Microsoft Teams の新機能 | Ignite 2019
Microsoft Teams の新機能により、すべての従業員のコラボレーションとビジネス プロセスを強化
※ 本ブログは、米国時間 11/4 に公開された What’s New in Microsoft Teams | Ignite 2019 の抄訳です。
本日 Ignite において、マイクロソフトは Teams の多数の新機能を発表します。これらの新機能により、あらゆる業界のお客様が新たな働き方を実現し、進化するビジネス ニーズに適切に対応できるようにサポートします。
- Teams の会話とエクスペリエンスをカスタマイズする
- 他の Microsoft 365 アプリの会話、タスク、ファイルを Teams で簡単に管理する
- インクルーシブかつ効果的な会議を実施する
- 現場の最前線で働く従業員が Teams に簡単にアクセスできるようにする
- 医療業界などの業界固有のシナリオを実現する
- 新しい計画および管理ツールにより、Teams を簡単に管理してデータを保護する
- Power Platform を使用して、Teams 内のワークフローを自動化し、カスタム アプリとデータ インサイトを統合する
1. Teams の会話とエクスペリエンスをカスタマイズする
プライベート チャネルとは、既存のチーム内に作成して、選択したチーム メンバーのみが表示およびアクセスできるチャネルです。プライベート チャネルを作成するには、新規チャネルのプライバシー設定で [Private] を選択します。プライベート チャネルは、今週より提供が開始されます。詳細については、こちらのドキュメントをご覧ください。
マルチウィンドウ機能を使用すると、チャット、会議、通話、ドキュメントを別ウィンドウで開き、ワークフローを効率化することができます。マルチウィンドウ機能は、年明けにロールアウトが開始される予定です。
Linux 向け Teams クライアントでは、チャット、会議、通話といった主要な Teams 機能が予定どおりサポートされるため、企業や教育機関で Linux クライアントを使用している場合に Teams で他のユーザーとコラボレーションできるようになります。ネイティブ Linux パッケージは、.deb および .rpm 形式でインストールできます。Linux 向け Teams クライアントは、年内にプレビューとしてロールアウトが開始される予定です。
投票やアンケートなどの新しいメッセージ拡張機能が Teams のチャットやチャネルの会話で利用可能になります。チャットやチャネルのメッセージ作成ボックスの下部にある […] をクリックすると、これらの拡張機能にアクセスして、共有アイテムや質問に対するフィードバックをあっという間に収集できます。これらの機能は年内にロールアウトが開始される予定です。
チャネルのピン留めを使用すると、重要なチャネルをチーム リストの上部に固定して、簡単にアクセスすることができます。この機能は年内に提供が開始される予定です。
2. 他の Microsoft 365 アプリの会話、タスク、ファイルを Teams で簡単に管理する
新たな Outlook と Teams の統合により、どちらのアプリで会話を進めていても、容易にコラボレーションが行えるようになります。Outlook の [Share to Teams] をクリックすると、Outlook メールの会話 (添付ファイルを含む) を Teams のチャットやチャネルの会話で続けることができます。また、Teams の会話でその他のオプション ([…]) アイコンをクリックすると、その会話を Teams から Outlook メールに共有することができます。この機能は年明けにロールアウトが開始される予定です。
ユーザーが Teams のアクティビティを見逃した場合にはその旨を通知するメールが送信されるため、もれなく対応できます。見逃したアクティビティの通知メールには、その会話における最新の返信が表示され、Outlook 内から直接返信できます。
Teams のタスク ビューでは、個人的なタスクと割り当てられたタスクを Teams 内でまとめて確認することができます。このビューには、Microsoft To Do、Teams チャネル、Planner、Outlook のタスクが表示されます。スマート ビューでは、自分に割り当てられたタスク、優先度、開始日、期限などを確認できます。ユーザーは、リスト、ボード、グラフ、スケジュールの中から、自分の業務を進めるうえで最適な表示形式を選択できます。この機能は年明けに提供が開始される予定です。
新しい Teams 向け Yammer アプリを使用すると、Yammer のコミュニティ、会話、ライブ イベントに Teams から直接アクセスできます。IT 管理者やエンド ユーザーは、Teams の左側のナビゲーション レールにアプリをピン留めして、Yammer に簡単にアクセスすることもできます。これにより、すべてのチーム メンバーがコミュニティの最新情報を把握し、全社的な会話に参加できます。この機能は年明けにロールアウトが開始される予定です。
3. インクルーシブかつ効果的な会議を実施する
Teams 会議で Microsoft Whiteboard の一般提供が開始され、共有トレイからアクセスできるようになりました。会議の参加者が同じ部屋にいても、離れた場所で作業していても、無限のデジタル キャンバスを利用してアイデアを出し合い、コラボレーションを行うことができます。
Teams 会議のライブ キャプションを使用すると、よりインクルーシブな会議を実現でき、参加者が耳の不自由な場合や言語熟達度に差がある場合でも、会話を理解できるようになります。この機能は年内にプレビューとして米国英語版のロールアウトが開始され、将来的には他の言語にも拡張される予定です。
新しい発表者および参加者コントロールを使用すると、会議の主催者が参加メンバーに対して、発表者または参加者の役割を事前に割り当てることができます。「発表者」に指定されたメンバーは会議を完全に制御できますが、「参加者」の役割を割り当てられたメンバーは、コンテンツの共有、制御、他の参加者のミュートまたは削除、ロビーで待機しているユーザーの参加許可、録画の開始/停止といった操作を行うことはできません。この機能は年内に提供が開始される予定です。
マイクロソフトは Citrix と協力し、Citrix の仮想環境向けに Microsoft Teams の通話および会議のパフォーマンスを最適化しています。これにより、お客様はオンプレミスや Azure でホストされている仮想デスクトップまたはアプリケーションで Microsoft Teams エクスペリエンスを忠実に再現できます。このソリューションは、今後 1 か月以内に一般提供が開始される予定です。
クラウド ビデオ相互運用性 (CVI) のパートナーシップ拡大に伴い、新しいパートナーとして Cisco が加わりました。2020 年の年明けより、お客様は会議室の Cisco Webex Room デバイスや SIP ビデオ会議デバイスで Teams 会議を使用できるようになります。
マイクロソフトは業界ベンダーの支援を受け、Microsoft Teams Rooms デバイスがブラウザーベースのテクノロジを利用して他のベンダーの会議サービスに接続するための新しいアプローチを開発しました。マイクロソフトは Cisco、Zoom と協力し、両社のビデオ会議デバイスからビデオ会議サービスへの直接ゲスト参加機能を Web アプリによって実現します。この機能は、組み込みの Web テクノロジを備えた次世代の会議室デバイスでサポートされます。今後、他のベンダーにおいてもサポートを追加する予定です。これらのソリューションは、年明けに一般提供が開始される予定です。
Microsoft Teams 向けのコラボレーション バーは、小さな空間をオンラインの会議室やコラボレーション スペースに変える、新たなパートナー製デバイスのカテゴリです。これらのビデオ会議ソリューションは、価格が手頃なうえに設置や管理が簡単で、ディスプレイ、テレビ、タッチ スクリーンに数分で接続して高品質のビデオ会議を開始することができます。これらのデバイスでは、ワンタッチ参加、近接ベースの参加、コンテンツ共有、ホワイトボードなどの機能を利用できます。
年明けには、まず Poly (Studio X シリーズ) と Yealink (VC210) のパートナー 2 社がデバイスの発売を予定しています。
新しい Microsoft Teams スピーカーフォンには、専用の Teams ボタンが追加され、ユーザーが Teams とシームレスにやり取りすることができます。初の認定スピーカーフォンとなる Yealink CP900 は現在発売中で、近日中には他の周辺機器パートナーからも Teams 向けのスピーカーフォンが発売される予定です。さらに、Microsoft Ignite の開催期間中は Teams の認定スピーカーフォンおよび周辺機器をすべて 20% オフの割引価格で提供しています。このキャンペーンを利用するには、2019 年 11 月 4 日~ 15 日に office.com/teamsdevices のチェックアウト画面でプロモーション コード「MSIGNITE19」を入力してください。
年内には、電話システムのエンタープライズ向けの新機能の提供が開始されます。これには、緊急通報、通話キュー機能、管理者による制御機能、政府機関のお客様 (GCC High や DoD など) 向けの電話システムのほか、保留音、代理呼び出し、ボイス メール管理などの高度な機能が含まれます。さらに、コンタクト センターやコンプライアンス レコーディングなど、ISV パートナーによるエンタープライズ VoIP の新機能も発表され、Teams の電話システムが企業のお客様にとって優れたクラウド電話システム ソリューションとなります。詳細については、Teams 通話に関するブログ記事をご覧ください。
Microsoft Teams のデバイスの詳細については、こちらをご覧ください。
4. 現場の最前線で働く従業員が Teams に簡単にアクセスできるようにする
SMS サインインでは、現場の最前線で働く従業員がスムーズな方法で Teams にサインインできるように、電話番号と SMS のワンタイム パスコードを使用して認証を行います。この機能は年明けにパブリック プレビューとして提供が開始される予定です。
シフト外アクセスは、IT 管理者が有効化できる新しい設定です。この設定を有効にすると、現場の最前線で働く従業員が勤務時間外に個人用デバイスで Teams アプリにアクセスした場合に通知が表示されます。ユーザーがアプリにアクセスするには、この通知に同意する必要があります。この機能は年明けにロールアウトが開始される予定です。
グローバル サインアウトは、職場で共有デバイスを使用している場合に、現場の最前線で働く従業員の時間を節約してセキュリティを確保するための機能で、勤務時間中に使用するすべてのアプリから一度にサインアウトすることができます。この機能は、年明けに Android デバイスのパブリック プレビューとして、その後 iOS デバイスのプレビューとして提供が開始される予定です。
委任されたユーザーの管理を使用すると、現場マネージャーが My Staff ポータルでユーザー資格情報を管理したり、パスワード リセットのリクエストを承認したりできます。これにより、現場マネージャーがスタッフの問題を解決できるようになり、IT 担当者が ID を管理する負担が軽減されます。この機能は年明けにパブリック プレビューとして提供が開始される予定です。
Graph API の機能強化により、任意の従業員管理システムとシフト間の双方向通信が可能になり、エンタープライズ規模の構成を行うことができます。また、GitHub の新しいオープンソース統合テンプレートを使用すると、Teams を Kronos や JDA と統合できます。JDA コネクタは現在提供中で、Kronos コネクタは今月中に公開される予定です。
5. 医療業界などの業界固有のシナリオを実現する
仮想コンサルティングでは、Microsoft Teams を利用することで、患者の診察、クライアントとのミーティング、採用希望者の面接といった B2C のオンライン相談の日時を決定して実施することが容易になります。参加者は、Web ブラウザーまたは Teams モバイル アプリから簡単にオンライン相談に参加できます。Teams の仮想コンサルティングは、新しい外部予定機能によって実現された機能で、現在はプライベート プレビューとして提供されています。
Teams の患者コーディネートを使用すると、医療関係者が患者ケアを効率化することができます。患者情報を Teams の安全なプラットフォームに入力することで、医師、看護師、ケア チームの他のメンバーは、患者の回診、多職種チームのミーティング、退院時の打ち合わせといったさまざまなシナリオにおいて、患者に関するコミュニケーションやコラボレーションに必要な情報を一元管理しデジタル化できます。Teams の患者コーディネートは、エンタープライズ レベルのセキュリティをサポートしており、HIPAA コンプライアンスに対応します。この機能は近日中にパブリック プレビューとして提供が開始される予定です。
6. 新しい計画および管理ツールにより、Teams を簡単に管理してデータを保護する
Teams 向け Advisor は、IT 管理者が社内における Teams のスムーズな展開計画を策定するために使用できます。推奨される計画と展開チーム用のコラボレーション スペースが提供され、メッセージング、会議、通話ワークロードなど、あらゆる Teams ワークロードの展開を効率化できます。この機能は現在パブリック プレビューとして提供されています。
Office 365 Business および Office 365 ProPlus (英語) の半期チャネルに Microsoft Teams が追加され、Office ProPlus における Teams の展開が効率化されます。2020 年 1 月 14 日より、半期チャネルを使用しているすべての PC に、クイック実行によって Teams クライアントがインストールされ、それ以降はクライアントが定期的に自動更新されます。数週間にわたって段階的にロールアウトされるため、既存のインストールで Office を更新しても、すぐに Teams が追加されない場合があります。
新しい認定アプリ カタログは、IT 管理者が Microsoft Teams の管理センターからアプリを安全に有効化するうえで必要になる情報を提供します。このカタログでは、Teams 環境で使用されているアプリケーションの名前、説明、証明書のステータス、発行元、ポリシーの詳細などを確認できます。この機能は年明けにロールアウトが開始される予定です。
ポリシー パッケージを使用すると、ポリシーを簡単に割り当て、ユーザーが必要とする Teams の機能に確実にアクセスできるようになります。ポリシー パッケージとは、あらかじめ定義されたポリシーとポリシー設定をまとめたもので、IT 管理者が組織内の同様の役割を持つユーザーに割り当てることができます。最初のポリシー パッケージは現在提供中で、教育機関における役割に対応するように設計されています。近日中には、さらなるポリシー パッケージのリリースを予定しています。詳細については、こちらのドキュメントをご覧ください。
年内には、PowerShell のセキュリティ グループへのポリシーの割り当ての提供も開始される予定です。
Teams 管理ポータルの Microsoft Teams Rooms では、IT 管理者が社内のデバイス インベントリを管理し、構成の割り当て、デバイスの再起動、監視、診断などのタスクを実行できます。この機能は年内にロールアウトが開始される予定です。
Managed Meeting Rooms は、マイクロソフトが提供する新しい会議室の管理サービスです。このクラウドベースの IT 管理およびセキュリティ監視サービスでは、Teams の会議室が安全かつ最新の状態に維持されていることをプロアクティブに監視して、会議室内で優れたエクスペリエンスを提供します。今日までに、マイクロソフトは 100 社を超えるお客様と協力して、1,500 を超える会議室の管理を行ってきました。プライベート プレビューでは、より多くのお客様にこのサービスをご利用いただけます。プライベート プレビューへの参加をご希望の場合は、こちらのページ (英語) からお申し込みください。
Microsoft Teams の安全なリンクは、Office 365 Advanced Threat Protection を基盤とした機能で、Teams のメッセージを有害なリンクからリアルタイムで保護します。プライベート チャットやチャネルの会話で Web アドレス (URL) を共有すると、Web アドレスのクリック時の検証が実行され、マルウェアやウイルスなどのリスクが確認された場合にユーザーに警告が表示されます。
年内には、他にも多数のセキュリティおよびコンプライアンス機能の提供が開始される予定です。たとえば、監査ログの検索で削除や編集といったメッセージ イベントがサポートされるほか、情報障壁のポリシーが拡張され、チームの SharePoint サイトに保存されているファイルにも適用されるようになります。また、Teams の保持ポリシーで最短 1 日間の保持ポリシーがサポートされ、電子情報開示の結果にはキーワードの検索結果と関連する会話が含まれるようになります。
7. Power Platform を使用して、Teams 内のワークフローを自動化し、カスタム アプリとデータ インサイトを統合する
PowerApps の作成者はアプリを Teams アプリとして公開できるようになりました。これにより、Teams で作業する場合に簡単にアクセスして使用できます。管理者はこれらのカスタム アプリを Teams の自社のアプリ ライブラリに直接公開して、ユーザーの目に留まりやすくすることもできます。また、これらのアプリを Teams に追加するエクスペリエンスも強化されます。この機能は年内にロールアウトが開始される予定です。
PowerApps で作成したアプリを Teams の左側のレールにピン留めすると、ユーザーが日常的に使用するアプリに簡単にアクセスできます。この機能は年内に提供が開始される予定です。
Power Automate を使用した Teams 中心のアクションとトリガーにより、ユーザーは Teams で新しい自動ワークフローを作成できるようになります。新しいメンバーがチームに参加した場合に特定のアクションを実行したり、特定のキーワードがメンションされた場合に Teams 内で通知したり、フォーカス時間を自動的に設定したり、OneNote にメモを保存したりといったトリガーを作成できます。これらの機能は年内に提供が開始される予定です。
Teams のチャット エクスペリエンスで Power BI のインタラクティブ カードを使用すると、ユーザーがデータをすばやく見つけて対応することができます。この機能は年明けにロールアウトが開始される予定です。
マイクロソフトは、リッチで魅力的な Teams エクスペリエンスを提供するべく取り組んでおり、既に L’Oreal (英語)、Telstra (英語)、Special Olympics (英語)、St. Luke’s (英語)、Berkshire (英語) をはじめとするお客様が Teams を活用して職場文化やビジネス プロセスを変革しています。
Microsoft Adoption ハブ (英語) では、Teams の導入に役立つガイダンスとツールを提供しています。UserVoice フォーラム (英語) に寄せられた皆様のフィードバックは、Teams の機能を開発するうえで参考にさせていただいています。引き続き、皆様からのご意見、ご感想をお待ちしています。