新しい働き方を実現する Always Connected PC を発表
※本ブログは、米国時間 12/5 に公開された”Always Connected PCs enable a new culture of work” の抄訳です。
驚異的なバッテリー駆動時間、瞬時起動と常時接続を提供する新デバイスが、HP と ASUS より登場
これまでのパーソナル コンピューティングの歴史の中で、私たちの仕事やプライベートにおけるテクノロジとの接し方は着実に進化してきました。マイクロソフトとパートナーは、最初のモバイル コンピューターであるノート PC の実現、タッチ操作の導入、顔認証によるサインイン、キーボードとディスプレイの分離、Mixed Reality (複合現実) への対応、クラウドへのファイル保存など、このようなテクノロジの進化の多くを牽引してきました。現在、マイクロソフトは再び、大きなテクノロジの進化に向けた取り組みに着手しています。それは、驚異的なバッテリー駆動時間、瞬時起動、常時接続を提供する Always Connected PC により、場所を問わずに常時接続を実現することです。
新しい Always Connected PC を発表
昨年のこの時期に中国深セン市で開催された WinHEC では、多数のハードウェア パートナーと共に、常時接続型のコンピューティングの実現に向けた新しいビジョンを発表しました。それは、LTE 通信機能を組み込み、瞬時に起動し、バッテリーが数時間ではなく数日から数週間も持続するデバイスです。マイクロソフトは、このようなデバイスの提供を 1 年以内に開始するという目標を設定しました。
本日の Qualcomm Snapdragon Tech Summit において、私は Qualcomm Chips 社長の Cristiano Amon 氏と共に登壇し、昨年のお約束を果たすこととなりました。マイクロソフトは、ハードウェア パートナーの HP および ASUS と共に、Qualcomm Snapdragon チップセット上で Windows 10 と新たに最適化されたバージョンの Office 365 を稼働する、世界初となるフル機能の Always Connected PC を発表しました。ASUS と HP はマイクロソフトと綿密に連携し、PC の可能性を広げました。また、マイクロソフトは、Lenovo 独自の Always Connected PC の提供に向けて、Lenovo とも協業を続けています。
Instantly On(瞬時起動)、Always Connected(常時接続)、1 週間のバッテリー駆動時間が、ユーザーの自由度を高めます
私が自分の仕事の中で特に気に入っているところは、新製品をいち早く試せることです。イノベーションをこの目で見て、あらゆるコンポーネントが連携するしくみ、デザインや操作性、最終的なユーザー エクスペリエンスを理解することは大きな楽しみです。
この数か月間、私は Qualcomm の Snapdragon プラットフォーム上で稼働する Always Connected PC を使用してきました。この 1 週間は、娘と映画『モアナと伝説の海』を見て、PowerPoint で作業し、毎日 Web サイトを閲覧し、Excel で予算の見直しを行い、サッカーの練習に行った息子を車で迎えに行って待ち時間にメールを確認し、インク機能で PDF を校正し、飛行機内でゲームをプレイするなど、さまざまな用途にフル活用しましたが、一度も充電する必要はありませんでした。
この PC は、使用中は高速で応答性が高く、使用しない時には迅速にスタンバイ状態に移行するため、バッテリー効率にもきわめて優れています。
https://www.youtube.com/watch?v=Rd7R9G1An3s
この新しい Always Connected PC は、超薄型の美しいデザインであり Windows 10と、新たに最適化されたバージョンの Office 365が稼働します。また、ユーザーが PC に期待するすべての体験を提供することに加えて、他の PC と比較して3つの大きな優位性を提供することで、働き方を根本的に変革します。
- スクリーンが瞬時に立ち上がり、ユーザーはデバイスの起動を待つ必要がありません。
- 自動車内でも、空港でも、コーヒーショップでも常時インターネットに接続されており、チームとの協業やクリエイティブな作業を、最も自然で安全な方法で行うことができます。
- スタンバイと適度な使用の混合環境下において、1 週間のバッテリー駆動時間を提供し、常に電源コードを持ち運ばなければならないという負担からユーザーを解放します。
瞬時起動と常時接続、1 週間のバッテリー駆動時間を提供し、Windows 10 のフル機能を使用できるというこの新しい種類の PC を使用してみると、ユーザーにとって本当に大きな進化だということを実感できます。
Always Connected PC が、より低コストでより安全な、新しい働き方を実現
Always Connected PC は組織にとって 3 つの重要な利点を提供します。
- 新しい働き方(New culture of work): IT 部門は、IT部門が選んだデバイスがチームのコラボレーションと生産性をどのように変えるのか、というように、テクノロジによってどのような働き方が実現されるかを常に考えています。Always Connected PC は文化的なシフトであり、チームが社内にいても、顧客を訪問していても、バスで通勤中でも、効率的に働けるようにし、今日の従業員の創造性の足かせを排除します。
- セキュリティの向上: また、IT 部門は、ますます増大するセキュリティ脅威に対応し、組織の情報を保護しなければならなくなっています。セキュリティはWindows 10 の重要な注力分野です。しかし、社外にはパブリックなWi-Fi ホットスポットが依然として存在し、毎日のようにそこに接続するユーザーは、気がつかないままにデバイスから送受信されるデータをハッカーの手に渡してしまっています。これは、企業データを盗み、ユーザーのプライバシーを侵す機会をハッカーに与えてしまうことになります。Always Connected PC は、どこにいても安全なネットワークに接続し、信頼できないネットワークをバイパスする、セキュリティ上の大きな進歩です。
- コストの削減: 今日、IT 部門はオフィス内の Wi-Fi アンテナとリピーターのアップデートと維持、そして、高速化のための数年ごとのアップグレードに数百万ドルを費やしています。それと並行して、携帯通信事業者は高速な 4G ネットワークの構築に数十億ドルを投資してきました。現在、米国では、 98 パーセントが 4G ネットワークでカバーされており、携帯通信事業者はさらに高速な 5G ネットワークの構築を開始しています。
今、IT 部門が、Microsoft Azure などのデータセンターにおけるクラウドコンピューティングとストレージへの投資を増やしているのと同様に、ネットワーキングをクラウドに移行することでITコストが削減されます。今日のグローバルな携帯通信事業者は、通信速度とセキュリティの向上を低コストで提供できるようにする上で、重要な役割を果たします。
Always Connected PC の登場により、IT 部門は、従業員に現在よりも安価で高速な接続性を提供するために、Sprint、AT&T、Orange などのパブリック ネットワークを活用し、自前のアンテナへの投資を削減することを自問しなければならなくなりました。
IT 部門にとって、Always Connected PC は、新しい働き方を実現するとともに、ローカルネットワークがクラウドに移行しつつあるように、大幅にセキュリティを高めコストを削減する大きな一歩となります。このシフトに関する詳細は Accelerating the Move to the Cloud with Always Connected Computing (英語) をご参照ください。
Always Connected PC は、薄型かつ軽量で洗練されたデザインの最新の Windows 10 デバイスで、Windows Hello、タッチ、ペン、インク機能を搭載し、強化されたセキュリティ、瞬時起動、常時接続、1 週間のバッテリー駆動時間を提供します。企業のお客様がモバイル通信事業者の大規模ネットワークを活用し、このような新しい PC を採用するかという疑問の答えは明快です。採用することは間違いありません。焦点となるのは、すべてのモバイル PC がいつから、いかに速いペースで Always Connected PC に変わるかという点でしょう。
Terry Myerson