2018年11月14日 1:11 AM

Windows 10 および Windows Server の品質更新プログラムのコンパクト化を発表

※本ブログは、米国時間 8/16 に公開された”What’s next for Windows 10 and Windows Server quality updates” の抄訳です。

このたび、今年中のリリースを予定している次期メジャー バージョンの Windows 10 と Windows Server で、品質更新プログラムの提供方法を変更することを発表します。更新プログラム パッケージがコンパクトになり、従来よりも展開が簡単で短時間に行えるようになります。

Windows 10 品質更新プログラムは毎月リリースされる累積的な更新プログラムで、それまでにリリースされたすべての修正が含まれており、一貫性を保ちつつ簡単に展開できます。Mike Benson の「Windows 10 quality updates explained & the end of delta updates (Windows 10 の品質更新プログラムの概要と差分更新プログラムの提供終了、英語)」の記事にあるとおり、マイクロソフトは累積更新プログラムのサイズの増大に対処し、IT 管理者の負担軽減に取り組んでいます。その一環として、2019 年 2 月 12 日をもってすべてのバージョンの Windows 10 で差分更新プログラムの提供を終了します。

サポート対象の下位レベルの Windows 10 では、完全更新プログラム (最新の累積更新プログラム (LCU)) と併せて高速更新プログラムも引き続き提供されます。一方、次期メジャー バージョンの Windows 10 と Windows Server では品質更新プログラムが一本化され、コンパクトになり、管理が簡単になります。この新しいアプローチは、既存の 3 種類の更新プログラム (完全、差分、高速) をまとめたものです。

  • Windows Server Update Services (WSUS) や Microsoft Update カタログから完全更新プログラムを取得する場合は、更新プログラムのコンパクト化により、ネットワーク帯域幅をシームレスに節約できる
  • 差分更新プログラムを使用して品質更新プログラムのサイズを管理している場合は、どのデバイスに差分更新プログラムを適用する必要があるかを判断するためにデバイスの更新状態や履歴を監視する必要がなくなる
  • 新しい品質更新パッケージは再頒布可能であるため、WSUS や System Center Configuration Manager (SCCM) から高速更新プログラムを使用する場合や、高速更新プログラムをサポートしているサードパーティの管理ソリューションを利用する場合は、配布ポイントや更新サーバーのネットワーク帯域幅とキャッシュ サイズを大幅に節約できる。さらに、次期メジャー バージョンの Windows 10 を使用するデバイスでは、高速更新プログラムをダウンロードする際に最適な差分を決定する演算をバックグラウンドで実行する必要がないため、更新時の効率が 40% 向上*する

*高速更新プログラムの場合と比較してデバイスのメモリ使用量が 40% 改善 (判定基準 (英語) に基づいて計測)

**グラフに示している高速更新プログラムのサイズは、最新版を毎月適用したデバイスにおける最良の場合を想定しています。

新しい提供方法でパッケージ化された品質更新プログラムは、キャビネット ファイル (.cab) として Windows Update (WU) と WSUS で配布され、また更新プログラム単体のインストーラー ファイル (.msu) として Microsoft Update カタログからも入手できます。Microsoft Intune で管理されているデバイス、およびサードパーティ製モバイル デバイス管理 (MDM) ソリューションやオンプレミスの管理ソリューションで WSUS や Microsoft Update カタログから更新プログラムを取得しているデバイスでは、新しいアプローチで提供される品質更新プログラムを利用できます。

Windows Update に直接接続されているデバイスには、同じアプローチの更新パッケージで品質更新プログラムが配信されます。サポート対象のバージョンの Windows 10 が搭載されているデバイスでは、機能更新プログラムとそれ以降の品質更新プログラムを含む完全更新 (LCU) として、利用可能な品質更新プログラムを高速更新で受け取ることができます。Windows Update に直接接続されていて次期メジャー バージョンの Windows 10 (またはそれ以降) が搭載されているデバイスでは、利用可能な機能更新プログラムと月例品質更新プログラムをインストールする場合のどちらでも、コンパクト化された新しい更新プログラムを利用できます。

新しいアプローチは、「B」リリース、緊急リリース、「C」リリース、「D」リリースなどのすべての月例品質更新プログラムに適用されます。月例品質更新プログラムのリリースの詳細については、John Wilcox のWindows 10 の更新サイクルに関するブログ記事 (英語) をご覧ください。

更新時の帯域幅の最適化の詳細については、Windows 10 の更新プログラムの配信の最適化に関するドキュメントをご覧ください。Windows as a Service の詳細については、Windows IT Pro Center のWindows as a Service のページ (英語) をご覧ください。