Microsoft 365 Copilot アーリーアクセス プログラムと Copilot の新機能の紹介
※ 本ブログは、米国時間 5/9 に公開された “Introducing the Microsoft 365 Copilot Early Access Program and new capabilities in Copilot” の抄訳です。
投稿者: Colette Stallbaumer (Microsoft 365 およびフューチャー オブ ワーク担当ゼネラル マネージャー)
3 月、マイクロソフトは仕事の副操縦士である「Microsoft 365 Copilot」を発表しました。今回は、より多くのお客様に Microsoft 365 Copilot をご利用いただけるよう Microsoft 365 Copilot アーリーアクセスプログラムを開始すると共に、創造性の発揮、生産性の向上、スキルアップに役立つ Copilot の新機能をご紹介します。
本日発表された最新の 2023 Work Trend Index (英語) の調査結果によると、AI の役割が「自動操縦」から「副操縦士」へと変化する中で、多くの従業員は AI による働き方の変化を受け入れようとしています。仕事のペースが速くなり、作業量が増えていることは、実際にデータから従業員への負担が増えていることから読み取れます。一方でAIがこうした負担をカバーしてくれるという楽観的な意見も見られます。それでは、詳しく見ていきましょう。
Microsoft 365 Copilot アーリー アクセス プログラム
このたび、Microsoft 365 Copilot アーリー アクセス プログラムを開始します。このプログラムは、招待制の有償プレビューで、第 1 弾として全世界の 600 社のお客様への展開を予定しています。
3 月以降、Goodyear、General Motors、The Walsh Group、Avanade をはじめとする 20 社のお客様の下で Copilot をテストし、フィードバックをいただいて参りました。その中で圧倒的に多かったのは、Copilot には仕事を大きく変革する可能性があるという意見です。会議のあり方を一変させ、創造性を大幅に向上できるという声が聞かれました。同時に、複数回のやり取りで自然に会話できる状態にする必要性など、新しい働き方を支援するうえでの改善の余地も指摘されています。Copilot をより多くのお客様にご提供するにあたり、マイクロソフトは引き続き、こうしたフィードバックを基に改良を重ね、ユーザーがこの新しい働き方に適応できるようにお手伝いします。
「AI の決定的かつ革新的な瞬間に、Microsoft 365 Copilot のパイロット テストに参加できたことを嬉しく思います。このようなテクノロジの進歩が未来の働き方を変える可能性があることを実感しています。当社のチームがこの技術を検証する中で、特に好評だったのが Copilot in Teams です。会議中に質問できる機能は画期的で、アクション アイテムの一覧や会議の要約も非常に便利な機能です。Copilot はまだ開発サイクルの初期段階ですが、今後の展開に大いに期待しています」
—The Goodyear Tire & Rubber Company、バイス プレジデント兼 CIO、Sherry Neubert 氏
Semantic Index for Copilot
すべてのお客様が AI への対応準備を開始できるように、Microsoft 365 E3 および E5 の新機能、Semantic Index for Copilot (英語) のロールアウトも開始します。Semantic Index for Copilot は、ユーザーや法人データを高度にマッピングしたものです。たとえば、「3 月の売上報告書」について質問した場合、単にファイル名や本文にその語句が含まれるドキュメントを検索するのではなく、「売上報告書は財務チームの Kelly が Excel で作成している」ことを理解します。そして、その概念の理解を基にユーザーの意図を判断し、必要としているものを見つけられるようにサポートします。Semantic Index for Copilot は、Microsoft 365 Copilot のプロンプトから適切かつ実用的な回答を得るために不可欠です。また、お客様が Copilot を使用しているかどうかに関係なく、E3 および E5 でのエンタープライズ検索の結果を強化します。
さらに、Microsoft 365 Copilot にも引き続き新機能が追加されています。
Copilot in Whiteboard
Copilot in Whiteboard により、Microsoft Teams の会議やブレーンストーミングにおける創造性と効果が高まります。自然言語を利用することで、アイデアを創出し、そのアイデアをテーマ別に整理して、アイデアを形にするためのデザインを作成し、Whiteboard のコンテンツを要約するように Copilot に依頼できるようになります。特定のトピックに関するアイデアを質問することで、会議の創造性と効率性が向上します。また、Microsoft Designer を利用すれば、アイデアをオリジナルの画像に変換して、文字情報を補完、強化できます。同僚からのフィードバックの収集、作業内容の要約、作成済みコンテンツの Microsoft Loop コンポーネントでの共有も簡単で、ワンランク上のコラボレーションを実現します。Copilot in Whiteboard で実行できるタスクには、以下のようなものがあります。
- 1、2 個のオリジナルの単語やアイデアを基に新しいマーケティング スローガンに関するブレーンストーミングを行う。
- Whiteboard の Designer を使用して、アイデアを視覚化し、すばやく形にする。
- 主なテーマ別にアイデアを自動的に整理する。
- Whiteboard のコンテンツを簡単に要約し、共有可能な Microsoft Loop コンポーネントを作成する。
Copilot in PowerPoint
OpenAI の画像生成ツール、DALL-E を PowerPoint に統合します。自然言語で Copilot に依頼するだけで、優れたカスタム画像を生成し、生き生きとしたプレゼンテーションやストーリーを作成できます。たとえば、「付箋やポスト カードが貼られた掲示板の画像を芸術的な白黒写真のスタイルで作成して」と Copilot に依頼すると、その画像がすぐに PowerPoint に表示されるようになります。
Copilot のリライト機能では、PowerPoint プレゼンテーションのテキストをブラッシュアップし、箇条書きを段落に変換することや(または段落を箇条書きに変換したり)、テキストを簡潔にすること、スライドのオリジナルのタイトルを作成することができるようになります。たとえば、以下のようなプロンプトを実行できます。
- 文字が多いスライドを簡潔な箇条書きに変換して、わかりやすくする。
- オリジナルのテキストを書き換えて、文章の流れを良くする。
- プレゼンテーションを簡潔で的を射た構成にする。
Copilot in Outlook
Outlook の Copilot の新機能により、これまで以上に簡単に効果的なコミュニケーションが行えるようになります。メールの下書きの作成時に、Copilot in Outlook が提供する、文章の明瞭さと文体に関するコーチングのヒントと提案を参考にして、メールの効果を高め、適切な文体を選択できるようになります。 以下はCopilot in Outlook の活用例です。
- 機密性の高いトピックについてメールを送信する必要がある場合に、可能な限り効果的な方法で情報を伝達できるようにコーチングを行う。
- 期日に余裕のない中でメールを送信する場合に、適切な文体で明確なメッセージを伝達するためのコーチングを行う。
Copilot in OneNote
Copilot in OneNote は、すべてのノート、画像、データに対応しており、計画案の作成、アイデアの創出、リストの作成、わかりやすい形式での情報整理を行います。いずれも企業におけるデータのセキュリティとプライバシーに関するマイクロソフトのコミットメントに沿って行われます。自然言語で Copilot に依頼するだけで、デジタル ノートブックの見た目を改善し、コンテンツを整理し直して、書式を調整し、最も重要なポイントを強調できます。OneNote で実行できるタスクには、以下のようなものがあります。
- ノートの内容を要約し、新しいページに箇条書きを作成する。
- 既存のノートから未回答の質問を割り出し、1 か所にまとめる。
- 仕事の段取りをつけるための計画を立てる。
Copilot in Microsoft Loop
Microsoft Loop
利用を開始
Copilot in Microsoft Loop は、チームが常に最新の情報を共有できるように、Microsoft Loop ページのすべてのコンテンツをすばやく要約して、チームの連携を維持し、効果的なコラボレーションを実現します。Microsoft Loop ページがアイデアやコンテンツで埋めつくされたら、チームの作業内容を要約するように Copilot に依頼して、迅速に情報を把握できるようになります。Copilot の要約を編集して詳細や背景情報を追加し、要約を Microsoft Loop コンポーネントとしてチーム メンバーに送信できるようにもなります。Microsoft Loop のページ要約の活用例は以下のとおりです。
- ページ上部に要約を挿入し、要点の一覧を簡単に生成する。
- 要約を Microsoft Loop コンポーネントとして作成し、新たに加わったチーム メンバーに Microsoft Teams や Outlook で送信することで、プロジェクトの全容を把握できるようにする。
- 要約を編集してチーム メンバーをメンションし、最も重要なアイテムに注目してもらう。
Copilot in Microsoft Viva
マイクロソフトは先日、今年中に Copilot を Microsoft Viva にも拡張することを発表しました。Copilot in Microsoft Viva Learning を利用すると、スキルアップ パスの設計、関連学習リソースの検索、指定されたトレーニングのスケジューリングなど、ユーザーが学習をパーソナライズできるようになります。たとえば、以下のようなプロンプトを実行できます。
- ニューラル ネットワークの仕組みに関する理解を深められるようにする。
- インクルーシブ リーダーシップに関する学習コレクションを作成する。
- 次の学習課題に取り組む時間を予定表に追加する。
また、Viva Learning のアカデミーの一般提供開始により、企業は役職別や業種別のエクスペリエンスのキュレーションを行い、個々の従業員に非常に魅力的かつ適切な学習機会を提供することができます。Viva Learning のアカデミー機能の詳細については、Viva Summit での発表に関するブログ記事 (英語) をご覧ください。
Microsoft 365 Copilot をお客様にご提供するにあたり、マイクロソフトは AI の原則と責任ある AI の基準 (英語) に加えて、AI、グラウンディング、機械学習のプライバシー保護に関する数十年間にわたる研究を指針としています。研究者、エンジニア、政策の専門家で構成される学際的なチームがマイクロソフトの AI システムの潜在的な危害を検証し、トレーニング データの改良、フィルタリングによる有害なコンテンツの制限、機密性の高いトピックを含むクエリや結果のブロック、データの偏りを検出して修正する InterpretML や Fairlearn などのマイクロソフト テクノロジの適用といった緩和策についてチェックしています。また、制限事項の明記やソースへのリンクにより、システムの判断プロセスを明確にすると共に、ユーザーが特定分野の専門知識に基づいてコンテンツの確認、ファクト チェック、調整を行うように促しています。
Microsoft 365 Copilot と 2023 Work Trend Index に関する詳細情報
Microsoft 365 Copilot の詳細については、マイクロソフト News Centerの記事 をご覧ください。また、本日の発表に関連するすべてのブログ記事、動画、アセットについては、Copilot のマイクロサイト (英語) をご確認ください。
AI があらゆる人の働き方を変革する方法については、2023 Work Trend Index (英語) をご覧ください。
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