ARM 版 Surface 対応のイメージスキャナーをリリース。業界トップランナーが語る、AI 時代の新しい価値とは?
株式会社 PFU (以下、PFU) は、全国の量販店の POS データを日次で収集・集計した「BCN ランキング」のスキャナ部門において、16 年連続でシェアナンバーワンを獲得し、グローバルでも市場を拡大している、ドキュメント イメージング業界のトップランナーです。同社は 2025 年 6 月にイメージスキャナーの新たなフラッグシップモデルとして「ScanSnap iX2500」をリリースしました。
ScanSnap iX2500 は「時・場所・デバイス、自由自在」をコンセプトに掲げた、同社の新たなフラッグシップ モデルです。スキャン速度や画質、PC レスでの画像処理性能などが大幅に向上しただけでなく、様々な場所に置かれた iX2500 でも同じプロファイル設定を反映できる点や、クイックメニュー機能の追加により「Microsoft Teams」「SharePoint」「OneNote」といったアプリや各種クラウドサービスとのシームレスな連携を実現しています。
なかでも注目を集めているのが、ARM ベースの Qualcomm Snapdragon® X Plus プロセッサを搭載した Surface シリーズ (以下、ARM 版 Surface) への対応です。ARM 版 Surface の多くは AI 時代を見据えた高性能 PC であり、ScanSnap iX2500 と連携することで、文書データの散逸や AI の学習データの枯渇といった、AI 時代における課題の解決が期待されています。
ユーザーの声に応えて、ARM 版 Surface 対応の ScanSnap iX2500 を開発
PFU は、「誰でも簡単に、いつでも・どこでも、どんなデバイスでも、紙媒体をスキャンできること」を目標に掲げており、ScanSnap シリーズはその思想を象徴する製品群です。ScanSnap シリーズの黎明期から製品開発に携わってきた、株式会社PFU ドキュメント イメージング事業本部 グローバル戦略統括部 統括部部長の轡田 (くつわだ) 大介氏によると、ScanSnap iX2500 開発の背景には、「ユーザーの要望に対応するために基礎体力を強化する」意図があったといいます。
「AI 活用のニーズはユーザーからの声にも表れていました。2024 年 6 月にARM 版 Surface を含む ARM ベースの Windows PC がリリースされて以降、問い合わせや EC サイトのレビューでは、ScanSnap の ARM 対応を待ち望む声が日に日に高まっていたのです」と轡田氏。その声に応えることは、「誰でも簡単に、いつでも・どこでも、どんなデバイスでも、紙媒体をスキャンできること」を目標に掲げる同社にとって重要なミッションでした。
一方で、まったく新しい CPU へのアプローチとなるため、情報不足には悩まされたといいます。開発を牽引する株式会社PFU ドキュメント イメージング事業本部 スキャナー開発統括部 SS-SW 開発部 クラウド開発運用課 課長の山﨑 友宏氏は、「日本マイクロソフトさんからの手厚いサポートに助けられました」と振り返ります。
「これまでも、USB の規格変更や Wi-Fi の導入など、インターフェイスやプラットフォームが大きく変化する時期はありました。その都度、日本マイクロソフトさんには、本社へのエスカレーションも含めて必要な情報やアドバイスをご提供いただいてきました。ScanSnap iX2500 の開発においてもその関係性は変わらず、丁寧にご協力いただけたことに感謝しています」(山﨑氏)
PFU は従来から Azure をインフラとして活用しており、クラウド面でのマイクロソフトとの長期的な協業関係が今回のスムーズな対応につながったといいます。
こうしてリリースされた ScanSnap iX2500 では、同社の祖業であるコンピュータ技術で培った知見を生かして自社開発のチップを設計段階から見直し、スマートフォン並みの快適な操作性を実現しました。さらに、PC だけでなくスマートフォンやタブレットといったデバイスの多様化、デバイスを経由しないクラウドへのデータ保存といった、次世代スキャナーに求められる機能の変化にも対応。そしてなにより、AI 時代を見据えた機能拡張が行われました。

ARM 版 Surface とのコラボレーションにより AI 時代に新たな価値を生み出す
「ScanSnap iX2500 では、当社が持つ OCR 技術を生かして、スキャンしたデータを AI が理解しやすい形に構造化して保存できます。この機能は、AI 活用が前提となるこれからの時代において、大きな価値をご提供できると考えています。」と山﨑氏。AI 活用を意識した機能について説明を続けます。
「ScanSnap iX2500 には、スキャン データを直接クラウドに格納する機能や、そのまま Office アプリに受け渡せる機能を搭載しています。さらに、スキャンされたデータは PC 上で Teams・Copilot・SharePoint に直接ドラッグ&ドロップするだけで取り込めます。Surface × ScanSnap × Microsoft 365 の連携により、紙文書がそのまま業務フローに自然に流れ込み、これまでにないスピードで作業を進められます。このシームレスなユーザー体験は、お客さまの AI 活用環境の改善に大いに役立つと考えています。リリース直後なのでユーザーの活用情報はまだあまり得られていませんが、すでに当社内においても、会議の紙資料や社外から届いた紙の文書を ScanSnap iX2500 でスキャンして、そのデータをそのまま Copilot に渡してサマリー化するといった活用が進んでいます」(山﨑氏)
山﨑氏の言うとおり、AI 活用が当たり前になるこれからの時代に、キャビネットに大量に保存されている紙のデータや日々発生する手書きメモを、整備されたデジタルデータに変換して保存できる環境は、業務効率化に大きく寄与するはずです。
またそれだけでなく、AI の飛躍的な機能向上によって近い将来 AI の学習用データが枯渇する、いわゆる「2026 年問題」への対策としても、アナログ データの活用は大きな可能性を秘めているといえるでしょう。
この課題意識から「アナログを AI の学習原資にする」ために、OCR や画像処理の自社技術を用いて“AI が理解しやすい構造化データ”へ変換する領域を次の成長ドメインと位置づけています。
轡田氏はそれに加えて、「ARM 版 Surface という PC 本体で AI が快適に動作する環境で、ScanSnap が使えるようになったことが大きなインパクト」と、ARM 版 Surface との相乗効果を強調します。
それは、Surface と ScanSnap の連携により、紙から AI 処理までのプロセスがシームレスにつながり、作業効率の大幅な向上につながるということです。
「これからは、ネット上のプラットフォームを介さずに PC 本体で AI を快適に利用できる“エッジ AI ”がトレンドのひとつになると予想しています。そのトレンドに合わせて Surface も進化していくはずですから、当社としても、その環境を前提とした技術活用を進めていくことによって、お客さまの AI 体験向上に貢献できると考えています」(轡田氏)

予測を超えて進化する AI の未来を捉え、ユーザーの暮らしを少しでも快適にしたい
「AI は私たちの予測を超えて急速に進化しています。この先の数ヶ月のあいだにも、大きな変化が訪れるかもしれません」と山﨑氏。「当社も日々キャッチアップを怠らず、お客さまのニーズに先回りした新しい価値を提示し続けていきたいと考えています」と、AI 時代に向けた展望を語ります。
「ここまでエッジ AI やクラウドといった技術的な話をしてきましたが、お客さまにとっては、目の前のスキャナーがどのような原理で動いているかはあまり関係ありません。あくまで、お客さまが意識せず快適に作業できる環境を提供するのが私たちの役割。それを忘れずに製品やサービスを設計していきたいです」と、技術職としての矜持を語ってくれました。
PFU では、2026 年 1 月に ScanSnap iX2500 の新機能「ScanSnap Go」をリリースしました。これにより、スマートフォンを ScanSnap iX2500 に近づけるだけで、モバイルアプリと ScanSnap がワイヤレスで、かつ、安全につながります。これにより、スマートフォンを ScanSnap iX2500 に近づけるだけで簡単にスキャンが可能になります。轡田氏によると、「この機能を生かして、コワーキング スペースなどで ScanSnap iX2500 を手軽に使ってもらいたい」とのこと。手軽にスキャナーを体験できる機会を増やすことで、より幅広いユーザーへのアプローチを加速しようとしています。
また同社では、「紙文書を電子化する際に発生する困りごとを AI で自動化する」というコンセプトで、新たな技術の開発が進められているそうです。
「一日のうちわずか数分でも、積み重なれば大きな効率化と快適なユーザー体験につながります。目立つ部分ではないかもしれませんが、そのわずか数分の追求こそが、私たちの使命だと思っています」と轡田氏。2026 年は ScanSnap シリーズの販売開始から 25 周年を迎える節目の年でもあり、大幅なアップデートを含めて積極的に仕掛けていきたい、と意気込みを語ってくれました。
創業以来変わらぬ理念と、磨き続けてきたアナログからデジタルへのデータ変換技術によって、AI 時代に新たな価値を創造しようとしている PFU。私たち日本マイクロソフトも、そのパートナーとして世の中の仕事や暮らしを少しずつでも快適にするお手伝いをしてまいります。
この記事を読んで ScanSnap iX2500 や ARM 版 Surface に興味を持たれた方や、わずかなことでも「どうにかならないかな?」と思われることがある方は、ぜひご相談ください。
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