Windows の品質向上への取り組み

※本ブログは、米国時間 3 月 20 日に公開された “Our commitment to Windows quality” の抄訳です。
Windows Insider Program 参加者の皆様、こんにちは。
日常的に使われるテクノロジーの開発に長年携わってきたエンジニアとして、皆様に直接お伝えしたいことがあります。世界中を見渡しても、Windows は、世界中のさまざまなテクノロジーの中でも、特に多くの方々の生活に関わっています。私たちは日々、皆様が Windows をどのように体験されているかについて、コミュニティからご意見をいただいています。そしてここ数か月間、チームとともに、そのフィードバックの分析に多くの時間を費やしてきました。その中で強く感じたのは、Windows を大切に思い、さらに良くしていきたいと願う皆様の声でした。
この記事では、そうした声を受けて私たちがどのような取り組みを進めているのかをご紹介いたします。今月から 4 月にかけて、Windows Insider Program 参加者向けのビルドでプレビュー予定の初期段階の変更の一部についてもご紹介します。

画面の下、上、左、右にタスクバーを配置したデスクトップ
- タスクバーのカスタマイズ機能の強化 (縦配置・上部配置への対応): タスクバーの位置変更は、皆様から特に多く寄せられているご要望の一つです。こうした声にお応えし、画面上部や左右にタスクバーを配置できるようにすることで、より柔軟にワークスペースをカスタマイズできるようにします。
- 重要な領域への AI 統合と品質・重点の見直し: 今後は、Windows 全体で Copilot をどのように、そしてどこに統合するかについて、より意図的に取り組んでいきます。真に価値があり、質の高いエクスペリエンスに重点を置いていきます。この取り組みの一環として、Snipping Tool、フォト、ウィジェット、メモ帳などのアプリをはじめ、不要なCopilot のエントリポイントを削減していきます。
- Windows Update による中断の軽減: 更新プログラムは、予測しやすく計画的に管理できるものであることが重要です。そのため、より柔軟にコントロールできるよう改善します。具体的には、デバイスのセットアップ時に更新をスキップしてより早くデスクトップにアクセスできる機能や、更新プログラムをインストールせずに再起動またはシャットダウンできる機能、必要に応じて更新をより長期間一時停止する機能などを提供します。さらに、自動再起動や通知を減らすことで、更新に伴う煩わしさも軽減します。
- より高速で信頼性の高いエクスプローラー: エクスプローラーは Windows の中でも特によく使われる機能の 1 つです。今回の改良では、起動時間を短縮し、ちらつきを軽減するほか、よりスムーズに操作できるようにし、日常的なファイルの取り扱いにおけるパフォーマンスの向上を重視しています。
- ウィジェットおよびフィードのエクスペリエンス管理機能の強化: ウィジェットは関連性の高いものを便利に使えるようにする必要があります。ユーザーの邪魔になったり、混乱させたりするようなものであってはいけません。そこで、既定のウィジェットを控えめにして、表示されるタイミングと表示方法をより細かく制御できるようにすると共に、検索フィードでのカスタマイズ性も強化しました。
- よりシンプルで透明性の高い Windows Insider Program: Windows Insider Program は、皆様が Windows の未来づくりにご参加いただくための仕組みです。その目的や参加方法はわかりやすいものであるべきです。そのため、チャネルの定義をより明確にし、新機能へのアクセスを容易にするとともに、ビルドの品質向上にも取り組みます。さらに、皆様のフィードバックが Windows にどのように反映されているかの可視性を高め、私たちと直接関わっていただく機会も拡充します。また、全体をよりわかりやすく利用できるよう改善を進めています。
- フィードバック Hub を改善 (本日より提供開始): 皆様からのフィードバックは Windows の改善に不可欠であり、簡単に共有でき、他のユーザーの意見も確認できることが重要です。本日より、Insider の皆様に向け、再設計されたエクスペリエンスを備えたフィードバック Hubの大規模な更新を提供開始します。これにより、フィードバックの送信やコミュニティへの参加がより迅速かつ容易になります。

ホーム画面とフィードバック フォームのデザインを刷新した新しいフィードバック Hub アプリ
これらの変更を基盤として、以下に、Windows 11 の品質をさらに高めるための年間計画と重点分野をご紹介します。現在、この取り組みは進行中です。今後一年を通じて提供されるプレビュービルドをご利用いただく中で、具体的な進展を実感していただけるはずです。
シアトルで少人数の Windows Insider の皆様とお会いし、ご意見を伺い、質問にお答えするとともに、今後の方向性についてもお話しする機会をいただきました。シアトルでの会合は、Windows コミュニティとのつながりをさらに深めるために、今後、世界各地のより多くの都市で対面での交流を広げていく取り組みの第一歩となるものです
日ごろより、高いご期待をお寄せいただきありがとうございます。Windows は私たちだけのものではなく、皆様とともにあるものです。今後も引き続き基盤の強化に取り組み、ご満足いただけるイノベーションをお届けしてまいります。
今後もフィードバックをぜひお寄せください。皆様と共に、Windows の未来を形づくっていきたいと考えています。

パヴァン・ダヴルリ
エグゼクティブ・バイス・プレジデント Windows + Devices
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パフォーマンス、信頼性、品質の向上
以下に、パフォーマンス、信頼性、そして丁寧に作り込まれたエクスペリエンスに重点を置き、今年 Windows 11 の品質をさらに高めるための計画をご紹介します。起動や応答の速さ、実際のワークロード下での安定性、そして一貫性があり、配慮の行き届いたエクスペリエンスとしてどのように感じられるか、といった点においてこれらの領域は、Windows のエクスペリエンスに大きな影響を与えます。

[パフォーマンス]
Windows 11 の応答性と一貫性を高め、スムーズで信頼できるパフォーマンスを実感していただけるよう取り組んでいます。
システムパフォーマンス、アプリの応答性、エクスプローラー、Windows Subsystem for Linux の改善に取り組み、アプリやワークロードを切り替えても Windows が常に高速で快適に動作し続けるようにすることを目指しています。
システム パフォーマンスの改善: Windows が使用するリソース量を削減して、ユーザーの作業により多くのパフォーマンスを割り当てられるようにします。
- Windows のエクスペリエンスをさらに高速化し応答性を高めます。初期段階の実装により、既にファイル エクスプローラーなどのアプリの起動が高速化されています。
- メモリ効率を改善します。Windows の初期状態のメモリ使用量を削減し、アプリの実行に割り当てられる容量を増やします。
- パフォーマンスの一貫性を向上させます。高負荷時にも安定し、アプリがいつでも機敏に応答するようにします。
よりスムーズで応答性の高いアプリ操作: コアとなる Windows エクスペリエンスを WinUI 3 フレームワークへ移行することにより、操作の遅延を抑制します。
- Windows のエクスペリエンスで使用される共有 UI インフラストラクチャを改良し、操作の遅延とオーバーヘッドをプラットフォーム レベルで削減します。
- WinUI3 に移行するエクスペリエンスを増やし、スタート メニューなどの Windows のコア エクスペリエンスの応答性を高めます。
エクスプローラーの基盤を改善: 検索、ナビゲーション、ファイル操作における遅延を抑制すると共に、信頼性を向上させます。
- 検索、ナビゲーション、コンテキスト メニューの遅延を大幅に削減
- 大容量ファイルのコピーや移動を高速かつ安定化
- 一般的なファイル操作の起動とレスポンスの高速化
Windows Subsystem for Linux (WSL) エクスペリエンスの向上: Windows で Linux のツールや環境を使用する開発者向けに、パフォーマンス、信頼性、および統合性を改善します。
- Linux と Windows 間のファイル処理の高速化
- ネットワークの互換性とスループットを向上
- 初回セットアップとオンボーディング エクスペリエンスを効率化
- ポリシー制御、セキュリティ、ガバナンスの強化により、エンタープライズにおける管理性を改善
[信頼性]
信頼性こそが、安心してお使いいただくための基盤となる要素です。必要なときに、PC が確実に動作するという安心感が求められます。
オペレーティング システム全体を通じて、Windows Insider Program、ドライバーとアプリ、更新プログラム、Windows Hello といった領域における基本的な信頼性の向上に注力します。
Windows Insider Program の信頼性と品質の強化: 各 Insider チャネルの目的を明確化し、ビルドの品質基準を引き上げ、フィードバック シグナルを強化して、広範囲へのリリース前にビルドの品質を向上させます。
- 各 Insider ビルドに何の機能が搭載されているかを明確にし、それぞれの目的をわかりやすく提示します。
- ユーザーが Insider チャネルを簡単に切り替えて、希望する安定性や早期アクセスのレベルに合わせられるようにすることで、試したい新機能をより柔軟に管理できるようにします。
- リリース前の厳格な検証とフィードバック シグナルを通じて、各チャネルに提供するビルドの品質を向上させます。
- Windows 全体でフィードバック ループを強化し、問題の特定、優先順位付け、解決を迅速化します。
OS、ドライバー、アプリの信頼性を強化: シリコン、ISV、OEM パートナー各社と連携し、活気あるエコシステム全体でシステムの安定性やドライバーの品質、アプリの信頼性を強化します。これにより、スムーズで信頼できる Windows 11 エクスペリエンスを提供します。主な優先事項は以下の通りです。
- OS レベルのクラッシュを減少させると共に、エコシステム全体でドライバーの品質およびアプリの安定性を向上させることで、Windows の基礎を強化し、日常的に PC をスムーズに安定して使えるようにします。
- Bluetooth アクセサリーとすばやく容易に、かつ安定して接続できるようにするほか、USB に関連するクラッシュと接続切断を軽減し、プリンターの検出性と接続性を改善します。
- カメラとオーディオの接続の信頼性を強化し、仕事とプライベートの両面の生産性を向上させます。
- デバイスのスリープ解除の一貫性を向上させ (ドッキング時のスリープ解除の一貫性強化を含む)、すばやく作業に戻れるようにします。
Windows Update エクスペリエンスを向上: 再起動や更新のタイミングをこれまで以上に細かく制御できるようにして、アップデートの高速化と予測しやすさを向上させます。
- Windows Update による中断を減らしてデバイスの再起動を月 1 回に抑えると共に、新機能や修正プログラムをいち早く手に入れたい組織やユーザーはこれまでどおりに更新を行えるようにします。
- 更新プログラムを必要な期間だけ一時停止したり、インストールを強制されることなく再起動やシャットダウンを行ったりできるなど、更新のコントロールをより直接的に実行可能にします。
- 更新エクスペリエンスの高速化と信頼性向上を実現します。更新中の進捗状況をわかりやすくすると共に、リカバリ機能を組み込むことで、デバイスで何らかの問題が発生した場合も安定性を確保できるようにします。
Windows Hello 生体認証の強化: Windows Hello によるサインインを強化します。これにより、サインインがスムーズになると同時に、デバイスによるユーザー認識の確実性が向上し、信頼感、利便性、安心感が高まります。
- 顔認証の信頼性を向上させ、必要なときに安心してサインインできるようにします。
- 指紋認証サインインを改善し、高速化すると共に信頼性を向上させて、再試行が求められる頻度を減らします。
- ROG Xbox Ally X などの携帯型ゲーム機で、より簡単かつ安全にサインインできるようにします。セットアップ時や設定時の PIN を作成することでゲームパッドが完全にサポートされます。
[クラフト]
私たちにとってクラフトとは、使いやすさ、洗練、一貫性、そして継続的な改善を通じて、単なる機能的な製品を、愛される製品へと変えるための姿勢や取り組みを指します。
今年、Microsoft は、パーソナライズの機会を増やし、集中して作業しやすく、OS 全体でより高度なコントロールを可能にすることで、エクスペリエンス全体のユーザビリティの基準を引き上げるための投資を行います。これには、透明性、選択、制御を優先し、AI を Windows のどこにどのように導入するかを慎重に見極めることも含まれます。新機能がエクスペリエンスを複雑にするのではなく、より良いものへと高めることを目指します。
[スタート] ボタンとタスクバーのエクスペリエンスの向上: Windows インターフェイスの中核となるこれらの UI の信頼性と柔軟性を向上させ、詳細なパーソナライズを可能にすることで、それぞれのユーザーが自分にとって最適な形で PC を操作できるようにします。
- [スタート] ボタンとタスクバーからアプリやファイルに一貫して確実にアクセスできるようにすることで、常にスムーズにコンテンツを切り替えられるようにします。
- タスクバーの位置の変更や表示の縮小といったパーソナライズ オプションを拡張することで、この中核的な UI を個々のワークフローに合わせて自在にコントロールできるようにします。
- [スタート] ボタンのおすすめセクションの関連性を向上させて、ユーザーにとって特に関心のあるアプリやコンテンツが表示されるようにすると共に、エクスペリエンスのカスタマイズや無効化を明確に管理できるようにします。
集中して作業できるユーザー エクスペリエンスへ: Windows のエクスペリエンスをシンプルにして、ユーザーの邪魔になる要素を最小限に抑え、集中力を維持して作業に専念できるようにします。
- 新しい Windows PC デバイスのセットアップをシンプルにして効率化します。ページ数や再起動の回数を減らし、デバイスを使い始めるまでの手間を減らします。
- ウィジェットに既定で表示する情報を、明確な意図を持って選定し、不必要なコンテンツは削減してひと目で把握できるようにします。
- 設定をシンプルにしてパーソナライズやウィジェットの有効化/無効化といった設定を簡単にすると共に、ユーザーの好みに応じたコンテンツを表示します。
- 通知を減らして、常にユーザーが作業に集中できるようにします。
検索エクスペリエンスの強化: Windows のインターフェイス全体で検索エクスペリエンスに一貫性を持たせ、検索のスピードと精度を高めます。
- 検索結果にアプリ、ファイル、設定が明確に表示されることで、必要な情報を迅速に見つけることができ、適切な結果をすばやく得られるようになります。
- デバイス上のコンテンツからの検索結果がわかりやすく、Web から取得した結果とは明確に区別して表示されるため、検索結果の明瞭性と信頼性が向上します。
- タスクバー、スタート メニュー、ファイル エクスプローラー、設定の全体にわたって、より一貫性の高い検索エクスペリエンスを実現します。
ユーザーの皆様からのフィードバックに基づき、品質基準の向上と真に求められるイノベーションをお届けするため、Windows 開発の取り組みをさらに進化させます。
新機能を Windows Insider の皆様にお届けする前に、実環境のハードウェアや利用シナリオを通じた徹底的な検証と広範なテストを実施します。また新機能を導入する場所や方法について、より意図的かつ慎重なアプローチを徹底します。これにより、品質水準の向上と、より価値あるイノベーションを実現するとともに、新機能を試す際の柔軟性も高めます。今後も、月を追うごとに確かな信頼とともに優れたエクスペリエンスを Windows 11 としてお届けしてまいります。
Microsoft はセキュア フューチャー イニシアティブに基づき、リリースごとに Windows のセキュリティを強化し、新機能の実装と既定のセキュリティ対策強化に継続して取り組み、ユーザー、デバイス、データの保護に努めます。
Windows のさらなる改善とイノベーションの推進に向け、今後も皆様からの貴重なフィードバックをお待ちしております。
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