2017年1月12日 3:53 AM

Windows 10 のプライバシーに関するマイクロソフトの継続的な取り組みについて

※本ブログは、”Our continuing commitment to your privacy with Windows 10” の抄訳です。

マイクロソフトはユーザーのプライバシー保護に真摯に取り組んでいます。その一環として、ユーザーがご自身の情報がどのように収集・使用されるかを制御できるように、わかりやすいオプションと便利なツールを提供しています。信頼性は「革新的なパーソナルコンピューティング – More Personal Computing」というマイクロソフトのビジョンを支える中心的な柱です。Windows 10 が Windows 史上最高の安全性を誇り、皆様に安心してご愛用いただける製品となるように日々尽力しています。

「データをきめ細かく制御したい」「データがどのように収集されているのか、エクスペリエンスをパーソナライズするためにデータがどのように活用されているのかを知りたい」というご要望がこれまで多数寄せられてきました。そうしたユーザーの声を受け、プライバシー設定を制御する 2 つのエクスペリエンスを新たにご提供いたします。

1 つ目は、マイクロソフトが収集したアクティビティ データを表示・制御できる新しい Web ベースのプライバシー ダッシュボードです。アクティビティ データには、位置情報、検索、閲覧、Cortana のノートブックなど、さまざまな サービスのデータが含まれます。2 つ目は、Windows 10 の新しいプライバシー セットアップ エクスペリエンスです。診断データ レベルを簡略化し、[基本] レベルで収集するデータをさらに削減します。この Windows 10 の新機能は、皆様にもお試しいただけるように近日中に Windows Insider Program から提供されるプレビュービルドに導入され、その後 Windows 10 Creators Update のリリースに併せてすべてのユーザーにご利用いただけるようになる予定です。

企業と個人ではプライバシーに関するニーズが異なるため、マイクロソフトはそれぞれのユーザーにご満足いただくことを目標に掲げており、その一環として組織の IT プロフェッショナルの皆様が利用統計情報およびプライバシー構成を効率的に管理できるように取り組んでいます。その詳細については、こちらのページをご確認ください。

Microsoft プライバシー ダッシュボード: アクティビティ データを表示・管理する新たなエクスペリエンス

ユーザーから寄せられた要望の 1 つが、マイクロソフト サービスが収集するアクティビティ データの表示・管理方法の改善でした。今回、プライバシー原則の透明性をさらに強化するために、Web で利用できる新しい Microsoft プライバシー ダッシュボードを導入しました。このダッシュボードでは、お客様のアクティビティ データを簡単に表示して管理できます。

Microsoft アカウントでサインインすると、https://account.microsoft.com/privacy から、閲覧履歴、検索履歴、位置情報、Cortana のノートブックなどのデータの表示や削除を 1 か所で行うことができます。これは、マイクロソフトの製品やサービスのデータを表示・制御するツールを拡張するための最初の一歩であり、今後さらに多くの機能やデータのカテゴリを追加していく予定です。

Microsoft プライバシー ダッシュボード

Creators Update に伴うプライバシー設定の変更

マイクロソフトは皆様からのフィードバックを真摯に受け止め、Windows 10 のリリース後にユーザーのプライバシー保護に関する方針をご紹介しました。ユーザーがプライバシーの保護方針について十分に理解したうえで Windows 10 をご利用になれるように、現在も継続して取り組んでいます。そうした中で次の Creators Update では、プライバシー設定自体を簡略化し、表示方法を変更する予定です。

まず、ユーザーが最適な設定を選択できるように、新しいセットアップ エクスペリエンスを導入します。従来の「簡単設定」に代わるこのエクスペリエンスは、使用する Windows のバージョンによって表示が若干異なります。Windows 7 や Windows 8 から移行する場合や Windows 10 の新規インストールを行う場合、新しいセットアップ エクスペリエンスでは、重要な設定内容がわかりやすく表示され、セットアップの一環として設定を選択できます。既に Windows 10 を使用している場合は、プライバシー設定の選択を促す通知が表示されます。このプロセスは今後の プレビュービルドで導入される予定です。

次に、診断データの収集レベルを 3 つから 2 つ ([基本] と [完全]) に簡略化します。現在 [拡張] レベルを選択しているお客様は、Creators Update への更新後に [基本] または [完全] のどちらいずれかを選択することになります。

さらに、[基本] レベルで収集するデータを削減します。このデータには Windows の操作に不可欠なデータが含まれます。マイクロソフトは、Windows やアプリの安全性を確保したり、最新状態に更新したり、問題なく実行させるために、ユーザーの皆様からデバイスの機能やインストールされているソフトウェア、Windows の正常性といったデータをご提供いただき、活用します。このオプションでは、基本的なエラー レポートもマイクロソフトに送信されます。

以下のスクリーンショットは、Windows Insider ビルドで導入される新しいプライバシー設定のセットアップ エクスペリエンスです。アクセシビリティを考慮し、音声操作にも対応しました。音声データは、このセットアップ プロセスの一環としてデバイスに保持されます。

新しいプライバシー設定のセットアップ エクスペリエンス

Windows Insider ビルドのユーザー インターフェイスのデザインは、一般提供開始前に変更される可能性があります。

新しいセットアップ エクスペリエンスを選択する画面では、以下のように、各オプションを選択すると Windows エクスペリエンスにどのような影響が生じるかが詳しく記載されています。

新しいプライバシー設定のセットアップ エクスペリエンス

Windows Insider ビルドのユーザー インターフェイスのデザインは、一般提供開始前に変更される可能性があります。

なお、これまでと同様に、[設定] 画面では上記の設定を含むすべてのプライバシー設定をいつでも確認・変更することができます。

今後の展望

マイクロソフトはユーザーのプライバシー設定に関して、簡単かつ詳細にデータを表示・制御できるように努めており、ユーザーひとりひとりに寄り添ったエクスペリエンスを実現しつつ、信頼性に優れ、長くご愛用いただける製品を提供するためには、わかりやすさと細やかさの適切なバランスが重要な課題であると捉えています。

今回、ユーザーの皆様から頂いたフィードバックを活かし、Windows をはじめとするマイクロソフト製品のエクスペリエンスを充実させることができました。マイクロソフトは、ユーザーがご自身のデータについて理解を深め、適切に制御できるように、設定やコントロールの強化に重点的に取り組んでいます。また、いずれのデータ収集オプションを選択した場合でも、ユーザーのメール、チャット、ファイル、画像のコンテンツを使用してターゲット広告を配信することはありません。

現在、多種多様なデバイス、インターネット、センサーと接続機能を内蔵したスマート製品によって、私たちのコミュニケーション、遊び、仕事のあり方が変化しています。マイクロソフトはテクノロジ変革の取り組みを進める中で、お客様と関わり、お客様の声に耳を傾け、新しいアイデアを試行することが重要だと考えています。フィードバックをお寄せいただいた皆様に感謝申し上げます。今後も引き続き、こちらのページから皆様のご意見をお聞かせください。

Terry Myerson