2022年8月18日 8:29 AM

Microsoft Teams の新機能 | 2022 年 7 月

※ 本ブログは、米国時間 7 月 29 日に公開された “What’s New in Microsoft Teams | July 2022” の抄訳です。

この夏もマイクロソフトはさまざまな活動を実施しています。今月は、会議のコラボレーション性の向上に役立つ Microsoft Teams の最新機能と機能強化をお伝えします。言語の壁を越えてあらゆるチーム メンバーとつながるための新しい方法を発表しました。また、Windows Update に含まれる Teams Rooms の新機能もご紹介します。今回も情報が盛りだくさんですので、順に読んでいただけますと幸いです。

会議
電話と通話
デバイス
チャットとコラボレーション
管理
セキュリティ、コンプライアンス、プライバシー
教育機関向け Teams
現場の最前線で働く従業員 (フロントラインワーカー) 向け機能
政府機関向け機能

会議に関する新機能

Teams 会議での Microsoft Forms の強化

Microsoft Teams と Microsoft Forms がさらに強力に連携します。Microsoft Forms に多数の新機能や機能強化を実装し、Teams 会議の既存の投票機能がさらに使いやすくなります。主な機能は以下のとおりです。

  • 「Forms」アプリは新たに「Polls」というアプリに替わり、チャットや会議での投票の検索や追加がさらに簡単にできるようになります。会議のサイド バーや上部ナビゲーション バーから Teams アプリ ストアにアクセスするか、メッセージ拡張機能のポップアップ メニューから検索すると、「Polls」アプリが表示されます。

Teams 会議での Microsoft Forms の強化

  • 投票ウィンドウの UI を強化し、以下のことができるようになりました。
    • おすすめの投票リストを下部ウィンドウから横のウィンドウに移動しました。
    • 投票ポータル ページへのエントリ ポイントを利用できる。横のウィンドウの表示はユーザーが必要に応じて選択できます。
    • 投票結果ビューを表示する (従来は投票ビューのみ)。投票後に参加者向けに表示する内容を投票作成者が指定できます。

投票ウィンドウの UI を強化

  • 最近作成した投票のリストを表示できるようになりました。過去に作成した投票を新しい会議で再利用できるため、時間を節約できます。

おすすめの投票リストを下部ウィンドウから横のウィンドウに移動しました。

  • ユーザーが投票すると新しい投票アニメーションが表示され、正常に投票できたことがその場でわかるようになりました。

新しい投票アニメーション

  • 新しく追加された設問形式の評価では、評価レベルをシンボルでフィードバックできます。

新しく追加された設問形式の評価

  • 投票結果ビューに色分けや動的な結果表示などを追加し、直観的で読み取りやすいエクスペリエンスになりました。

投票結果ビューに色分けや動的な結果表示などを追加

電話と通話に関する新機能

通話履歴を非表示に

デスクトップ版およびモバイル版 Teams の通話履歴リストで通話を非表示にして、リストを整理できます。

通話記録のお知らせを既定の言語で再生

通話記録のお知らせを、Teams 通話の既定の言語、または電話番号から判定した言語で再生できるようになりました。標準およびコンプライアンスに準じた記録シナリオで、双方の通話者に対して同じ言語で同時に伝達されます。

共通エリアの電話ライセンスの強化

共通エリアの電話サービスを強化し、価格は据え置きのままお客様にご利用いただけるシナリオが広がりました。詳細については、共通エリアの電話サービスのセットアップをご覧ください。

セキュリティ、エンドポイント管理、クラウドベースのボイスメール機能は、共通エリアの電話ライセンスに追加される以下のサービス プランでご利用いただけます。

  • Azure Active Directory Premium プラン 1
  • Microsoft Intune
  • Exchange Online プラン 2 (クラウド ベースのボイスメールのみ)

共通エリアの電話ライセンスが Azure Active Directory Premium プラン 1、Microsoft Intune、Exchange Online プラン 2 で有効化されているか、管理センターで検証できます。

デバイスを Intune サービスに登録する場合は、Android デバイスに Teams を登録する際の Intune 構成の要件を確認してください。Microsoft Endpoint Manager 管理センターで自動登録を設定済みで、Teams デバイスを自動登録したくない場合、Intune ライセンスの割り当てを解除するか、自動登録から該当デバイスを除外するようグループ構成を設定します。

また、Teams アプリの最新の更新プログラム (バージョン 1449/1.0.94.2022061702 以降) が適用されており共通エリアの電話ライセンスが有効な Teams 対応モデルの電話機では、以下の通話機能をご利用いただけます。

  • コール パークとその解除
  • Exchange Online プラン 2 のクラウドベースのボイスメール
  • 通話キュー
  • 自動応答
  • グループ通話ピックアップ
  • 転送ルール

Teams 電話対応デバイスで通話機能を使用するには、Teams 管理センターや Teams 電話対応デバイスで [高度な通話] 設定を有効化し、共通エリアの電話サービスのアカウントにサインインする必要があります。デバイスからクラウド ベースのボイスメールを無効化する方法については、こちらのドキュメント (英語) をご覧ください。高度な機能を利用するには、対応するモデルを購入する必要があります。

[高度な通話] 設定

Spectralink DECT デバイスを SIP ゲートウェイと統合

Spectralink の DECT (Digital Enhanced Cordless Telecommunications) デバイスと SIP ゲートウェイが統合することで、現場の最前線で働く従業員は外出先から DECT デバイスで Teams 通話機能を使用して同僚とコミュニケーションできます。DECT デバイスと SIP ゲートウェイの統合は、以下の Spectralink の対応ハンドセット モデルで利用できます。

  • IP-DECT 200/400/6500/Virtual IP-DECT/IP-DECT Base Station
  • ハンドセット 72xx/75xx/76xx/77xx

組織での SIP ゲートウェイの計画構成の詳細をご確認ください。

デバイスに関する新機能

Microsoft Teams パネルでチェックアウトを実行

Teams パネルに新たに追加された [管理] ボタンを使用すると、パネルのボタンをタッチするだけで、予約済みの Teams 会議室のチェックアウトや予約解除を直接行うことができます。この機能で予約を解除すると、会議室はインベントリに戻されます。

Microsoft Teams パネルでチェックアウトを実行

Microsoft Teams パネルで会議室の予約を延長

新しい [管理] ボタンを使用すると、パネルから直接 Teams 会議室の予約を延長できます。会議室が空いている場合のみ予約を延長できます。

Microsoft Teams パネルで会議室の予約を延長

周辺機器: カメラのオン/オフ機能

カメラのオン/オフ機能がサポートされているすべての Teams 認定周辺機器で、通話中や会議中に個々のビデオを手軽にオン/オフできるようになりました。マウスやキーパッドを操作しなくても、デバイスのボタンをクリックするだけでビデオをすばやく制御できます。

周辺機器: カメラのオン/オフ機能

認定デバイス

ロジクール Tap IP (VR0029)

ロジクール TAP IP が Microsoft Teams Rooms の認定を受けました。ネットワークに接続されたタッチ コントローラーを使用すると、ワンタッチで手軽に会議に参加できます。また、1 本の PoE 対応ケーブルで簡単にセットアップできます。ロジクール Tap IP は、テーブルとライザー マウントを使用して取り付けます。会議室に合わせて、180 度回転させたり壁掛けにしたりできます。詳細については、こちらのページをご覧ください。

ロジクール Tap IP (VR0029)

Logi Dock

オールインワン型ドッキング ステーションの Logi Dock が Microsoft Teams の認定を受けました。Logi Dock は Teams とスムーズに連携し、洗練された単一のユニットにあらゆる機器を接続できるため、余分な周辺機器や複雑な配線が不要になります。デバイスからは最大 5 台の USB 機器の接続と充電のほか、2 台のモニターの接続が可能で、ホーム オフィスを簡単にセットアップしてユーザーの生産性を向上します。
Logi Dock

チャットとコラボレーションに関する新機能

LinkedIn と統合

Teams と統合された LinkedIn プロファイルで同僚の経歴を知ることで、直接つながったり、関係を深めたりできるようになります。Teams のチャット、チャネル、通話、会議から、現在の役職や過去の経歴など、チーム メンバーの LinkedIn プロファイルを確認できます。LinkedIn 統合の詳細については、こちらのドキュメントをご覧ください。

LinkedIn と統合

チャネルの投稿を自動的にグループ化

チーム チャネルでメッセージを投稿する場合、「@Team Owners」とメンションすると、チーム所有者に個別にメンションせずにいっせい通知できます。「Team Owners」は自動的にグループ化されるため、手動でメンテナンスする必要はありません。

チャネルの投稿を自動的にグループ化

iPad のユーザー エクスペリエンスを強化

iPad 用 Microsoft Teams で、画面サイズ、アプリのオリエンテーション、表示モードへの対応が強化されました。Teams アプリ バーとキャンバスが、Teams アプリで使用可能な画面サイズに応じて自動的に配置されます。

管理に関する新機能

個別のポリシー割り当てを一括削除

ユーザーが個別に割り当てたポリシーを管理者が削除し、正しいポリシーをグループ ポリシー割り当てやグローバルな組織全体の既定設定から継承できるようになります。個別のポリシーは必ず優先されますが、新しい手順では、正しいポリシーがユーザーに適用されるように、1 回の操作で個別のポリシーをすべて削除できます。

個別のポリシー割り当てを一括削除

セキュリティ、コンプライアンス、プライバシーに関する新機能

Export API で Teams メッセージのリアクションをサポート

Teams Export API で Teams のエンタープライズ情報アーカイブ (EIA) がサポートされ、データ保持、インデックス作成、電子情報開示、分類、規制要件遵守に対応します。また、Teams メッセージのリアクション (ハート、喝采、笑い、驚き、怒り、悲しみ) も Teams Export API でサポートされます。Teams メッセージ (1 対 1 やグループでのチャット) をエクスポートできるほか、添付ファイル (ファイルのリンクとステッカーを含む)、絵文字、GIF、ユーザーへの @メンションも同時にエクスポート可能です。

教育機関向けの新機能

Moodle Learning Management System を統合

Canvas と Blackboard の統合に続いて、マイクロソフトは Moodle Learning Management System と提携し、統合型学習エクスペリエンスをシームレスに提供します。Microsoft Teams 会議 LTI アプリと Teams クラス LTI アプリが、Moodle から使用できるようになりました。

Moodle プラグインのセットアップと構成についてはこちらのドキュメント、Microsoft Teams の会議やクラスと Moodle の統合についてはこちらのドキュメントをご覧ください。

現場の最前線で働く従業員 (フロントラインワーカー) 向けの新機能

現場チームの大規模なデプロイを簡素化

管理者は、1 つの PowerShell コマンドで、1 チームあたり 25 名のチームを最大 500 個デプロイできます。これにより、1 日以内でチームを大規模にロールアウトできるため、異なる店舗、場所、役職の現場担当者が連携しつつ生産性を発揮できます。カスタム テンプレートを使用すると、組織のニーズに最適な形でチームをセットアップすることが可能で、既定のテンプレートから選んで使用することもできます。また管理者は、既存のチームからメンバーをいっせいに削除することもできます。現場担当者チームを大規模にデプロイする方法の詳細については、こちらのドキュメントをご覧ください。

オンライン診療に向けたデバイス テスト

デバイス テストでは、オンライン診療のユーザーが Microsoft Teams での診療の前に、ハードウェア コンポーネントの検証や構成を行うことができます。ユーザーはカメラ、マイクロフォン、ブラウザーの互換性、インターネット接続を、診療開始前にいつでも検証できます。デバイス テストでは以下のことが可能です。

  • Azure Communication Service でテスト通話を完全に実施
  • トラブルシューティング ガイドに容易にアクセス
  • テスト結果を管理者と共有

デバイス テストの詳細については、こちらのドキュメントをご覧ください。

英国ユーザーのオンライン診療の SMS 通知に対応

英国のユーザーが、Teams 会議のリンクを含む SMS で、Teams の Bookings アプリで作成されたオンライン診療予約の確認やリマインダーを送受信できるようになりました。SMS 通知の詳細については、こちらのドキュメントをご覧ください。

政府機関向けの新機能

マイクロソフトのマルチテナント クラウド環境の法人のお客様に現在提供している以下の機能が、米国の Government Community Cloud (GCC)、Government Community Cloud High (GCC-High)、国防総省 (DoD) のお客様向けにもロールアウトされました。

会議管理オプション (DoD)

新しい [会議オプション] 機能では、Teams 会議のユーザー エクスペリエンスの変更、および安全とセキュリティに関する設定のカスタマイズを行えます。

会議管理オプション (DoD)

政府機関向けクラウドで Teams のラージ ギャラリーを VDI で使用可能に

既定では、Teams 会議中に最大 9 個のビデオをギャラリーに表示できます。新しいラージ ギャラリーでは、仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI) での会議で最大 49 個のビデオを表示できるようになります。この機能は GCC および GCC-High のお客様が利用できます。

政府機関向けクラウドで Teams の Together モードを VDI で使用可能に

Together モードでは、全員が同じオンライン会議室にいるような感覚にするため、同僚全員を共通の背景に表示できます。この機能は、GCC および GCC-High のお客様が仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI) で会議を行う際に利用できます。

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