2017年6月20日 5:01 AM

Windows 10 Insider Preview ビルド 16215 でお試しいただける日本語に関する改善点について

Windows Insider の皆様、Windows Insider Program にご協力いただきありがとうございます。Windows & Devices 開発統括部の入谷です。

今月 8 日(米国時間)に Windows Insider Preview ビルド 16215(日本語抄訳)が Windows Insider Fast リングの PC に向けて公開されました。このビルドには多数の修正や新機能が含まれているため、全てを把握するのは大変、という方もいらっしゃると思います。そこで、この記事ではその中から日本語版 Windows を利用されている皆様に特に重要な変更点についてご説明します。

新しいタッチ キーボードを導入しました

Windows 10 Mobile のタッチ キーボードを元に、PC のタッチ キーボードを一新しました。日本語の 10 キー キーボードには、日本の皆様から要望の多かったカーブ フリックが実装されました。このビルドのタッチ キーボードは特に日本語入力時において一部動作が不安定になる場合が有りますが、できる限り早く将来のビルドで修正できるよう取り組んでいます。

新しいタッチ キーボード

10 キー キーボード

また、手書き入力パネルも新しいデザインになりました。横線や斜め線を引いて文字を削除するジェスチャーや、別々に認識された文字をつなげて再認識させる修正ジェスチャーが追加されています。また、ご要望の多かったスクロールによる書き込み領域の拡張を実装しました。

新しい手書き入力パネル

予測候補を強化しました

既に入力されている文字に合わせて候補を出す機能を強化しました。よりスムーズな日本語入力が可能になります。

「び」の予測候補

予測候補ウィンドウによって検索候補が隠れてしまう現象を回避しました

検索エンジンの入力欄など、検索を行う入力欄では予測候補の表示が抑制されるようになりました。

Bing 検索欄における予測候補の非表示

UD デジタル教科書体を新しい標準搭載フォントとして導入しました

日本の皆様からのフィードバックを基に、日本での書体に関して信頼性と実績を誇る株式会社モリサワ様のグループ会社である株式会社タイプバンク様がデザインされた「UD デジタル教科書体」が Windows 10 標準搭載の日本語フォントとして新たに導入されました。このフォントは、学習指導要領に基づいた字体・字形を採用し、書き方の方向や点・ハライの形状を保ちながらも、太さの強弱を抑え、ロービジョン(弱視)やディスレクシア(読字障碍)の方に配慮したデザインとなっており、ICT 教育の現場などでの活用が期待されます。

「UD デジタル教科書体」は 2004 年版 JIS 対応で 90JIS の文字も IVD 対応でお使いいただけます。ひとつのウエイトに対して下記 3 種類のフォントが用意されています。

N(等幅):
全角・半角
NP(P付):
1 バイト欧文を含む一部の欧文がプロポーショナルのもの
NK(K付):
1 バイト欧文を含む一部の欧文がプロポーショナルであり、ひらがな・カタカナやパーレンを含む一部の和文記号がプロポーショナルのもの

UD デジタル教科書体サンプル 2

Windows における、日本語フォントの描画の品質(フォントのレンダリングやヒンティングの改良)については、引き続き様々な角度から改善を進めてまいります。

安定性が向上しました

Microsoft Edge 上で IME パッドと辞書ツールが起動しない問題を含め、安定性に関する問題を修正しました。

この他にも機能が数多く含まれているビルド 16215 を是非お試しいただき、ご意見や問題をフィードバック Hub にお寄せください。問題報告やご意見を送るための手順は下記の記事をご参照ください。

皆さまからのご意見を心よりお待ちしております。

今月 17 日に大阪で開催した Windows Insider Meetup in Japan 2 では、多くの #WindowsInsiders の皆様と直接お話する機会をいただき、ありがとうございました。25 日には東京でも開催します。引き続き Windows Insider Program を宜しくお願いいたします。