2020年3月24日 9:49 AM

2週間のリモートワークで学んだこと

※ 本ブログは、米国時間 3/18 に公開された ”2 weeks in: what we’ve learned about remote work” の抄訳です。

投稿者: Jared Spataro (Microsoft 365 担当コーポレート バイス プレジデント)

‎Puget Sound にある私のチームがリモート ワークに移行してから 2 週間が経ちましたが、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) への対策は厳しさを増しており、世界各国で多くの人々が自宅で過ごすことを余儀なくされています。学校、教会、企業、事務所などが閉鎖されている状況で、私たちは家族とずっと自宅で過ごすことがどういうことであるかを身をもって感じながら、仕事中は自らの生産性を維持して、チームとのコミュニケーションを図ることに努めています。こうした状況では、多くのことに気付かされます。私たちは会議のスケジュール設定からチームの管理方法に至るまで、あらゆる点を見直さざるを得ませんでした。お客様の多くも同様の状況にあると聞いてます。そこで、私のチームがリモート ワークに移行する上で気付いた、いくつかの重要なポイントをご紹介したいと思います。皆様が新しい働き方に切り替える際に、この教訓がお役に立てば幸いです。

本題に入る前にお知らせがあります。このブログでは、COVID-19 流行の間の働き方のヒント、お客様の事例、情報をお伝えします。先週は Microsoft Teams を利用してリモート ワークに移行する場合のヒントを詳しくご説明しましたが、今回のブログ記事はそれに続くものです。また、ライブ イベントをオンラインに移行する方法のガイドも提供しています。マイクロソフトのツールを活用する方法の詳細はこちらの記事 (英語)、マイクロソフトのイベント担当者の気付きについてはこちらの記事 (英語) をご確認ください。各分野のリーダーから IT 部門担当者CISO (英語) に向けたアドバイスも公開しています。今後もリモート ワークに関する記事を投稿していく予定ですので、どうぞお見逃しなく。それでは、この 2 週間で得た教訓についてお伝えします。

1. 在宅ワーク ガイドの共有

ほとんどの企業には、従業員が職場環境を整える方法を記載したトレーニング マニュアルがあります。私のチームがリモート ワークに移行した際、すぐにメンバーがそのようなガイドを必要としていることに気付きました。多くのメンバーはリモート ワークの経験がなく、変化に対応する期間もわずかしかありません。集中できる場所をどうやって構築するか、直接会うことができない状況でどのようにしてコミュニケーションを取るか、あいまいになりがちな休憩のタイミングをどうするかなど、チーム メンバーにとってわからないことだらけでした。さらに、自宅で過ごす子供や他の扶養家族に関する問題も生じます。大規模感染が続く間は多くの人がこの現実と向き合わなければならず、対応に苦労する従業員が出てくることは避けられません。

このニーズに対応するために、先週、包括的な在宅ワーク ガイドを従業員に配布しました。皆様にもお役立ていただけるよう、お客様向けのバージョン (英語) も公開しました。従業員の皆様と共有のうえ、ご活用ください。物理ワークステーションや仮想ワークステーションのセットアップからチーム メンバーの稼働状況を通知するためのベスト プラクティスまで、具体的なヒントが満載です。

日本マイクロソフト自らが実践し、生産性の高い働き方を実現した実例をご紹介する『「Microsoft Teams」を活用したテレワークの取り組み』をご提供しています。あわせてご覧ください。

2. 会議が連続しているときの自己管理

オフィスでは、会議が連続して入っていても、合間で自然に一息つけるタイミングがありました。廊下を歩いて移動する間、会議室に着いて他の参加者を待つ間、チーム メンバーとあいさつを交わし、近況や他愛もないことを話す時間などです。職場では、このようなことがちょっとした息抜きになっているとはなかなか気付かないものです。しかしリモート ワークに切り替えると、いくつも会議が詰めこまれている日にはこのようなメリハリのある時間がどれほど重要であるかがわかります。

必要な会議をこなしつつ、その合間に管理者やチーム メンバーが休憩を取れているかどうかは、どのように確認すればよいでしょうか。従業員の皆様には、会議を毎時 25 分または 55 分に終えることをお勧めします。会議の時間が多少短くなりますが、休憩を取り損ねて疲弊することを防止する効果は抜群です。

3. 仕事とプライベートを切り替えるタイミング

外で働いているときには、特に意識しなくても毎日仕事から解放されるタイミングがあります。自宅で家族の夕食を作ったり、仕事の後にジムで友人と会ったり、帰りのバスの車内でぼーっとしたりすることで、その日の仕事から離れ、次に向けて準備することができます。どれほど恵まれた環境でも、リモート ワークでこのような切り替えを行うことは容易ではありません。そこで、従業員が仕事を忘れてリラックスしたいときに参加できるよう、仮想瞑想セッションの提供を開始しました

こうした活動をご希望の方に向けて、オンラインの瞑想クラスを受講した経験がない従業員の皆様にもわかりやすい実用的なヒントをご紹介します。まず、邪魔が入らない静かな場所を選びます。次に、他の参加者も静かな環境が得られるように自分のマイクをミュートにします。最後に、カメラでセッション リーダーの呼吸法の手順を確認し、そのとおりに行います。慣れてきたらカメラの電源を切り、心を落ち着けることに集中しましょう。

4. チームの良好な雰囲気作り

全員参加の会議からちょっとした節目のお祝いまで、頻繁に集まることはチームの雰囲気を良好に保つうえで大切です。チーム メンバーの多くがリモート ワークに突然移行したことから「必要最低限のことしか許されない」という雰囲気になり、通常勤務に戻るまで重要なイベントやチームでの楽しい時間は先延ばしにされがちです。

しかし、私たちはどんなときでも、互いに顔を合わせることがなくてもチームの雰囲気作りが最も重要であるということに気が付きました。チーム メンバーの誕生日を祝うなら、Teams 会議にバースデー GIF を投稿してみましょう。オンサイトでの大規模な販売会議が予定されている場合には、仮想空間で開催する方法 (英語) を検討しましょう。四半期ごとに行うオフサイトでのチーム構築の時期であれば、ぜひ実施してください。チーム メンバーは、意欲的にアイデアを出し合いコミュニケーションを取るようになるでしょう。最初はリモート環境で集まり、良いチームの雰囲気を構築するというのは難しく感じるかもしれませんが、全員がつながり一丸となって前進するために、力を注ぐだけの価値があります。

5. 主要な管理スキルの実践

従業員は、勤怠管理や変更に関する指導、意欲的な問題解決や創造に対する支援を管理者に頼っています。チームはまったく新しい働き方に移行しながら、世界的な健康への危機も乗り切ろうとしているため、これまで以上に管理者のサポートが必要になります。しかし、リモート ワーク環境で適切な管理を行うにはどうすればよいのでしょうか。

このたび、リモート ワーク環境における管理に関する教訓在宅ワーク ガイド (英語) として公開しました。これには、インクルージョンの強化、頻繁な確認、各チーム メンバーがリモート ワークのベスト プラクティスを探る方法などが記載されています。今はすべての従業員がそれぞれの課題に直面していて、独自の方法でこの状況に取り組んでいます。管理者としては、できるだけ個々のニーズを理解してそれに対応するように努めることが重要です。

2 週間のリモート ワークを通じて得られた教訓の中で、重要なものをピックアップしてお伝えしました。会議のスケジュール設定、休憩の取り方やリモート チームの効果的な管理方法まで、新しい働き方による多くの気付きが生まれています。さまざまな企業でリモート ワークが重視されつつある中、この教訓は COVID-19 の大規模感染が過ぎ去った後も価値あるものだと確信しています。皆様のチームのご意見や得られた教訓について、ぜひ Enabling Remote Work Community (リモートワークを実現する技術コミュニティ、英語) でお聞かせください。

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