手を動かして考える: Surface ペンのデジタル手描き入力
※本ブログは、米国時間 6 月 3 日に公開された “Thinking by hand: digital inking with Surface Pen” の抄訳を基に掲載しています。
Surface MVP が Surface ペンの手書き入力を活用した、創作活動、コラボレーション、イノベーションの方法を紹介
私たちの日常業務には、キーボード、マウス、タッチパッドといったツールが欠かせなくなっています。Microsoft Surface のエンジニアは、こうした基本的なツールを何年もかけて改良し、素晴らしいエクスペリエンスを提供してきました。そしてその取り組みは、今なお続いています。たとえば、今までとはまったく違うツールが手に入るとしたらどうでしょうか。柔軟性が高く、クリエイティブに自分のアイデアを自由に形にできる、そんなツール。
それが手書き入力です。Surface デバイスでは、新たな働き方を後押しするこのデジタル インク エクスペリエンスを提供します。一見シンプルなツールですが、これがどのように生産性を変革するのか、Surface デバイスをよく知る Surface MVP に話を伺いました。Surface MVP は、Surface ペンを使うことで、アイデアの創出、コラボレーション、イノベーションを効果的に実現できるようになると言います。デジタル手書き入力を導入すると、組織のデバイス戦略の強化にもつながります。その点についても詳しくは続きをお読みください。
頭に浮かぶアイデアの流れを止めない
アイデアは、簡単に書き留められる場合もあれば、絵にした方が早い場合もあります。いずれにしても、インク機能を使用すれば、頭に浮かんできたアイデアを簡単にスケッチや図、メモとして残すことができます。Cisilion の最高技術責任者 Rob Quickenden 氏は、複雑な概念を周囲に伝える際に Surface ペンを活用していると言います。「会議でお客様やチームに解決策を提案する際、OneNote や Whiteboard に直接絵や図を描いて伝えることがあります。オフラインでもリアルタイムでもそうしています」。
Surface ペンは、ネットワーク インフラストラクチャの大まかな概要を伝えたり、マーケティング プロジェクトのプロセス フローを簡単に見せたり、共有ドキュメントにメモを添えて意思決定を効率化したい場合などにも有効です。手書き入力なら、長々と説明することなく構想を伝えることができ、コラボレーションの効率を高めることができます。
Surface スリム ペン (第 2 世代) には、ゼロ フォース手描き入力と呼ばれる機能があり、ペン先が画面に触れてからインクが表示されるまでの時間が短縮されます。よりシャープになったペン先と高精度な傾き検知により、優れた操作性が実現されています。また、触覚フィードバックは、触覚信号を通じて紙の書き心地を再現する機能で、触覚的な反応が返ってくるので手の動きと思考に弾みがつき、直観的にすらすらとペンが進みます。ペンで紙に書く自然な感覚を得ながら、デジタル テクノロジの拡張性も活用できます。
デジタルの効率性と手作業のいいとこ取り: 手書きが脳の複雑なつながりを活性化
脳波 (EEG) 分析を活用した研究では、デジタル ペンを使った手書き入力は、タイピングよりも脳の複雑な接続パターンを活性化し、記憶の形成と深い学習を促すことが示されています。[1] しかし、手書きのメモには、紙を整理しないと溜まってしまう、どこに書いたか忘れてしまう、検索できないといった難点があります。OneNote Copilot では手書き入力のメモがサポートされるようになり、リボンやキャンバスから直接、タイピングしたメモと手書きのメモの両方を分析することができます。[2]
Microsoft Surface Pro で Microsoft 365 を使用すると、手書きのメモを同期、検索、テキスト変換することができます。OneNote では、ペンを使って会議のメモを取ったり、重要なポイントを丸で囲んだりできます。また、単語検索も可能で、手書き文字も検索できます。デジタル スキル コーチであり Microsoft Surface MVP の Brett Gilbertson 氏は次のように言います。「Surface Pro の機能で特に見落とされがちなのがペンです。ペンは、メモを取ったり、アイデアを練ったり、創作したりするには欠かせない、真の思考ツールです」。Gilbertson 氏は、OneNote の体系的なメモと Whiteboard の自由なスケッチをシームレスに切り替えて使用しています。
スムーズなコラボレーション: デジタル手書き入力でリモートを含む全参加者のチームワークを強化
オンライン会議では、すばやく視覚的に見せることが参加者の認識の統一に役立ちます。オンライン会議でのやり取りに手書き入力を活用すると、映し出されたものを見るだけだったスクリーンが、積極的に参加できるワークスペースへと変わります。マイクロソフトのモダン ワーク スペシャリストである Josh Jones は、集中力の維持と効果的なコラボレーションのために Teams 会議に Surface ペンを活用しています。「Teams での営業活動で抜群に効果的なのが、PowerPoint のスライドにさっと補足説明を入れたり線や図を書き込んだりして、重要ポイントを簡単に強調できることです」と彼は言います。
プロジェクト プランニングでは、手書き入力によってリアルタイムに変更を加えられます。Whiteboard を使用すると、参加者はツールを切り替えることなく、アイデアを追加したりフローチャートを調整したりすることができます。やり取りが目に見える形で即座に反映されていくため、参加者全員が終始積極的に関与できます。Surface スリム ペンのボタンには、OneNote や Whiteboard などのアプリやキャプチャ ツールの起動を設定できるため、ボタンを押すだけで思考から行動に瞬時に切り替えることができます。
対面の場でもメリットがあります。手順を説明したり、フィードバック内容を確認したりしたい場合は、その場で画面に書き込んで共有できるため、議題を次回に持ち越さずに済みます。タイムラインの提示、チェックリストの更新、変更の即時承認、そして、視覚化したアイデアのリアルタイムでの記録が可能です。
高い精度と生産性: 繊細なタッチを再現する Surface ペン
Surface デバイスのタッチパッドには優れた応答性と精度が備わっていますが、細かい作業ではペンだけが提供できる操作性が役立つ場合があります。Surface ペンは、デザイナーやエンジニアといった視覚コンテンツを扱うプロの仕事をサポートします。
IT および統合コミュニケーション コーディネーターの SungKi Park 氏は、クリエイティブな作業とビジネス タスクの両方に手書き入力を取り入れています。「Adobe Photoshop や Illustrator での作業に Surface ペンをよく使用しています。また、事務的な作業では、電子署名に使っています」と同氏は言います。
Photoshop では、筆圧感知によってブラシのストロークや選択範囲を細かく制御できます。Illustrator では、傾き検知機能によって自然な陰影を表現できます。この精度の高さは、契約書への署名やレポートへの修正指示、ドキュメントへのコメント入れといった日々の業務にも役に立ちます。
移動に強い
仕事をする場所は 1 つではありません (英語)。オフィス、空港、カフェ、会議室など、さまざまな場所で業務をこなす人にとっては、入力方法の違いが大きな成果の違いになることがあります。フリー ライター兼作家の Anand Narayanaswamy 氏は、タッチ入力とペン入力を場所によって柔軟に切り替えて使用しています。「タッチスクリーンとペンのどちらも使いますが、作業内容によって使い分けています。たとえば、ペイント アプリで絵を描く場合はペンを使います。ペンは魅力的なビジュアル コンテンツの作成に便利です」と Narayanaswamy 氏は言います。ペンの精度と使い勝手の良さは、外出先でのちょっとしたスケッチやメモの記入、文書への署名などに最適です。
キーボードとタッチとペンを切り替えて、スムーズに作業を継続しましょう。通話中には OneNote ですばやくメモを取り、空港での待ち時間には Whiteboard で図を描き、契約書への署名はプリンターを使わずにその場でできます。Surface スリム ペン (第 2 世代) なら持ち運びもスムーズです。Surface Pro Signature キーボードや Surface Laptop Studio にマグネットで固定して収納できるため、常に充電された状態で使い始められます。最大 15 時間のバッテリー駆動も嬉しいポイントです。[3]
テクノロジに人間らしさを
仕事で生み出されるものには、さまざまな形があります。体系的なメモ、簡単なスケッチ、会議中に書き留めたラフなアイデアなど多様です。手書き入力が可能になれば、入力の選択肢が広がり、作業に適したものを選ぶことができます。ペン、画面、ソフトウェアの連携が可能なら、シームレスなエクスペリエンスを得られるため、メモを取る、アイデアを視覚化してコラボレーションする、単にブレーンストーミングするなど、さまざまな場面で便利になります。デジタル ペンを活用してチームの働き方を改善したいとお考えの場合は、Surface をご利用ください。テクノロジの価値を最大化するよう緻密に設計された優れた機能が揃っています。
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[1] 「Handwriting but not typewriting leads to widespread brain connectivity: a high-density EEG study with implications for the classroom」、Front. Psychol.、2024 年 1 月 25 日、Sec. Educational Psychology、14 巻 – 2023 年。https://doi.org/10.3389/fpsyg.2023.1219945 (英語)
[2] 一部の機能はサブスクリプションが必要です。
[3] バッテリー駆動時間は、デバイス構成、使用状況、ネットワークと機能の構成、信号の強度、設定、その他の要素によって大きく変化します。詳細については、Surface のバッテリー性能に関するページを参照してください。
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