マイクロソフトの調査: デジタル テクノロジの導入で急成長する中小企業
※ 本ブログは、米国時間 9/8 に公開された “Microsoft study: Small and medium-sized businesses growing fast by embracing digital technologies” の抄訳です。
中小企業およびデジタル担当ワールドワイド プレジデント、Kevin Peesker
80% の企業がハイブリッド ワークを推進する予定 – データ セキュリティとコンプライアンスのための 4 つのヒント (英語)
持続可能性は中小企業の ESG 活動の最優先事項 – カーボン フットプリントの削減方法 (英語)
テクノロジをいち早く導入する企業は成長も速い – デジタル化の取り組みを促進する実践的ステップ
中小企業 (SMB) はすべての地域社会を支える存在です。全世界に推定 4 億社あるとされ、世界中の組織の 99% を占めています。雇用創出にも大きく寄与している SMB は、雇用の 60 ~ 85% を生み出しています。[1] [2] 国際労働機関 (ILO) によると、SMB は GDP の 70% を担っているという推計もあります。[3]
このように SMB は規模が大きく影響力もあるセグメントですが、デジタル化の進んだ経済においては、成功を収め生き残っていくために、変革する力が必要です。
パンデミック中にデジタル トランスフォーメーションを加速することができた企業は、そうでない企業よりも業績を伸ばしています。その多くが、成長の要因はテクノロジ分野の強化にあったと述べています。
今般のかつてない状況下で、SMB は自社の置かれている現在のビジネス環境をどのように捉え、目標や優先順位を定めているのでしょうか。また、テクノロジは将来の成功への起爆剤として見られているのでしょうか。私たちはそのような点を探ってみたいと考えました。
そこで Analysys Mason に委託し、調査を実施しました。世界中に散らばる SMB を代表して、世界 10 地域の 3,000 を超える SMB 各社にご協力いただきました。
本日はその調査結果を「Microsoft SMB Voice and Attitudes to Technology Study 2022 (マイクロソフトによる SMB へのテクノロジ意識調査 2022)」として公表します。
主なインサイト
デジタル テクノロジの導入が成長速度を加速
この調査では、約 70% の SMB が成長を主な活動目的として掲げており、早い段階でテクノロジを導入した「アーリー アダプター」の企業は、より速く、より高い成長を遂げていることが確認されました。アーリー アダプター企業は、それまでのビジネス目標の達成に加えて過去 1 年間の収益が拡大する傾向が 2 倍高く、将来のビジネスの成功に強い自信を持っている傾向は 4 倍高くなっています。各社とも今日の地政学的な不確実性、高いインフレ率、エネルギー価格に頭を悩ませながらも、成長を持続させることに力を注いでいます。そして 51% の SMB にとって、COVID-19 の継続的な影響は依然として懸念材料となっています。
安全性と信頼性を基盤に
3 分の 2 以上の SMB が今後 1 年間に IT 分野の予算増額を予定しており、その優先順位は以下のようになっています。
80% が少なくとも今後 2 年間はハイブリッド ワークを推進していく予定で、信頼性が高く安全な方法でビジネス目標を達成できるようなテクノロジを必要としています。
SMB の戦略推進と成長をパートナーが支援
SMB の大多数がビジネス目標の達成にテクノロジが重要であることは認めているものの、必要不可欠であると考えているのは 16% です。しかし、適切なテクノロジを組み込んだビジネス戦略を策定するためにパートナーの助けを必要としている SMB は少なくありません。半数近くがテクノロジ パートナーを採用しており、33% はマネージド サービス プロバイダーやクラウド ソリューション プロバイダーに対して、自社のビジネス目標達成を促進できるテクノロジ ソリューションを積極的に推奨してほしいと期待しています。
ミレニアル世代という要素
ミレニアル世代は、テクノロジに関する意思決定の 41% を担っています。この世代は新興企業に勤める傾向があり、13% はテクノロジについてビジネスの成功に重要または不可欠であると考えています。また、3 分の 1 近くは私生活において「ハイテク好き」で、なかば消費者の感覚でテクノロジの調査や購買を行っており、購入時にはユーザーの評価やレビューを重視しています。2016 年の調査会社 Gallup のレポート「How Millennials Want to Work and Live (ミレニアル世代が望む働き方と暮らし、英語)」の中では、給料よりも目的を優先することがミレニアル世代の特徴として紹介されています。ミレニアル世代の経営者は、こうした価値観を自社のビジネスやテクノロジの優先順位に反映させています。
ESG (環境、社会、ガバナンス) 目標 –企業だけにはとどまらない
この調査では、3 分の 2 の SMB が ESG の評価と監視に関する枠組みを設けていると答えています。ここでもミレニアル世代に顕著な傾向が見られ、ESG に特化した年次進捗報告書を作成する割合が最も高くなっていました。重点分野として挙げられていたのは、環境負荷の低減 (37%)、ダイバーシティとインクルージョンの向上 (30%)、雇用の創出 (30%) です。この調査では、ESG への注力と事業目標の達成に関連性があることも示されました。どちらもアーリー アダプター企業に特に多く見られる要素です。
世界中の SMB の 99% は、現在の課題に対処するための解決策や、新たなビジネス チャンスを生み出すソリューションを積極的に模索しています。その成果が世界中の経済と何十億もの人々の生活にもたらされています。単にレジリエンスを高めて生き残るためだけではありません。業界を繁栄させてイノベーションをもたらし、顧客に価値を提供することも SMB の目標としているところです。マイクロソフトは引き続き SMB のお客様の声に耳を傾け、それを参考にして、皆様の最優先課題に対応してまいります。
手を携えることで可能性は無限に広がり、皆様に多くのビジネス チャンスが訪れるでしょう。
ぜひ「Microsoft SMB Voice and Attitudes to Technology Study 2022 (マイクロソフトによる SMB へのテクノロジ意識調査 2022)」をダウンロードしてご覧ください。
デジタル化への取り組みに役立つその他のリソースは、SMB 向けリソース センター (英語) で入手していただけます。
___
[1] 中小企業 | ビジネスと人権に関する国別行動計画 (globalnaps.org、英語)
[2] SME (europa.eu、英語)
[3] 小さな力: SME の潜在力を解き放つ – InfoStories (ilo.org、英語)
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