2022年8月10日 6:33 AM

エンドポイント マネージャーと Windows の Microsoft Store の統合に関する最新情報

※ 本ブログは、米国時間 7 月 28 日に公開された “Update to Endpoint Manager integration with the Microsoft Store on Windows” の抄訳です。

今回は、Microsoft Store アプリと Microsoft エンドポイント マネージャーの統合に関する最新情報、その仕組み、初回リリースで提供される機能、今後の進化についてご紹介します。

ビジネス向け Microsoft Store と教育機関向け Microsoft Store がいずれサービス終了となることを発表 (英語) してから 1 年近く経ちました。マイクロソフトは、エンドポイント マネージャーにおける Store エクスペリエンスの最適化に重点的に取り組んでおり、今回は以下の最新情報をお届けします。

また、よく寄せられる質問 (FAQ、英語) の一覧も作成しました。今後数か月間にわたって更新します。

現在の状況

現時点でのMicrosoft エンドポイント マネージャーとビジネス向け Microsoft Store の連携では、Microsoft Store でアプリケーションを閲覧し、エンドポイント マネージャーで展開するアプリケーションを選択して、ビジネス向け Store のアプリおよびソフトウェア カタログに追加できるようになっています。エンドポイント マネージャーに接続することで、これらのアプリケーションはエンドポイント マネージャー管理コンソールのアプリ リストと同期され、従業員に展開されます。

エンドポイント マネージャーのすべてのアプリと同様に、スコープ タグを追加してアプリ オブジェクトへのロールに基づいたのアクセス制御を実装し、任意の数の Azure Active Directory (Azure AD) グループにアプリケーションを展開する (割り当てる) ことができます。割り当てが完了したら、従業員は必要なアプリの展開を通じて、それらのアプリを自分のデバイスにインストールするか、ポータル サイト アプリでアプリケーションを検索して、自分でアプリケーションをインストールするかを選択できます。ビジネス向け Microsoft Store のサービス終了に伴い、Windows デバイスに Store アプリを展開する機能はそのままに、管理者にとって便利で機能的な優れたエクスペリエンスを提供します。

今後の変更内容

第 1 に、Windows の Microsoft Store への大規模な投資により、エンドポイント マネージャーを使用して、リッチで関連性の高い機能的なアプリを従業員に提供できるようにします。

その一つがWindows の Microsoft Store で提供されるアプリ コンテンツを拡充です。Microsoft Store では引き続き、ユニバーサル Windows プラットフォーム (UWP) モダン アプリ、プログレッシブ Web アプリ (PWA)、MSIX コンテンツを提供するほか、最近では Win32 ベースのアプリケーションにもサポートが拡大されました。つまり、.msi、setup.exe、その他の Win32 パッケージおよびインストーラーの種類がサポートされます。その結果、Windows の Microsoft Store で提供されるマイクロソフトおよびマイクロソフト以外のソフトウェア コンテンツが拡充されることになります。

第 2 に、マイクロソフトの Windows パッケージ マネージャーをベースとするリッチな API レイヤーを通じて、アプリ カタログとそれらのアプリにアクセスできるようになります。エンドポイント マネージャーなどの管理ツールには、ビジネス向け Microsoft Store にはなかったアプリの検索、発見、入手、展開機能が緊密に統合されています。Windows パッケージ マネージャーにより、アプリ展開およびアプリ更新コントロールなどのリッチなアプリ エクスペリエンスをエンドポイント マネージャー コンソールから直接提供できるようになります。こうしたエンタープライズレベルの新しい機能セットは、法人のお客様にご満足いただけるものと思います。

第 3 に、エンドポイント マネージャーのエンタープライズ機能はすべて、今後も Store コンテンツと完全に統合されます。ロールベースのアクセス制御を実装するアプリケーションにスコープ タグを割り当て、これらのアプリを任意の数の Azure AD ベースのユーザーおよびデバイス グループに割り当てることができます。割り当て方法は、必須、使用可能、アンインストールのいずれかから選択できます。また、従来どおり、Store コンテンツ全般へのアクセスを制御することも可能です。

さらに、新しいシナリオにも順次対応する予定です。その内容は以下のとおりです。

  • Windows の Microsoft Store で提供されている厳選されたアプリ以外にも、アプリケーション カタログへのアクセスを拡大する。
  • 組織の内部 (プライベート) でホストされる任意の数の Windows パッケージ マネージャー リポジトリをサポートする。このように独自のリポジトリを活用する機能は、鋭意設計を進めている段階で、将来的に組織のお客様に提供できることを楽しみにしています。

以下の簡単な図は計画の概要を示したものです。

エンドポイント マネージャーと Windows の Microsoft Store の統合に関する最新情報

Windows Package Manager による Microsoft Store およびプライベート アプリ リポジトリのサポートを示した図

変更の時期

お客様に優れたエクスペリエンスを提供するために、品質を最優先としています。この記事でご紹介した新機能は、今後数か月のうちに提供が開始されます。さらなる最新情報にご期待ください。初回リリースには Microsoft Store リポジトリが含まれ、Windows の Microsoft Store で提供されるすべてのアプリの検索と展開機能を完全に利用できるようになる予定です。このリリースは今年後半に予定されています (変更になる可能性がございます)。

2023 年の初めには、組織リポジトリで利用可能な機能セットをさらに拡張し、アプリのプライベート リポジトリをホストおよび接続する機能を提供する予定です。また、組織内のアプリを最新の状態に維持できるように、多数のエンタープライズ コントロールを提供するリッチなアプリ更新機能も検討しています。詳細については年内の発表をお待ちください。

まとめ

新しい Microsoft Store アプリとエンドポイント マネージャーの統合は、従来のビジネス向け Microsoft Store からの待望の改善となります。提供されるアプリ、リッチなコンテンツの拡充、さらなるエンタープライズ アプリ管理機能を段階的に追加してまいります。Microsoft Store の進化や Microsoft エンドポイント マネージャーとの継続的かつ緊密な統合に大いにご満足いただけるものと考えており、皆様からのフィードバックに基づいてこのエクスペリエンスを引き続き強化することを楽しみにしています。

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