Copilot の新機能 | 2024 年 8 月
※ 本ブログは、米国時間 2024/8/30 に公開された “What’s New in Copilot | August 2024” の抄訳です。
この記事では、2024 年 8 月の Copilot for Microsoft 365 に関する最新情報をお届けします。毎月、Copilot for Microsoft 365 の注目の新機能と機能強化を取り上げ、Microsoft 365 管理者の皆様に Copilot の最新情報をご紹介しています。ユーザーが普段使用しているアプリで生産性と効率を高められるようお役立てください。
それでは、今月の新機能を詳しく紹介していきましょう。
管理・運用機能:
- Copilot for Microsoft 365 リスク評価クイック スタート ガイド
- Copilot for Microsoft 365 が新たな言語に対応
- Viva Glint および Viva Pulse のセンチメント調査データを Microsoft Copilot ダッシュボードに統合
- Microsoft Copilot for Microsoft 365 が公共機関のお客様に対応
エンド ユーザー向け機能:
- Graph グラウンディング チャットを備えた Copilot for Microsoft 365 の強化
- Copilot in Word で情報の貼り付けが容易に
- Copilot in Forms を活用したテスト問題の解説で学習を支援
- Copilot in Teams で特定の期間の情報を要約
- 営業部門、財務部門、エネルギー業界向けプロンプトの新作コレクションが Copilot Lab に登場
Copilot for Microsoft 365 リスク評価クイック スタート ガイド
組織における Copilot for Microsoft 365 の包括的なリスク評価の実施を支援するため、リスク評価クイック スタート ガイド (英語) を新たに公開しました。リスクの特定、緩和策の検討、利害関係者との協議の進め方について、まずはこれを参考にしてみてください。ガイドには以下が含まれます。
- AI リスクと緩和策のフレームワーク: AI リスクの主な分類と、マイクロソフトにおける企業レベルおよびサービス レベルでの対策について概説しています。
- リスク評価の実例: お客様が実際にサービスとそのリスク状況を評価した際に用いられた一連の質問と回答を紹介しています。
さまざまな関連情報へのリンクも掲載しており、Copilot for Microsoft 365 と AI のリスク管理に関する広範かつ詳細な資料を参照していただけます。
Copilot for Microsoft 365 が新たな言語に対応
近日中に、Copilot for Microsoft 365 で新たに 12 の言語をサポートし、ブルガリア語、クロアチア語、エストニア語、ギリシャ語、インドネシア語、ラトビア語、リトアニア語、ルーマニア語、セルビア語 (ラテン文字)、スロバキア語、スロベニア語、ベトナム語で利用できるようになります。
現在は、ウェールズ語とカタロニア語への対応も進めています。さらに、オランダ語 (ベルギー)、ドイツ語 (スイス)、英語 (英国)、スペイン語 (メキシコ)、フランス語 (カナダ) など、特定の言語変種における Copilot の応答にも改良を加えています。こうした改良により、Copilot の応答に上記の国の口語表現や言語的慣習が適切に反映されるようになることをご期待ください。マイクロソフトは今後も、Copilot の言語機能改良に努めてまいります。ぜひ品質向上に役立つフィードバックをお寄せください。
これらの更新は 9 月に提供を開始 (英語) します。
世界中のユーザーの皆様に、これまで以上に業務で Copilot を活用していただけることを楽しみにしています。
Viva Glint および Viva Pulse のセンチメント調査データを Microsoft Copilot ダッシュボードに統合
近日中に、Viva Glint または Viva Pulse での Copilot に関するアンケート調査の結果が Microsoft Copilot ダッシュボードに直接表示されるようになります。これにより、Viva Glint や Viva Pulse を利用したアンケート調査のプロセスが効率化され、Copilot の利用促進や導入効果について従業員がどのように感じているかを簡単に把握できます。Copilot ダッシュボードからは、Pulse の新しいアンケート調査を直接開始でき、Pulse や Glint のアンケート結果、または管理者がアップロードしたアンケート結果をまとめて確認することができます。この更新は 9 月に提供を開始 (英語) します。Viva Glint および Viva Pulse のアンケート調査を利用するには、Microsoft Viva スイート、Microsoft Viva Workplace Analytics と従業員フィードバック、または Viva Glint のライセンスが必要です。管理者がアンケート結果を手動でアップロードする機能は、引き続きご利用いただけます。
Microsoft Copilot for Microsoft 365 が公共機関のお客様に対応
Microsoft Copilot for Microsoft 365 GCC は、米国政府の認可を経て 2024 年 10 月に一般提供を開始する予定 (英語) です。この業務用 AI アシスタントは、大規模言語モデルを組織のデータと連携させ、ユーザーが日常的に使用している Microsoft 365 アプリに統合することで、公共機関のお客様の生産性向上とイノベーション促進を後押しします。
Microsoft Copilot for Microsoft 365 GCC High/DOD は米国政府の認可待ちとなっており、2025 年夏 (英語) には一般提供できる見込みです。
Graph グラウンディング チャットを備えた Copilot for Microsoft 365 の強化
9 月に、Copilot for Microsoft 365 の Graph グラウンディング チャット機能を強化します。
Outlook では、Graph にグラウンディングされたチャットでユーザーのアーカイブ メールボックスを参照できるようになり、情報源とする範囲がプライマリ メールボックス内のすべてのメール コンテンツに広がります。ユーザーは特定のフォルダーやサブフォルダーに移動して、その中のメールを優先的に参照した応答を得ることも可能です。
Teams では、グループ チャットに Copilot とのやり取りを 紐付けて、プロンプト作成時に関連情報をすばやく見つけて用いることができます。
Graph にグラウンディングされたチャットでは、サイズの大きいファイルをプロンプトのグラウンディング ソースに指定した場合の応答が大幅に改善されます。また、Copilot のチャット ボックスに貼り付け可能な文字数が 2,000 字から 16,000 字に増えます。さらに、「OneDrive 内のファイルを検索して」「マーケティング サイト内のファイルを検索して」「ドキュメント フォルダー内のファイルを検索して」といったプロンプトで、特定のアプリ、フォルダー、サイト内のファイルを指定できるようになります。
Copilot in Word で情報の貼り付けが容易に
Word に情報を貼り付ける際の Copilot の貼り付けオプションが拡張され、すばやく簡単に文書を整えることができるようになりました。情報を貼り付ける際に Copilot の提案を活用すれば、テキストを書き換えたり、表やリストに変換したりできます。この機能は、本日より Web 版でご利用いただけます。デスクトップ版と Mac 版には近日中に提供を開始する予定です。
Copilot in Forms を活用したテスト問題の解説で学習を支援
Copilot in Forms を使用したクイズでは、各設問に対するステップバイステップの解説を簡単に作成できます。テスト提出時に結果がすぐに表示されるようにしておくと、生徒は自分の点数や理解できている範囲を確認でき、Copilot によるステップバイステップの解説を通じて、間違えたところを効果的に復習することができます。この機能は 8 月に提供を開始 (英語) します。
Copilot in Teams で特定の期間の情報を要約
膨大なチャット履歴を手動でスクロールして探し回る必要はもうありません。チャットの Copilot では、プロンプトに「昨日」「先月」「6 か月前」「2023 年 12 月」といった言葉を含めて時期を指定できるようになります。そうすると、Copilot は指定された時点の情報を効率良く検索し、インサイトを返します。この機能は 8 月に提供を開始 (英語) します。Microsoft Teams のチャットとチャネルでの Copilot の利用については、こちらをご覧ください。
営業部門、財務部門、エネルギー業界向けプロンプトの新作コレクションが Copilot Lab に登場
職種別のプロンプトの新作コレクションとして、営業部門、財務部門、エネルギー業界向けのプロンプトを Copilot Lab で公開しました。職種に特化したプロンプトのコレクションは 5 月から公開しており、今回はそれを拡充したものです。各部門や業界の仕事に合った質の高いプロンプトを作成する際のヒントや手掛かりにしていただけます。
たとえば、営業担当者を想定したものでは、「[顧客名] 向けに、当社の営業目標と顧客の事業目標に沿った戦略的アカウント プランのテンプレートを作成してください。プランはセールス アカウント エグゼクティブの観点でまとめ、SWOT (強み、弱み、機会、脅威) 分析、主要ステークホルダーのマッピング、最終プレゼンに至るまでのエンゲージメント アクティビティのタイムラインも含めてください。わかりやすい見出しとアクション アイテムから成る体系的な文書となるように整えてください」といったプロンプトがあります。
財務部門向けのプロンプトとしては、「[ドキュメント] に記載されているリスク評価データに基づいて、包括的なリスク アセスメント レポートを作成してください。財務上のリスク、業務運営上のリスク、戦略上のリスクに分類し、緩和策を提案してください」といったものが挙げられます。
エネルギー業界向けには、「パーミアン盆地の他の貯蔵タンクではどのような開発コンセプトが効果的だったのかを分析してください。整理しやすいように分析結果をセクションに分け、具体的な例を挙げて要点をわかりやすく説明してください」などのプロンプトを提案しています。
今回のコレクションは、5 月に公開した (英語) ものに次ぐ第 2 弾であり、引き続き新作を追加していく予定です。Planner、Microsoft Forms、SharePoint、OneDrive を含め、Copilot for Microsoft 365 アプリでも追加されたプロンプトを探すことができます。今すぐ Copilot Lab にアクセスして、プロンプト作成力を磨きましょう。
関連情報: Microsoft 365 ロードマップ (英語) では、生産性向上アプリやインテリジェントなクラウド サービスに関する最新の情報をご覧いただけます。ロードマップに記載の日付はあくまで予定であり、変更される可能性があります。開発中または近日リリース予定の機能については、定期的にアクセスしてご確認ください。
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