3 月に追加される Windows 11 の継続的イノベーション
※ 本ブログは、米国時間 2/28 に公開された “Continuous innovation coming to Windows 11 in March” の抄訳です。
Windows 11 バージョン 22H2 より、サービス テクノロジを活用することで、新機能や機能強化を提供する頻度が高くなりました。今回は、2023 年 3 月の月次品質更新プログラムで提供される内容をご紹介します。法人のお客様が組織内でこれらのエクスペリエンスをご利用頂く上で、ご参考になれば幸いです。
これまでと同じ月次更新プロセス
次回の更新プログラムの内容をご紹介する前に、これらの新機能や機能強化は通常の Windows 月次更新プロセスの一部として提供されることを改めてお伝えしたいと思います。Windows 11 バージョン 22H2 を実行している対象デバイスのユーザーは、現時点で 2023 年 2 月のオプションの非セキュリティ プレビュー リリースをインストールできます。そのためには、Windows Update の設定 ([設定] > [Windows Update]) にアクセスし、[更新プログラムの確認] を選択します。この更新プログラムは、2023 年 3 月 14 日 (Patch Tuesday) に Windows Update、Windows Server Update Services (WSUS)、Microsoft Update カタログなどの標準チャネルで「正式」提供が開始されます。
マイクロソフトは、法人のお客様とエンド ユーザーの両方が可能な限り早めにデバイスを更新することを推奨しています。そこで、3 月 14 日のリリースに先立ち、プレビュー リリースを利用して今回の更新プログラムを社内で検証することをお勧めします。
今回の更新プログラムの新機能
2023 年 3 月 14 日の月次品質更新プログラムをインストールする場合、または 2023 年 2 月のオプションの非セキュリティ プレビュー リリースを現時点で展開する場合に、Windows 11 バージョン 22H2 で利用可能な新機能の一部をご紹介します。
- 新しいアクセシビリティ機能 – 点字ディスプレイの使用時にナレーターと他のスクリーン リーダーをシームレスに切り替え、音声コマンドはアプリとエクスプローラーの両方で機能
- エネルギー使用の推奨事項 – 既定値の制御性の向上に加えて、エネルギー使用量を削減するためのヒントを表示
- Snipping Tool の強化 – 自動保存機能付きの画面録画機能の搭載
- Windows Studio Effects の強化i – タスク バーから直接クイック設定 (アイ コンタクト、背景ぼかし、Voice Focus、自動フレーミング) にアクセス、調整
上記の新機能やその他の機能の詳細については、弊社のNews Centerに日本語抄訳が掲載されている Panos Panay の記事をご覧ください。
法人のお客様向けの主な機能
上記の新機能や機能強化の他にも、法人のお客様には以下のようなメリットがあります。
- タスク バーでの検索: Web、アプリ、ファイルの一括検索の高速化に加えて、結果の関連性と一貫性が向上しました。設定方法については、CSP のドキュメントの ConfigureSearchOnTaskbarMode をご覧ください。
- 通知領域 (旧システム トレイ) のすべてのアイコン ([隠れているインジケーターを表示します] ポップアップ メニューを含む) をマウスでポイントして簡単に並べ替えられるようになります。
- 2 in 1 デバイスのタッチ操作に最適化されたタスク バー: タスク バーの展開と折りたたみを簡単に切り替え、必要に応じて十分な画面スペースを確保できます。
- ファイル エクスプローラーでの検索の高速化、ローカル ファイルとクラウド ファイルの候補の表示
- メモ帳での複数タブのサポート
- スタート メニューでの AI を活用したコンテンツ (ファイルなど) の候補の表示 (Windows 11 Pro 以上)
- Windows 365 アプリからクラウド PC を管理、アクセス: Windows 365 アプリは Microsoft Store より一般提供中です。
- 既存のサードパーティ プロバイダー経由の学生のサインインの簡素化 (Windows 11 Pro Education、SE、Education エディション)
よく寄せられる質問
年次機能更新プログラムとの違いを教えてください。
Windows 11 では引き続き、機能更新プログラムを年 1 回のペースで提供し、新しいバージョンを 1 年の後半 (7 ~ 12 月) にリリースします。機能更新プログラムのリリースは、サポート ライフサイクルと連動しています。Home および Pro エディションのサポート期間は 24 か月、Enterprise および Education エディションのサポート期間は 36 か月です。詳細については、Windows 11 リリース情報および Windows のライフサイクルに関する FAQ をご覧ください。
機能更新プログラムを待たずに、現時点で新機能をリリースする理由を教えてください。
お客様からは Windows に対してより多くの機能を期待するというフィードバックが寄せられています。サービス テクノロジを通して新しい価値を提供する頻度を上げることにより、品質を犠牲にすることなく、実績のある信頼性の高い方法で、セキュリティ、生産性、コラボレーションの向上といったメリットを現時点で企業のお客様に提供することができます。
社内でロールアウトする機能を制御する方法を教えてください。
Windows Update for Business または WSUS を使用して、管理対象デバイスに展開する Windows 更新プログラムを制御している場合は、新しいクライアント ポリシーを使用して、サービス テクノロジを通して導入された一部の機能のロールアウトを制御することができます。既定では、この法人向けコントロールの対象となり、サービス テクノロジを通して導入された機能はすべて、次回の年次機能更新プログラムの一部としてリリースされるまで、Windows Update の管理対象デバイスではオフになります。たとえば、タッチ操作に最適化された新しいタスク バー (およびタスク バーの折りたたみの動作) は、既定でオフになります。IT 管理者は、継続的イノベーションのための法人向けコントロール (英語) でご説明する新しいクライアント ポリシーを使用して、この機能を有効にすることができます。(なお、サービス テクノロジを通してリリースされる機能の中には、この新しいコントロールの対象とならないものもあります)。
一部の機能については、社内のニーズに合わせて機能を設定できる新しいポリシーも導入されます。たとえば、タスク バーでの検索については、ConfigureSearchOnTaskbarMode ポリシーを利用して、検索ボックスの表示、検索アイコンとラベルの表示、検索アイコンのみの表示、タスク バーでの検索の非表示のいずれかを指定できます。
今後の新機能や機能強化を事前にテストする方法を教えてください。
社内のデバイスへの展開前に更新プログラムを評価するために、お客様が参加できるテスト プログラムをご用意しています。たとえば、Security Update Validation Program、Windows Insider Program for Business、Test Base for Microsoft 365 などです。詳細については、Windows 品質更新プログラムのエクスペリエンスの確認 (英語) をご覧ください。
注意事項
Windows 更新プログラムでは常に、セキュリティ、プライバシー、コンプライアンス、透明性を重視しています。そのため、今回のリリースに含まれる新機能や機能強化は、マイクロソフトのコンプライアンスの取り組みや、相互運用性、セキュリティ、アクセシビリティ、プライバシーに関する規制要件に準拠しています。
多くのお客様は、Bing と Windows の新しい検索エクスペリエンスの発表に期待されています。ただし、Windows の新しい Bing エクスペリエンスは、現時点では Azure AD および AD アカウントでは提供されていません。マイクロソフトは、このイノベーションを法人のお客様に提供すると同時に、適切なコントロールと十分な時間を提供して、法人のお客様に適した方法でこれらのエクスペリエンスを展開できるようにする方法を検討しています。
関連情報
これまでのサービス更新プログラムと同様に、更新プログラムのロールアウトをサポートする以下のリソースを本日より公開します。
- リリース ノート: 2023 年 2 月のオプションの非セキュリティ プレビュー
- Windows のリリースの正常性: Windows 11 バージョン 22H2 の既知の問題と通知
企業のお客様が社内に最新かつ優れたイノベーションを展開できるように、マイクロソフトは Windows 11 の新機能と今後の機能について、引き続き情報を提供してまいります。
また、効果的な計画、準備、展開に必要な情報とガイダンスをお客様が確実に入手できるように、Microsoft Learn の Windows ドキュメントを今後も引き続き増補、更新します。
交流の場やベスト プラクティスをお探しの場合は、Windows Tech Community (英語) をブックマークして、Twitter アカウント @MSWindowsITPro をフォローしてください。サポートが必要な場合は、Microsoft Q&A の Windows (英語) をご覧ください。
iWindows Studio Effects (背景ぼかし、アイ コンタクト、Voice Focus、自動フレーミング) は、Qualcomm SQ3、Qualcomm 8cx Gen 3 を搭載したデバイスでご利用いただけます。
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