Copilot Analytics でエージェントの使用状況とビジネスの価値を把握する
※本ブログは、米国時間 4 月 23 日に公開された “Understand agent usage and business value with Copilot Analytics” の抄訳を基に掲載しています。
Copilot Analytics (英語) は、AI がビジネスに及ぼす影響を測定するために設計された、Microsoft 365 Copilot に付属する一連のレポート機能です。Microsoft 365 Copilot の使用状況と影響を追跡するレポートは既に提供中なので、今回はエージェントのレポートについてご紹介します。
組織内で AI エージェント (英語) を使用することは、生産性向上の新時代において企業の先駆けとなる可能性があります。特定のタスクやビジネス プロセス向けにエージェントを開発し、使用することで、新たな生産性や働き方を生み出せると考えられます。それに伴い、組織は全体的な管理、導入、投資戦略の一部として、エージェントの使用状況を把握できるようにしておく必要があります。
この観点から、マイクロソフトは、エージェントの使用状況を把握し、その効果を最大化するために活用できる一連のレポートを作成しました。エージェントの生産性と影響を評価するためのリーダー向けのレポートと、組織全体でエージェントを管理するのに役立つ IT 管理者向けのレポートです。
Viva Insights の新しい Copilot Studio エージェント レポート
リーダーは、エージェントが生産性や収益にどのような影響を及ぼしているかを把握したいと考えています。Viva Insights の新しい Copilot Studio エージェント レポートでは、Copilot Studio で作成されたカスタム エージェントが 1 つのレポートに集約されるため、戦略的な視点からエージェントを把握できます。これにより、エージェントの使用状況や満足度、上位エージェントのパフォーマンスや成功率などを詳しく確認できます。このレポートは、5 月上旬にパブリック プレビュー、6 月に一般提供が開始されます。また、今後数か月以内に、別のエージェント タイプのレポートも追加される予定です。
既存のビジネス プロセスを効率化し、ROI を向上させるためにエージェントを使用すると、大きなチャンスが広がります。特定のプロセスやユース ケースに特化したエージェントは、多くの場合、追跡や測定が可能な既存のビジネス指標と関連付けることができます。6 月より、Copilot Studio エージェント レポートを使用して、エージェントの使用状況とビジネス指標を関連付けられるようになります。これにより、ユーザーはシステムから特定のビジネス指標をアップロードしてレポートをカスタマイズし、特定のエージェントのビジネスへの影響を明らかにすることができます。
以下の例では、人事サポート エージェントのビジネスへの影響について掘り下げています。右側のビューを見ると、人事サポート エージェントの使用が増えたことで、サポート チケットが 20% 削減されたことがわかります。さらに、エージェントの支援により、推定 4,400 時間が節約されています。このエージェントは、セッションの 73% を解決し、5 点満点中 3.8 の満足度を記録しています。これらのことから、このエージェントが従業員の作業時間を節約し、サポート チケットを削減した結果、利益を向上させていることがわかります。
Microsoft 365 管理センターの新しい IT 管理者向けエージェント レポート
Copilot Analytics では、包括的なアプローチとして、エージェント関連のインサイトをすべて適切な場所から確認できるようにしました。たとえば、Microsoft 365 管理センターは IT 管理者が組織の Microsoft 365 製品を管理するためにアクセスする場所ですが、IT 管理者がエージェントの展開やセキュリティやコストを管理するために必要なユーザー レベルのレポートは、Microsoft 365 管理センターのエージェント レポートを使用して入手できるようにしました。
[Agent] セクションには、自社開発、マイクロソフト パートナーの開発、マイクロソフトの開発というように、アクティブなエージェントが分類されて表示されます。このレポートは、概要や傾向などで絞り込むことができ、クリックして展開すると、各エージェントの有用性が表示されます。
これにより、どのタイプのエージェント ビルドが最も使用されているかを総合的に把握できます。しかし、これは目的の達成に最も効果的なエージェントを把握するための Microsoft 365 管理センターの機能の一部にすぎません。
今後もこの管理センターで提供する魅力的なエージェント レポートを追加していく予定です。エージェントの使用状況に関する高度なインサイトを提供する新しいレポートは、近日中にプレビューを開始する予定です。このレポートでは、ライセンスの種類とパブリッシャーの種類で分類されるため、ユーザーが作成したエージェント、自社開発したエージェント、ストアから入手したエージェントを区別することができます。
さらに、このレポートには、管理者がエージェントのコストを効果的に管理できるよう、消費量の多いユーザーに対するほぼリアルタイムのアラートが表示されます。
エージェントのインタラクションと使用パターンは、ユーザー レベル、エージェント レベル、エージェントとユーザーのペア レベルで詳細かつ包括的に把握することができます。マイクロソフトはこうした機能強化により、管理者が組織内の AI エージェントの詳細なインサイトを把握し、より適切な管理を実現できるように支援していきます。
まとめ
AI 変革という長い旅路を共に歩んでいきましょう。マイクロソフトは今後も Copilot Analytics に新しい機能と指標を追加し続け、お客様のビジネスの状況とニーズに沿ってエージェントへの理解を深めていただけるよう取り組んでいきます。以下は皆様の AI 変革をサポートする参考資料です。ぜひご覧ください。
- Customer Hub オンデマンド セッション: Microsoft 365 Copilot で価値を加速
- Copilot Analytics ブログ記事: AI がビジネスに及ぼす影響を測定する Copilot Analytics の紹介 | Microsoft Community Hub (英語)
- Microsoft Learn 記事: Microsoft 365 管理センターにおけるレポートの準備と導入 (Microsoft 365 管理者 | Microsoft Learn)
Join the conversation