Teams 管理のための新機能 | Ignite 2020
※ 本ブログは、米国時間 9/22 に公開された ”New capabilities for Teams Management | Ignite 2020” の抄訳です。
本日の Microsoft Ignite 2020 で Teams に関する発表があり、エキサイティングな新機能が多数披露されました。この記事では、Teams の新しい管理機能と、それらが組織に合ったエクスペリエンスのカスタマイズにどのように役立つのかについて説明します。新機能はすべて、Teams 関連のアクティビティを管理するためのポータルである Teams 管理センターのものです。マイクロソフトは、お客様が独自のビジネス ニーズに対応できるように、多種多様な管理コントロールの革新と提供に継続的に取り組んでいます。
Teams 管理センターのあらゆる機能カテゴリに、新しい機能を導入しました。
ポリシーの一括割り当て
新たにポリシーの一括割り当て機能を追加しました。これにより、運用の効率がはるかに向上します。
ポリシーは Teams でカスタム エクスペリエンスを作成するために使用します。ポリシーを設定すると、組織のニーズに適合したエクスペリエンスを確実にエンドユーザーに提供できます。以前は、Teams の管理者がカスタム ポリシーをユーザー 1 人ひとりに割り当てるか、一括割り当て操作用の PowerShell スクリプトを記述する必要がありました。今回、グループへのポリシーの割り当てと、一括ポリシー割り当ての両方が、Teams 管理センターで利用できるようになりました。この一括割り当ては非同期で行われ、チームやチャネルから、会議、音声、通話までのサブスクリプション全体で、最大 5 万人の大規模なユーザーにポリシーを適用できます。
アプリケーション管理
アプリのライフサイクルに関連するエクスペリエンスは、Teams でのアプリの開発から、テスト、公開、管理に至るまで多岐にわたります。これらはすべて、Teams へのアプリの統合を合理化し、スマートに自動化することを目的としており、それによって、ユーザーが Microsoft Teams 内で毎日使用する主要なビジネス アプリをより簡単に活用できるようにすることを目指しています。
ここでは、アプリのライフサイクルに関連するエクスペリエンスの全体像を把握していただけるよう、「Teams 管理のための新機能 | 2020 年 7 月」でお伝えした新機能と今回加わった新しい機能を 1 つずつ紹介していきます。
カスタム アプリの申請 API
アプリを Teams 管理センターに直接申請してレビューと承認を要求するプロセスを合理化し、手順を簡素化することで生産性を向上させ、エンド ユーザーがアプリを活用できるようにします。
Power Platform からのアプリの共有
Teams ユーザーは、Power Apps や Power Virtual Agents から共有されたアプリを Teams 内で検索して、ワンクリックでインストールできます。管理者がそれを制御するには、アプリのアクセス許可ポリシーを用いて機能の使用に制限を設けます。
ライセンスの購入
サードパーティの Teams アプリに関連付けられたサブスクリプションを表示したり、ライセンスを購入したりできます。アプリのライセンス状況と購入用のリンクを、Teams 管理センターで直接表示できます。
アプリの構成
Teams 管理センターでアプリを構成できます。変更を行うためにポータルを切り替えて、アプリケーション ストアに移動する必要はありません。アプリ固有の設定を構成して、管理タスクの効率化を図ることができると同時に、ユーザーのニーズに応じてアプリを簡単にカスタマイズできます。この機能は現在、Praise アプリで利用できます。近日中にその他のアプリでも利用可能になる予定です。
Teams 管理センターからチームへのアプリの追加またはインストール
ユーザーの生産性向上に貢献するカスタム アプリを作成するために、組織内の任意のチームにアプリをインストールできるようになりました。
アプリのアクセス許可と同意の付与
近日中に、テナント全体を代表して Graph API アクセス許可に同意を付与できるようになります。きめ細かなアクセス許可が表示され、管理者はリソースごとに同意を付与できます。
カスタム アプリ ストアのブランディング
近日中に、カスタム アプリ ストアのブランディング機能を導入します。これにより、Teams クライアント内のアプリ ストアに独自のブランド、ロゴ、カラーリングを使用できるようになります。ブランディングを行うと、エンドユーザーには、組織向けに特別にカスタマイズされた Teams アプリ ストアが表示されます。
通話 (音声) 管理
電話システムは、Microsoft Teams を利用することで企業の従来の PBX システムをクラウドのソフトウェアに置き換えることができる強力な機能セットです。
Teams に通話プランを追加すると、Microsoft から新しい番号を取得したり、既存の番号を現在の通信事業者から移行したりできます。既存の通信事業者を変更したくない場合は、ダイレクト ルーティングを利用することも可能です。また、クラウドとの接続を確立して監視するために必要なツールもすべて用意されています。
さらに、強力な音声認識対応の自動応答と通話キュー機能も提供されており、通話の処理、対応、配分を自動化できます。
デバイス管理
こちらの記事 (英語) でお伝えしたとおり、優れた新機能でデバイス管理エクスペリエンスを強化しました。これらを使用すると、Teams デバイス管理の簡素化とカスタマイズが可能です。また現在は、新しいプレミアム プランの追加とエクスペリエンスの新たな強化に向けて調整を行っています。
Ignite での Microsoft Teams のデバイス管理の重要事項に関するセッションは、こちらでご覧ください: https://aka.ms/PR144 (英語)
Teams 管理センターで管理するデバイスの新しいカテゴリ
Teams 電話とコラボレーション バーに加えて、Microsoft Teams Rooms も管理できるようになりました。そして新たに、Teams ディスプレイも管理できるようになります。これらはすべて Teams 管理センター内に表示されます。
デバイス管理の自動アラート
既存のデバイスの正常性チェックに対して、トラブルシューティング機能の強化を進めています。これにより、問題を効率的かつ迅速に特定できるようになります。
管理者は、デバイスのアラート条件を設定できます。デバイスがオフラインになったり、異常な状態になったりした場合に、あらかじめ定義しておいた管理者の Teams チャネルにアラートを送信できるため、通知がトリガーされてすぐに修正措置を講じることができます。
アラートは、Webhook を介して ITSM プロバイダーと統合すると、チケット生成を簡単に自動化できます。
デバイスの管理に特化した役割
デバイス管理に限定された、新しい管理者の役割を追加しました。「Teams デバイス管理者」という役割では、Teams 管理センターの [Devices] セクションのみを表示して管理する権限が提供されます。これにより、グローバル管理者と Teams サービス管理者はデバイス管理をユーザーに委任でき、組織内の多数のユーザーに Teams 管理のすべての機能へのアクセス権を付与してしまう心配がなくなります。
Microsoft Teams Rooms Premium
Inspire では、Microsoft Teams Rooms の新しいライセンス「Microsoft Teams Rooms Premium」を発表しました。このライセンスには、Microsoft Teams Rooms Managed Services が含まれており、マイクロソフトのエキスパートがお客様に代わって会議室の管理と運用を担当します。
Microsoft Teams Rooms Managed Services は、お客様の不安を解消し、IT 担当者の負担を削減し、エンド ユーザーに満足していただけるように設計されており、エキスパートの運用を通じて常に優れた会議室エクスペリエンスが維持されます。このサービスでは、マイクロソフトのインテリジェント ソフトウェア、専任のサービス エンジニア、多くのお客様に対応する充実したインサイトを介して専門知識を提供します。
Microsoft Teams Rooms Managed Services の最新機能については、こちら (英語) のセッションをご覧ください。
また、10 月 6 日と 7 日に開催する Microsoft Teams Rooms Managed Services 製品チームとの座談会に登録 (英語) していただくと、お客様の管理ニーズについて話をしたり、マイクロソフトの 2021 年度のロードマップの詳細を確認したりしていただけます。
レポートと分析
マイクロソフトは、お客様の進化するニーズに耳を傾け、重点分野に注力しながら、継続的にレポートと分析機能を拡張するべく模索しています。また、本当に必要なデータを簡単に生成できるよう、より詳細な定義済み Web レポートを提供すると共に、お客様の独自の要件や広範な要件に対応するレポート ツールの提供にも努めています。
大規模なイベントに関するレポートと分析の改善
より精度の高い分析を行えるようにするために、データの検索、フィルター処理、ページ分割、エクスポートなど、大規模なイベント レポート用の新しいデータ管理機能を提供します。
通話品質ダッシュボードのデータ拡充
通話品質ダッシュボードでは、通話と会議に関する高度なレポートと分析データがもたらされ、組織内で行われているすべての通話と会議を 1 つの画面で確認できます。そこに新たに、通話プランとダイレクト ルーティング情報に関する新しい PSTN データを追加しました。
また、Power BI を活かした高度なレポート機能を活用できるようにしました。これにより、レポートを迅速に構築したり、ワークフローをカスタマイズしたり、さらにはお客様独自のデータを取り込んで、インフラストラクチャ固有のインサイトを織り交ぜたりできるようになりました。
間もなくリリース予定のトラブルシューティングの新機能では、ライブ イベントのより詳細なデータに加え、ライブ イベントを監視して迅速な是正アクションにつなげられるリアルタイム データを提供します。
PowerShell の単一の Teams モジュール
PowerShell を使用すると、IT 担当者は一般的なタスクをスクリプト化し、サービスを内部システムにリンクして、Microsoft 365 で利用可能なさまざまな製品にまたがるプロセスを自動化することができます。
Teams PowerShell の新しい機能強化として、Skype for Business Online Connector を Teams モジュールに統合しました。これにより、1 つの PowerShell モジュールから Microsoft Teams と Skype for Business Online の管理機能すべてを操作できるようになり、Teams の管理エクスペリエンスが簡素化されます。
Teams 向け Advisor の一般提供開始
Teams 向け Advisor を利用すると、組織での Teams の展開計画を策定できます。プロジェクト チームと連携して、組織にとって最善の展開計画を立てることも可能です。
Teams 向け Advisor では、コラボレーション スペースと推奨プランをご用意しております。手順付きのガイダンスを参照したり、メッセージング、会議、通話などの Teams ワークロードの展開に関する詳細を確認したりしていただけます。
引き続き Teams の管理機能を進化させ、エクスペリエンスの高度なカスタマイズや適切な制御を可能にしてまいります。マイクロソフトが目指しているのは、1 つのポータルですべての Teams 管理作業を実行できるよう効率性を追求していくことです。
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