2020年10月6日 12:35 PM

ユーザーと組織が新しい働き方で成功を収めるためのマイクロソフトの 7 つの取り組み

※ 本ブログは、米国時間 9/22 に公開された ”Seven ways we’re empowering every person and every organization to thrive in a new world of work” の抄訳です。

デジタル トランスフォーメーションは驚異的なスピードで進んでいます。仕事と生活の両面で新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) は急速かつ長期的な影響を及ぼし、私たちは新しい習慣へと移行せざるをえなくなりました。この状態は収束した後もしばらく続くと思われます。

2020 年は、毎月、1 年分に相当するデジタル トランスフォーメーションを推進されたと言えます。これを主導してきたのが 情報システム管理者です。COVID-19 によって突然のリモート ワークを余儀なくされたとき、 情報システム管理者が率先して組織全体をオンラインを主体とした業務形態へと移行しました。中には週末の短い期間でそれを実現したケースもありました。 彼らは、社員やチームに新しいツールのトレーニングを行い、カスタム アプリをすばやく導入し、ますます複雑化するセキュリティ脅威から慎重に組織を保護してきました。現在、ビジネス リーダーたちは回復力の高い組織を構築し、新しい成長の機会を見いだそうとしており、それを長期間にわたってサポートできる持続可能なソリューションを求めて 、情報システム管理者の能力に注目しています。

そんな皆様をマイクロソフトがお手伝いいたします。マイクロソフトのミッションは、地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるように支援することです。本日 Microsoft Ignite において、このミッションを達成するための多数の新機能を発表します。デジタル トランスフォーメーションが急速に進む現在、お客様のさらなる成果達成を支援するには、視野を広げて取り組む必要があります。そこでマイクロソフトは、今後の働き方に関して詳しい調査を行い、マイクロソフトの持つテレメトリを綿密に研究し、あらゆる分野でお客様や研究者の方々と緊密に協力して、困難を伴う新しい現実を把握してきました。それによって得られた独自の視点により、リーダーや組織が現在、そしてこれから重点を置くべき全容を理解し、そのサポート ツールを構築するためのイノベーションに投資すべきこともわかりました。

Microsoft Ignite 2020 の開幕にあたり、すべての 情報システム管理者とビジネス リーダーの皆様の新しい働き方を促進するための 7 つのカギと、人間の創造力を大きく引き出す各分野のイノベーションをご紹介します。

1. チームワーク、文化、ソーシャル キャピタルをデジタルに再定義する。

マイクロソフトでは会議やワークスペースを再定義して、新しい形のコラボレーションを実現し、従業員やチームがつながりを維持して連携し、組織全体で円滑なコミュニケーションが行えるように支援します。

 

Microsoft Teams は、会議や通話、大規模なイベントのニーズに合わせて拡張できる、エンドツーエンドのコラボレーションツールです。今年の夏に発表した Together モードは、Teams の新たな会議エクスペリエンスで、参加者全員に共通の背景を設定することで、離れていてもお互いを身近に感じられる機能です。参加者の表情や身ぶりが見えるため、会議がより活発になり、人間の対話にとって重要な非言語のサインを通じて円滑にコミュニケーションがとれるようになります。本日発表する Together モードのシーンには、講義室、会議室、カフェなどが含まれ、すべて年内に提供が開始されます。発表者は、ギャラリーからシーンを選び、会議出席者全員の既定の背景に設定することができます。また、Together モードに機械学習を導入し、カメラからの距離にかかわらず、各参加者のサイズや位置を自動調整して画面上の座席に配置できるようにし、よりリアルな視覚効果を生み出しています。

7 月には、参加者が Teams の画面に何を表示するかを管理できるよう、新たにダイナミック ビューを発表しました。本日は、年内に提供開始予定のカスタム レイアウトをご紹介します。会議中に参加者に表示されるコンテンツの配置を発表者がカスタマイズできる機能です。たとえば、発表者が PowerPoint スライドを表示している場合に、参加者には発表者のビデオ フィードがスライドの手前に表示されるようにカスタマイズできます。

さらに、ご要望の多かったブレークアウト ルーム機能も、来月から提供を開始します。会議の開催者は参加者を小人数のグループに分け、ブレーンストーミング セッションやワークグループ ディスカッションをスムーズに行えるようになります。発表者は、ブレークアウト ルーム間を移動したり、すべてのブレークアウト ルームにアナウンスをしたり、ブレークアウト ルームを閉じて参加者全員をメインの会議に呼び戻したりできます。

すでに HireVue、ServiceNow、Range、Buncee、PagerDuty など 20 社以上のパートナーが新しい Teams 会議の拡張機能を使用しています。10 月には一般提供が開始され、Teams でアプリの統合と会議エクスペリエンスのカスタマイズが可能になります。会議の開催者は、AppSource または Teams Store からアプリにアクセスでき、会議スケジュールの設定時にアプリを追加することが可能です。

Teams 会議の終了後、会議の記録、トランスクリプト、チャット、共有ファイルなどによるリキャップ (会議リソース一式) が Teams 内に自動で作成されます。ミーティング リキャップは、チームが会議後も順調に作業を進めるうえで、会議の参加者と欠席者の両方にとって便利な機能です。リキャップは Outlook 予定表の会議イベントにアクセスして利用することも可能です。また近日中に、会議の記録が他のファイルと同様に Microsoft 365 に自動的に保存されるようになるため、外部の参加者とも要件に準拠した形で簡単に共有できるようになります。

ウェビナーなどの顧客向けプレゼンテーションで使える出席者登録機能も追加されます。参加者を簡単に管理できる自動メールと、会議後に出席者の参加状況を確認できるレポート作成ダッシュボードがあります。出席者のレポート作成とスケジュール API も使用できるようになるため、お客様はこのデータを CRM やマーケティング自動化アプリなどに取り込めます。

通話機能にも、連絡先、ボイスメール、通話履歴をまとめて表示する一元的なビューなど、年内に多くの機能強化が実施され、ワンクリックで簡単に通話を開始したり、折り返したりできるようになります。

また、Teams 会議は年内に、最大で 1,000 人の参加者に完全な会議エクスペリエンスを提供できるようになります。さらに制御が必要な大規模なミーティングやイベント向けには、Teams をシームレスに拡張し、20,000 人の参加者による視聴のみの会議エクスペリエンスをサポートする予定です。これには、ライブ キャプションも含まれます。以上の新機能は、新しい Advanced Communication プランをご利用のお客様向けにリリースされます。各機能の詳細については、Microsoft Tech Community のブログ記事をご確認ください。

つながりを感じられる従業員エクスペリエンスのためのツール

新たなホーム サイト アプリでは、SharePoint ホーム サイトとその他のイントラネットの機能を Teams で直接使えるようになります。従業員が組織のイントラネットを簡単に利用できるようになり、各チーム、コミュニティ、リソースの名前付け、ブランディング、複数レベルのアクセスをカスタマイズ可能です。年内には、アプリ名とアイコンを組織のブランディングに合わせてカスタマイズできるようになるほか、Teams のアプリ バーにピン留めして、ニュースや重要なサイトの検索やカスタマイズされたビューに迅速にアクセスできるようになります

職場のコミュニケーションを円滑にする一連の新しいツールもリリースされました。ニュースや発表を目に留まりやすくし、従業員と各リーダーのつながりを深め、より緊密な職場のコミュニケーションを育むことができます。詳細については、Microsoft Tech Community のブログ記事 (英語) をご覧ください。

未来の職場を形作るデバイス

リモートでも対面でも、職場で効果的かつ安全なコラボレーションを実現するために、マイクロソフトは会議に直接参加するユーザーとリモート ユーザー全員がきわめて優れたエクスペリエンスを得られるようにしています。オフィス勤務へと復帰する組織が増え続ける中で、Microsoft Teams Rooms や Surface Hub といった共有スペース用デバイスは、究極のハイブリッドな職場環境を実現するうえで重要なツールになります。マイクロソフトでは、それを支援するために、会議室ソリューション専門のパートナーからサポートを得て、追加料金なし (利用規約適用) で 2 つの Teams Room の導入を可能にしました。詳細は、rooms.microsoft.com (英語) でご覧ください。

また、Microsoft Teams Panels が発表になりました。会議スペースの外に取り付けて使用する新しいカテゴリのデバイスで、参加者にスケジュールや空き状況を知らせ、オフィス内の各スペースの案内板の役割も果たします。接続した Teams 認定デバイスからの情報を活用することも可能で、人数をカウントするカメラと接続していれば、入室人数を表示して、共有スペースで組織の安全ガイドラインが守られているかどうかを確認できます。Teams Panels の最初のパートナーとなったのは、Crestron と Yealink の 2 社です。

さらに、会議室内のデバイスに触れることなく操作できる機能も追加されます。年内には、Microsoft Teams Rooms デバイスで、Room リモート アプリ、Teams キャスティング、Microsoft Cortana による音声アシスタントなどの新しいタッチレスな会議機能がサポートされます。

また、Surface Hub 2S 85 インチ モデルが、米国内の法人のお客様向けに先行予約販売されることになりました。発売時期は 2021 年 1 月初旬を予定しています。Surface Hub は、Microsoft 365、Teams、Windows など、マイクロソフト製品の機能をフルに活用し、どこにいてもつながり、チームの生産性を高められるデバイスです。Surface Hub 2S 向けに新しいソフトウェア機能も 2 つ追加されます。1 つ目は Windows 10 の完全なデスクトップ エクスペリエンスの提供で、美しい大画面でのパーソナライズされた Windows エクスペリエンスを実現します。2 つ目は Surface Hub 2S 向けの Windows 10 Team 2020 Update で、Teams の会議エクスペリエンスが向上し、Hub でも 新しい Microsoft Edge ブラウザーを利用できるようになります。詳細は Surface のブログ記事をご覧ください。

2. 健康に重きを置き、ユーザーが集中して最善の状態を保てるようにサポートする。

固定された就業時間にオフィスで勤務するという働き方から、就業時間も勤務場所も流動的な働き方へと変化している今、従来の勤務時間外にデジタルな方法でコミュニケーションをとることが多くなっています。たとえば Teams では、1 人あたりのチャットと会議の数が増え続けています。勤務時間外は特に顕著です。同時に、世界中で就業時間が長くなっています。チーム メンバーとつながるのはすばらしいことですが、健康維持のために仕事から離れる時間を取ることを忘れてはいけません。マイクロソフトの最新の働き方トレンド インデックス調査でも、その重要性が明らかにされています。世界を対象にした研究では、現場の最前線で働く従業員およびインフォメーション ワーカーの 30% 以上が、パンデミックによって仕事で燃え尽き症候群であると感じることが増えたと答えています。また、リモート ワーカーの 3 分の 1 は、仕事とプライベートの境目がないことが健康に悪影響を及ぼしていると回答しています。リーダーがすべての従業員の健康を重視できるように、1 日を構成し、休憩場所を確保し、関係を育み、タスクを把握するためのエクスペリエンスをご紹介 (英語) します。

Teams における健康のためのエクスペリエンス

時間をかけて通勤していたころが恋しいと感じる人はいないかもしれませんが、Microsoft Research の研究によると、通勤が仕事とプライベートを切り替えるために役立つことと、その時間に考えをまとめることで生産性が 12 ~ 15% 上昇することが明らかになっています。2021 年上半期に提供が開始される Teams の新機能では、バーチャル通勤を設定して 1 日を構成することで、午前中に生産性の高いスタートを切り、夕方には意識的に仕事を終えられるようになります。また、マイクロソフトによる世界的な調査によると、瞑想が仕事関連のストレスを軽減するうえで効果的だと考えている人は 70% に上ります。これは科学的にも裏付けられています。調査の結果、瞑想によってストレスと燃え尽き症候群を軽減し、フィードバックへの対応能力を向上できることが明らかになっています。そこでマイクロソフトは Headspace と提携して、厳選したマインドフルネス エクスペリエンスと科学的な裏付けのある瞑想を、Microsoft Teams 内のワークフローに取り入れました。リモート ワーカーが重要なプレゼンテーションの前に集中力を高めたり、現場の最前線で働く従業員が長い 1 日の後でストレスを軽減しようとしたりする際に、この機能を使ってリラックスと回復の時間を簡単に確保することができます。

Teams のつながりを維持する新しいエクスペリエンスは、重要な実績を達成した共同作業ユーザーを称賛したり、1 1 のコミュニケーションを設定して情報交換したりといったことが容易に行えるため、同僚との関係を強化できます。また、Outlook と Teams の @ メンションにより、推奨されるタスクやメールをインテリジェントに表示することで、フォローアップを必要とする業務の取りこぼしを防ぎます。

1 日の始めには、各ユーザーの Outlook の受信トレイに、生産性に関するインサイト、その日に推奨されるタスクなどが記載された Cortana からのブリーフィング メールが毎日配信されます (英語)。この機能は 9 月頭に一般提供が開始されます。

Teams のマネージャーおよびリーダー向けのインサイト

マネージャーの役割はチームが混乱したときに解決策を提示し、チーム メンバーとのつながりを保ちつつ、優先順位付けと時間の確保を支援することです。10 月初旬に、Teams Workplace Analytics が追加され、マネージャーは勤務時間外のコラボレーション、フォーカス時間、会議の有効性、企業間のつながりといったチーム作業の基準を評価できるようになります。データは類似したチームの平均と比較され、マネージャーに有益なインサイトを提供します。

現在、Workplace Analytics ではマネージャーが開始する変革プログラムにより、チームが集結して健康と効率を向上させるアクション プランを実施することが可能です。提案機能によって、ユーザーは 1 日の終わりに仕事から離れることやフォーカス時間を取ること、過剰な会議負担を減らすことを失念しないようになります。週 1 回のサマリーにより、進捗状況や実績への称賛を確認することができます。2021 年には、これらの機能を Teams に統合する予定です。

今、組織の状況は不確実で刻一刻と変化しています。企業のリーダーは、働き方の進化について、またこの変化が創造性と革新によってビジネスの未来を切り開こうとする従業員に与える影響について把握しておく必要があります。Workplace Analytics を基盤にした Teams の新しいインサイトなら、「従業員が燃え尽き症候群になりかけていないか」「社内で強固な関係を維持できているか」「顧客との関係を維持できているか」などの答えを得ることができます。この機能は、組織の回復性に対する正常性を監視し、リーダーが従業員の健康の指標を追跡し、研究に基づくベスト プラクティスによって不規則な周期に対応し、経時的な影響を計測できるようになります。

ビジネス継続性レポートの刷新もお知らせします。これは Microsoft 生産性スコアの一部で、リモート ワークへの移行が組織の共同作業時間の基準に与えた影響を計測するうえで役立ちます。

3. すべての従業員に信頼される安全で最新の環境を構築する。

柔軟な勤務時間とハイブリッド環境での働き方が一般的になった今、すべての従業員に安全で最新の環境を提供することはこれまでになく重要です。ここでご紹介する情報システム管理者向けの新機能は、だれもが場所を選ばず安全に働くうえで役立ちます。概要を以下にまとめました。詳細については、Brad Anderson による Microsoft 365 ブログ記事 (英語) をご覧ください。

Microsoft エンドポイント マネージャーの新機能

Microsoft エンドポイント マネージャーは、IT プロフェッショナルが、組織全体で個人またはチームのリモートおよびハイブリッド環境での働き方を実現できるようにするためのコマンド センターです。本日、エンドユーザー エクスペリエンスを向上させ、IT 業務の簡素化を実現するために設計されたエンドポイント マネージャーの機能のパブリック プレビューを発表します。エンドポイント マネージャーに Microsoft Tunnel を統合しました。これは、iOS と Android のデバイスを、オンプレミスのアプリとリソースにどこからでもバーチャルに接続できるようにするリモート アクセス ソリューションです。また、バーチャル エンドポイントの管理がサポートされ、Windows Virtual Desktop エンドポイントまたはサードパーティー製 VDI ソリューションを、自分の手元にある PC と同じコンソールで管理できるようになりました。macOS 向けに最上級の管理エクスペリエンスも提供します。これにより、Mac 管理者にとって重要性の高い生産性のニーズを達成することができます。新たな機能には、デバイスへのスクリプト展開、アプリ間のシングル サインオン (SSO) による登録、Apple によるアプリのライフサイクル管理が含まれます。ビジネス向け共有 iPad のサポートも開始します。IT プロフェッショナルが共有 iPad を導入し、ユーザーが Microsoft Azure Active Directory 業務用アカウントでログインすると、デバイス内の各ユーザー用パーティションを利用できるしくみです。

セキュリティ、コンプライアンス、ID への新しい投資

Microsoft 365 のセキュリティと Azure のセキュリティにおけるソリューションを統合し、市場で最も包括的な拡張検出と応答 (XDR) を実現する取り組みも今回の発表に含まれます。Microsoft Defender には Microsoft 365 Defender と Azure Defender が含まれ、ID、エンドポイント、アプリケーション、メール、インフラストラクチャおよびクラウド プラットフォーム全体で、防止、検出、応答ができるようになります。

また、業界および地域の規制は増加し遵守のために頻繁な対応が求められています。これに対応する世界中の組織に向けて、150 以上のすぐに使えるスケーラブルな評価のライブラリを利用できる新しいコンプライアンス マネージャーを提供します。

マイクロソフトの内外を問わずどの環境でも ID、アプリ、サービスを保護するために、新しい Azure Active Directory Application Proxy 機能パートナーとの統合新しい Microsoft 365 コネクタ Microsoft Graph API も追加します。

これらは本日の Ignite で発表するセキュリティ、コンプライアンス、ID に関連したイノベーションの一部でしかありません。セキュリティ、コンプライアンス、ID への新しい投資に関する詳細は、Vasu Jakkal によるブログ記事をご覧ください。

生産性スコアに関する従業員とテクノロジの新しいエクスペリエンス

エンドポイント マネージャーには以前発表した (英語) 生産性スコアにおけるエンドポイント分析が統合され、10 月末までに一般提供が開始されます。強力なテクノロジによって成果を把握し推進できるようになります。生産性スコアが重視するのは従業員エクスペリエンスとテクノロジ エクスペリエンスの 2 つで、組織の動き、改善点を特定できるインサイト、スキルやシステムを更新してだれもが力を発揮できるようにするためのアクションを把握できるようになります。

また、生産性スコアには新しいカテゴリが 3 つ導入されます。従業員エクスペリエンスに追加される 2 つのカテゴリは会議チームワークに重点を置いたもので、従業員が一丸となって働くためのインクルーシブで一貫性のある有効な方法に関するベスト プラクティスとテクノロジをリーダーが把握できるようにします。テクノロジ エクスペリエンスにも、Microsoft 365 Apps ヘルスというカテゴリが追加されます。これは、パフォーマンスと流通に関するインサイトを提供するほか、重要なアプリを最新で安全な状態に保ち、従業員のワークフローをサポートできる機能です。これらの点に関する詳細については、生産性スコアに関するブログ記事 (英語) をご覧ください。

Mac 向けの 新しい Outlook エクスペリエンス

ここでは、新しい Outlook for Mac についてご紹介します。マイクロソフトの同期テクノロジを基盤に設計された、シンプルで信頼性が高く、カスタマイズが可能なメール、検索、予定表、連絡先の機能がさらに使いやすくなりました。この新しいエクスペリエンスは入念に考案され、マイクロソフト サービスの総力を結集して特別に設計しています。ユーザーに関連する提案やインサイトを提供し、ユーザーがエクスペリエンスをカスタマイズできる設計となっています。詳細については、Outlook のブログ記事 (英語) をご覧ください。

Microsoft Office の新しい管理およびサービス機能

Microsoft 365 を最大限に活用していただけるように、Office の新しい管理機能とサービス機能を追加します。この更新に含まれる予測可能で信頼性の高いエンタープライズレベルのサービス モデルは、中断を最小限に抑えネットワーク活用が最適化されるように設計されています。IT 管理者向けには、ボタンを押すだけでロールバックや「次回のリリースまで更新を一時停止する」ことができる、柔軟性の高い機能が追加されます。また、アプリとアドインのインベントリ、チャネル ミックスのインサイト、セキュリティ更新プログラムの適用、詳細な制御など、クラウドベースの制御とインサイトも追加されます。ツールを使用して再発する不具合を管理しポリシーを適用すれば、制御性を損なうことも、追加のコストが発生することもなく、IT のパフォーマンス、信頼性、セキュリティを高めることができます。最後に、Office アプリの新しいヘルスおよび修復機能をご紹介します。この機能により、IT プロフェッショナルはトラブルシューティングにかける時間を減らし、組織により多くの戦略的価値をもたらすことに集中できます。

Windows 開発者向けの新しいイノベーション

今回の Ignite では、React Native for Windows の最新バージョン、MSIX の新機能、Windows ランタイム コンポーネントの更新、Windows SDK の新パッケージなど、開発者向けのイノベーションを数多く発表しました。開発者向けの機能強化により、Windows の開発者が作業を効率化、簡素化し、Windows プラットフォームでできることを拡張することが可能となります。これらの新機能とパッケージの多くは、本日または年内に利用可能になります。詳細については、Windows Developer Blog (英語) をご覧ください。

Microsoft Edge on Linux

マイクロソフトでは、お客様が新しい Microsoft Edge をどのデバイスからも利用できるようにしたいと考えました。新しい Microsoft Edge は Windows 10 だけでなく、Windows 7、Windows 8、macOS、iOS、Android でも既に利用できますが、Microsoft Edge on Linux のプレビューが 10 月から開始されることになりました。Linux 向け Microsoft Edge Dev チャネルは Microsoft Edge Insider の Web ページまたはお使いのパッケージ マネージャーからダウンロードしていただけます。Microsoft Edge の新着情報と強力なフィッシング対策ツールについての詳細は、Ignite の Web エクスペリエンスに関するブログ記事 (英語) をご覧ください。

4. データ、ナレッジ、専門知識を組織全体で共有する。

Microsoft Graph を基盤に、組織内のあらゆる情報を収集および再展開して、各従業員やチームが活用できるようになります。

コンテンツを知識に変える

昨年発表した Project Cortex は、高度な人工知能 (AI) を使用して日々利用するアプリ内でインサイトや専門知識を表示する Microsoft 365 の新たな取り組みです。プライベート プレビュー中にお客様から頂いたフィードバックを基に、この AI を活用した機能を独自のイノベーションの一環として提供することになりました。

最初にリリースする製品は SharePoint Syntex です。これは高度な AI と機械教育を使用して人間の専門知識の強化、コンテンツ処理の自動化、コンテンツから知識への転換を行うものです。コーディング不要の AI モデルを使って、AI にドキュメントを読み込み、情報を抽出する方法を教えることができ、AI はそのモデルを使用してコンテンツを自動で処理し、情報を抽出してメタデータを適用できるようになります。豊富なメタデータがあれば、コンテンツをより簡単に発見して処理でき、自動で機密ラベルと保持ラベルを適用することで、注意を要するファイルにフラグを立てるなど、コンプライアンスを管理しつつプロセスを効率化できます。SharePoint Syntex は、Microsoft 365 をご利用の法人のお客様向けに 10 月 1 日に販売を開始します。この他に、年内には、従業員エクスペリエンスを充実させるために、Microsoft 365 で情報をトピック別に整理して知識を提供するサービスもリリースする予定です。詳細はこちら (英語) をご覧ください。

Microsoft Stream の新しいビジョン

ここでは Microsoft 365 のインテリジェントなビデオ アプリである Microsoft Stream の新しいビジョンをご紹介します。マイクロソフトでは Stream をスイート全体でアプリケーションとシームレスに統合するために再構築しています。これにより Office ドキュメントと同じくらい簡単に動画を作成、共有、発見できるようになります。Microsoft 365 で将来を見据えたビデオ エクスペリエンスを構築したい場合は、SharePoint と Graph File API を使用して開始できます。従来の Stream をご利用のお客様には、今後数か月にわたり Microsoft 365 の新機能、移行ツール、ガイダンスを段階的に導入することで、新しい Stream への移行をサポートします。

Microsoft Search の新しいイノベーション

Microsoft for Salesforce による新しいコネクタを含む Microsoft Graph コネクタなど、Microsoft Search のイノベーションについてもご紹介します。Microsoft Graph コネクタを使用すると、Microsoft 365 だけでなく多数の外部サービスも含めた検索が可能です。パートナーの 100 以上のユニークなコネクタが利用できます。詳細は MTC のブログ記事 (英語) をご覧ください。

5. プロセスとワークフローを自動化して非連続なイノベーションを増やす。

AI と自動化により、ワークフローが効率化され、機械的なタスクから解放されて、人にしかできない創造的で革新的な仕事をするための時間、集中力、エネルギーを取り戻すことができます。

Teams と Power Platform によるビジネス プロセスの変革

近日中に、さらに直観的で強力なローコード開発により、ビジネス プロセスを実行するために必要なソリューションを Teams 内で構築できるようになります。「Project Oakdale」を基盤にした埋め込み型の Power Apps および Power Virtual Agents スタジオが一般提供されることになりました。これにより、Teams ユーザーは Teams 内でカスタム アプリやチャットボットを構築、編集、公開できるようになります。また、ネイティブな認証とシンプルなボット公開によって、こうしたカスタム ボットの構築と展開をより簡単に行えます。Teams の新しい Power Automate アプリでは、使いやすいテンプレートとシンプルな構築エクスペリエンスによって、ワークフローの自動化が容易になります。Power Automate でカスタマイズできるネイティブな承認ワークフローも実装され、年内には Adobe Sign のような電子署名サービスの統合も予定しています。最後に、新しい Teams 向け Power BI アプリもご紹介します。これにより組織はデータ駆動型の文化を育み、厳選された推奨レポートを含むデータとレポートの中心的なハブを利用できるようになります。以上の機能は年内にリリースされる予定です。

6. 全員参加でデジタル トランスフォーメーションを進める。

現場の最前線で働く従業員向けのエクスペリエンスと新しい業種別ソリューションは、組織がすべての従業員のデジタル トランスフォーメーションを進めるうえで役立ちます。

Teams の業種別ソリューション

従業員が業務を遂行するための適切なツールにアクセスできるようにすることはどの業界でも不可欠ですが、行政機関、金融サービス、医療業界にとっては特に重要です。今回、業種に応じたテンプレートを使用した Teams のカスタマイズ、オンラインでの面会のリマインダー受信やモバイルからの参加、Lists によるコラボレーションなどがさらに簡単になりました。

たとえば、多くの医療機関は遠隔医療サービスを強化して、Teams によるオンライン診察の実施や遠隔医療ワークフローのサポートを行っています。プライベート プレビュー中の新しい Microsoft Teams EHR コネクタ (英語) では、臨床医が電子健康記録 (EHR) システムからオンライン診察を行ったり、他のサービス プロバイダーに相談したりできるようになります。これにより医師と患者双方のエクスペリエンスが効率化され、質の高いケアを提供できるようになります。この方法で Team と統合される最初の EHR システムは Epic で、年内には Epic App Orchard 内で Teams を利用できるようになります。これは、Microsoft 365 および新しい Microsoft Cloud for Healthcare (英語) の多数の新機能のうちの 1 つです。

臨床医の事務的負担をさらに軽減するため、マイクロソフトは Nuance と提携し、同社の Dragon Ambient eXperience (DAX) と Teams を統合しました。この統合により、安全な方法で医師と患者の会話を収集およびコンテキスト化し、Teams 内から自動的に診察をドキュメント化することで、オンライン診察に対する Nuance とマイクロソフトの AI 投資を強化します。Nuance DAX と Teams の統合は、プライベート プレビュー (英語) で提供中です。

現場の最前線で働く従業員向けの新しいエクスペリエンス

現場の最前線で働く従業員向けの新しい機能の一般提供についてもお知らせします。最初にご紹介するのは Teams Walkie Talkie for Android(トランシーバー機能) です。これは、クラウド上で即座に安全でクリアな音声通信を実現するプッシュ トゥ トーク (Push-to Talk) 機能です。また、ヘッドマウント デバイスの RealWear 向け Teams アプリを使えば、離れた場所にいる専門家とハンズフリー操作でコミュニケーションができます。現場の最前線で働くマネージャーはシフト スケジュール アシスタントを使うことで、スケジュールの作成中やスケジュール変更リクエストの承認中に重複が発生した場合に、アラートを受け取ることができます。最後に紹介するのは、カスタマイズ可能な称賛バッジです。これにより、さまざまな功績を称えて企業の価値を高め、たとえつながっていないときでも仲間意識を育むことができます。

今後の予定:

7. 変化のペースに合わせて学び、刷新し、成長する。

個人、チーム、そして組織が現在の新しい働き方の中で成功を収めるには、新しいデジタル スキルを習得し、それぞれの役割を刷新し、日々成長するための新しい方法を見つけることが必要です。マイクロソフトは、お客様がすべての従業員に毎日のワークフローに学びを取り入れるのに必要なリソースを提供できるように支援したいと考えています。

今夏、マイクロソフトは、COVID-19 の経済状況で求められるデジタル スキル習得に向けて、世界で 2,500 万人を支援する取り組みを開始しました。今後数か月の間に、この取り組みをサポートする Microsoft 365 および Teams の新しい学習機能や、全社的な従業員向けのその他の学習機会について発表する予定です。間もなく発表される最新情報をぜひご確認ください。

本日の Ignite では、リーダーの皆様が新しい働き方を促進するための 7 つのカギと、それを実行に移す多数の新機能を発表しました。だれもが新しい課題や変化に直面している今、お客様が今後の働き方を再定義するための支援ができることは光栄なことです。今後数週間から数か月の間には、さらに多くのニュースをお知らせします。

Microsoft Ignite でのアナウンスに関する詳細な技術情報コンテンツは、新しい Video Hub (英語) をご覧ください。こちらでは、Microsoft 365 と Teams に関する 100 以上のビデオをご用意しています。

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