2017年3月17日 4:00 PM

Unified Update Platform (UUP) の最新情報

※本ブログは Windows Blog “An update on our Unified Update Platform (UUP)” の抄訳です。

昨年 11 月、マイクロソフトは次世代の配信テクノロジである「Unified Update Platform (UUP)」を発表しました。UUP はまず Insider Preview ビルドの配信に利用され、Windows Insider の皆様にその機能を体験していただきました。モバイル デバイス向けには 11 月のビルド 14959 から、PC 向けには 12 月上旬のビルド 14986 (英語) から、UUP を使用して Insider Preview ビルドが配信されています。今回は UUP の最新状況を簡単にお知らせします。

以前にもお伝えしたとおり、お客様にとって UUP の最大のメリットは、PC のビルド更新プログラムのダウンロード サイズが小さくて済む点です。ビルド システムや配信システムの各種テクノロジを集約したことで、PC やモバイル デバイスでの差分ダウンロードが可能になっています。

差分ダウンロード用のパッケージには、完全なビルドではなく、前回のデバイス更新以降に公開された更新プログラムのみが含まれています。現状の OS 内のファイルを再利用して、新しい OS を再構築します。この処理では、ビルド間で変更されていないファイルをそのままコピーしたり、古いファイルに「バイナリ デルタ」や「差分」を適用して新しいファイルを生成したりします。差分ダウンロード パッケージはサイズが小さいため、ダウンロード時間も短くて済みます。

完全なビルドは「標準ダウンロード パッケージ」と呼ばれます。これは更新に必要なすべてのファイルを含んだ自己完結型の更新プログラムであり、デバイスの既存ファイルを再利用することはありません。標準ダウンロード パッケージはサイズが大きく、ダウンロードに時間がかかる場合があります。

Windows Insider の皆様に差分ダウンロード パッケージを使用した PC 向けビルドをリリースできるようになり、たいへん嬉しく思っています。11 月にご説明したように、製品版のリリースに UUP を導入すると、次の Windows メジャー アップデートではダウンロード サイズが約 35% 削減できる見込みです。製品版ユーザーの皆様には、UUP クライアント コードが Creators Update で初めて提供されるため、Creators Update の次の Windows 機能更新プログラムで、差分ダウンロード パッケージのメリットを実感していただけることになります。

下表からおわかりのように、既に UUP をご利用中の Windows Insider の皆様には、UUP のメリットを実感していただいております。

注: Insider Program のビルドは頻繁に提供されるため、更新プログラムの差分は、製品版ユーザーの機能更新プログラム間の差分に比べはるかに小さくなります (1 GB 未満)。

なお、リリースされた差分ダウンロード パッケージをご利用になれない場合があります。差分ダウンロード パッケージにはベースライン ビルドが設定されており、更新前のビルドがベースライン ビルドよりも古い (最新のビルドをご利用になっていない) 場合は、標準ダウンロード パッケージをご利用いただく必要があります。

Windows デバイスを新しい方法で更新するための次世代テクノロジのプレビューに参加し、ご意見をお寄せくださった皆様に、改めて感謝を申し上げます。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

Bill Karagounis @billkar44