2020年11月12日 3:13 AM

Microsoft Teams の新機能 | 2020 年 10 月

※ 本ブログは、米国時間 10/30 に公開された ”What’s New in Microsoft Teams | October 2020” の抄訳です。

皆様、こんにちは。今月も、会議、通話、チャット、コラボレーションのエクスペリエンスを改善するさまざまな新機能の一般提供を開始すると共に、Microsoft Teams デバイスにも多数の機能強化を実施しましたので、ご紹介します。また、現場の最前線で働く従業員の皆様、教育機関や政府機関のお客様向けの業界固有の機能についてもお伝えします。Teams プラットフォームの機能も強化しました。今回新たに「注目の Teams 用アプリ」セクションを設け、Teams で利用できるサード パーティ製アプリをご紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

会議と通話に関する新機能

ライブ キャプションに発言者名を表示

Microsoft Teams で、ライブ キャプションに発言者の名前が追加され、だれが話しているかが瞬時にわかるようになりました。これにより、会議がさらにインクルーシブなものとなり、内容を把握しやすくなります。

特定の参加者にスポットライトを設定して Teams 会議の出席者全員に表示

Teams 会議中に、発表者が特定のビデオ フィードを出席者全員の画面にピン留めできるようになりました。ピン留めすると、スポットライトを設定したユーザーのビデオがすべての出席者のメイン画面として表示されます。この機能は、Windows PC、Mac、モバイル デバイス (表示のみ)、Windows 用 Microsoft Teams Rooms で使用できます。詳細はこちら

Teams 会議出席者によるミュート解除の禁止

会議の開催者と発表者が、会議中に出席者によるミュート解除ができないようにし、特定の出席者が挙手した場合にのみミュートを解除できるようになりました。この機能は、記者会見や授業などで発言するユーザーを制御したい場合に便利です。詳細はこちら

Teams 会議を利用した制作機能の強化

配信映像を制作するための高度な機能が新たに追加されました。これを活用することで、Teams 会議がオンライン ステージへと変わります。Teams で、ネットワーク デバイス インターフェイス (NDI) がサポートされました。イベント プロデューサーが各参加者のビデオを個別のビデオ ソースに変換して、任意のビデオ ストリーミング制作ツールで使用できるようになります。この機能により、発言者を Together モードやカスタマイズされたビューで表示したり、あらゆる場所の視聴者に向けて任意のエンド ポイントへプロ仕様の配信を行ったりするなど、Teams 会議を新しい方法で活用できるようになります。

Microsoft Whiteboard の読み取り専用モード

Teams で Microsoft Whiteboard を読み取り専用モードで使用できるようになり、柔軟性が向上しました。デジタル ホワイトボードを読み取り専用モードで表示することも、他の参加者にアクセス権を付与して共同作業や編集を可能にすることもできます。

会議や通話のレコーディングを OneDrive や SharePoint に保存

Teams での会議や通話のレコーディングを OneDrive for Business や SharePoint に保存できるようになりました。レコーディング ファイルはゲストや外部ユーザーと共有が可能で、アクセスも簡単です。また、Microsoft 365 で他のファイル形式と同様のセキュリティとコンプライアンスの機能を使用して、レコーディング ファイルを管理できます。Teams 管理者は、PowerShell を使用してポリシーを更新し、レコーディングを保存するストレージを選択できます。詳細はこちら

IP ビデオの受信側ポリシーの変更 (音声とビデオに新しいポリシーを追加)

会議ポリシーが変更され、IT 管理者が Teams 会議でのビデオの仕様を細かく制御できるようになりました。これまではビデオの送信のみを禁止できましたが、今回の更新で IP のビデオを許可するポリシーが拡張され、必要に応じて送信と受信の両方を禁止できるようになりました。テナント管理者は、帯域幅の管理にこのポリシーを使用できます。詳細はこちら

新しいデバイス

ARM64 ネイティブの Teams アプリ

新たに ARM64 ネイティブの Teams クライアントの一般提供が開始され、Microsoft Teams をお好みの ARM デバイスでフル活用できるようになりました。常に接続を維持して整理された環境で、Surface Pro X などのデバイスのパフォーマンス、信頼性、バッテリ駆動時間を向上させることができます。

Microsoft Teams Rooms に追加予定の新機能

Windows 用 Microsoft Teams Rooms で、以下の機能のロールアウトを開始します。

  • スポットライトのサポート: Microsoft Teams Rooms で、Teams 会議でスポットライト機能を使用できるようになりました。会議の開催者や発表者が、特定のビデオ フィードをスポットライトとして指定し、すべての出席者に表示することができます。スポットライトに指定されたユーザーのビデオがすべての出席者のメイン画面として表示され、発表者など、特定の人物に確実に注目を集めることができます。
  • 強制ミュート: 会議の開催者がこの機能を設定すると、すべての参加者がマイクを制御できないようにすることができます。この機能は、リモート学習や役員会議など、マイクのミュートを解除できるようにするユーザーとタイミングを、開催者がきめ細かく制御したい場合に便利です。Teams Rooms ではこの設定をサポートしており、アクセス許可を付与しない限り、参加時にはマイクがミュートされた状態になります。

Dell Meeting Space Solution でオンサイトとリモートのコラボレーションをシームレスに

Dell の最新の Microsoft Teams Rooms 用 Meeting Space Solution (英語) では、OptiPlex 7080 Micro を含む包括的なグループ コラボレーション エコシステムが提供され、Windows、Dell Large Format Monitors、Logitech Tap および ConferenceCams で Teams Rooms エクスペリエンスを実行できます。近接検出機能を備えワンタッチでの参加が可能なため、会議を開始してすぐに会議室とリモート参加者にコンテンツを表示できます。

EPOS が Microsoft Teams 認定ヘッドセット 2 機種を発表

IMPACT MB Pro 1 UC ML/Pro 2 UC ML は、Microsoft Teams 認定の要件である厳格な信頼性テストに合格しました。きわめて快適で、通話しやすく、自然で豊かな音声のハイエンド オーディオ ツールで、高信頼性のインテリジェントなテクノロジにより不要なノイズを除去して音声の品質を高め、効率を向上させます。

最新の Teams デバイスについては、こちらのページをご覧ください。

チャットとコラボレーションに関する新機能

投稿のピン留め

Microsoft Teams では、重要情報に簡単にアクセスでき、優先事項として忘れないようにすることができます。任意のメッセージをチャネル内にピン留めし、メンバー全員が見ることができるチャネル情報ウィンドウに表示することができます。

プレゼンス状態に [オフライン] を追加

Microsoft Teams を利用できない状態にあることを他のユーザーに知らせるために、プレゼンスを [オフライン] にすることができます。これにより、Teams へのアクセスを完全に維持しつつ、Teams を現在利用できないことを同僚に示すことができます。

言語に対応した校正ツール

Microsoft Teams でのコミュニケーションには、複数の言語を使用できます。複数の言語で異なるメッセージを入力した場合、Teams デスクトップ アプリでメッセージの入力時に使用した言語に応じてスペル チェック結果が表示されます。

チームの新規作成用のテンプレート

チームを新規作成するときに、イベント管理、危機対応、病棟や銀行の支店などの業界独自のものまで、多様でカスタマイズ可能なテンプレートから選択できます。マイクロソフトが作成した各種テンプレートを公開しており、IT 担当者が自社用のカスタム テンプレートを新たに作成することもできるため、チーム構造を標準化したり、関連アプリを表示したり、ベスト プラクティスを拡張したりできます。

新しいファイル共有エクスペリエンス

Microsoft Teams で、チーム メンバーが単一ソースのコンテンツをシームレスに共有して共同作業を行うことができます。Teams に保存されているあらゆるファイルで、共有可能なリンクを作成し、適切なアクセス許可を直接設定できるようになりました。また、SharePoint や OneDrive に保存されているファイルへのアクセス許可の設定、プライベート チャットの作成、チャネルの会話の開始も行えます。詳細はこちら

SharePoint ページ アプリの更新

SharePoint ページを使用すると、画像、Excel、Word、PowerPoint の各種ドキュメント、ビデオ、リンク、Twitter フィードなどをすべて同じページに集約し、コンテンツを適切なコンテキストで共有でき、非常に便利です。今回の変更では、ページを Microsoft Teams にタブとして簡単に追加できるようになりました。詳細はこちら

シンプルになった新しいグローバル通知設定

デザインが一新された通知設定セクションで、ユーザーが通知設定の構成やカスタマイズを行えるようになりました。新しいエクスペリエンスは、必要な通知を容易に見つけることができるため、気になるアクティビティを追跡する場合に便利です。プロファイル写真をクリックし、[設定]、[通知] の順に選択するとアクセスできます。また、プライバシーを強化したい場合に、チャット通知でメッセージのプレビューを非表示にする設定が追加されました。

教育機関向けの新機能

課題を匿名で採点、評価

匿名で評価を行うことにより、無意識の偏向を取り払い、学生を公平に扱うことができます。課題の詳細ビューでこの機能を有効化すると、学生の名前が匿名になり、アバターが一時的に削除されて、学生のリストがランダムに表示されます。そのため、答案用紙をシャッフルしなくても、教師はどの学生のものかわからない状態で採点できます。

すべての授業の課題をまとめて表示

教師と学生のどちらにとっても、今後の課題を確認できることは、週単位、月単位、年単位で予定を管理するために不可欠です。教師と学生の両方が、予定されている課題を授業ごとに表示、提出したり、すべての授業分をまとめて表示したりできます。Teams の左側に表示されるアプリ バーから [Assignments] にアクセスすると、すべての授業の課題を表示できます。また、学生はカテゴリでフィルタリングしたり、課題の提出期限や成績を確認したりできます。

現場の最前線で働く従業員向けの新機能

シフト外のアクセス制御

シフト外のアクセス制御を使用すると、IT 管理者は、就業時間外に個人デバイスからアプリにアクセスしたときに警告するように Teams を構成できます。この機能は、就業時間外に Teams を使用した場合にはその分の賃金は支払われないことを通知することで、意図しない残業を減らして、従業員の就業規則の遵守を促進します。この機能では Shifts アプリをアクティブに使用する必要はありませんが、Shifts を構成し、アプリ内にデータのスケジュールを設定する必要があります。Excel からインポートしてネイティブに追加するか、Kronos や BlueYonder などの従業員管理 API コネクタを統合します。詳細はこちら

政府機関向けの新機能

現在マイクロソフトのマルチテナント クラウド環境の法人のお客様に提供している機能が、米国の Government Community Cloud (GCC)、Government Community Cloud High (GCC-High)、米国国防総省 (DoD) のお客様にもロールアウトされます。

優先通知

緊急のメッセージや時間的な制約がある情報を、Teams で効果的に共有できます。優先通知を使用すると、緊急のメッセージの受信者が応答するまで、最長 20 分間にわたって 2 分おきに繰り返しモバイル デバイスやデスクトップに通知が送信されます。IT 管理者はこの機能を Teams のメッセージング ポリシーの一部として管理できます。この優先通知機能は GCC、GCC High、DoD のお客様が使用可能です。詳細はこちら

開封確認

GCC でプライベート チャットの開封確認が利用できるようになり、受信した相手がメッセージを読んだことを確認できるようになりました。IT 管理者は、Microsoft Teams 管理センターからメッセージング ポリシーを構成し、ユーザーに対してこの機能を有効化/無効化することができます。詳細はこちら

ファイル ビューアーのアップグレード

政府機関クラウド向け Teams のファイル ビューアーがアップグレードされ、Office 以外のファイル形式では OneUp に、Office ファイル形式 (Word、PowerPoint、Excel) では統合アプリに変更されました。

Together モード

Together モードが GCC でも使用可能になりました。この機能では、会議で AI セグメンテーション テクノロジを使用して参加者に画面上で共通の背景 (シーン) を設定することで、全員が同じ空間に集まっているような感覚を味わえます。

ラージ ギャラリー ビュー (プレビュー) – 最大 49 人の参加者を同時に表示

ラージ ギャラリー ビューの機能が拡張され、ビデオ会議で最大 49 人 (7 x 7) の参加者を 1 つの画面に同時に表示できるようになります。この機能は、新しいマルチウィンドウ エクスペリエンスと共に運用環境にロールアウトされます。この新しいビューを使用するには、各ユーザーが新しいマルチウィンドウ会議エクスペリエンスを有効化する必要があります。このラージ ギャラリー ビューは、GCC で使用可能です。

特定の参加者にスポットライトを設定して Teams 会議の出席者全員に表示

Teams 会議中に、発表者が特定のビデオ フィードを出席者全員の画面に固定できるようになりました。固定すると、スポットライトを設定したユーザーのビデオがすべての出席者のメイン画面として表示されます。この機能は、Windows PC、Mac、モバイル デバイス、Microsoft Teams Rooms システムで使用できます。このスポットライト機能は、GCC と GCC High で使用可能です。

議事録の改良

記事録の既定のサポート ユーザー数が 100 名になりました。また、予定時刻を過ぎてから参加したユーザーが議事録にアクセスできない場合、1 クリックで議事録の所有者にアクセス許可を申請できるようになりました。議事録の機能は GCC、GCC High、DoD で使用可能です。

IP ビデオの受信側ポリシーの変更 (音声とビデオに新しいポリシーを追加)

会議ポリシーが変更され、GCC の IT 管理者が Teams 会議でのビデオの仕様を細かく制御できるようになりました。これまではビデオの送信のみを禁止できましたが、今回の更新で IP のビデオを許可するポリシーが拡張され、必要に応じて送信と受信の両方を禁止できるようになります。テナント管理者は、帯域幅の管理にこのポリシーを使用できます。詳細はこちら

医療機関向けの新機能

Microsoft Cloud for Healthcare

先日、マイクロソフト初の業界特化型クラウド サービス「Microsoft Cloud for Healthcare」の一般提供開始を発表しました。これには、新しい Epic EHR 用 Microsoft Teams EHR コネクタが実装されています。医師は、Teams でこの機能を使用して、電子カルテ システムからオンライン診療を行うことができます。他にも多数の新機能がありますので、Microsoft Cloud for Healthcare のページでその内容や使用方法をご確認ください。

プラットフォームの新機能

Microsoft Teams と Power Automate の連携 – だれでも簡単に自動化を実施

Teams 用の新しい Power Automate アプリに新しいテンプレートが追加され、エディターのエクスペリエンスが簡素化されて、自動化のワークフローがこれまでになく簡単になりました。

Teams 基幹業務アプリ カタログによる企業のブランディング

IT 管理者が、自社のブランディングを利用して Teams 基幹業務アプリ カタログをカスタマイズできるようになりました。これにより、エンド ユーザーのエクスペリエンスが向上すると共に、オーガニック検索や企業の基幹業務アプリの使用が促進されます。詳細はこちら

Microsoft Graph v1.0 エンドポイントでリソース固有の承諾の一般提供を開始

Microsoft Graph v1.0 エンドポイントで、リソース固有の承諾 (RSC) の一般提供の開始を発表しました。独自の Teams アプリで、管理者の承諾を得なくてもベータ版のエンドポイントから Teams Graph API を呼び出せるようになります。チーム所有者がこの機能を使用すると、特定のチームにアプリをインストールしたり、アプリの使用範囲やデータへのアクセスを 1 つのチームのみに制限したりできます。この際、グローバル IT 管理者にアクセス許可を申請する必要はありません。詳細はこちら

アプリの認定

Microsoft Teams アドインを作成し発行している企業は、マイクロソフトと協力して、アプリ (およびサポート対象のインフラストラクチャ) が機密の顧客データのセキュリティとプライバシーを保護していることを証明できるようになりました。認定されたアプリにはバッジが付与され、AppSource と Microsoft 365 テナント管理者のコンソールに表示されます。マイクロソフトでは、アプリの発行元にこのプログラムを利用することを強く勧めており、いずれはプログラムの利用を必須化することを見込んでいます。詳細はこちら (英語)

発行元の検証

IT 管理者とエンド ユーザーは、パートナーのアプリが検証済みのソースから発行されていることを確認することが重要です。検証済みのマイクロソフト パートナー ネットワーク アカウントに依存したプロセスを使用すると、マイクロソフトはアプリケーション開発者に発行元検証サービスを提供できます。検証済みのアプリにはバッジが付与され、AppSource と、ユーザーや管理者がアプリをインストールする際に表示される同意ダイアログで表示されます。詳細はこちら (英語)

注目の Teams 用アプリ

Clio (英語) はクラウド ベースの法務関連ソフトウェアで、法律事務所では、受任から請求までの業務管理やクライアント管理に使用されています。過去 1 年間で弁護士のニーズが変化している中、Clio は新しいデジタル ファーストの現状において法曹界で必要とされるソリューションの開発に集中して取り組んできました。Clio を使用すると、抱えている案件の状況をチェックしたり、最近のやり取りに目を通したり、将来のイベントを計画したりといった作業をすべて Microsoft Teams で行うことができるため、リモートでの連携がさらに容易になります。詳細はこちら (英語)

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