2018年8月27日 7:44 AM

Microsoft Teams のデータ所在地に日本とオーストラリアを追加

※ 本 Blog は英語にて 2018 年 8 月 27 日に投稿された Microsoft Teams Launches Australia and Japan Data Residency の日本語翻訳版です。

2018 年 8 月 27 日より、Microsoft Teams のデータ所在地に日本とオーストラリアが追加されます。これに伴い、日本とオーストラリアでは、Microsoft Teams の新規のお客様の会話やチャットのデータがそれぞれの国内に保管されるようになります。新規のお客様とは、上記のリリース日以降にプロビジョニングされた Office 365 テナントや、リリース日以前に Teams サービスをご利用になったことのないお客様を指します。

これまでも他の Office 365 サービスでは日本とオーストラリアのデータセンターにデータを保管することをお約束していますが、今回新たに Teams のデータ所在地に日本とオーストラリアが加わったことにより、教育、銀行、公共機関、政府機関、医療といった規制の厳しい分野の組織でも、データ所在地に関するそれぞれの要件に準拠しながら Teams や Office 365 を導入できるようになります。

Teams データの保管場所

Teams データの保管場所はコンテンツの種類によって異なります。詳細については、Microsoft Teams のアーキテクチャに関する Ignite のブレイクアウト セッション (英語) をご覧ください。

Teams のコア カスタマー データ: お客様がオーストラリア、カナダ、EU、インド、日本、英国、米国にテナントをプロビジョニングした場合、マイクロソフトは以下の顧客データをその地域内のみに保管します。(1) Microsoft Teams のチャット、チームやチャネルの会話、画像、ボイスメールのメッセージ、連絡先、(2) SharePoint Online サイトのコンテンツとそのサイトに保存されたファイル、(3) OneDrive for Business にアップロードされたファイル。

  • チャット、チャネルのメッセージ、チームの構造: Microsoft Teams ではチームごとに、Office 365 グループと、専用の SharePoint サイトおよび Exchange メールボックスが提供されます。プライベート チャット (グループ チャットを含む)、チャネルでの会話中に送信されたメッセージ、チームとチャネルの構造は、Azure で実行されているチャット サービスで保管されます。また、情報保護機能 (英語) を有効化するために、ユーザーとグループの各メールボックスの隠しフォルダーにもデータが保存されます。
  • ボイスメールと連絡先: ボイスメールは Exchange で保管され、連絡先は Exchange ベースのクラウド データ ストアで保管されます。Exchange と Exchange ベースのクラウド ストアのデータは、既に世界中の各地域内のデータセンターで保管されています。オーストラリア、カナダ、フランス、インド、日本、英国、韓国、米国では、Teams のお客様のボイスメールと連絡先は各国内で保管されています。その他の国では、テナント アフィニティに基づいて米国、ヨーロッパ、アジア太平洋の保管場所に保存されています。
  • 画像とメディア: チャットで使用されるメディアは、チャット サービスと同じ地域に展開された Azure ベースのメディア サービスで保管されます。ただし、Giphy GIF は元の Giphy サービスの URL への参照リンクであり、保存されません。Giphy はマイクロソフトのサービスではありません。
  • ファイル: チャネルで共有されたファイル (OneNote や Wiki を含む) は、チームの SharePoint サイトで保管されます。プライベート チャット、会議中のチャット、通話中のチャットで共有されたファイルは、ファイルを共有したユーザーの OneDrive for Business アカウントにアップロードされて保存されます。Exchange、SharePoint、OneDrive のデータは、既に世界中の各地域内のデータセンターで保管されています。そのため、既存のお客様の場合、Teams エクスペリエンスの一部であるすべてのファイル、OneNote ノートブック、Teams の Wiki コンテンツ、メールボックスは、既にテナント アフィニティに基づいて各地域で保管されています。オーストラリア、カナダ、フランス、インド、日本、英国、韓国では、ファイルは各国内で保管されています。その他の国では、テナント アフィニティに基づいて米国、ヨーロッパ、アジア太平洋の保管場所に保存されています。

今回のロールアウトにより、Microsoft Teams ではそれぞれの国内にデータを保管する機能がさらに強化されます。リリース時点では、上記の Microsoft Teams サービスのデータは以下の地域で保管されます。

  • New! オーストラリア: ニューサウスウェールズ、ビクトリアのデータ
    センター
  • New! 日本: 東京、埼玉、大阪のデータセンター
  • APAC (アジア太平洋): シンガポール、香港のデータセンター
  • EMEA (ヨーロッパ、中東、アフリカ): ダブリン、アムステルダムのデータセンター
  • AMER (南北アメリカ): カリフォルニア州ベイエリア、バージニア州ボイドトンのデータセンター
  • 英国: カーディフ、ロンドンのデータセンター
  • インド: チェンナイ、プネーのデータセンター
  • カナダ: ケベックシティ、トロントのデータセンター

ただし、お客様がユーザーに対してサードパーティのストレージ プロバイダーにファイルを保存することを許可している場合は、それらのサービスの保管場所が適用されるため、データの保管場所を個別に確認する必要があります。

  1. タブ: タブを使用すると、アプリやサービスの情報をチャネルにピン留めすることができます。そのため、タブの種類によってデータが保管される場所が異なります。タブ自体にはデータは保存されません。たとえば、SharePoint タブの場合、SharePoint サイト コレクションがプロビジョニングされた場所に基づいてデータの保管場所が決まります。外部パートナーからの情報を含むタブの場合は、外部パートナーが使用しているシステムに直接データが保存されます。タブ上ではそれを表示しているだけです。
  2. その他のパートナー製アプリ: マイクロソフトは、Microsoft Teams エクスペリエンスでお客様が使用しているパートナー製アプリやサービスのデータ所在地についてはサポートしていません。それらのデータの保管場所については、各ソリューションの情報を直接ご確認ください。

マイクロソフトでは引き続き、Office 365 のデータ所在地の戦略に沿って、より多くの地域のデータセンターに Microsoft Teams をロールアウトしていく予定です。

よく寄せられる質問

データの保管場所は、Office 365 管理ポータルのどこで確認できますか。
つい先日、Office 365 管理ポータルの [Home (ホーム)]、[Organizational Profile (組織プロファイル)] からアクセスできる [Data location (データの場所)] ページに Teams を追加しました。これにより、他のサービスと同様に、Teams データの保管場所をご確認いただけます。


Teams 以外に、日本とオーストラリアにデータが保管されるサービスはありますか。
Exchange Online、SharePoint Online、Skype for Business Online、Project Online などのサービスのデータは、既に日本とオーストラリアで保管されています。その他の Office 365 サービスのデータの保管場所に関する詳細や、データセンターの置かれている世界中の地域については、データセンター マップをご覧ください。

Teams データは具体的に日本とオーストラリアのどこに保管されますか。
Teams のチャットやメディアのデータは、オーストラリア東部 (ニューサウスウェールズ) とオーストラリア南東部 (ビクトリア) の Azure データセンターに保管されます。日本については、Teams のチャットやメディアのデータは、東日本 (東京、埼玉) と西日本 (大阪) のデータセンターに保管されます。

日本とオーストラリアの新規のお客様にはどのような影響がありますか。
2018 年 8 月 27 日 (リリース日) より、日本とオーストラリアでは、それ以前に Microsoft Teams にログインしたことのないお客様 (テナントのユーザーが teams.microsoft.com にアクセスしたり、Teams クライアント アプリにサインインしたりしたことがないお客様) のデータが、それぞれの国内のデータセンターに保管されます。

日本とオーストラリアの既存のお客様にはどのような影響がありますか。
既に Teams をご利用のお客様のコンテンツは、引き続き APAC のデータセンターに保管されます。マイクロソフトは近日中に、Teams の既存のお客様のデータ移行を可能にする移行機能を提供する予定です。この移行機能は 2019 年には提供できる見込みです。提供開始後は、Office 365 のすべてのお客様に移行プログラムをご利用いただけるようになります。詳細については、こちらのページをご覧ください。

この他に質問がある場合、どこに問い合わせればよいですか。
Teams の導入や、日本とオーストラリアでのデータ所在地のリリースに伴うお客様の導入スケジュールへの影響に関してご質問がある場合は、アカウント チームまたは FastTrack (英語) までお気軽にお問い合わせください。お客様の要件を踏まえて最適なアプローチをご提案します。

その他の国のデータ所在地に関するロードマップについて教えてください。
マイクロソフトは、Office 365 が提供されているすべての国で Teams データを各地域内のデータセンターに保管できるようにすることを目指しています。

Microsoft Teams を応援してくださる皆様に感謝申し上げます。

最後までお読みいただきありがとうございました。
Varun Sagar
(Microsoft Teams 担当プロダクト マネージャー)