Windows 365で生産性とROIを最大化:新しいイノベーションが一般提供開始へ
※本ブログは、米国時間4月2日に公開された “Maximize productivity and ROI with Windows 365: New innovations now generally available” の抄訳を基に掲載しています。
今日は職場環境の変化が激しくなっており、各企業ではレジリエンス (回復力) を意識することと、投資収益率 (ROI) を最大化する堅牢なソリューションを必要としていいます。IT 環境を最新化するにつれ、セキュリティと生産性を強化し、管理や運用を合理化、シームレスな接続性を確保するために、Windows 365 のようなクラウド ソリューションを利用するケースが増えています。
私たちは、企業をはじめとする法人の皆さまに向けて、現代の職場環境にシームレスに適応できるように設計された最新のイノベーションを一般提供開始できることを嬉しく思います。これらの発表には、Windows 365 に数秒で、かつ安全に接続し、生産性の向上と IT 効率の改善を可能にする、初のWindows 365専用クラウド PC デバイスである Windows 365 Link や、より多くのユーザーへのクラウド PCへのアクセスを広げる Windows 365 Frontline の新しい共有モードなどが含まれています。
さらに、Forrester Consultingが実施した調査「New Technology: The Projected Total Economic Impact™ of Windows 365 and Azure Virtual Desktop, a 2025」から、このようなイノベーションの経済効果に関する調査結果を、今回合わせてご紹介できることを嬉しく思います。この調査は、Microsoftからの委託を受けて、Forrester Consultingが実施したもので、Windows 365とAzure Virtual Desktopによって、法人組織が達成できる利点を評価することを目的としています。
Forrester Consulting、Windows 365とAzure Virtual Desktopによる経済効果を予測
「New Technology: The Projected Total Economic Impact™ of Windows 365 and Azure Virtual Desktop」調査では、従業員数 2,000 人の複合組織の場合、3 年間の正味現在価値 (NPV) が 320 万ドルから 740 万ドルで、ROI は 94% から 217% に及ぶと予測しています。この数字は、業務の最適化とデジタル ワークプレイス戦略の強化を目指す企業にとって、Windows 365 と Azure Virtual Desktop を導入する価値があることを明確に示しています。複合組織の主なメリットは以下のとおりです:
- 生産性の向上:Windows 365とAzure Virtual Desktopを使用する従業員や職員、契約社員は、以前の環境と比較して、停電の回避やレイテンシの改善により、1日あたり6~12分の時間を節約できます。
- コスト削減:組織は、BYOPC(Bring-your-own-PC)の仕組みを導入することで、物理的なノートPCの調達、プロビジョニング、保守などの必要性から解放され、PCのライフサイクル管理コストを削減することができます。このアプローチにより、組織は3年間で110万~120万ドル(約1億6千万円~1億8千万円)を節約できると予測されています。
- ITインフラコストの削減:Windows 365とAzure Virtual Desktopに移行することで、企業はオンプレミス運用に関連するコストを削減できます。この調査では、3年間で72万2,000ドル (約1億6百万円) から150万ドル (約2億2千万円) のコスト削減が見込まれています。
- セキュリティの向上:本調査によると、マイクロソフトのマネージド サービスを利用する組織は、オンプレミスの大規模なセキュリティ インフラと人員の必要性を減らすことができ、その結果、3年間で60,000ドル (約9百万円) から122,000ドル (約1千8百万円)のコスト削減が見込まれるとしています。
これらの調査結果は、Windows 365 と Azure Virtual Desktop が企業にもたらす変革的な影響を実証しており、生産性の向上、コスト削減、セキュリティの改善への明確な道筋を示しています。より詳細な洞察については、Forrester Consulting が実施した Total Economic Impact™ 調査(aka.ms/WCTEI2025info)をご覧ください。
Windows 365 Link:Windows 365専用設計の初めてのクラウドPCデバイス
Microsoft Ignite 2024 で、私たちは Windows 365 Link のプレビューを発表しました。Windows 365 Link は、Windows 365 に数秒で、かつ、安全に接続できる、マイクロソフトがWindows 365専用に開発した初のクラウド PC デバイスです。
全世界から100を超える法人の皆さまにプレビュープログラムにご参加いただき、エクスペリエンスの向上に貢献していただきました。Windows 365 Link デバイスが IT 部門とエンド ユーザーの貴重な時間の節約に役立つという貴重なフィードバックも頂いています。デバイスのセットアップは数分で完了し、IT 部門は Microsoft Intune を使用して、管理することができます。管理上の設定は最小限しか必要としないことも特徴です。エンドユーザー、特に、共有のワークスペースのデスクワークや小売業や製造業、建設業の現場で働くユーザーは、Windows 365 クラウド PC に効率的にサインインし、応答性が高く、忠実度の高いエクスペリエンスで安全に作業することができ、また、サインアウトした際にはローカルデバイスにデータを残すことがないので安全に運用できます。
“弊社では、店舗でスタッフが共有して利用でき、コラボレーションできるような新しいデバイスを探し求めていました。Windows 365 Link デバイスは、全スタッフがクラウドにあるアセットにアクセスができる、まさに私たちが思い描いていたソリューションです。”
– クロネス社 ワークプレイスデザイン部長 ローマン・クライン氏 カスタマーストーリーはこちらからご覧いただけます。
Windows 365 Linkの希望小売価格は、オーストラリアでAUD639、カナダでCAD519.99、ドイツでEUR419、日本で56,800円、ニュージーランドでNZD739、英国でGBP349、米国でUSD349.99となります。
Windows 365 Linkのご購入は、マイクロソフトの営業担当者、もしくは下記の認定リセーラーにお問い合わせください:
- 日本:日本ビジネスシステムズ株式会社
- オーストラリア:ASI Solutions, Data#3, SHI International Corp
- カナダ:Insight Canada Inc.、SHI International Corp.
- ドイツ:Bechtle AG
- ニュージーランド:ASI Solutions
- イギリス:Ballicom、Bechtle Ltd.、Phoenix Software、Ricoh UK、SHI International Corp
- 米国:Insight Enterprises、SHI International Corp
Windows 365 Linkの詳細については、こちらの技術資料「Windows 365 Linkとは」をご覧ください。
Windows 365 Link GA記念!イベント
主催:日本マイクロソフト株式会社、協力:日本ビジネスシステムズ株式会社で、本製品の日本での一般提供開始を記念し、Microsoft MVPの玉井様によるユーザー視点での解説、認定リセラーの日本ビジネスシステムズ株式会社による日本向けの展開計画、そして、全世界でも100社程度に絞っていたプレビューユーザーとして、先行してご検証頂いていたSOMPOシステムズ様からの所感などをお伝えするイベントを開催します。
イベントは会場参加とオンライン配信のハイブリッド形式でお届けします。会場参加は限定70名様のご招待制となりますので、参加を希望される方は弊社の営業担当者まで、所属名とお名前、メールアドレスを沿えてお申込み下さい。オンライン視聴はこちらからご登録ください。4月24日(木)まで登録を受け付けております。>> https://aka.ms/w365linkga
Windows 365 Frontlineの新しい共有モード:クラウドPCへのアクセスをより多くのユーザーに拡大
Windows 365 Frontline は、1 つのライセンスを複数のユーザーで共有できるようにすることで、コストの最適化とクラウド PC へのアクセスを広げることを目的としたエディションです。お客様は Windows 365 Frontline の共有モードを利用することで、より多くの従業員や職員、請負業者、ベンダーに企業内のデータやアプリケーションへのアクセスを拡大することができます。共有モードでは、お客様はそのときにアクセスを必要とするアクティブなユーザー数に基づいてクラウド PC を購入できます。1 つの Windows 365 Frontline ライセンスで 1 台の共有クラウド PC にアクセスでき、任意の数のユーザーが 1 台ずつアクセスできます。
この新しい共有モードは、在庫情報の入力、業務用アプリケーションでのデータ送信や更新、生産性ツールの使用のような、クラウドPCへのアクセスが時々、必要なユーザー向けに設計されています。ユーザーは、使い慣れた Windows デスクトップからサインインして、データにアクセス、アプリケーションを操作して、タスクを完了することができます。ユーザー セッションが終了すると、プロファイル データは自動的に削除され、クラウド PC は次のユーザーのために準備されるため、プライバシーとセキュリティが確保されます。Windows 365 Frontlineを使用することで、法人のお客様はご要望に応じて、共有モード、あるいは、専用モードのクラウドPCのプロビジョニングを選択できます。詳細については、Learnページをご覧いただくか、新しくなったクイックスタートガイドをご覧ください。
“Windows 365とWindows 365 Frontline の「共有モード」は、私たちのセットアップに大きく貢献しました。以前は、外部ユーザーに VPN アクセスを提供していましたが、ソフトウェアをインストールできなかったり、非準拠のデバイスから弊社の環境にアクセスしたりと、頻繁に問題が発生していました。今では、従来のセットアップやVPNのような複雑さがなく、また、品質やセキュリティを損なうことなく、プロジェクトをより迅速に提供できるようになりました。特に、必要に応じてユーザーに一時的なアクセスを許可するのに役立っています。私たちのチームも外部のユーザーも、Windowsをフルに利用できること、また、統合されていることを気に入っています。このソリューションのおかげで、共同作業のやり方が確実に改善されました。アクセスの安全性を保ちつつ、拡張性の高いソリューションと言えます”
– アークサス、クラウド・ソリューション・アーキテクト、ディーター・ケンペニアス氏
Windows 365 Frontline 共有モードのイメージ管理を簡素化し、より効率を高めるために、Windows Autopilotによるデバイス準備が、現在パブリックプレビュー中です。この新機能により、IT管理者はプロビジョニング中にMicrosoft Intuneの重要なアプリケーションとスクリプトを簡単に定義して、インストールできるようになるため、お客様の運用プロセスを合理化できるようになります。
Windows 365 Disaster Recovery Plus:事業の持続性 (Business Continuity) のサポート
Windows 365 Disaster Recovery Plusは、地域の停電時に際して、高いDR (ディザスタリカバリ/災害復旧) を必要とするユーザー向けに設計された、高度なDRリソリューションで、一般提供を開始しました。最近発表されたCross Region Disaster Recovery /リージョン間ディザスター リカバリーサービスと同様に、Disaster Recovery Plus はクラウド PC のディスクスナップショットを代替として、予約されたリージョンに対して複製するため、お客様は コンプライアンスを維持しながら、ダウンタイムを簡単に最小限に抑えることができます。しかし、この新しいオプション サービスでは、60 分以内の復旧時点目標 (RPO) および 30 分以内の復旧時間目標 (RTO) の短縮* のように機能が強化されています。Windows 365 Disaster Recovery Plus を利用することで、法人の皆さは Microsoft Intune の簡易性とコントロールの恩恵を受けながら、高度なディザスタ リカバリ機能を手に入れることができます。詳細はこちらをご覧ください。
*これらの時間の想定はパフォーマンスの目標であり、保証されたものではありません。
Windows 365 migration API:マイグレーション (移行) を簡素化
Azure Virtual Desktop と Windows 365 の価値を最大限に発揮できるよう、お客様をご支援できるように新たにWindows 365 migration APIを導入し、Windows 365 への移行をこれまで以上に簡単に行えるようにいたします。法人のみなさまが、Windows 365 へより確実に、より簡単にに移行できるように、お客様やパートナー様はこの API を使用して、既存の仮想マシンのスナップショットを取得し、新しいクラウド PC として、Windows 365 にインポートできる移行ツールが活用できるようになります。よりシームレスで効率的な移行体験を提供する、Migration APIのアップデートにご期待ください。
Android用 Windows App:プラットフォーム間でのアクセス性の拡張
Windows 365、Azure Virtual Desktop、Microsoft Dev Box、Remote Desktop、Remote Desktop Servicesなど、あらゆるWindows仮想化ソリューションへのシンプルでセキュア、かつユーザーフレンドリーなシングルアクセスポイントとなるのが、Windows Appsです。Android向けにも一般提供を開始し、Windows、macOS、iOS、Web の主要プラットフォームでアクセスできるようになりました。Windows Appは、ユーザーが好みのデバイスでWindowsに簡単に接続できるようにし、全プラットフォームで4億2500万時間以上の利用時間に至っています。
今回のアップデートでは、ホーム画面のUX改善、政府機関クラウドへのアクセス、Chrome OSのフルサポートなど、Windows Appが提供する、シームレスで一貫性のあるエクスペリエンスを強化する新機能が追加されました。また、様々な組織がパスワードレス認証に移行する中、Windows Appもパスキーをサポートし、より優れたセキュリティ機能とユーザー体験を提供いたします。さらに、iOSやAndroidでのTeams最適化など、Windows Appに特化した新機能も近日中に提供される予定です。Android用 Windows AppはGoogle Playストアからダウンロードできます。詳細については、こちらのビデオをご覧頂くか、aka.ms/WindowsApp.をご覧ください。
Windows Appは、Zebraのモバイルコンピュータやタブレットでも互換性があり、シームレスに実行されるため、Zebraデバイスが外出先やWorkstation Connectクレードルにドッキングされていると、完全なWindowsデスクトップにアクセスできるようになります。Zebraテクノロジーズとの協力により、企業のAndroidユーザーへのWindows 365クラウドPCの拡大がさらに進み、柔軟性が提供され、生産性が向上いたします。Windows AppとZebraについての詳細はこちらをご覧ください。
MAMセキュリティ アップデート:保護機能の強化
Windows上でMicrosoft Edge for Businessを使用する場合を含め、Android用 Windows Appのモバイルアプリケーション管理(MAM)がサポートされます。MAMによって、お客様はデバイス管理に登録することなく、アプリケーション内のデータを管理および保護することができ、デバイス内の従業員や職員の個人データへのアクセスを防ぎます。また、MAMを統合することで、ユーザーのセキュリティ グループやデバイスのOS、デバイスがIntuneで管理されているかどうかの情報に基づいて、異なるリダイレクト設定を適用できるようになりました。デバイスの持ち込みが可能な法人では、Edge for Business on WindowsのMAMサポートにより、特定のニーズに合わせたデータ保護が可能になります。
エンドポイントの保護をより確実にするWindowsクライアント向けのホットパッチ更新
Windows 365 EnterpriseやWindows 11 Enterprise を利用している組織では、ホットパッチ更新を利用することで、業務の流れを中断することなく、日々進化するサイバー攻撃の脅威から保護することができます。Windowsエンドポイント向けに一般公開された、これらの更新プログラムは、毎月の標準セキュリティ更新プログラムのセキュリティレベルに一致する、脆弱性に対する迅速な保護を提供します。標準的な毎月の更新プログラムとは異なり、ホットパッチ更新プログラムは、コンピュータの再起動を必要としないため、従業員や職員の方は業務を中断することなく作業を継続することができます。
ホットパッチ更新を有効にする方法と業務内容に合わせてどのように制御するかについては、こちらをご覧ください。
https://aka.ms/HotpatchForWindows11Enterprise
詳しく解説する新しいMicrosoft Mechanics 動画:Windows 365 Essentials
最新のMicrosoft Mechanics動画「Windows 365のセットアップ方法 – 2025 チュートリアル」が公開されました!ジェレミー・チャップマンとスコット・マンチェスターが、Windows 365について、クラウドPCの導入ガイダンスや最近リリースされたセキュリティ、管理機能を中心に解説しています。
これらのアップデートは、すべてのプラットフォームでシームレスで、安全な Windows エクスペリエンスを提供するというマイクロソフトの継続的なコミットメントを反映しています。Windows 365 が進化を続ける中、私たちは、ユーザーがどこにいても、どのようなデバイスからでも、安全に、生産的に、Windowを利用できるようにすべく、努力を続けます。
今後のアップデートにご期待ください。皆さまが働く環境に、Windowsの未来を採り入れていたくことを心より感謝申し上げます。
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