Microsoft Graph コネクタに関する変更: Copilot のナレッジを 5,000 万個のアイテムの外部データで拡張可能に
本ブログは、米国時間 2024/9/18 に公開された “Microsoft Graph connectors update: Expand Copilot’s knowledge with 50 million items of external data” の抄訳です。
Microsoft 365 と Office 365 のサブスクリプションにおいて、Microsoft Graph コネクタ経由で取り込まれたデータでは、追加費用なしでテナントあたり 5,000 万個までアイテムをインデックス化できるようになりました。この変更により、ライセンスごとのインデックス クォータの権利の設定がなくなり、追加クォータのアドオン コストも発生しなくなります。
対象のサブスクリプションは以下のとおりです。
Office 365 E1、Office 365 E3、Office 365 E5、Microsoft 365 E3、Microsoft 365 E5、Microsoft 365 F1、Microsoft 365 F3、Office 365 F3、Microsoft 365 Business Basic、Microsoft 365 Business Standard、Microsoft 365 Business Premium、Office 365 A3、Office 365 A5、Microsoft 365 A3、Microsoft 365 A5
Microsoft Graph コネクタを使用すると、組織は外部ソースのデータを Microsoft Graph に取り込んで Microsoft 365 エクスペリエンス全体で検索できるようになり、より多くの業務コンテンツやコンテキストから Microsoft 365 Copilot の応答をグラウンディングできるようになります。
Microsoft Graph は組織のすべてのデータにアクセスできる単一のプラットフォームとして機能することから、エンド ユーザーは統一されたエクスペリエンスによって外部のコンテンツ、Word ドキュメント、PowerPoint プレゼンテーション、その他の Microsoft 365 コンテンツを利用できます。Microsoft Graph コネクタで実現されるエクスペリエンスの詳細については、こちらのドキュメントを参照してください。
Microsoft Graph コネクタの使用時にデータは保護されるか
Microsoft 365 にコンテンツを取り込むにあたってまず重要なのが、セキュリティとデータ アクセスの制御を維持することです。それには、Microsoft Graph コネクタの実装時に、既存のアクセス制御リストと、Microsoft 365 と Entra ID のオブジェクトを対応付け、適切なアクセス権限を持つユーザーだけがコンテンツにアクセスできるようにします。そうすることで、データ ソースへの一元的なアクセスを安全に保護できます。詳細については、こちらのドキュメントを参照してください。
今回の変更を行う理由
これまで、Microsoft Graph コネクタを介して Microsoft Graph にサードパーティ データのインデックスを作成するには、特定のライセンスに付属する権利を所有しているか、アドオン クォータを購入する必要がありました。Microsoft 365 Copilot のパワーや価値を十分に発揮していただくには、多くの組織において、できるだけ多くの外部データを Microsoft Graph でインデックス化することが必要になります。クォータ制限を撤廃することによって、最良の Microsoft 365 エクスペリエンスを提供し、Microsoft 365 Copilot で参照するデータ量を増やしたいというお客様のニーズに対応することができます。Microsoft Graph コネクタによる Microsoft 365 Copilot の拡張のさらに詳しい情報は、こちらのドキュメントを参照してください。
今回の変更による影響
今回の変更により、Microsoft Graph に膨大な量の外部データを取り込めるようになります。Microsoft Graph に追加するデータ ソースの各レコードは「アイテム」と見なされ、Microsoft 365 エクスペリエンス全体で検索可能になります。たとえば、Microsoft 365 Copilot の応答において、一意の参照情報として扱われます。
データ ソースに応じて、以下が 1 アイテムに該当します。
- ファイル共有内の 1 つのドキュメント (Word、Excel、PPT、PDF など)
- 1 つの Wiki ページ
- 1 つの Web ページ
- 1 つのチケット/問題
総クォータは、テナントのインデックスに保存されているアイテム数の合計に基づきます。アイテムを更新してもカウントが変わることはありません (つまり、あるアイテムを複数回更新しても影響はなく、そのテナント内で 1 アイテムとしてカウントされます)。
新規のお客様も、Microsoft Graph コネクタを利用していて上記のいずれかのサブスクリプションを所有する既存のお客様も、2024 年 9 月末までに自動的にインデックスの制限が 5,000 万アイテムに更新されます。「Extra Graph Connector キャパシティ」を所有するお客様には、有効なプランについて別途ご連絡を差し上げます。
次のステップと参考資料
ぜひ今すぐ Microsoft Graph コネクタをご利用ください。情報はいまやあらゆるところに存在しており、業務用アプリで扱う情報量は飛躍的に増加しています。Microsoft 365 アプリのコンテンツと共に、Microsoft Graph で外部データのインデックスを安全に作成すれば、情報がどこに存在していても Microsoft 365 のアプリやサービス全体でインテリジェントな成果を得ることができます。エンド ユーザーにとっては大きなメリットとなるはずです。
Microsoft Graph コネクタに関する参考資料をご覧になり、どの外部データ ソースを Microsoft 365 に接続するか検討してみてください。ご不明な点がございましたら、Microsoft Graph のサポート (英語) までお問い合わせください。
参考資料:
- Microsoft Graph コネクタの概要 | Microsoft Learn
- Microsoft Copilot for Microsoft 365 の Microsoft Graph コネクタを構築する | Microsoft Learn
- Microsoft 365 管理センターで Microsoft Graph コネクタをセットアップする | Microsoft Learn
- Microsoft 365 デベロッパー センター (英語)
- 最新のニュースやお知らせについては、Microsoft 365 Developer の X アカウント (@Microsoft365Dev) をフォローしてください。
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