2021年11月24日 6:46 AM

Microsoft Endpoint Manager で Windows 11 へのアップグレードの準備状況を確認

※ 本 Blog は、2021 年 9 月 21 日に投稿された Understanding readiness for Windows 11 with Microsoft Endpoint Manager の日本語抄訳です。

Windows 11でハイブリッドワークを加速する を受けて、お客様の組織でアップグレードに向けてどのように準備すればよいか、あるいはアップグレードをスムーズに進めるために現時点で何ができるかとお悩みの方もいらっしゃるでしょう。まずご検討いただきたいのは、Microsoft Endpoint Manager を使用して、組織内の各デバイスが Windows 11 の最小システム要件を満たしているかどうかを評価する方法です。

今後数日間のうちに、エンドポイント分析の Work from anywhere レポートが更新され、新たに Windows 11 へのハードウェアの準備状況のインサイトが提供される予定です。この変更により、組織全体のハードウェアの Windows 11 へのアップグレードの準備状況を簡単に判断できるようになります。Windows 11 のインサイトは、エンドポイント分析のすべての Intune 管理デバイスと共同管理デバイス、Configuration Manager バージョン 2107 以降でテナントのアタッチによって登録されたデバイスで提供されます。

Microsoft Endpoint Manager で組織全体のデバイスの Windows 11 への準備状況を確認

Microsoft Endpoint Manager で組織全体のデバイスの Windows 11 への準備状況を確認

Microsoft Endpoint Manager で個々のデバイス レベルでの Windows 11 への準備状況を表示

Microsoft Endpoint Manager で個々のデバイス レベルでの Windows 11 への準備状況を表示

現時点でエンドポイント分析をご利用でないお客様や、Configuration Manager の古いバージョンをご利用のお客様のために、今回 Hardware Readiness PowerShell スクリプトを併せて公開しました。デバイスが Windows 11 の最小システム要件を満たしているかどうかを判断するための暫定的なソリューションとしてご使用ください。

このスクリプトを使用すれば、Windows 11 へのアップグレード計画をすぐに開始できますが、エンドポイント分析の導入もお勧めします。エンドポイント分析を導入すれば、追加の Windows 11 のインサイトや、組織内のエンド ユーザー エクスペリエンスを最適化するための既存の機能を利用できます。また、Configuration Manager をご利用の場合は、共同管理を有効にすることをご検討ください。オンプレミスでアップグレードすることなく、Windows 11 へのハードウェアの準備状況のインサイトなど、新しいレポートや機能を利用できます。エンドポイント分析の詳細については、Microsoft Docs および Microsoft Ignite のセッションをご覧ください。

Hardware Readiness スクリプトの実行

個々のデバイスが Windows 11 のシステム要件を満たしているかどうかを判断するには、管理者特権での PowerShell プロンプトからスクリプトをローカルで実行します。スクリプトを大規模に実行するには、Microsoft Endpoint Manager を使用することをお勧めします。このスクリプトはマイクロソフトによってデジタル署名されていますが、場合によっては Windows デバイスの PowerShell 実行ポリシーを変更する必要があります。

Microsoft Intune をご利用の場合は、Intune Management Extension を使用して Hardware Readiness PowerShell スクリプトをアップロードし、対象のデバイスに展開することができます。この場合も、組織全体に展開する前に、少数のデバイスでテストすることをお勧めします。次に、Microsoft Graph エクスプローラーを使用して、スクリプトの結果にアクセスして集計します。出力データは、Azure Log Analytics に取り込むか、ローカルに保存して、必要に応じてクエリの実行や視覚化を行うことができます。この方法でスクリプトの結果を集計する詳しい手順については、Device Management in Microsoft ブログの記事 (英語) をご覧ください。

Configuration Manager をご利用の場合は、Run Scripts 機能を使用すれば、組み込み機能によって PowerShell スクリプトを展開して結果を集計できます。このプロセスの詳細については、Microsoft Docs の記事「Configuration Manager コンソールから PowerShell スクリプトを作成して実行する」の「スクリプト出力」のセクションをご覧ください。

Hardware Readiness スクリプトの出力について

Hardware Readiness スクリプトの目的は、デバイスが Windows 11 の最小システム要件を満たしているかどうかを判断することで、すべての要件を満たしていない場合には、どのハードウェア要件チェックに失敗したかも確認できます。結果は JSON 形式で返され、以下の 4 つのキーと値のペアが表示されます。

  • returnCode: デバイスが Windows 11 の最小システム要件を満たしているかどうかを示す整数値です。返される結果は以下のとおりです。
    returnCode 定義
    -2 FAILED TO RUN (実行失敗) – スクリプトのエラーが発生しました。
    -1 UNDETERMINED (未判定) – 1 つ以上のハードウェア要件チェックが適切に実行されませんでした。
    0 CAPABLE (対応) – このデバイスは評価対象の Windows 11 のハードウェア要件をすべて満たしています。
    1 NOT CAPABLE (非対応) – このデバイスは評価対象の Windows 11 のハードウェア要件を 1 つ以上満たしていません。
  • returnReason: デバイスが満たしていない Windows 11 のハードウェア要件をコンマ区切りで示した文字列値です。たとえば、スクリプトを実行したデバイスがストレージ要件を除くすべてのハードウェア要件を満たしている場合、returnReason は Storage となります。また、すべてのハードウェア要件を満たしている場合、returnReason は NULL となります。返される結果は以下のとおりです。
    returnReason
    Storage (ストレージ)
    Memory (メモリ)
    TPM
    Processor (プロセッサ)
    SecureBoot

    Windows 11 の最小システム要件の一覧については、「Windows 11 の要件」をご覧ください。また、「Windows 11 のシステム要件」のページでは、Windows 10 デバイスを変更または更新して Windows 11 にアップグレードできるようにするための手順など、その他の詳細について説明しています。

  • logging: デバイス上で実行されたすべてのハードウェア要件チェックで、判定された値の詳細ログを示す文字列値です。
  • returnResult: returnCode を人間が理解しやすい表現にした文字列値です。返される結果は CAPABLE、NOT CAPABLE、UNDETERMINED、FAILED TO RUN のいずれかです。

免責事項: この Hardware Readiness PowerShell スクリプトは、マイクロソフトの標準サポートプログラムまたはサービスではサポートされておらず、MIT ライセンス (英語)で配布されています。

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