Windows Analytics で Meltdown と Spectre への対策状況が評価可能に
※本ブログは、米国時間 2/13 に公開された” Windows Analytics now helps assess Meltdown and Spectre protections” の抄訳です。
業界全体を騒がせている脆弱性「Spectre」と「Meltdown」ですが、これに関して、お客様の対応をサポートする中で早い時期に得られたインサイトを先月ご報告しました。世界中の IT プロフェッショナルの皆様からはたくさんのお問い合わせがあり、中でも特に多いのが、社内の Windows デバイスが保護されているかどうかをきちんと評価するにはどうしたらよいかというご質問です。
このハードウェア由来のセキュリティ脆弱性は、すべてのユーザーにかかわる新たな課題となっています。お客様のデバイスでは、CPU のマイクロコード (ファームウェア) と Windows オペレーティング システムの両方を更新すると共に、Windows の最新の更新プログラムと互換性のあるウイルス対策ソフトウェアを使用することが必要になります。
今回マイクロソフトでは、IT 管理者の皆様を支援するために、無料の Windows Analytics サービス*1に管理対象のすべての Windows デバイス*2についてのレポートを生成する新機能を追加しました。この新機能で確認できる情報は次のとおりです。
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- ウイルス対策ソフトウェアの状態: 必要な更新プログラムを Windows オペレーティング システムに適用すると、ウイルス対策 (AV) ソフトウェアの互換性が失われる場合があります。この情報では、デバイスのウイルス対策ソフトウェアと Windows の最新のセキュリティ更新プログラムの互換性が確保されているかどうかが示されます*3。
- Windows オペレーティング システムのセキュリティ更新プログラムの状態: それぞれのデバイスで実行されている Windows セキュリティ更新プログラムが示されます。また、無効化されているものがある場合はそれも確認できます。場合によっては IT 管理者の判断で、セキュリティ更新プログラムをインストールしてもそれを無効化していることがあります。Windows のエディションとセキュリティ更新プログラムの一覧は、Windows カスタマー ガイドの記事でご確認ください。
- ファームウェアの状態: デバイスにインストールされているファームウェアの詳細が示されます。その中でも特に、インストールされているファームウェアに、特定の必須の保護が適用されているかどうかを確認できます。当面の間は、Intel から承認されている利用可能なファームウェア セキュリティ更新プログラムのみが表示されます*4。他の CPU (チップセット) パートナーのデータについても、今後マイクロソフトに情報が提供されしだい追加する予定です。
現在 Windows Analytics (英語) は、数多くのデバイスで使用され、Windows の展開、サービス、サポートのコストの削減に有用な、データに基づくインサイトを提供しています。まだご利用でない場合は、すぐに使用を開始して社内環境のセキュリティ対策にお役立てください。
Terry Myerson
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注:
*1 :無料の Windows Analytics サービスには、Upgrade Readiness と Update Compliance が含まれます。Windows Analytics の他のサービスの使用には、サブスクリプションが必要となる場合があります。詳細については、こちらのページを参照してください。
*2 :Windows 7 SP1、Windows 8.1、Windows 10 の各デバイス。
*3 :以下の 2018 年 2 月の互換性に関するサポート技術情報で提供されている最新の更新プログラムがデバイスにインストールされている必要があります。
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- Windows 7 SP1: KB2952664
- Windows 8.1: KB2976978
- Windows 10: KB4033631
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*4 :Intel から提供されているため。お客様のデバイス向けのファームウェアのセキュリティ更新プログラムが提供されているかどうかは、CPU (チップセット) とデバイスのメーカーにお問い合わせください。