May 15, 2018 3:15 am

モダン ワークプレースで IT をもっとシンプルに

※本ブログは、米国時間 4/27 に公開された”Making IT simpler with a modern workplace” の抄訳です。

作成者: Brad Anderson (マイクロソフト コーポレート バイス プレジデント、エンタープライズ モビリティ + セキュリティ)

IT 部門にとって最も悩ましい課題の 1 つが、企業インフラストラクチャの複雑さ (英語) です。
複雑さは、まぎれもなくセキュリティと生産性の敵です。社内のセキュリティ ソリューションや生産性ソリューションは、シンプルであればあるほど、IT 部門が行う管理やセキュリティ対策は容易になり、ユーザー エクスペリエンスもいっそう洗練され、便利になります。マイクロソフトが 200 以上のグローバル クラウド サービスを構築、運用する中で学んできたのは、「シンプル」でなければ、真にモダンで安全なサービスとは言えないということです。

Microsoft 365 はこうした複雑さの問題を解決して、シンプルな IT 環境を実現していただけるよう支援するものです。もちろん「シンプル」とは、堅牢性や機能が低いという意味ではありません。

マイクロソフトはさまざまなお客様との対話を通じて、1 つの結論にたどり着きました。それは、複数の PC、モバイル デバイス、クラウド サービス、オンプレミス アプリをユーザーがシンプルに使いこなせるようにすることが、IT 環境として重要だということです。Microsoft 365 は、あらゆるものをシンプルに提供する、強力でインテリジェントな統合ソリューションです。

マイクロソフトが重視しているのは、皆様の働き方やビジネスのかたちをより良くすることです。つまり、私たちの取り組みに終わりはありません。今後もイノベーションと改善を続け、企業の皆様により大きな成果を達成していただけるよう新たな手法やより良い方策を生み出していきます。本日は、Microsoft 365 に間もなく追加される次の新機能と機能強化をご紹介します。

  • モダン デスクトップ
  • Firstline Worker 向けソリューション
  • デバイス管理の効率化とコスト削減
  • 管理エクスペリエンスの統合
  • 組み込みのコンプライアンス

これらの新機能によってモダン ワークプレースはさらにシンプルになり、ユーザーの満足度や生産性を向上させながら、IT 部門による企業資産の保護と安全性を強化することが可能になります。

時代はモダン デスクトップへ

「モダン デスクトップ」とは何でしょうか?

モダン デスクトップとは、クラウド ベースのインサイトとセキュリティによって常に最新の状態を維持できる、Windows 10 と Office 365 ProPlus を基盤としたデスクトップのことです。マイクロソフトは長年の経験から、このモダン デスクトップこそが、最も生産的で安全な企業コンピューティング エクスペリエンスを実現するものだと確信しています。リッチなユーザー エクスペリエンスを提供するだけでなく、IT 部門がデバイスとデータを低コストで効率的に管理できるよう支援します。

今回、モダン デスクトップの管理機能の強化について、次の 2 つの発表があります。 1 つは、配信の最適化が Windows 10 April 2018 Update で強化される点です (Windows 10 April 2018 Update のさらに詳しい情報については、 Yusuf Mehdi のブログ記事をご覧ください)。 配信の最適化を利用すると、1 つのデバイスで更新プログラムをダウンロードして、それをローカル ネットワークを通じて他のデバイスに配信することができます。これにより、帯域幅の消費を 90% も削減でき、ネットワーク上のすべてのユーザーのエクスペリエンスが大きく改善します。Windows 10 April 2018 Update では、何台のデバイスでこの機能が有効化されているかや、帯域幅はどのくらい節約されたかといった配信の最適化の状態を Windows Analytics (英語) でモニタリングできるようになります。

Windows Analytics で、配信の最適化の状態を確認

Windows Analytics で、配信の最適化の状態を確認

もう 1 つは、先日発表された、Office VBA、マクロ、アドインの互換性を評価する Readiness Toolkit for Office (RTO) です。Application Health Analyzer (AHA) ツールでは、社内で開発したアプリの依存関係を評価して、Windows 10 の更新プログラムとの互換性をあらかじめ確保しておくことができます。このツールは今後数か月以内にパブリック プレビューとしてリリースされる予定です。

また、サービス プロセス管理で多くのユーザーに利用されているのが ConfigMgr (英語) です。つい先日、ConfigMgr で管理されているデバイス数は 1 億 1,500 万台を突破しました。最新の ConfigMgr バージョン 1802 では、段階的展開を実行する機能が追加されました。これにより、IT 部門が定義したグループを一度に更新し、その最初の展開が正常に行われたと確認されたら自動的に次のグループへの展開を開始する、というように、Windows 10 と Office 365 ProPlus のサービス展開をさらに自動化できます。

しかしながら、クラウドへの移行の取り組みがどの程度進んでいるかは、企業によってさまざまです。まだクラウドに移行する準備が整っていないお客様を支援するために、2018 年後半には Office 2019 のリリースを予定しています。Windows 10 の法人向け Office 2019 アプリケーションのプレビューは、 本日より提供を開始します (英語)

また、2 月にお知らせしたとおり、Windows 7 と Office 2010 の延長サポート期間は残り 2 年となりました。移行とアップグレードの計画を立てるには、今が絶好のタイミングです。これを機に、ぜひ Microsoft 365 でモダン デスクトップ エクスペリエンスを実現する準備を進めてください。

Firstline Worker およびキオスク向けのソリューション

企業を訪れたお客様や Firstline Worker が、その企業のブランド、製品、サービスに触れる最初の接点となることが多くあります。そうしたことから、IT 部門には、企業の顔となるキオスク デバイスをよりシンプルなプロセスで構成、管理することが求められています。

今回、Intune を使用してキオスク デバイスを簡単に展開、管理できるようにするために、Windows 10 の「割り当てられたアクセス」機能を拡張すると共に、Microsoft ストアで Kiosk Browser の提供を開始します。Kiosk Browser は、小売店やデジタル サイネージといったシナリオで信頼性の高いカスタム メイドのブラウジング エクスペリエンスを提供する場合に最適です。

Kiosk Browser を Microsoft ストアで提供

Kiosk Browser を Microsoft ストアで提供

来年にかけて、キオスク デバイスの展開を効率化する機能を追加していくほか、信頼できる Firstline Worker エクスペリエンスを実現するために、継続的に機能を刷新していく予定です。この取り組みの詳細については、 共有デバイスに関するブログ記事 (英語) をご覧ください。

S モードの Windows 10 でキオスク デバイスや Firstline Worker 向けデバイスを展開すると、安全性、耐障害性、パフォーマンスを最大限に高めることができます。Windows 10 April 2018 Update では、Windows 10 Enterprise を S モードで構成して、社内デバイスに Credential Guard と Application Guard の両方を展開することができます。これにより、Microsoft ストアの一元管理や Cortana などの機能を活用できるようになります。これらはすべて Microsoft 365 サブスクリプションでご利用いただけます。

加えて、ライセンス体系もさらにシンプルにし、Office 365 E1、F1、Business Essential の各ライセンスに iOS 向けおよび Android 向け Office モバイル アプリを追加します。この変更により、Microsoft 365 および Office 365 のライセンスを取得しているすべてのユーザーが Office モバイル アプリを利用できるようになり、外出先でも生産性を維持できるようになります。iOS 向け Outlook と Android 向け Outlook は今すぐご利用いただけます。Word、PowerPoint、Excel、OneNote の各モバイル アプリも、数か月以内にご利用いただけるようになります。

デバイス管理の効率化とコスト削減

最新の管理機能では、デスクトップ イメージの管理プロセスが大幅に削減、簡素化され、貴重な時間と費用を節減できます。
Windows AutoPilot は、モダン ワークプレースの柔軟なデバイス管理アプローチに欠かせない機能です。新しいデバイスを箱から出して電源を入れ、資格情報を入力するだけで、あとはクラウド上で自動的に構成、管理されるため、ユーザーや IT 担当者の手間を最小限に抑えられます。イメージを管理する必要も、もうありません。

Windows 10 April 2018 Update から、Windows AutoPilot に登録ステータス ページが追加されます。ユーザーがデスクトップ画面からデバイスを操作し始める前に、Out-of-Box Experience の時点でデバイスのポリシー、設定、アプリのプロビジョニングを確認できるようになるため、IT 部門はすべてのデバイスで使用前にコンプライアンスとセキュリティを確保することができます。

Windows AutoPilot の登録ステータス ページ

Windows AutoPilot の登録ステータス ページ

先日 Lenovo は、Microsoft OEM PC パートナーとして初めて Windows AutoPilot 展開サービスを直接サポートしたことを発表 (英語) しました。Lenovo は世界規模での提供を計画しており、早期パイロット版を導入したお客様とのテスト運用を進めています。また、Dell は現在、米国と一部の国で Windows AutoPilot を搭載した PC を販売しており、出荷前にデバイスの登録代行を行っています。また、HP、東芝、パナソニック、富士通は、今年秋に向けて Windows AutoPilot で Windows 10 をシームレスに展開できる PC の販売を予定しています。

Windows AutoPilot はまさしく、大変革をもたらす機能です。展開作業が大幅に容易になることで、ハードウェアのプロビジョニングにかかる膨大な時間とコストを削減でき、もちろん、それによってユーザーの満足度も高まります。ぜひこの機能の詳細をご確認ください。

管理エクスペリエンスの統合

クラウド サービスを構築するうえで私たちが目指しているのは、ユーザー、デバイス、アプリ、サービスを一元的に管理できる、シンプルで直観的なエクスペリエンスを実現することです。

このビジョンの実現に向けて大きく前進したのが、3 月に行った Microsoft 365 環境全体の共通管理基盤である Microsoft 365 管理センター (英語) の発表です。そして本日から、この直観的な統合管理エクスペリエンスを Office 365 ユーザーの皆様にも提供することになりました。

Microsoft 365 管理センター

Microsoft 365 管理センター

これにより、Office 365 ユーザーも Microsoft 365 ユーザーも、同じ管理センターの同じ機能を利用できるようになります。Office 365 ユーザーにとっては、機能も制御性も妥協することなく、他の Microsoft サービスとスムーズに統合された、よりシンプルな管理エクスペリエンスを利用できるようになるということです。
また、Microsoft 365 ユーザーのお客様は、admin.microsoft.com から管理を開始することができます。Microsoft 365 の管理には、IT 担当者が複数のコンソールにアクセスしなければなりませんでしたが、これからはもうその必要はありません。

組み込みのコンプライアンス

コンプライアンスの管理は、企業の規模が大きければ大きいほど、複雑で難しいものになります。マイクロソフトは、データのアーカイブ、保持、廃棄、分類、検索について定められた規制に対応するための組み込みの機能を Microsoft 365 に追加し、継続的にアップデートを提供することにしました。この新機能により、複雑なコンプライアンスのワークフローの負担が軽減されます。

Microsoft 365 セキュリティ/コンプライアンス センターは、Azure Active Directory、Microsoft Exchange、SharePoint、Teams を統合した中心的な場所であり、クラウド サービス全体で、保持するデータをインポートしたり、コンテンツを検索したりすることができます。

Microsoft 365 セキュリティ/コンプライアンス センター

Microsoft 365 セキュリティ/コンプライアンス センター

マイクロソフトは先日、このセキュリティ/コンプライアンス センターに以下の新機能を追加しました。

  • [データ プライバシー] タブ: 一般データ保護規則 (GDPR) への準拠の一環として、データ主体の要求に対応するための機能を追加しました。
  • Privileged Access Management: Microsoft 365 の管理者の役割やタスクに関して Just-In-Time アクセスを許可し、管理者特権の活動を制限できるようにしました。
  • Microsoft 365 の複数地域機能: 世界各地のデータの所在やコンプライアンス ニーズに応じて、ユーザー単位でデータの格納場所を制御できるようにしました。
  • 新しいアドバンスト データ ガバナンス: データの保持と廃棄をイベント ベースで設定できるようにしました。

セキュリティ/コンプライアンス センター以外にも、Microsoft 365 の各アプリはお客様の必要とするレベルのコンプライアンス機能をサポートしています。さらに、コンプライアンス ニーズに対応したアプリとして、アンケート、クイズ、投票などを簡単に作成できるアプリ Microsoft Forms も追加しました。これは、教育機関向けのアプリとして 300 万以上のユーザーに使用されてきましたが、企業のお客様からのご要望により、昨年法人向けプレビューを提供しました。そしてこのたび、SOC 認定を取得し、5 万社以上のお客様から寄せられたプレビューに関するフィードバックを反映し、エンタープライズ対応のアプリとして一般提供を開始します。詳細については、Forms Tech Community のブログ記事 (英語) をご覧ください。

シンプルな IT 管理を実現するために

今回、このような素晴らしい新機能を皆様にお伝えできることを本当に嬉しく思います。今回の更新により、デスクトップ、デバイス、サービス、コンプライアンスといった、ユーザーが Microsoft 365 を利用するあらゆる場面や、IT 部門が管理を行うさまざまな場面でこれらのメリットをはっきりと実感していただけるはずです。

ここでは、シンプルな IT 管理を実現するために、今すぐ実行できることをいくつかご紹介します。

  • Windows 7 のサポート終了は 2020 年 1 月、Office 2010 のサポート終了は 2020 年 10 月。これに向けて、モダン デスクトップへのアップグレードを計画する
  • Windows Analytics の利用を開始し、Upgrade Readiness を有効化して、社内のデバイスの移行準備を整え、最新バージョンの Windows にアップグレードする
  • 最初の Windows AutoPilot 展開を計画、実行する
  • 新しい Microsoft 365 管理センターのエクスペリエンスを使いこなせるようにする
  • セキュリティ/コンプライアンス センターとコンプライアンス マネージャーの使用を開始して、規制遵守や管理体制を追跡する

忘れてはならないのが、Microsoft FastTrack の活用です。FastTrack では、Microsoft 365 でシンプルな IT 管理を実現するための取り組みをサポートしています。

シンプルにすることで、真の意味での洗練さを実現することができます。つまり、管理、構成、統合、保護など、コントロールすべきことを減らすのです。そうすることで、問題が生じる可能性や、適切ではない構成をして攻撃者の侵入口を作ってしまうようなリスクを減らすことができます。この優れたユーザー エクスペリエンスと強化された IT 管理機能を今すぐご利用ください。

シンプルな IT 管理によって、低コストでセキュリティを強化し、リスクを抑えて高い生産性を実現しましょう。

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