SharePoint Advanced Management で生成 AI のデータを管理する
本ブログは、米国時間 2024/9/24 に公開された “Governing data for GenAI with SharePoint Advanced Management” の抄訳です。
Microsoft 365 Copilot の新機能をご利用いただくことで、コンテンツ作成はさらに加速できますが、それに伴い、IT 部門ではコンテンツとアクセス ガバナンスに関する制御機能を強化することが求められるようになります。
SharePoint Advanced Management は、Microsoft 365 のデータ ガバナンスと健全性の維持を簡素化するために設計された機能スイートであり、セキュリティ態勢と Copilot エクスペリエンスの強化をサポートします。
マイクロソフトは本日、機密データの安全性を確保し、生成 AI への対応準備に活用できる新機能を発表します。コンテンツの過剰共有を特定する機能、AI に焦点を当てたアクセス制御機能、無関係なコンテンツを容易に削除できる機能などさまざまです。
データ権限の付与とアクセス追跡は、データ ガバナンスの基本原則です。必要なユーザーのみがデータにアクセスできるようにし、証拠保全と統制のためにアクセスを監査します。新しいアクセス許可状況レポート (パブリック プレビュー中) は、SharePoint、OneDrive、各種ファイルにわたるすべてのサイト アクセス許可を俯瞰的に表示し、テナント内で過剰なアクセス許可が付与されている可能性のあるコンテンツを管理者が発見できるようにします。このレポートにより、管理者は問題のあるサイトに対処し、Copilot の応答や検索結果で提示される情報をアクセス可能なユーザーのみに制限することができます。
組織が的確な情報に基づく意思決定を行うには、データが安全に使用できること、完全であること、一貫性が確保されていることが重要です。AI によるサイトのセマンティック マッチング (パブリック プレビュー中) は、管理者向けの強力なインテリジェント機能で、非構造化コンテンツを検索して、定義済みサンプルと一致するパターンを意味的に検出できます。管理者は、営業や法務などの「類似する」文書が含まれるサイトのリストを提供できるため、それを基に入力と意味的に一致するすべてのサイトが検出され、一致したサイトに推奨されるポリシーが提示されることで、より迅速に適切なガバナンスが実現されます。
サイト所有権ポリシー (10 月からロールアウト) では、ルール ベースのポリシー エンジンの使用により、管理者が最小限の数のサイト所有者を維持したり、最も適切でアカウンタビリティを持つ個人を特定するなど、コンテンツ所有権の管理に関連する時間のかかるタスクを自動化できます。効果的なコンテンツ所有権とアカウンタビリティは、アクセス レビューやコンテンツ認証などのアクションに不可欠であり、コンテンツを適切な状態で保持するのに役に立ち、Copilot による意図しないアクセスの防止や過剰な共有の削減につながります。
アカウンタビリティを持つ組織内のグループやユーザーが、データの健全性に対する関与、説明、保護、制御の権限を持つことがガバナンスの基本です。制限付きコンテンツ検出 (11 月からロールアウト) では、管理者がポリシーを設定して、検索と Copilot によって特定のデータ サイトの情報が参照されることを制限できます。これにより、サイトへのアクセス権は変更せずに、サイトのコンテンツが Copilot や組織全体検索によって表示されないようにすることができます。このポリシーは、チーム サイト、コミュニケーション サイト、その他のタイプのサイトに対してきめ細かく設定可能です。
信頼できるソースを見極め、それに合致した信頼できる情報源からデータが取得されるようにすることで、検索や Copilot 応答の正確性と一貫性が確保されます。制限付きサイト作成 (10 月からロールアウト) では、管理者が SharePoint サイトの作成を特定のユーザーに制限でき、組織内にコンテンツが乱立するのを抑制できます。
非アクティブな SharePoint サイト ポリシー (10 月にロールアウト) では、アーカイブ、コンテンツの読み取り専用設定、構成証明といったサポート対象のアクションを通じて、ガバナンスの範囲を縮小することができます。これらのアクションを通じて、ガバナンスが必要な範囲を絞り込み、過剰な共有を最小限に抑え、古くなったコンテンツや無関係のコンテンツを排除することによって、結果的に Copilot 応答の品質を向上させることができます。
組織全体でコンテンツを内部共有する際によく使用されるしくみの 1 つに、「外部ユーザー以外のすべてのユーザー」グループを使用する方法があります。新しいデータ アクセス ガバナンス レポート (一般提供中) では、過去 28 日間に「外部ユーザー以外のすべてのユーザー」と共有されたコンテンツが表示されるため、テナント管理者は、最近作成された「パブリック」サイトと、このグループに共有されたコンテンツを簡単に把握することができます。このレポートにはアクションも統合されており、管理者は Copilot などの評価プロセス中にアクセス レビューを開始し、コンテンツを保護できます。
Microsoft 365 には、日々何十億もの新規文書が追加されています。そうした大規模なコンテンツをライフサイクル全体で管理できるソリューションとして、こうした SharePoint Advanced Management の機能の価値がかつてないほど高まっています。
これらの機能を使用する方法については、SharePoint Advanced Management (SAM) を使用した Microsoft 365 Copilot の準備を参照してください。
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