Copilot for Microsoft 365 の新機能
※ 本ブログは、米国時間 2024/2/29 に公開された “What’s New in Copilot for Microsoft 365” の抄訳です。
Copilot for Microsoft 365 に関する最新情報をお伝えするシリーズ、第 1 回目の記事をお届けします。マイクロソフトは Copilot を継続的に強化することで、ユーザーの皆様に充実したエクスペリエンスを提供し、お客様の組織のデータとの連携を強化して多彩な性能を引き出せるよう努めています。そこで、大企業や中小企業の Microsoft 365 管理者の皆様、日常業務で Copilot for Microsoft 365 を利用している皆様に、最新情報を毎月ご紹介していきたいと思います。新機能やリリース予定の機能のほか、詳細を確認できる場所もお知らせしますので、Copilot の利用が価値あるものになるようお役立てください。毎月の記事に加え、従来どおりメッセージ センターと公開ロードマップ (英語) からも引き続き最新情報を提供してまいります。
今回は、Copilot での 17 言語のサポート、Copilot Lab のリソース拡充と新機能、Teams の新しい Copilot エクスペリエンス、Microsoft 365 モバイル アプリの Copilot、ゼロからのコンテンツ作成を支援する一元的な新しいエントリ ポイントを紹介します。OneDrive、Stream、Forms の Copilot に関する更新や、新機能として、同僚にファイルを共有する際の要約生成についても取り上げます。さらに、管理者向けの Copilot for Microsoft 365 利用状況レポートの新機能についても触れたいと思います。それでは、詳しく紹介していきましょう。
- Copilot の対応言語を拡大
- Copilot Lab で Copilot について学び、新たなスキルを習得
- Copilot が Microsoft 365 モバイル アプリで利用可能に
- Copilot in Forms の登場
- Copilot in OneDrive でファイルからすばやく情報を抜き出す
- 概要を添えてドキュメントを共有
- Copilot in Stream で動画の要約やインサイトを瞬時に把握
- Help me create (作成の支援) 機能による新しい作業の形
- Copilot in Outlook for Windows (クラシック) ですばやくメールを作成し、コーチングを受ける
- 新しくなった Copilot in Microsoft Teams
- 管理センターで提供している Microsoft Copilot 利用状況レポートの強化
- 金融サービス業界での Copilot for Microsoft 365 活用情報の紹介
- Copilot for Microsoft 365 Tech Accelerator の録画を公開
Copilot の対応言語を拡大
Copilot で新たに 17 の言語をサポートし、提供地域を世界中へと広げる予定です。3 月から 4 月にかけて、アラビア語、中国語 (繁体字)、チェコ語、デンマーク語、オランダ語、フィンランド語、ヘブライ語、ハンガリー語、韓国語、ノルウェー語、ポーランド語、ポルトガル語 (ポルトガル)、ロシア語、スウェーデン語、タイ語、トルコ語、ウクライナ語でご利用いただけるようになります。Copilot は現時点で、英語 (米国、英国、オーストラリア、カナダ、インド)、スペイン語 (スペイン、メキシコ)、日本語、フランス語 (フランス、カナダ)、ドイツ語、ポルトガル語 (ブラジル)、イタリア語、中国語 (簡体字) に対応しています。ロールアウトの状況については、公開ロードマップ (英語) やメッセージ センターでご確認ください。
Copilot in Excel (プレビュー) は現在、英語 (米国、英国、オーストラリア、カナダ、インド) に対応しており、スペイン語 (スペイン、メキシコ)、日本語、フランス語 (フランス、カナダ)、ドイツ語、ポルトガル語 (ブラジル)、イタリア語、中国語 (簡体字) についても、3 月からサポートを開始します。
Copilot Lab で Copilot について学び、新たなスキルを習得
Copilot Lab は、プロンプト作成のコツをつかむのに便利なツールです。ユーザーの Copilot の利用状況やレベルに合わせた単一のエクスペリエンスを提供しており、組織でのオンボーディングや利用促進にも役立てていただけます。マイクロソフトは Copilot Lab の拡充を進めており、現在のプロンプト ライブラリを包括的な学習リソースに発展させることで、すべてのユーザーが自信を持って Copilot を使い始め、日常業務でいっそう活用できるよう支援したいと考えています。
気軽に Copilot を使い始めてみましょう。Copilot の早期導入ユーザーから得た学びによると、生成 AI を使いこなすには新しいスキルや慣れが必要です。Copilot Lab は Microsoft 365、Word、PowerPoint、Excel、OneNote の Copilot に小さなメモ帳アイコンで表示されており、関連するプロンプトを提案して、ユーザーにひらめきをもたらします。このたび Copilot Lab は、最良のリソース、学習ビデオ、すぐに使えるプロンプト、役立つヒントを集約し、Copilot の利用を後押しする一元的なリソースへと生まれ変わりました。この実現のために、マイクロソフトは自社内のベスト プラクティス、早期導入ユーザーから得られたインサイト、Microsoft Research チームによる分析、WorkLab (英語) でのソート リーダーシップを結集し、反映させました。
お気に入りのプロンプトを共有し、協力して目標を達成しましょう。Copilot Lab では、お気に入りのプロンプトの作成、保存、同僚との共有がさらに容易になりました。同僚にプロンプトを共有して、顧客との打ち合わせの準備をしたり、新商品の発売に向けてアイデアを出したりすることができます。また、組織のリーダーは時間の節約やタスクの合理化に役立つお気に入りのプロンプトを共有し、自らが Copilot 活用の手本となることで、個人やチームの生産性向上、コミュニティを中心とした学習や利用促進を推し進めることができます。この機能は Copilot Lab の Web サイトに組み込まれており、アプリ内では今年夏までにロールアウトする予定です。
Copilot Lab には、copilot.cloud.microsoft/prompts またはアプリの Copilot プロンプト ウィンドウ横のメモ帳アイコンから直接アクセスできます。
Copilot が Microsoft 365 モバイル アプリで利用可能に
Copilot が、Microsoft 365 および Word と PowerPoint のモバイル アプリで利用可能になりました。新しい Microsoft 365 モバイル アプリの画面では、コンテンツ、アプリ、ショートカットに並んで Copilot が表示され、アクセスしやすくなっています。モバイル版では以下のような利用がお勧めです。
- コンテンツを Copilot に取り込んで、外出先でタスクを完了できます。ドキュメントの要約、翻訳、説明のほか、Copilot に質問をしたり、選択したコンテンツに基づく応答を得たりすることが可能です。
- 場所を問わず、自分のアイデアや既存の情報に基づいてコンテンツを生成し、Microsoft 365 モバイル アプリで作業を続行できます。
- Word や PowerPoint のモバイル アプリで Copilot とやり取りして、資料の内容をすばやく理解できます。外出先でも、最も重要な部分だけを大まかに確認することが可能です (Copilot ライセンスが必要)。
Microsoft 365 モバイル アプリは、今月初めにリリースした Copilot モバイル アプリを補完するものであり、ライセンスを持つユーザーは引き続き Copilot モバイル アプリを使用して、Web データや業務データの両方から情報を入手できます。IT 管理者は、Microsoft Intune やサードパーティ製ツールから簡単に Microsoft 365 モバイル アプリと Copilot モバイル アプリの両方を会社のデバイスに展開できます。ユーザーは、サポートされているデバイスで Microsoft 365 モバイル アプリをダウンロードしてサインインするだけです。
Microsoft 365 および Word、PowerPoint のモバイル アプリへの Copilot の統合は、現在ロールアウト中です。詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご確認ください。
Copilot in Forms の登場
Copilot を活用すると、アンケートや投票などのさまざまなフォームの作成プロセスが簡素化され、時間や労力の節約になります。forms.microsoft.com にアクセスし、新規作成を選択して、トピック、長さ、その他の情報を Copilot に伝えると、適切な設問や提案を返してくれます。それを基に詳細を加えたり、テキストを編集したり、一部を削除したりして、原稿を洗練させることができます。Copilot を利用して作り込みが完了したら、多数用意されているスタイルから好きなものを選択し、背景をカスタマイズするとよいでしょう。Copilot in Forms では、対象者の関心を引く洗練されたフォームを簡単に作成して、回答率の向上を図ることができます。
Copilot in Forms は 3 月に提供を開始 (英語) します。詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご確認ください。
Copilot in OneDrive でファイルからすばやく情報を抜き出す
Copilot in OneDrive を使用すると、複数のファイルに埋もれた情報に即座にアクセスできます。OneDrive の Web エクスペリエンスを皮切りに、Copilot を使用してスマートかつ直観的に、ドキュメント、プレゼンテーション、スプレッドシート、ファイルを扱うことができるようになります。Copilot in OneDrive では以下のことが可能です。
- ファイルからの情報取得: 自然言語で内容について質問すると、Copilot がファイルから情報を取得してくれるため、必要な情報を手作業で探し回る手間と時間を減らせます。
- ファイルの要約生成: ファイルの概要をすばやく確認したい場合、Copilot が 1 つまたは複数のファイルの内容を要約します。これにより、ファイルを開くことなく、即座に中身を把握できます。
- 自然言語によるファイル検索: 「この 1 週間に共有したファイルをすべて表示して」「Kat Larson がコメントを入れたファイルを教えて」といったプロンプトを使用して、新しい検索方法でファイルを見つけることができます。
Copilot in OneDrive は、OneDrive for the web で 4 月下旬から提供を開始 (英語) する予定です。詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご確認ください。
Copilot in OneDrive で、複数の履歴書から情報を抜き出すよう依頼
概要を添えてドキュメントを共有
同僚にドキュメントを共有する際に、Copilot が生成した要約を追加することができます。ドキュメントの共有通知に要約を含めると、通知を受け取った側は、ファイルを開かなくてもそのドキュメントに関する背景情報や概要をすぐに把握できます。これは、優先度の判断、積極的な関与の促進、認知的負荷の軽減という点でも有用です。
要約を添えた共有は、Web から Word 文書を共有する際の機能として 2024 年 3 月から提供を開始 (英語) します。デスクトップ クライアントとモバイル アプリでのサポートは、今年後半になる予定です。詳細については、こちらをご確認ください。
Copilot in Stream で動画の要約やインサイトを瞬時に把握
Microsoft Stream で Copilot を使用すると、組織の動画 (最新の Teams 会議記録、タウンホール ミーティング、製品デモ、ハウツー ガイド、現場従業員が撮影した現場の録画など) についての必要な情報をすばやく入手できます。Copilot によって動画から必要な情報を数秒で把握でき、以下のことが可能になります。
- 動画を要約し、視聴すべき箇所を特定する
- 長い動画や詳細な動画から要点を抜き出すよう依頼する
- 人やチームの名前が挙がっている場面や、トピックが議論されている場面を特定し、そこに移動する
- 次に取るべきアクション、協力できそうな点を把握する
Copilot in Stream は 4 月下旬から提供を開始 (英語) する予定です。詳細については、こちらのブログ記事 (英語) をご確認ください。
Help me create (作成の支援) 機能による新しい作業の形
3 月から、Microsoft 365 Web アプリで新しい Copilot 機能を提供 (英語) します。これは、作成したいファイルの最適な形式 (ホワイト ペーパー、プレゼンテーション、リスト、アイスブレーカー クイズなど) を Copilot が提案し、ユーザーが内容そのものに集中できるよう支援するための機能です。microsoft365.com の Microsoft 365 アプリで [作成をサポートしてください] を選択し、やりたいことを伝えるだけで、それに適したアプリが提案され、生成 AI が作成を後押しします。詳細については、こちら (英語) をご確認ください。
Copilot in Outlook for Windows (クラシック) ですばやくメールを作成し、コーチングを受ける
新しい Outlook for Windows では昨年 (英語) から、下書き作成、コーチング、要約といった Copilot 機能を提供しており、クラシックの Outlook for Windows でも、昨年 11 月から Copilot による要約機能の提供を開始しました。そして近日中に、下書き作成とコーチングの機能もクラシックの Outlook で利用可能になります。
Copilot を使った下書き作成では、相手に伝えたいことをプロンプトに簡潔に入力するだけで、新規メールや返信の文面を生成でき、時間の節約になります。常に Copilot をコントロールして、提案された下書きの長さやトーンを調整したり、別の文案の生成を依頼したりすることができ、必要に応じていつでも前の案に戻せます。
Copilot によるコーチングでは、トーン (強引すぎる、堅苦しすぎるなど)、受け手の感情 (自分のメッセージがどのように受け取られるかなど)、明確さについて助言を受け、要点が伝わる最善の文面を作成することができます。Copilot によるコーチングは、Copilot が生成した下書きにも、ユーザーが作成した下書きにも実行できます。
コーチング機能は 3 月上旬 (英語)、下書き作成機能は 3 月下旬 (英語) から提供を開始する予定です。
新しくなった Copilot in Microsoft Teams
先日より、Microsoft Teams で新しい Copilot エクスペリエンス (英語) を利用できるようになりました。以前のバージョンよりもプロンプトの使い勝手が良くなり、アクセスが容易になったほか、機能も充実しています。Copilot in Teams はチャット一覧の上部に自動的にピン留めされ、Microsoft 365 でのあらゆる作業における最新情報の把握、作成、疑問解消に活用できます。Teams での新しい Copilot エクスペリエンスの詳細については、こちら (英語) をご覧ください。
管理センターで提供している Microsoft Copilot 利用状況レポートの強化
Microsoft 365 管理センターの利用状況レポートでは、お客様の Microsoft 365 クラウド サービス全体の利用状況について充実したインサイトを提供しています。このうちの Copilot for Microsoft 365 利用状況レポート (プレビュー) は、Microsoft 365 管理者が Copilot の社内展開の計画を立て、導入戦略を周知し、ライセンスの割り当てを判断する際の参考になるようにと用意されたものです。
このレポートに、Graph グラウンディングのチャットを備えた Microsoft Copilot の利用状況指標が追加されました。これにより、Copilot チャットの利用状況と、Teams、Outlook、Word、PowerPoint、Excel、OneNote、Loop といったアプリでの Copilot の利用状況を比較できるようになります。有効化されているユーザーとアクティブなユーザーの時系列のグラフを確認することで、利用状況がどのように推移しているかがわかります。この新しい指標は、2023 年 11 月のデータまで遡って表示されます。レポートにアクセスするには、[レポート] から [利用状況] に移動し、[製品レポート] で Copilot for Microsoft 365 を選択します。詳細については、こちらをご確認ください。
金融サービス業界での Copilot for Microsoft 365 活用情報の紹介
このたび、金融サービス業界 (FSI) 向けの新しいホワイト ペーパーを公開します。これには、FSI におけるユース ケースやメリット、リスクと規制、生成 AI ソリューションの管理とガバナンスに関するガイド、Copilot 活用に向けて準備すべきことなどについて詳しくまとめられています。こちら (英語) からご確認ください。
Copilot for Microsoft 365 Tech Accelerator の録画を公開
Copilot for Microsoft 365 Tech Accelerator のすべてのセッションをイベント ページ (英語) からご視聴いただけます。参加できなかった方はぜひチェックしてみてください。このイベントでは、Copilot の仕組み、Copilot 活用に向けた組織の準備の進め方、展開と利用促進と効果測定のための戦略、Copilot Studio や Graph コネクタによる Copilot の拡張方法など、さまざまなトピックを取り上げました。チャットでの質疑応答は 3 月 1 日 (金) 正午 (太平洋時間) まで受け付けています。録画をご覧になって不明な点がございましたらお問い合わせください。
関連情報: Microsoft 365 ロードマップ (英語) では、生産性向上アプリやインテリジェントなクラウド サービスに関する最新の情報をご覧いただけます。開発中や近日リリース予定の機能をチェックするには、Microsoft 365 ロードマップ (英語) にアクセスしてください。予定されているロールアウト日はいずれも、その機能が最新チャネルで利用可能になる日を想定しています。月次エンタープライズ チャネルのお客様への提供開始は、翌月第 2 火曜日となります。
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