Windows 11 Enterprise のクライアント用ホットパッチが登場
※ 本ブログは、米国時間 2024/11/19 に公開された “Hotpatch for client comes to Windows 11 Enterprise” の抄訳です。
本日マイクロソフトは、Windows 11 Enterprise バージョン 24H2 のホットパッチ更新のパブリック プレビューを発表しました。ホットパッチ更新を適用すると、進化し続けるサイバー攻撃から迅速に組織を保護し、ユーザーの作業中断を最小限に抑えることができます。マイクロソフトは、Windows ユーザーの皆様の安全性と生産性の向上に努めており、ホットパッチのリリースはこの取り組みが大きく進展したことを表しています。
ホットパッチ更新のメリット
ホットパッチ更新は OS のセキュリティ パッチの完全なセットを提供するもので、機能の範囲が限定されています。追加機能は含まれません。インストールすると、デバイスを再起動しなくてもすぐに適用される点が特徴的で、焦点を絞った迅速な保護を実現できます。
ホットパッチの技術は、Windows Server で実際に 2 年間運用されてきた実績があります。このホットパッチを Windows 11 Enterprise バージョン 24H2 クライアント デバイスに拡張しました。これにより、以下のようなさまざまなメリットが得られます。
- Patch Tuesday と呼ばれる標準の月例セキュリティ更新と同レベルのセキュリティ パッチがデバイスに適用されます。
- ホットパッチ更新はすぐに適用され、ユーザーが何らかの操作を行う必要はありません。
- デバイスを再起動する必要がないため、ユーザーの生産性と安全性の両方を維持できます。
ホットパッチ適用の年間スケジュール
各四半期の最初の月 (1 月、4 月、7 月、10 月) に、標準の月例セキュリティ更新がデバイスにインストールされ、再起動されます。この累積更新プログラムには最新のセキュリティ修正、新機能、機能強化が含まれます。その翌月と翌々月に、デバイスにホットパッチ更新が適用されます。これにはセキュリティ更新プログラムのみが含まれ、インストール時の再起動は不要です。このサイクルが四半期ごとに繰り返されます。
以上が概要です。年間 8 回のホットパッチ更新が提供されるため、デバイスの安全性と生産性が保たれると共に、Windows の更新に伴う再起動が年間 12 回からわずか 4 回に減少します。
ホットパッチの利用を開始する
パブリック プレビューを利用するには、ホットパッチの適用対象となる以下のものが必要です。
- Windows Enterprise E3/E5 を含むマイクロソフトのサブスクリプション (例: Microsoft 365 A3/A5、Microsoft 365 F3)、または Windows 365 Enterprise サブスクリプション
- Windows 11 Enterprise バージョン 24H2 (ビルド 26100.2033 またはそれ以降) を実行している対象デバイス
- Microsoft Intune
Intune と Windows Autopatch で新しい Windows 品質更新ポリシーを使用すると、対象デバイスのホットパッチ更新を有効化できます。これらのポリシーを使用すると、自動ホットパッチ更新の展開を特定のデバイスでオプトインまたはオプトアウトできます。また、品質更新ポリシーは対象のデバイスがホットパッチの対象となるかどうかを自動的に検出できます。その他すべての Windows 10 および Windows 11 デバイスには、従来どおり標準の月例セキュリティ更新プログラムが適用されるため、エコシステムの安全性と生産性が維持されます。
Windows Autopatch で Windows の更新を管理する方法の詳細については、Windows 品質更新プログラムを参照してください。
皆様からのフィードバックをお待ちしています
ホットパッチは、組織の安全性と生産性を新たなレベルへと引き上げる革新的な技術の 1 つとして新たに導入されました。ホットパッチを適用するには、デバイスで Windows 11 Enterprise バージョン 24H2 が実行されている必要があるため、Windows 11 の導入やアップグレードをご検討中の方は今がチャンスです。
ホットパッチ更新のパブリック プレビューを対象のデバイスで試された際は、ぜひ感想をお聞かせください。皆様から頂いたフィードバックをサービスの改善に直接反映し、その後一般提供を開始します。本ページ下部のコメント欄からご意見をお寄せください。パブリック プレビューのロールアウトに伴う Windows のホットパッチ更新に関する詳細情報にも、どうぞご期待ください。
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