Copilot の新機能 | 2024 年 7 月
※ 本ブログは、米国時間 2024/7/31 に公開された “What’s new in Copilot | July 2024” の抄訳です。
この記事では、2024 年 7 月の Copilot for Microsoft 365 に関する最新情報をお届けします。毎月、Copilot for Microsoft 365 の注目の新機能と機能強化を取り上げ、Microsoft 365 管理者の皆様に Copilot の最新情報をご紹介しています。ユーザーが普段使用しているアプリで生産性と効率を高められるようお役立てください。また、中小企業のお客様に向けた新シリーズ「Copilot for Microsoft 365 でビジネスを拡大 (英語)」では、業務での AI 活用に役立つ情報を毎月お届けしていますので、ぜひチェックしてみてください。
それでは、今月の新機能を詳しく紹介していきましょう。
管理・運用機能:
- Viva Engage での Copilot 導入コミュニティの有効化
- Microsoft Copilot ダッシュボードの提供拡大
- SharePoint Advanced Management の IT 部門向け制御機能の拡張による過剰共有のリスク軽減
ユーザー向け機能:
- Copilot Lab でプロンプトのヒントを得て実行に移す
- Copilot in Excel でデータを深く読み解く
- Copilot でメールの作成と整理をスピーディに
- Copilot in Word のドキュメント要約機能が向上
- Copilot in Forms でクイズを作成
- Viva Amplify エディターで Copilot を利用して一元的なコミュニケーションの質を改善
- フィードバックに基づいた改善点
Viva Engage での Copilot 導入コミュニティの有効化
ネットワーク管理者や社内コミュニケーション担当者にお勧めしたいのが、Microsoft 365 Copilot の導入を後押しする Viva Engage コミュニティの有効化です。この Microsoft 365 Copilot 導入コミュニティを使用すれば、ユーザーが Copilot に関して質問したり、同僚や IT 管理者に支援を求めたり、ベスト プラクティスを学んだりといったことが容易にできるようになります。Copilot 導入コミュニティは、Viva と Copilot をご利用のお客様向けに一般提供しています。詳細については、こちらのドキュメントをご覧ください。
Microsoft Copilot ダッシュボードの提供拡大
Microsoft Copilot ダッシュボードが Copilot for Microsoft 365 ライセンスのもとで利用可能 (英語) になりました。これにより、Viva Insights の有料ライセンスは不要になります。現在のところ、Copilot ライセンスの割り当て数が 100 以上、または Viva Insights 有料ライセンスの割り当て数が 10 以上の Copilot for Microsoft 365 のお客様を対象に、Microsoft Copilot ダッシュボードを提供しています。
今回のアップデートにより、Copilot ダッシュボードにすべての Copilot ライセンス所有者のデータが表示され、組織での利用状況や効果をより詳細に把握していただけるようになりました。さらに、管理者向けの制御機能の合理化によって、運用やカスタマイズが容易になりました。
SharePoint Advanced Management の IT 部門向け制御機能の拡張による過剰共有のリスク軽減
検索や Copilot はユーザーがアクセス許可を持つコンテンツしか返しませんが、意図せず必要以上のアクセス権がユーザーに付与されていることもあります。SharePoint Advanced Management を利用すると、コンテンツとアクセス ガバナンスに関する従来の IT 部門向け制御機能を拡張し、組織のデータ管理を強化できます。来月から、コンテンツの所有者と作成者がシンプルで強力なツールを使用して、コンテンツをライフサイクル全体にわたって適切に保護し、検索と Copilot を介した過剰共有のリスクを軽減することができるようになります。
データ アクセス ガバナンス レポートの一連のレポートは、過剰共有のおそれがあるコンテンツや機密性の高いコンテンツが含まれる SharePoint サイトを発見するのに役立ちます。これにより、セキュリティやコンプライアンス ポリシーを評価して適切なものを適用できます。新しいレポートでは、テナント全体のアクセス許可について最新の状態を確認でき、SharePoint 管理者が指定したよりも多くのユーザーがアクセス許可を持っているサイトを特定しやすくなります。この機能は 8 月に提供を開始します。
サイト アクセス レビューは、管理者がテナント内の潜在的な過剰共有を洗い出すのに便利です。SharePoint 管理者はレポートの詳細な情報に基づいて、サイト所有者にアクセス許可を確認するよう求めることができます。サイト所有者には、当該サイト、共有とアクセス許可の現状、取るべきアクションを記載したメールが送付されます。この機能は 8 月に提供を開始します。
Copilot Lab でプロンプトのヒントを得て実行に移す
Copilot Lab は、ユーザーが自信を持って AI を使い始め、厳選されたプロンプトを利用して日常業務の中で Copilot のポテンシャルを最大限に引き出せるよう支援します。近日中に、Copilot Lab の Web サイトからプロンプトを選択し、各プロンプト カード上の [Try in] ボタンをクリックするだけで、Graph グラウンディングのチャット、Word、PowerPoint、Excel で Copilot プロンプトを実行できるようになります。この機能は 8 月に提供を開始する予定です。
今すぐ Copilot Lab にアクセスし、最新のプロンプト コレクションをチェックしてみてください。また、お気に入りの Microsoft 365 アプリやモバイルで Copilot Lab を利用して、仕事の流れの中でインスピレーションを得ることもできます。
Copilot in Excel でデータを深く読み解く
Copilot in Excel は、データの探索と分析を支援します。Copilot に変更してもらう箇所をプレビューできる新機能や、複雑な条件付き書式のサポートにより、さらに簡単にデータを理解できるようになりました。
Copilot に表データへの変更を依頼すると、どのように変更されるかという説明と、それを適用するためのボタンが表示され、ユーザーは情報を踏まえたうえで変更を続行するかどうかを判断できます。変更の調整も可能で、準備が整ってから実際に適用することができます。この機能は 7 月から順次提供 (英語) しています。
条件付き書式は、ワークシートを整えるときに特に便利です。ユーザーが条件付き書式のルールを設定するよう依頼すると、Copilot の応答に、条件付き書式のスタイルのプレビューと数式の説明が表示されるようになりました (提案できるものがある場合)。この機能は 7 月から順次提供しています。
また、複雑な条件付き書式のサポートが追加され、ユーザーは条件を組み合わせて行や列の強調表示を Copilot に依頼できるようになりました。たとえば、「『優先度』が『重要』で、かつ『ステータス』が『完了』ではない行を強調表示する」というような指示を出すことも可能です。この機能は 7 月から順次提供 (英語) しています。
近日中に、数式を 1 つ追加して列データを 1 つのセルに集計するよう Copilot に依頼できるようになります。現在、列全体に対する計算では各行で一意の結果が生成されますが、この新機能により、列内のすべてのデータをまとめて計算し 1 つの結果が返されるようになります。この機能は 8 月に提供を開始 (英語) します。
Copilot でメールの作成と整理をスピーディに
Copilot で下書きを作成することで、メール作成のプロセスを改善し簡素化できます。アプリの右上にある Copilot アイコンをクリックすると、右側にチャットが表示され、Copilot にメールの下書きを依頼できるようになりました。Copilot はそのときにユーザーが閲覧しているメールを認識するため、「確認中のこのメールに返信して…」といった指示で返信文の下書きを依頼でき、Outlook のメール作成画面で下書きの作成処理が続行されます。さらに、同じチャット エクスペリエンスから「[email protected] からのメールをすべて Sales フォルダーに移動して」などの指示で、Copilot にメールの整理を依頼することも可能です。いずれの機能も 7 月から順次提供しています。
Copilot in Word のドキュメント要約機能が向上
Copilot in Word では、最大 80,000 語 (言語によって異なる) のドキュメントを要約できるようになりました。これまで Copilot で要約可能だった単語数の約 4 倍です。詳細については、こちら (英語) をご確認ください。この機能は 7 月から Web 版、デスクトップ版、Mac 版向け (英語) に順次提供しています。
Copilot in Forms でクイズを作成
Copilot in Forms を使用すると、フォームやアンケートをすばやく簡単に作成できます。このたび Copilot では、ユーザーの意図や入力内容に基づいてクイズとその正解を生成 (英語) できるようになりました。教師やトレーナーといった、魅力的かつインタラクティブな方法で知識を評価したいとお考えの方に最適な機能です。この機能は 7 月から順次提供 (英語) しています。
Viva Amplify エディターで Copilot を利用して一元的なコミュニケーションの質を改善
マイクロソフトでは、コンテンツの作成や推敲に変革をもたらすべく、Viva Amplify の編集エクスペリエンスに Copilot の優れたパワーを組み込み、あらゆるコミュニケーションにおいて文章作成支援を利用できるようにしたいと考えています。ユーザーは Copilot アイコンをクリックするだけで、内容、スタイル、書き換え、トーンに関するサポートを受けられるようになります。Copilot in Viva Amplify は、8 月からプレビューを開始 (英語) する予定です。
フィードバックに基づいた改善点
マイクロソフトは、Copilot for Microsoft 365 をご利用の IT 担当者やエンド ユーザーの皆様からのフィードバックを継続的に収集しています。おかげさまで、この数か月の間に多くの新機能を開発、展開することができました。
トランスクリプトの管理に関するご要望に対しては、Teams 会議のトランスクリプト ファイルの表示、ダウンロード、削除の機能改善 (英語) を行い、ポリシー適用時には Teams 会議の文字起こしについて明示的な同意を求める (英語) よう改善しました。また、会議トランスクリプトのダウンロード許可に関するポリシーをテナント全体に適用したうえで、ユーザーレベルで表示や編集の許可をコントロール (英語) できるようになりました。
また、要約機能の改善に関するご要望を受け、複数のメール、プレゼンテーション、Teams チャットに基づく要約を複数のファイルを参照して行う機能、テキスト、リスト、表の選択に基づく下書き作成 (英語)、Copilot in Excel での複数の表への複雑な数式列のサポート (英語)、Word での 200 語未満のコンテンツの要約機能をリリースしました。
その他にも、お寄せいただいたフィードバックに対応し、制限付きの SharePoint 検索によって組織全体の検索を無効にし、絞り込まれた SharePoint サイトの中から選択 (英語) できるようにする、Word でイマーシブ リーダーをサポートするなどの機能強化を行いました。
関連情報: Microsoft 365 ロードマップ (英語) では、生産性向上アプリやインテリジェントなクラウド サービスに関する最新の情報をご覧いただけます。ロードマップに記載の日付はあくまで予定であり、変更される可能性があります。開発中または近日リリース予定の機能については、定期的にアクセスしてご確認ください。
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