2021年11月19日 12:57 AM

Microsoft 365 Lighthouse のパブリック プレビューを開始

※ 本 Blog は、2021 年 7 月 14 日に投稿された Microsoft 365 Lighthouse is now in public preview の日本語抄訳です。

Ignite 2020 にて Microsoft 365 Lighthouse のプライベート プレビューを発表して以来、プレビュー パートナー様と共に、優れたマネージド セキュリティ サービスの提供に役立つエクスペリエンスを構築してきました。

このたび、Microsoft 365 Business Premium を利用している中小企業にサービスを提供する世界各地のマネージド サービス プロバイダー (MSP) のパートナー様を対象に、Microsoft 365 Lighthouse のパブリック プレビューの提供を開始します。

まず、Microsoft 365 Lighthouse がマネージド セキュリティ サービスの提供のスケーリングに役立つしくみをご説明します。そして、各機能、パブリック プレビューの参加条件、開始方法をご紹介します。

Microsoft 365 Business Premium は場所を問わず安全に働くための包括的な基盤

社会の変化に伴い、お客様が直面するセキュリティの課題も変化します。世界中のさまざまな業界で、サプライ チェーンを標的とするサイバー攻撃が増加しており、下流のお客様のビジネスに支障が出ています。中小企業はセキュリティに対する脅威に対応する環境が整っておらず、IT パートナー様の支援が必要です。

新しいサイバーセキュリティ機能をお客様に提供する必要があるということは、マネージド セキュリティ サービスを扱うパートナー様のビジネスを成長させるチャンスがあるということです。

Microsoft 365 Business Premium は、Office などの生産性ツールや Microsoft Teams などのコラボレーション ツールに加え、高度なセキュリティと管理機能を提供します。

この包括的なソリューションにより、多種多様な生産性ソリューションやセキュリティ ソリューションを管理する複雑性とコストを解消できます。セキュリティが統合された生産性ソリューションで標準化すると、次のような保護が実現します。

  • Microsoft Defender ウイルス対策によるマルウェアやウイルスからの保護
  • Microsoft Defender for Office 365 による、フィッシングやランサムウェア対策
  • Azure Active Directory Premium P1 の ID 保護と多要素認証で ID に対する脅威から保護
  • Microsoft Intune のシンプルなデバイス管理による、エンドポイント脅威対策とデバイス コンプライアンスの問題の解決

Microsoft 365 Business Premium は、必要不可欠なセキュリティ機能を単一パッケージで提供します。

テクノロジの標準化によって収益性を向上

多種多様なソリューションをベースにマネージド サービスを構築すると、コストがかさみ、複雑性が増します。技術者は、時間をかけて各ソリューションのスキルを習得しなければなりません。また、個々のソリューションが連携して動作するよう設計されていないため、カスタム ソリューションを作成、管理し、サポートする必要があります。お客様の環境を一貫したテクノロジ スタックで標準化することにより、業務をシンプルに合理化し、コスト削減や適切なリソース配置が可能になります。リソースに余裕ができれば、共通の基盤に付加価値のあるサービスを構築できるようになります。

今では多くのパートナー様が、このような Microsoft 365 Business Premium の導入メリットを認識しています。このソリューションを採用するお客様が増えるなか、セキュリティやデバイス管理機能の向上を求める声が高まっていました。そこで登場したのが Microsoft 365 Lighthouse です。

マネージド セキュリティ サービスを Microsoft 365 Lighthouse でスケーリング

さまざまな規模の Microsoft 365 Business Premium のお客様のセキュリティと管理に、Microsoft 365 Lighthouse がどのように役立つのかを見ていきましょう。

Microsoft 365 Lighthouse は、Microsoft 365 Business Premium を使用する中小企業のお客様のデバイス、データ、ユーザーのセキュリティ確保を支援する、マネージド サービス プロバイダー向けの統合ポータルです。中小企業向けに最適化されたセキュリティ構成のベースラインの推奨により、テナントのオンボーディングが簡略化され、管理ビューでお客様の環境全体を確認できます。

規模に応じた顧客管理を実現

Microsoft 365 Lighthouse は、脅威、異常なサインイン、デバイス コンプライアンス アラートなどをすばやく特定し、対処します。対応策に主眼を置いたダッシュボードをホームページに構成して、優先度の高いお客様を識別し、重点的に対応します。また、コンテキスト リンクにより、通常見つけるのに時間のかかる構成ページ、設定、関連資料へすばやく移動できます。

複数のお客様のアラートをひとめで把握できる Microsoft 365 Lighthouse のホームページ。

複数のお客様のアラートをひとめで把握できる Microsoft 365 Lighthouse のホームページ。

Microsoft 365 Lighthouse では、お客様の管理のスケーリング、優先課題への集中的な取り組み、リスクのすばやい発見と調査などにより、お客様の状態を健全で安全に維持することができます。

積極的なリスク マネージメント

Microsoft 365 Lighthouse では、一貫してお客様のテナントを頻繁にモニタリングすることで、積極的なリスク管理が可能です。ポータルには、お客様の環境の重要な側面がわかりやすく表示されるため、すばやく状況を確認し、優先度を決めてアラートに対処できます。また、お客様がセキュリティのベスト プラクティスを実行してリスクを抑制できるようサポートできます。サービスの健全性に関する最新情報などでテナントに影響のあるサービス イベントを把握し、プロアクティブにお客様に知らせることで信頼関係を維持できます。

複数のお客様の状況が表示されている Microsoft 365 Lighthouse のデバイス コンプライアンス ページ。

複数のお客様の状況が表示されている Microsoft 365 Lighthouse のデバイス コンプライアンス ページ。

セキュリティの向上

お客様の保護に役立つ Microsoft 365 Lighthouse の主な機能は、次のとおりです。

脅威からの保護とウイルス対策

  • 管理している全 Windows 10 デバイスの Microsoft Defender ウイルス対策のステータスを確認
  • アクティブな脅威のチェック、デバイスの再起動、ウイルス対策の更新、ウイルス対策スキャンの実行
  • セキュリティ イベントの影響を受けるユーザーやデバイス、ブロックまたは検疫された内容、レビューが必要な領域などを把握

ID とアクセスの管理

  • お客様の全ユーザー リストを一元的に閲覧
  • リスクのあるサインインや条件付きアクセス ポリシー設定のインサイト

デバイス コンプライアンス

  • お客様のデバイス コンプライアンスを 1 か所で閲覧、管理
  • デバイス コンプライアンス ポリシーが構成済みのお客様、注意が必要なお客様をすばやく識別
Microsoft Defender ウイルス対策のアラートや必要な対応が表示されている脅威の管理ページ。

Microsoft Defender ウイルス対策のアラートや必要な対応が表示されている脅威の管理ページ。

ベースラインと展開計画で構成を標準化

セキュリティ ポリシーを標準化すれば、お客様のセキュリティ強化、ビジネス リスクの抑制、マネージド サービスのシンプルなスケーリングなどが実現します。

Microsoft 365 サービスのポリシーに関する推奨事項は数多くありますが、どれもエンタープライズのユーザーを焦点にしたものばかりでした。中小企業向けに適正なセキュリティ標準を手軽に導入、スケーリングするためのガイダンスがないという声に耳を傾け、ベスト プラクティス集、ベースラインを作成し、Microsoft 365 Lighthouse から直接お客様のテナントに展開できるようにしました。

現在利用可能な既定のベースラインは ID とデバイスの次の 6 つのポリシーからなります。

  • 管理者に多要素認証を要求する
  • ユーザーに多要素認証を要求する
  • レガシ認証をブロックする
  • デバイスの登録を設定する
  • Windows 10 の Microsoft Defender ウイルス対策を構成する
  • Windows 10 デバイスのコンプライアンス ポリシーを構成する

展開計画を使用して、Microsoft 365 Lighthouse にオンボーディングしてあるお客様のテナントに、ベースライン構成を実装できます。

中小企業に最適化されたベースライン構成を Microsoft 365 Lighthouse 内で確認

中小企業に最適化されたベースライン構成を Microsoft 365 Lighthouse 内で確認

パートナー様が成功するために

マイクロソフトのパートナーである Be-Cloud の事例をご紹介します。同社は、Microsoft 365 Business Premium で自社のサービスを標準化し、Microsoft 365 Lighthouse を活用してお客様のセキュリティを強化しています。こちら (英語) をお読みください。

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WeSafe はスウェーデンの MSP パートナーで、主な顧客は従業員数 20 ~ 200 人の中小企業です。自社サービスを Microsoft 365 Business Premium で標準化したことで業務が効率化され、3 年間で 250% の収益向上を達成しました。Microsoft 365 Business Premium のお客様のテナントを Microsoft 365 Lighthouse でモニタリングおよび管理したことで、拡張性、業務効率、顧客価値が向上し、収益性も増加しました。WeSafe の導入事例はこちら (英語) でお読みいただけます。

パブリック プレビューの条件

Microsoft 365 Lighthouse は、条件を満たしている組織に無料で提供されます。パートナー様のビジネスの拡大と成長を支援するサービスを構築するため、より多くの企業に参加いただく必要があります。

パブリック プレビューの参加資格は次のとおりです。Microsoft 365 Lighthouse の利用可否をご確認ください。

  • マネージド サービス プロバイダーであり、クラウド ソリューション プロバイダー (CSP) プログラムに登録済みである。
  • お客様の代理管理特権を設定済みである。
  • お客様が Microsoft 365 Business Premium サブスクリプションを保有している。
  • お客様の 1 テナントのライセンス保有ユーザー数は合計 500 以下である。
  • デバイス コンプライアンスや脅威の管理のため、お客様のデバイスが Microsoft Intune に登録されている。

これらの条件を満たしている場合は、https://aka.ms/M365LighthouseOnboard でテナントの Microsoft 365 Lighthouse を有効にする手順をご覧ください。製品の詳細は docs.microsoft.com の「Microsoft 365 Lighthouse」セクションをご覧ください。

ウェビナー動画でもっと詳しく知る

Microsoft 365 Lighthouse のウェビナー動画をダウンロードしてご覧ください。「Using Microsoft 365 Lighthouse to Secure and Standardize Microsoft 365 Business Premium Customers (英語)」このセッションでは、お客様のセキュリティと標準化のシナリオを詳しく紹介しています。

リソース

Microsoft 365 Lighthouse 製品ページ (英語)
Microsoft 365 Lighthouse パブリック プレビューのオンボーディング
Microsoft 365 Lighthouse 関連資料
Microsoft 365 Lighthouse についてよく寄せられる質問
Microsoft 365 Business Premium のプレイブック (英語)

Microsoft 365 購入・無料相談

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