※ 本ブログは、米国時間 2024/4/3 に公開された “When to use Windows 10 Extended Security Updates” の抄訳です。
2025年4月24日: Windows 10上で実行されているMicrosoft 365 Appsは、Windows 10のサポート終了後、3年間セキュリティ更新プログラムの提供が継続されます。詳細については、以下のリンクをご確認ください: Windows 10のサポート終了とMicrosoft 365 Apps
2025年2月14日: この投稿は、ESUのアクティベーションに関するオプション(伝統的なESUアクティベーションとWindows 365およびAzure Virtual Desktop経由のESUアクティベーション)に関する明確化と最新情報を提供するために更新されました。
10.31.2024: 2024年11月1日より、ボリュームライセンスの価格表を通じて、従来の5-by-5拡張セキュリティ更新プログラムの提供を開始します。最初のESUは2025年11月に利用可能になります。クラウドベースの拡張セキュリティ更新プログラムの提供に関する詳細情報は、今後の価格リストで共有します。
2024年4月2日: この投稿で説明されている詳細と価格体系は法人向けです。一般ユーザー向けの詳細は、追って、弊社の 一般ユーザー向けサポート終了について で共有されます。教育機関の皆さまは、Windows 10のサポート終了に関する詳細情報を Microsoft Education Blog でご確認いただけます。
カレンダーに印をつけておきましょう。Windows 10 が 2025 年 10 月 14 日にサポート終了となることは、もうご存知でしょう (一部の LTSC エディションを除く)。サポート終了後も Windows 10 を継続して使用したい場合は、有償の拡張セキュリティ更新プログラム (ESU: Extended Security Updateプログラム) にそれらの PC を登録することができます。ESU を利用することで、Windows 11 への移行に時間が必要な場合に、Windows 10 PC の重要なセキュリティ更新プログラムを受け取ることができます。
12 月に、「Windows 10 サポート終了とWindows 11, Windows 365, ESUの計画について」発表しました。本日は、クラウドベースのアップデート管理をご利用の方向けの特別キャンペーンを含め、オプションについてご説明します。詳細は本ブログをご覧ください。
サポートされているバージョンの Windows を使用する
レガシーなソフトウェアを使用している組織では、セキュリティ侵害や潜在的なコンプライアンス違反のリスクが高くなります。Windows 10 PC はサポート終了後も機能し続けますが、セキュリティ更新プログラム、バグ修正、機能改善、セキュリティ問題といった解決は受けられなくなります。Windows 11 へのアップグレードまたは新しいWindows 11 PC への移行は、従業員に最適で、最も安全なコンピューティング体験を提供し、組織全体のIT環境を保護するのに役立ちます。
Windows 10 のサポート終了に伴い、サポートされたバージョンの Windows を使い続けるには 3 つの選択肢があります:
- 既存の対象PCのアップグレード Windows 11 のハードウェア要件を満たしているPCをWindows Autopatch または Microsoft Intune でアップグレードしましょう。
- 新しい Windows 11 PC の購入 強力なセキュリティ機能がデフォルトで有効化されており、アクセシビリティ、生産性、AI が大幅に強化されています。また、ハイブリッドワークのために構築されています。
- クラウド環境に移行し、Windows 365 を利用する クラウド PC を利用するあらゆるデバイスのユーザーが Windows 11 を利用できるようにします。ESUは、Windows 11 を実行する Windows 365 クラウド PC にアクセスするWindows 10 PC に追加費用なしで提供されます。
拡張セキュリティ更新 (ESU: Extended Security Update) は以下のような移行支援を目的としています。
Windows 10 ESU プログラムにご登録いただくと、Windows 10 デバイスのセキュリティ更新プログラムを毎月継続して受け取ることができます。これにより、Windows 11 への移行を完了するまでの時間を確保できます。
ESU は、長期的な解決策ではなく、むしろ一時的な橋渡しとなることを意図しています。ESU には、新機能、セキュリティ以外の修正、仕様変更の要求は含まれません。ESU プログラムは、Windows 10 の技術サポートを延長するものではありません。技術サポートは、ESU ライセンスの有効化、ESU 月例更新プログラムのインストール、および更新プログラム自体が原因で発生した可能性のある問題への対処に限定されます。
Windows 11 へのアップグレードを予定していない Windows 10 デバイス用の ESU ライセンスは、サポート終了日の 1 年前である 2024 年 10 月から購入できるようになります。
注意:最大 3 年間で、連続する年ごとに料金が 2 倍になります。ESU は累積されていくため、2 年目からプログラムに参加する場合は、1 年目の分も支払う必要がございます。
教育機関のみなさまは、Microsoft Education Blog をご参照下さい。Windows 10のサポート終了に関する教育機関向けの情報が掲載されています。
Windows 10 ESU の 2 つのオプション
Windows 10 で ESU を有効にするには、従来の 5×5 のアクティベーション キー方式とWindows 365 もしくは、AVD : Azure Virtual Desktop のサブスクリプションの一部としてライセンス認証される2 つの選択肢が用意されています。
従来のESUアクティベーション
5×5 のアクティベーション方法では、アクティベーションキーをダウンロードし、ESU プログラムで選択した個々の Windows 10 デバイスに適用します。スクリプトまたはボリュームアクティベーション管理ツール (VAMT) などの方法で管理します。Windows Server Update Services (WSUS) や Configuration Manager などのオンプレミス管理ツールを使用して、Windows 10 デバイスに更新プログラムをダウンロードして適用できます。
5×5 のアクティベーション サブスクリプションにより、Windows 10 向けの ESUの初年度価格が設定されます。
これは基本となるライセンスであり、1年目の価格は1デバイスあたり$61 USDとなります。これはWindows 7 ESUのYear 1料金と同等です [1]。現在はボリュームライセンスを通じて利用可能です。
Microsoftのクラウドベースの更新管理ソリューション(例:Microsoft IntuneやWindows Autopatch)をご利用いただいている法人のみなさまには、スペシャルオファーが用意されています [2]。Microsoft Intuneで更新プロセスの全体を管理/監視するか、Windows Autopatchを利用して更新プロセスを完全に自動化できます。Windows Autopatchを使用する場合、ユーザー側の操作は不要です。月次更新レポートを確認するだけで、環境の状態を把握できます。
このライセンスは約25%の割引が適用され、1年目は1デバイスあたり$45 USDで、ボリュームライセンス経由で利用可能です [1]。
Windows 10 ESUライセンスのアクティベーション方法については、「拡張セキュリティ Updates (ESU) を有効にする」を参照してください。
Windows 365 とAzure Virtual Desktop を通じた ESU
Windows 365 上の Windows 10 Cloud PCs、および Azure Virtual Desktop の仮想マシンは、追加料金なしでESUが自動的に適用されます。
さらに、Windows 365 経由で Windows 11 Cloud PCs にアクセスする Windows 10 デバイスは、追加の手順なしでセキュリティ更新プログラムの配信が自動的に有効化されます。
クラウドベースのWindowsによる利点
多くの法人のみなさまは、Windows エンドポイント管理をクラウドに移行することで、従業員とIT組織の両方に改善効果を実感していただくことができます。例えば、オーストラリア初の銀行であり、最古の企業である Westpac は、Windows Autopatch を使用して Windows 10 から Windows 11 Enterprise へのアップグレードを実施しました。この業界をリードする銀行および金融サービス企業は、多様な拠点にまたがる4万人を超える従業員を支援しています。Westpacの従業員にとって、Windows 11 Enterpriseは、どこからでも場所に関わらず効率的な業務をセキュアに進められる機能を提供しています。
「Windows Autopatch により、展開時間を90分から25分に短縮できました。当社の4万名を超える従業員にこの短縮を適用できることは、大幅な時間短縮を実現できることを意味します」
– Paul McKenna Head of Workplace and Contact Centre Infrastructure, Westpac
他社の事例もあわせてご覧ください。例えば、PetrobrasのWindows 11移行の取り組みについては、Microsoft Customer Stories サイトで紹介されています。
クラウドベースの Windows 管理の利点
Windows のエンドポイント管理をクラウドに移行することで、従業員と IT 組織の両者が改善されることを多くの組織が経験しています。例えば、オーストラリアで最初の銀行であり、最も古い歴史を持つ Westpac 社は、Windows Autopatch を使用して Windows 10 から Windows 11 Enterprise にアップグレードしました。この業界をリードする銀行であり、金融サービスであるWestpac社は、さまざまな場所で 40,000 人以上の従業員をサポートしています。同社の従業員にとって、Windows 11 Enterprise は、ITの秩序が保たれている環境をもたらし、どこからでも安全に仕事ができる機能を提供しました。
| 「Windows Autopatchを使うことで、1人あたりの導入時間を 90 分から 25 分に短縮することができました。4 万人以上の従業員に適用すれば、かなりの時間短縮になります“ ポール・マッケンナ:ワークプレイス・コンタクトセンター・インフラストラクチャー部門責任者 ウエストパック |
マイクロソフトのお客様事例では、Petrobra社のような他の企業の Windows 11 への移行事例を紹介しています。
Windows 11 への移行をシンプルに
クラウド管理への移行にサポートが必要な場合は、Microsoft FastTrack または認定パートナーをご利用ください。FastTrack は、クラウドへの移行をより早く、より確実に行うためにマイクロソフトがご提供しているサービスです。
FastTrack では、シナリオの特定と優先順位付けを支援し、ロールアウトを計画する際に成功を測定するためのビジネス目標を設定するための無料のガイダンスとリソースを提供します。また、マイクロソフトの技術専門家によるご助言、ベストプラクティス、ツールもご利用いただけます。Windows 11、Windows 365、Microsoft Intune を含む Microsoft 365 ソリューションの移行、展開、導入にお役立てください。
コミュニティでの会話やベストプラクティスの情報には Windows Tech Community をブックマークすることと、X/Twitter で @MSWindowsITPro をフォローすることをお勧めします。疑問点についは、 Windows on Microsoft Q&A をご覧ください。
[1]価格はすべて米ドルです。各地域の価格は、SKU を注文する時点の為替レートによって異なります。
[2]非営利団体向けの特別価格も用意されます。