2020年9月9日 8:36 AM

Microsoft Teams の新機能 | 2020 年 8 月

※ 本ブログは、米国時間 8/31 に公開された ”What’s New in Microsoft Teams | August 2020” の抄訳です。

8 月、Microsoft Teams では、会議エクスペリエンスの改善と、新機能の追加による開発者のワークフロー構築環境の充実化やユーザーの生産性向上が実現されています。この記事では、Web 会議、通話、デバイス、チャットとコラボレーション、IT 管理者向け、業界向けの 8 月の新機能についてご紹介します。

Web 会議、通話、デバイスに関する新機能

マイクロソフトでは、ユーザーの皆様により良い会議エクスペリエンスを提供するために、新機能のリリース、設定や対応デバイスの改良に継続的に取り組んでいます。

Spotlight
会議の開催者と発表者がすべての会議参加者のメイン ビューにビデオを固定できるようになります。この機能は、会議中に発表者が参加者のメイン ビデオ フィードを制御したい場合に便利です。ユーザーが自分自身のビューに特定の人物のビデオ フィードをピン留めする「参加者のピン留め」と似ていますが、そちらでは会議参加者全員のビューを制御することはできません。Spotlight 機能は、今後数か月以内に提供を開始する予定です。

Stream 未提供地域で会議の録画を保存可能に
これまで Microsoft Stream が提供されていない国では、Teams のデータを自国内で保存する設定になっていると Teams 会議を録画できませんでした。新しい管理設定では、Microsoft Stream のデータを自国内で保存できない場合でも会議を録画できます。この設定を有効化すると、Teams で録画された会議は最寄りのリージョンのデータ センターに保存されます (※ 日本では Stream が提供されており、すでに Teams 会議は Stream に保存されるようになっています)。

VMware Horizon 8 に最適化された Microsoft Teams エクスペリエンスをリリース
リモート ワーカーを支援するコラボレーション ツールの需要が高まる中、VMWare Horizon 8 で Microsoft Teams の音声やビデオのエクスペリエンスが強化されました。この最適化パッケージを使用すると、Horizon 仮想デスクトップ (VDI) や発行済みのアプリケーション環境で Microsoft Teams を活用するユーザーのエクスペリエンスが強化され、生産性が向上します。

コラボレーション機能や会議機能が強化された新しい Teams デバイス
Avocor は、Microsoft Teams と Azure で認定された世界初にして唯一となる Windows コラボレーション ディスプレイをリリースしました。AVW-6555 は先進的でインタラクティブな画面表示、滑らかな手描き入力、革新的な IoT センサー テクノロジに対応していて、コラボレーションの強化やチームワークの促進に役立ちます。また、Microsoft Teams のビデオ会議および電話会議の機能とシームレスに統合されているため、Teams 対応のコンピューターに接続すると、会議機能をすぐに使用できます。

Logitech は、HP 製品を利用した Microsoft Teams Rooms ソリューションをリリースしました。Logitech と HP の共同製品の詳細については、こちらの記事 (英語) をご覧ください。

Logitech Swytch では、ビデオ会議、ウェビナー、配信サービスに関するあらゆる機能を Microsoft Teams Rooms で使用できます。Logitech Swytch と Microsoft Teams Rooms の連携については、こちらのビデオ (英語) をご覧ください。

チャットとコラボレーションに関する新機能

チャットとコラボレーションに関する新機能を追加しました。早速ご紹介しましょう。

リアルタイムのプレゼンス表示
Microsoft Teams で効率的に連携しましょう。リアルタイムでプレゼンスが表示されるため、すぐにチャットに参加できる、会議に参加中であるなどの状態をより正確に伝えられるようになりました。そのため、いつ連絡すればよいかを他のユーザーが把握できます。

Microsoft Teams での Visio ファイルへのアクセスと管理が簡単に
Teams の Visio タブを使用すると、チーム メンバーがチャネル内の専用スペース、またはチャットにある Visio ファイル コンテンツにすばやくアクセスできるようになります。Teams ユーザーであればだれでもタブを追加できますが、ファイルの編集は Visio Plan 1 または Plan 2 サブスクリプションを持つユーザーに限られます。さらに Visio for the web でのマルチページ操作が強化され、すべてのページを同時に表示する、ドラッグ アンド ドロップでページの順序を並べ替える、ファイル内の任意の場所にページを挿入する、1 クリックで既存のページを複製する、連続していないページ間をキーボードの矢印キーで移動するなどの操作が可能になります。

IT 管理者向けの新機能

IP ビデオの受信側ポリシーの変更
会議ポリシーが変更され、IT 管理者が Teams 会議でのビデオの仕様を細かく制御できるようになります。これまではビデオの送信のみを禁止できましたが、今回の更新で IP のビデオを許可するポリシーが拡張され、必要に応じて送信と受信の両方を禁止できるようになります。テナント管理者は、帯域幅の管理にこのポリシーを使用できます。この項目は、元のプランの変更に伴って更新されました。

Skype for Business Online Connector Teams モジュールに統合
Teams の管理エクスペリエンスが簡素化されます。Skype for Business Online Connector の機能がすべて Teams モジュールに統合され、Microsoft Teams と Skype for Business Online の管理機能がすべて 1 つの PowerShell モジュールにまとめられます。

Skype for Business Online PowerShell の Skype for Business Online Connector には Microsoft Teams の管理に必要なコマンドレットが多数含まれていましたが、別製品として提供されていました。これが 1 つの PowerShell モジュールに統合されます。

開発者向けのプラットフォームに関する新機能

開発者の皆様がワークフローを構築、提供、刷新できるような充実した環境を整えるために、マイクロソフトは継続的に Teams プラットフォームに新機能を追加しています。

Teams App Submission API
Teams App Submission API の一般提供を開始いたします。これは Microsoft Graph の新しい API で、あらゆる組織のすべてのユーザーが、ストレスなく好みのプラットフォームを使用して開発を行ったり、アプリを Teams に送信したりできます。同時に、IT 管理者はアプリの検索、承認、パッケージ化、展開などの手間から解放されます。

Graph リソース固有の承諾
独自の Teams アプリで、管理者の承諾を得なくてもベータ版のエンドポイントから Teams Graph API を呼び出せるようになります。この API には、チャネルの作成や削除、チャネル名の変更、チャネル メッセージの読み取り、タブの作成、チーム メンバーの追加や削除などが含まれます。チーム所有者がこの機能を使用すると、特定のチームにアプリをインストールしたり、アプリの使用範囲やデータへのアクセスを 1 つのチームのみに制限したりできます。このため、アクセス許可をグローバル IT 管理者が付与しなくても、チーム所有者が決定することができます。

モバイル デバイスのネイティブなカメラと位置情報機能をタブでサポート
Teams アプリのタブによるモバイル デバイスのネイティブ機能の一般提供を開始します。カメラからの画像のキャプチャや GPS 座標の提供などのデバイスの権限を使用できるようになるため、開発者が Power Apps で Teams アプリを構築する場合などに高度なエクスペリエンスを作成できます。現時点ではこのエクスペリエンスは Teams デスクトップ クライアントでサポートされており、今後新しい API によって Teams モバイル アプリにも導入される予定です。

新しい Teams Power Automate トリガーを追加
Power Automate に新しい Teams 用トリガーを 2 つ追加し、これまで以上に作業を簡素化します。そのうちの 1 つである “for a selected message” トリガーでは、Teams ユーザーが独自のメッセージ操作を作成し、メッセージから直接処理を開始することができます。これにより、顧客に関するチャットから Dynamics で営業案件を自動作成するといった操作が簡単に行えます。また、チームからメンバーが削除された際に、メッセージをチーム所有者に送るなどの特定の操作を実行するように設定できます。

Power Automate で実行可能な Teams の操作を追加
Power Automate で実行可能な Teams の操作を 2 つ追加します。チームを自動作成するフローを作成できるようになり、管理者がチームをセットアップする手間が大幅に軽減されます。また、この操作がフローに組み込まれ場合に、特定のユーザーに自動的に @メンションされるように設定できます。これにより、送信先のユーザーが重要なメッセージに確実に気付くことができます。

教育機関向けの新機能

Education Insights の新しい拡張機能
Microsoft Teams for Education の Insights にパブリック プレビューとして新しいビューを追加しました。このビューでは、管理者がシステム レベルで学生のデジタルでの参加状況を監視したり、リモートで指導するためのベスト プラクティスを教師に提示したりできます。この機能はリモートでの指導の公平性や継続性を考慮して設計されており、1 クリックでデータをエクスポートしてデジタルでの参加状況のレポートを作成するための規則に準拠しています。

Insights の機能以外にも、Microsoft Teams for Education では新機能、機能強化をリリースしておりますので、Teams for Education の 2020 年 8 月 の新機能の記事 (英語) をご確認ください。

米国政府機関向けの新機能

Microsoft Teams は米国政府機関向けクラウドもサポートしています。GCC、GCC High、DoD のお客様向けの新機能をご紹介します。

会議に直接参加できるユーザーを開催者のみに制限する新しいロビー設定 (GCC)
Teams 会議のオプションに新しいロビー設定を追加します。[Who can bypass lobby?] の設定に追加される [Only me] を有効化すると、会議に直接参加できるユーザーが開催者のみに制限されます。他の参加者は、組織内のユーザーであってもロビーで待機となります。

チャネルでインスタント会議を開始する新しいエクスペリエンス (GCC)
Teams チャネルに [Meet Now] ボタンを追加します。このボタンは近日中にチャネル ヘッダーのわかりやすい場所に表示され、手軽にチャネル会議を開始できるようになります。

Teams 会議の参加エクスペリエンスの改善 (GCC)
Teams 会議への参加リンクをクリックすると、最適化と改善が行われた参加エクスペリエンスが表示されます。ここでは Web での参加、Teams クライアントのダウンロード、Teams のネイティブ クライアントでの参加を選択することが可能で、安心してすばやく会議に参加できます。

プロファイル写真のアップロードを禁止する新しいポリシー (GCCGCC HighDoD)
Teams のデスクトップ エクスペリエンスと Web エクスペリエンスに Outlook on the web のメールボックスのポリシー設定が適用され、プロファイル写真の変更をユーザーに許可するかどうかを指定できるようになりました。このポリシー設定は GCC、GCC High、DoD のテナントで使用できます。

Microsoft Teams で実現される新しいコラボレーションの方法をご確認ください。

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