マイクロソフトの最新のセキュリティ イノベーション: 中小企業向けの保護を強化
※ 本ブログは、米国時間 3/23 に公開された “Big protection for small businesses — the latest in Microsoft security innovation” の抄訳です。
急速に進化する昨今のデジタル環境において、サイバー攻撃はますます巧妙化し、拡大しています。中小企業は予算に制約があり、専門的なセキュリティ スキルが不足している傾向にあるため、特にねらわれやすくなっています。実際、サイバー攻撃全体の 43% が中小企業を標的としており、そこから悲惨な結末を迎える場合もあります。攻撃を受けた企業の 60% が、6 か月以内に廃業に追い込まれているのです1。
そのため、中小企業にとっては、セキュリティ ソリューションを最新化し、従来のウイルス対策ソフトウェアから脱却することが、これまで以上に重要になっています。マイクロソフトは、Microsoft 365 Business Premium や Microsoft Defender for Business など、使いやすく費用対効果の高い、中小企業向けに特化した包括的なセキュリティ ソリューションを開発し続けています。この記事では、中小企業の保護を強化するマイクロソフトのセキュリティ ソリューションについての最新情報をお届けします。
- スタンドアロン版 Defender for Business で提供される、iOS デバイスと Android デバイス向けのシンプルなセキュリティ (プレビュー)
- 月次セキュリティ サマリー レポート (プレビュー)
- Microsoft 365 Lighthouse のデバイス露出スコア
マイクロソフトは、中小企業のお客様がデバイスとサーバーの安全を維持できるよう支援し、最も重要である会社の経営に専念していただけることを目指して、継続的に取り組んでいます。
デバイス管理作業やアドオン不要で iOS と Android のセキュリティをシンプルに – プレビュー
iOS と Android の両方のモバイル デバイスを、マルウェアやランサムウェアなどのサイバー脅威から簡単に保護できるようになりました。スタンドアロンの Defender for Business の Mobile Threat Defense 機能を使用すれば、デバイスの管理作業や、コストのかかるアドオンは必要ありません。
Mobile Threat Defense は、次の 3 つの機能を備えています。
- OS レベルの脅威と脆弱性の管理: 常に最新の状態を維持し、脅威を防止
- Web 保護: メール、テキスト メッセージ、アプリを介して送信される、フィッシング サイトや安全でない Web サイトへのリンクをブロックして保護
- アプリのセキュリティ: デバイスの一時停止やデータ盗難のおそれがある、悪意のある Android アプリを検出
業務でのモバイル デバイスの利用が増えているため、モバイル デバイスの保護は欠かせません。Microsoft Defender for Business では、従業員がどこにいても、デスクトップ、ノート PC、モバイル デバイスのデータを安全な状態に保つことができます。詳細については、Microsoft Defender for Business の Mobile Threat Defense 機能をご確認ください。
モバイル デバイスをスタンドアロンの Defender for Business にオンボードする手順
Android の場合:
- デバイスで Google Play ストアにアクセスします。
- Microsoft Defender アプリを検索します。
- アプリのページをスクロールして、[Join the beta]、[Join] を選択します。
- プロセスが完了するまで待ちます。ベータ プログラムへの参加プロセスが完了するまでには数時間かかる場合があります。「Joining the beta…」というテキストが表示されます。
- ベータ プログラムへの登録が終わったら、ベータ版のアプリが「1.0.xxxx.0201」のように表示されていることを確認してから、アプリをインストールします。
- アプリを開いてサインインし、オンボード プロセスを完了します。
iOS の場合:
- デバイスで Apple App Store にアクセスします。
- Microsoft Authenticator アプリをダウンロードしてインストールします。
- サインインして、Authenticator でデバイスの登録を行います。
- Microsoft Defender アプリを検索します。
- アプリをインストールし、サインインします。
- 利用規約に同意して続行します。
- Microsoft Defender アプリによる VPN 接続の設定と VPN 構成の追加を許可します。
- 通知 (アラートなど) を許可するかどうかを選択します。
アプリがインストールされて、Defender for Business または Microsoft 365 の資格情報でサインインしたら、デバイスが Defender for Business に正常にオンボードされたことを確認できます。Microsoft 365 Defender ポータル (https://security.microsoft.com) にアクセスします。ナビゲーション ウィンドウで [Assets]、[Devices] の順に移動します。モバイル デバイスを確認します。詳細な手順については、オンボードに関するドキュメントをご参照ください。
デバイス上でフィッシング テストを実行することでデバイスを検査する
デバイスのオンボード後に簡単なフィッシング テストを実行すると、デバイスがきちんと接続されていることや、アラートが想定どおりに生成されることを確認できます。
- デバイスで https://smartscreentestratings2.net にアクセスします。Defender for Business がユーザーのデバイス上で URL をブロックするはずです。
- 組織のセキュリティ チームのメンバーとして Microsoft 365 Defender ポータル (https://security.microsoft.com) にアクセスし、サインインします。
- ナビゲーション ウィンドウで [Incidents] に移動します。デバイスがフィッシング サイトにアクセスしようとしたことを示す情報案内アラートが表示されるはずです。
スタンドアロンの Defender for Business に、デバイス管理作業の不要なモバイル セキュリティが加わったことで、中小企業のお客様は包括的なデバイス セキュリティを実現できるようになります。Windows、MacOS、そして iOS および Android デバイスも保護の対象となります。これは、一般に皆様のニーズのほんの一部にしか対応していない従来のウイルス対策ソリューションの機能をはるかに超えるセキュリティ ソリューションです。
月次セキュリティ サマリー – プレビュー
中小企業へのサイバー攻撃が増加し、巧妙化する中で、サイバーセキュリティへの投資がこれまで以上に重要になっています。抜かりなく取り組むことで、自社のサービスが攻撃されたときのビジネスへの影響を食い止めることができます。ただし、セキュリティ ツールの価値をビジネス ステークホルダーに理解してもらうことが難しい場合もあります。
そこでマイクロソフトは、Microsoft Defender for Business で新たに月次セキュリティ サマリー レポートを提供します。このレポートにより、パートナー様やお客様が、ID、デバイス、情報、アプリにわたってセキュリティの状態や改善のための推奨事項を把握、伝達できるようサポートします。新しいレポートには、Defender for Business によって阻止された脅威、Microsoft セキュア スコアによる現在の状態、推奨事項が表示されます。そのすべてが主要領域でのセキュリティを強化するために設計されています。
このレポートを表示するには、Defender for Business または Microsoft 365 Business Premium のテナントにサインインして、プレビュー エクスペリエンスの設定を有効化する必要があります。ナビゲーション ウィンドウで [Settings] をクリックし、[Endpoints]、[Advanced features]、[Preview features] の順に移動します。次に、切り替えスイッチをオンにし、ユーザー設定を保存します。レポートにアクセスするには、ナビゲーション ウィンドウで [Reports]、[Endpoints]、[Monthly security summary] の順に移動します。
このレポートを活用することで、情報に基づいた意思決定を行い、セキュリティの状態を継続的に改善できます。また、セキュリティ対策のメリットを示し、ステークホルダーに信頼感を持ってもらうことができます。詳細については、Microsoft Defender for Business のレポートをご覧ください。
デバイスの露出スコアが Microsoft 365 Lighthouse で利用可能に
マイクロソフトは、パートナー様に、顧客を効率的に保護するための適切なツールを用意することの重要性を認識しています。そこで、Microsoft クラウド ソリューション プロバイダー (CSP) のパートナー様が複数テナントのセキュリティ インシデントを簡単に確認できる統合ポータル、Microsoft 365 Lighthouse において、新たな機能強化を実施しました。
Defender for Business および Microsoft 365 Business Premium の脅威と脆弱性の管理機能と統合されたことで、Microsoft 365 Lighthouse で複数の顧客の露出スコアと推奨事項をまとめて確認することができます。これにより、セキュリティ管理者は、顧客の環境で悪用されやすいソフトウェアの脆弱性や構成ミスを修復することで、デバイスの安全な基盤をプロアクティブに特定して構築できます。
この新機能により、パートナー様は顧客のセキュリティを簡単に監視・管理して、顧客のシステムが常に最新に保たれ、新手の脅威から保護されるように徹底できます。Microsoft 365 Lighthouse を利用すれば、トップクラスのセキュリティ ソリューションを提供し、潜在的なリスクに先回りで対応できます。詳細については、Microsoft 365 Lighthouse と Microsoft Defender for Business のページをご覧ください。
脅威と脆弱性の管理機能のデバイス露出スコアは、現在全世界でロールアウト中です。Microsoft CSP に登録されている IT マネージド サービス プロバイダー様は、Microsoft 365 Lighthouse にサインアップ後、すぐにご利用いただけます。
フィードバックとコミュニティへの参加のお願い
ぜひ Defender for Business をご利用いただき、ご意見をお聞かせください。マイクロソフトは皆様からの貴重な声を参考にするため、フィードバックを必要としています。ご意見をお寄せいただくには以下の方法があります。
- 製品内ヘルプとサポート
- SMB 向け Tech Community (英語) – 製品チーム宛てにご質問やご意見をお寄せください。
- Microsoft 365 パートナー様向け Yammer (英語)
関連情報
マイクロソフトは、中小企業の皆様と、中小企業をサポートするマネージド サービス プロバイダー様に、セキュリティ機能をもっと手軽に利用していただけるように取り組んでいます。サイバーセキュリティの継続的なイノベーションは、お客様を念頭に置いて設計されています。こうした機能強化により、中小企業の皆様はモバイル デバイスをサイバー攻撃から保護して、セキュリティへの投資効果を把握でき、IT パートナー様は顧客のセキュリティ環境を効率的に管理できるようになるでしょう。
IT パートナーの皆様は、今後開催予定のトレーニング ウェビナーにぜひご参加ください: https://aka.ms/smbm365masters-saleswebinars (英語)
詳細については、以下の関連情報をご覧ください。
お客様向け
- Microsoft Defender for Business – Web ページ
- Microsoft Defender for Business – ドキュメント
- Microsoft Defender for Business – 試用版ガイド
- Microsoft Defender for Business の新機能
IT パートナー様向け
- Microsoft Defender for Business パートナー様向けウェビナー (英語)
- Microsoft Defender for Business パートナー キット (英語)
- Microsoft 365 Business Premium パートナー プレイブック (英語)
- Microsoft 365 Lighthouse – パートナー様向け Web ページ (英語)
- Microsoft 365 Lighthouse – ドキュメント
よく寄せられる質問
参照資料
- 1 「Why small businesses are vulnerable to cyberattacks」(英語)、Linda Comerford 氏、2022 年 5 月 25 日
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