bing へ送信することがあります。既定の設定では、前述のとおり、[クラウド候補を使ってみる] に移動したときのみ候補取得のためにテキストを送信しますが、入力中のテキストを送信することはありません。クラウド候補を自動的に表示するように設定した場合には、入力中に候補を表示するために、入力中のテキストの一部を Bing へ送信します。
[クラウド候補を使用する] のチェックを外すと、クラウド候補機能が無効化され、入力中かどうかにかかわらず、テキストを Bing へ送信することはありません。
送信されたデータは、マイクロソフトのプライバシーに関する声明に基づいて扱われ、個人を特定する用途に使われることはありません。
不要な候補を非表示にする
クラウド候補として不要な候補が表示される場合には、選択した状態で Ctrl + Delete キーを押すことで、その候補を非表示にすることができます。これはクラウド候補以外の予測入力候補と共通の機能です。
以上、クラウド候補についてご紹介しました。Windows 10 日本語 IME の新機能、ぜひ使ってみてください。
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