Microsoft Ignite Fall 2021: Microsoft Teams の最新機能
※ 本 Blog は、2021 年 11 月 2 日に投稿された Microsoft Ignite Fall 2021: Innovations coming to Microsoft Teams の日本語抄訳です。
本日は、Microsoft Teams の最新機能をご紹介します。これらの新機能を活用すると、状況を把握して、互いにつながり、コラボレーションし、業務をスムーズに進めることができます。この記事では、Microsoft Ignite で発表された新しい Teams 機能やソリューションの詳細をご説明します。ハイブリッド ワークの新時代を見据えた Microsoft Cloud の進化については、Microsoft 365 の新機能に関する記事をご覧ください。
Mesh for Microsoft Teams で実現する新しいイマーシブ ミーティング
Mesh for Microsoft Teams は、パーソナライズされたアバターとイマーシブな空間により、現実世界とデジタル世界のギャップを埋める、新世代の 2D および 3D ミーティング エクスペリエンスを実現します。パーソナライズされたアバターを使えば、カメラを起動しなくても、実際に対面しているような臨場感を味わえます。会話を交わせるだけでなく、アバターを介したライブ リアクションで自分を表現することもできます。会議室、デザイン センター、交流ラウンジなど、物理空間に似たイマーシブな空間に身を置いて、親睦を深め、創造性を刺激し、給湯室のように偶然居合わせた人々とのつながりを育むことが可能です。Microsoft 365 の既存のドキュメント、プレゼンテーション、コンテンツをシームレスに活用し、このコンテンツを空間的に使用して、共有、コラボレーションを行えます。Mesh for Microsoft Teams を利用することで、もっと柔軟にユーザーどうしがつながり、創造し、コラボレーションを行えるようになります。これらのエクスペリエンスのプレビューは、2022 年上半期に、PC、モバイル、MR ヘッドセットを通じて Teams の一部として提供される予定です。詳細については、こちらをご覧ください。
Microsoft Teams 会議の新しいユーザー エクスペリエンス
さらにインクルーシブで生産性の高いハイブリッド会議を実現するために、Teams 会議のエクスペリエンスを強化しました。すべての機能強化は 2022 年初めに実施される予定です。
- スケジューリング フォームから役割を割り当てることで、会議の開始前に期待値を設定し、参加者の心構えができるようにします。また、会議中に複数の参加者が手を挙げた場合、手を挙げた順番が表示されるので、全員の意見をもれなく聞くことができます。
- 会議中のマルチタスクは容易ではなく、疲労を伴うことは言うまでもありません。通知のミュート、ビデオのピン留め、ビデオのオフを行うと、目的に集中しやすくなります。
- 会議でのモバイル デバイスの使用が浸透してきている中、Teams では、全員が同じ条件で会議に参加できることを目指しています。オーバーフロー メニューを刷新し、チャットの閲覧など、重要なアクションを優先的に行えるようにしています。また、会議中のシステム メッセージの通知ドロワーを追加しました。タップするだけで、すべての通知のプレビュー、折りたたみ、消去が可能です。
Microsoft Teams Rooms とデバイスの機能強化
Microsoft Teams Rooms の機能を強化し、新しい Teams デバイスの提供を開始します。これにより、ハイブリッド会議のエクスペリエンスが向上し、参加する場所を問わず、参加者全員の顔を見て、声を聞き、積極的に会議に参加できるようになります。
- 個人アカウントから会議に参加する場合、自分のビデオ フィードおよび会議に参加するために行うすべての行動はユーザー自身に帰属します。これに対し、会議室などの共有アカウントを使用する共有スペースから会議に参加する場合、会議中に個人のプレゼンスを確立するのは困難です。コンパニオン デバイスを使うと、室内で個人アカウントを使って、チャット、ライブ リアクション、挙手などを通じて会議に参加できます。個人デバイスを Teams の会議室に持ち込むと、すぐにコンパニオン モードで会議に参加するよう求めるメッセージが表示され、ビデオは自動的に有効になり、オーディオは無効になります。このため、会議室のどこにいても、自分の姿を他のリモート参加者がしっかりと確認できます。一方、コンパニオン デバイスから対面で会議に参加する場合は、会議室前面のディスプレイにも、室内の他の参加者のギャラリー ビューにもビデオが表示さないため、会議に集中できます。また、ギャラリーのスペースが確保され、他のリモート参加者の顔がはっきりと見えるようになります。
- 直接ゲスト参加のパートナーに、BlueJeans と GoToMeeting が新たに加わりました。直接ゲスト参加機能を使うと、Teams Rooms からサードパーティの会議に参加できます。この機能拡張は、2022 年上半期から順次開始される予定です。
- インテリジェント スピーカーのカテゴリでは、従来の EPOS や Yealink の製品に加え、2022 年初めに Sennheiser の AI スピーカーが提供されます。このスピーカーは、中規模 (10 人以下) の Teams 会議室向けに最適化され、ライブ トランスクリプション機能が搭載されて、集中しやすく、インクルーシブでスマートな会議環境を実現します。
- HP は先日、少人数向けのハドル ルームから大人数向けの会議室まで、あらゆる規模のミーティング スペースを対象としたスケーラブルなハードウェア バンドルのスイートを発表しました。この HP Presence Meeting Space Solution (英語) キットは、Microsoft Teams Rooms と連携します (現在認定待ち)。キットには、HP Presence Mini PC と HP Presence Control Center が含まれます。オーディオとビデオについては、4K AI カメラ、Bang & Olufsen がオーディオをカスタム チューニングした Audio Video Bar、大きめの会議室での展開に適した HP Presence Talk Satellite Microphones から選択できます。
- ミーティング スペースを最大限に活用できるように、Teams パネルから会議室に「チェックイン」する機能をご用意しました。会議室にチェックインするには、パネル上のボタンをタップします。あるいは、会議室の占有センサー (近日中に Teams パネルと統合予定) を利用することもできます。だれも会議室にチェックインしない場合は、他のユーザーが予約して使えるようにルーム インベントリに戻されます。チェックイン ボタンを使って、会議室前面のディスプレイに通知を送信することも可能です。これらの機能は今後数か月以内に、Crestron、Yealink、ロジクール Tap Scheduler の Teams パネルで提供される予定です (現在認定待ち)。
Teams デバイスでホーム オフィスを改善し、柔軟なワークスペースを実現
ホーム オフィスや柔軟なワークスペースを構築するために、Teams ディスプレイのポートフォリオを継続的に拡大しています。認定手続き中の Yealink DeskVision AIO24 は、24 インチの大型ディスプレイを搭載し、Teams コラボレーション向けのスタンドアロン デバイスとして使用することも、PC に接続して 2 台目のモニターとして使用することも可能です。後者の場合にはシームレスなマルチタスクが可能になり、より多くのコンテンツを表示できます。このデバイスは、2022 年初めに提供が開始される見込みです。
周辺機器
自然な通話エクスペリエンスを実現するには、周辺機器を使用すると効果的です。来年早々に、ネイティブ Bluetooth 機能のプレビューがスタートします。この機能を使うと、USB ドングルがなくても、ヘッドセットで簡単に通話に応答したり、Teams ボタンで会議への参加などのアクションをすばやく実行したりできるようになります。Bluetooth 対応の初の認定済みヘッドセットの最新情報は、プレビューが終了する段階で改めてお伝えします。
組み込みの Teams ボタンを使うと、さまざまな目新しい方法で、通話中の集中力を維持することができます。来年初めには、Teams ボタンを長押しすることで挙手できる機能が提供されます。これにより、スムーズに会話に参加し、他の参加者に耳を傾けてもらうことができます。
新しいウェビナーとブロードキャストの機能
Microsoft Teams の新しいウェビナーとブロードキャストの機能は、簡単に設定でき、社内外のオーディエンスにプロフェッショナルで魅力的なエクスペリエンスを提供します。次のような新機能が含まれます。
- バーチャル グリーン ルーム (楽屋) では、イベント開始前に、開催者や発表者による交流、チャットや Q&A のチェック、参加者の設定の管理、コンテンツの共有などが行えます。ライブ イベント前に、参加者とは別のプライベートな空間で、リアルタイムで会話したり、準備を行ったりすることができます。イベントの開始を待っている参加者には、ようこそ画面が表示されます。参加者は、チャットを使って Q&A セッションに参加したり、質問したりできます。この機能は、2022 年初めにプレビューが提供される予定です。
- 開催者や発表者は、参加者の画面に表示する内容を管理して、イベント中に参加者の気が散る要素を最小限に抑え、関心を維持できます。参加者の画面には、共有されたコンテンツと、オンスクリーンの参加者のみが表示されます。この機能は、2022 年初めにプレビューが提供される予定です。
- 共同開催者機能では、ウェビナーや会議の共同開催者を最大 10 名割り当てることができます。共同開催者には、開催者と同じ機能と権限が与えられ、会議オプションの管理、投票の作成、オーディオ設定の管理など、複数のタスクを実行できます。共同開催者を割り当てるには、会議オプションから [choose co-organizer] を選択して、会議に招待したメンバーの中から共同開催者を指定します。この機能は年内に提供を開始します。
- オープンまたはモデレート機能付きの会議やウェビナーで、新しい体系的な Q&A 機能を提供します。開催者や発表者は、ベスト アンサーのマーキング、回答の絞り込み、質問のモデレートと終了、ようこそメッセージなどの投稿のピン留めが可能です。Q&A を有効にするには、スケジュール設定時にアプリを追加するだけです。[+] を選択して招待状にタブを作成し、Q&A を追加します。ウェビナーや会議の Q&A エクスペリエンスは、11 月にパブリック プレビューが開始される予定です。
- ライブ配信者は、Microsoft Teams のオーディオ フィードの分離機能により、高品質でクリーンなオーディオ ミックスを作成できます。NDI またはハードウェア出力機能を使うと、Teams 会議からオーディオ フィードとビデオ フィードを別々に取得できます。音声が分離されているため、ライブ配信者はスタジオに送られる音声と映像の両方を完全にコントロールできます。この機能は会議の設定で有効化されます。11 月にプレビューが提供される予定です。
- イベントとホスピタリティ管理の先進的プラットフォームである Cvent が Teams と統合されました。2022 年初めには、Cvent を使って登録やアジェンダ管理のようなイベント ライフサイクルを管理し、Teams を通じてオンライン会議やイベント エクスペリエンスを提供できるようになります。
Teams でチャネルやチャットを共有
Microsoft Teams は、外部の関係者とコラボレーションするための安全なソリューションを提供します。Teams Connect を使用すると、組織外のだれとでも簡単にコラボレーションできると同時に、システム管理者がさまざまなコントロールやツールを使ってセキュリティを確保できます。Teams Connect は、2022 年の第 1 四半期にパブリック プレビューが開始される予定です。
- 共有チャネルはスケーラブルで境界のないエクスペリエンスであり、複数の組織の個人やチームによる共有が可能です。プライベート プレビューの機能拡張により、会議のスケジュール設定、アプリを使ったリアルタイム コラボレーション、最大 50 のチームおよび必要な数の組織とのチャネル共有が可能になります。2022 年の第 1 四半期にパブリック プレビューが開始されます。
- Teams では、組織外にいる Teams 個人アカウントを持つチーム メンバーとのチャットが可能です。個人の電子メール アドレスや電話番号を使って任意の Teams ユーザーをチャットに招待し、組織のセキュリティやコンプライアンスのポリシーの範囲内で利用できます。この機能は、年内に提供が開始されます。
新しいチャット、連絡先、プレゼンスの機能
ハイブリッド ワークプレースは柔軟性が高いというメリットがある一方で、仮想環境で個性を発揮し、ワークライフ バランスを保ち、生産性を上げなければならないという、新たな課題も生まれます。これらの新しい非同期機能は、これから 2022 年初めにかけてロールアウトされる予定です。
- 自分専用のチャット ルームを使えば、モバイル上でちょっとしたアイデアやリマインダーを安全にメモすることができます。常に考えを整理するのに役立ち、作成中のメッセージを誤送信してしまうこともありません。
- チャットの密度調整機能では、さまざまな設定によって、画面に表示されるチャット メッセージの数をカスタマイズできます。コンパクト設定では、画面に表示されるメッセージの数が 50% 増え、上下のスクロールを最小限に抑えられます。快適設定では、現在の Teams のチャット表示をそのまま維持します。
- もっとありのままに自分を表現するために、現在利用可能な 6 つの絵文字に加え、新たに 800 以上の 3D 絵文字を使って、メッセージにリアクションすることができます。
- メッセージの配信タイミング機能を使うと、時間を指定してメッセージを送信できます。Outlook の配信タイミング機能と同様、自分にとって都合のよいタイミングでチャット メッセージを送信すると、指定した時刻にメッセージが相手に届きます。
- 分散したチームで作業を行うことは珍しくありません。メッセージの日時指定をするとき、送信先のタイム ゾーンを連絡先カードからすばやく確認して、同僚のスケジュールに配慮しながら、早く返信が得られるようにメッセージのタイミングを計ることができます。
- Teams の新しい検索結果 UI を使って、常に最新情報を把握しましょう。検索結果を絞り込んだり、タブを切り替えたりして、必要な情報を見つけられます。
プラットフォームの機能拡張と新しいコラボレーション アプリ
世界中でハイブリッド ワークへの移行が進む中、スムーズに業務を進めるには、現在のタスクの状況を完全に把握する必要があります。Microsoft Teams では、お気に入りのアプリをワークフローに組み込み、開発者が、チャット、チャネル、会議などのデジタル ワークスペース内でコラボレーション アプリを開発したり、Teams のコラボレーション エクスペリエンスを他のアプリで使用したりできます。コラボレーション アプリは以下の 3 つの方法で活用できます。
Dynamics 365 と Teams の統合: ハイブリッド ワークプレースに対応するには、ユーザー、プロセス、インサイトを統合するソリューションが必要です。Dynamics 365 および Teams の新機能を使えば、個人の業務の進め方やコラボレーションの方法を変革できます。
- ビジネス データへのアクセスが容易: 必要な情報になかなかアクセスできず、カスタマー サポートが滞ることがあります。Dynamics 365 と Teams は組織のネットワークを緊密化し、問題の最前線にいる担当者が、イノベーションを促進し、問題を解決するために必要な個人や情報にアクセスできるようにします。組織は、Microsoft Search でビジネス データからすばやく結果を確認し (2022 年にプライベート プレビュー)、Outlook と Teams でデータを実用的なカード (Loop コンポーネント) に展開し (2022 年にパブリック プレビュー)、エディターで文章を作成しながら価値あるビジネス データをインライン検索できるようになります (2022 年にパブリック プレビュー)。
- コラボレーションの強化: 営業チームは、顧客のニーズに合わせて提案書を作成するために、社内のエキスパートと連携する必要があります。チームは社内の任意のユーザーを招待し、Teams のチャットまたはチャネルのフロー内で、Dynamics 365 の販売レコードについてコラボレーションできます。この他にも、Dynamics 365 のどこからでもすぐにチャットを開始する機能や、会話インテリジェンスを搭載した Teams による受信/発信デジタル音声などのコラボレーション機能の強化が含まれます。2022 年の第 1 四半期にパブリック プレビューが開始されます。
- リアルタイム エンゲージメント: 組織は、Dynamics アプリのライブ コプレゼンスにより、ワークフローの中でだれが一緒に働いているかを確認することができます。また、ユーザーは、共同作業をしている人々に関するすべての情報を入手し、通話、チャット、会議を通じて、そうした人々とのかかわり方を把握できます。現在、Dynamics 365 Marketing、Sales、Customer Service、Field Service でプレビューが提供されています。
今回の機能強化の詳細については、こちらの記事 (英語) をご覧ください。
Azure Communication Services での Teams の相互運用: 12 月 1 日から、会議エクスペリエンスを他のアプリやプロセスにも拡張できるようになります。
Teams + Power Platform: Power Platform のローコード/ノーコード アプリケーションを使えば、社内用のコラボレーション アプリを開発し、Teams でシームレスに配布することができます。ここでは、だれもが Teams アプリを作成できるようにするための Power Platform の最新の機能拡張の一部をご紹介します。
- Power Virtual Agent の新機能が提供され、事前に設定した条件や回答に基づいてユーザーにあらかじめメッセージを送ったり、チャネルの会話でグループ インタラクションに対応したりする、より堅牢なチャットボットを作成できます。Power Virtual Agent の機能に関する詳細はこちらをご覧ください。
- 近日中に、アプリの作成者は、Power Apps で構築されたカスタム ビジネス アプリケーションに Teams のチャット エクスペリエンスを埋め込むことができるようになります。今後数か月以内に、Power Apps との接続により、エンド ユーザーが日常的に使用するコラボレーション エクスペリエンスを、カスタムの基幹業務アプリケーションで利用できるようになります。
- Teams 用の Power BI アプリの一般提供が開始され、よりデータに基づく職場環境を構築できるようになります。詳細をご確認ください。
パートナーのコラボレーション アプリ
Atlassian の Jira Cloud が利用可能になり、プロジェクト管理や問題の追跡状況を、チャットやチャネル タブのような一般的な Teams 機能全般で表示したり、会議内で直接表示したりできます。新たな Jira との統合により、製品のアイデア、機能のリクエスト、チケットを Teams 内で更新することが可能です。
Teams で SAP Sales and Service Core が利用可能になりました。これを使えば、ハイブリッドな販売プロセスを簡素化し、顧客対応に集中することができます。Teams では、アプリケーションを切り替えることなく、SAP から会議の設定を行えます。顧客との会話で、関連するインサイトやコンテキストを Teams ですぐに確認できます。会議の記録やメモを含むすべてのコンテキストが、SAP Sales Cloud にリアルタイムで自動的に同期されます。
さらに、Teams アプリ ストアのデザインが刷新され、必要なアプリを簡単かつ効率的に見つけられるようになりました。今月中には、Teams のアプリ検索画面のレイアウトとエクスペリエンスが強化されます。強化された分類機能、インテリジェントなアプリ提案、厳選されたガイドや記事を活用して、簡単にアプリを検索し、入手できるようになります。
Teams 電話とコンタクト センター
Teams 電話は強力なエンドツーエンドの通話ソリューションです。ここでは、シンプルな 1 対 1 の通話からコンタクト センターの運用のようなビジネス クリティカルなシナリオまで、あらゆる通話に対応する新機能の一部をご紹介します。
- Microsoft Teams を活用したオールインワンのデジタル コンタクト センターである Dynamics 365 Customer Service を拡充します。これにより、統合された SaaS ソリューションで、従来のコンタクト センター、ユニファイド コミュニケーション、カスタマー サービスの機能をまとめて利用できるようになります。近日中に、サポート担当者、顧客、各分野のエキスパートは、チャット、音声、ビデオにより、本当の意味でのマルチモーダルなエクスペリエンスを実現できるようになります。
- また、管理者は、帯域幅制御ポリシーを設定して、ユーザーが帯域幅に制限のある場所で作業している場合にビデオ通話を無効にできるようになります。これにより、ユーザーの現在地に応じて自動的に接続の信頼性が保護されます。ユーザーが帯域幅の広い場所に移動すると、ビデオ通話が再開されます。
- Teams 電話は近日中に米国のユーザー向けに Dynamic E911 をサポートする予定です。これは、リモート ワークの場所を検出し、編集可能な位置情報を提供して、緊急時に担当者に警告するサービスです。
- Operator Connect の一般提供が開始され、通信事業者が提供する PSTN サービスを Teams 電話でさらに簡単に利用できるようになりました。管理者は Teams 管理センターからこのサービスを管理し、増大する通信事業者のリストの中からユーザーに電話番号を割り当てることができます。これにより、ハードウェアと管理のコストを削減し、マイクロソフトと通信事業者が緊密に協力して、サポートを強化し、信頼性を向上できます。Operator Connect の詳細については、こちらをご覧ください。
- Microsoft Teams 通話プランでは、マイクロソフトが通信事業者となり、オンプレミスの設備がなくてもユーザーに PSTN サービスを提供します。今回新たにエストニア、ラトビア、リトアニア、スロベニア、クロアチアの 5 か国で通話プランの提供が開始され、対応地域が合計 33 に拡大しました。
SIP ゲートウェイ
今月、互換性のある SIP 電話機向けに SIP ゲートウェイの一般提供が開始されます。これにより、Cisco、Poly、Yealink、AudioCodes の従来の電話機で、Teams の主な通話機能を利用できるようになります。具体的には、通話の発信や受信、通話の転送、音声会議、ダイヤルイン会議、デバイスベースの応答不可設定、ボイスメールのメッセージ待機表示などがあります。互換デバイスは以下のとおりです。
Teams のセキュリティとコンプライアンス
Microsoft Teams は、今後もエンタープライズ レベルのセキュリティおよびコンプライアンス機能を提供し、IT 担当者やセキュリティ オペレーション担当者の皆様が Teams のコンテンツのライフサイクルをもっと簡単に管理できるように取り組んでまいります。今回、Teams のデータの保護と管理を強化するための新機能を発表します。この機能は年内に提供が開始される予定です。
- Teams のプライベート チャネル メッセージの保持および削除ポリシーの作成と導入。現在提供中
- 特定の Teams や Teams エンド ユーザー (特定地域のすべてのメッセージなど) を対象とした保持および削除ポリシーの設定。現在パブリック プレビュー中
- Microsoft Teams 内のものを含む、Microsoft Information Protection で暗号化された Word、Excel、PowerPoint ドキュメントの共同編集。現在提供中 (英語)
- Auto labeling 2.0 では、自動ラベル付け機能がさらに進化し、管理者が Microsoft 365 テナント内のすべての OneDrive サイトまたは SharePoint サイトを選択して秘密度ラベルを適用できます。自動ラベル付け機能は、管理者が Teams、SharePoint、OneDrive で機密性の高いドキュメントを検出するのに便利です。現在提供中
- 秘密度のラベルに基づいて、ドキュメントに自動的に保持ラベルを適用。現在提供中
- GCC、GCC-High、DoD クラウドでのカスタマー キーの提供。年内に提供を開始
- Teams、SharePoint サイト、Microsoft 365 グループなどの Microsoft 365 リソースに情報バリアの機能拡張を提供。Microsoft 365 情報バリアは、ビジネスのコンプライアンスのニーズごとにユーザーをセグメント化し、セグメント化されたユーザー間の SharePoint、OneDrive、Teamsでのコラボレーションやコミュニケーションを制限できるように設計されています。年内に提供を開始
- SharePoint 管理センターの Channel Sites Management は、チームおよびチャネルに接続された SharePoint サイトを効率よく発見し、管理するのに役立ちます。管理者は、チームとそのチャネルに関連付けられたすべてのサイトを簡単に表示できるほか、チーム サイトとチャネル サイト両方の設定とポリシーを管理できます。年内に提供を開始
- お客様や ISV は、Microsoft Graph Export API を使って、Teams のメッセージ データをエクスポートし、セキュリティやコンプライアンスの SaaS アプリケーションで処理できます。現在提供中
Teams 管理
Teams 管理センターの検索
新しい検索機能により、Teams 管理センターでの操作が簡単になりました。左側のナビゲーション バーを使って、通話、ユーザー、チーム、検索オプションなど、探しているものを簡単に見つけられます。この検索機能は 12 月中に提供が開始される予定です。
優先アカウントのコラボレーション エクスペリエンスの監視
IT 管理者が指定した優先ユーザーのコラボレーション エクスペリエンスを注視し、リアルタイムのデバイスのアラートや通話後の品質指標により、サポート提供の優先順位付けを行えます。Microsoft 365 管理センターで設定可能な優先アカウントに対して、通話品質や Teams デバイスのアラートを簡単に設定して監視できます。
管理アプリの検索
新しい [アプリを管理] ページから、Teams アプリを管理し、迅速なアクションを起こすことができます。
[アプリを管理] ページで新しいアプリを簡単に見つけられるように、新しいインターフェイスではカテゴリ別の一覧を提供します。管理者は、各カテゴリのアプリを人気の高い順で確認できます。また、[アプリを管理] ページの上部のバナーには、マイクロソフトが厳選した注目のアプリのアイデアが表示されます。これは、有益な推奨事項を提示してサポートするためのものです。
各アプリの詳細ページでは、管理者がアプリの詳細情報や管理オプションを確認できます。
ユーザーによるアプリのリクエスト
エンド ユーザーが Teams で使用したいアプリをリクエストできるようになりました。テナント内でアプリがブロックされていると、エンド ユーザーはモダン ワークプレースの支援ツールを探しているにもかかわらず、Teams クライアント マーケットプレースで対象のアプリを見つけることができませんでした。カタログには多数のアプリが掲載されており、テナント内でアプリを有効化するためには、特定のプロセスに従う必要があります。ユーザーの関心が高いアプリを把握できれば、アプリのレビュー プロセスに優先順位を付けるうえで非常に役立ちます。
新しいユーザー リクエスト機能は、アプリへのユーザーの関心の度合を示す指標となります。ユーザーは、アプリが現在ブロックされていることを確認したら、クライアント アプリ マーケットプレースで [Request access] ボタンをクリックできるようになります。各ユーザーは、管理者がアプリについて決定を下すまで、1 度だけアプリをリクエストできます。リクエストが送信されると、管理者は、Teams 管理センターの [アプリを管理] カタログや個別のアプリケーション ページで、リクエストの総数をインサイトとして確認できるほか、アプリのユーザー リクエストも管理できるようになります。
設定ポリシーの強化
最新の設定ポリシーでは、管理者がナビゲーションの Teams アプリの左側に表示される個人用アプリを昇格させることができます。今回、管理者が作成ボックスに表示されるアプリをピン留めする機能が追加されました。メッセージを作成する際に便利なアプリは個人用アプリとは異なる場合があるため、これらを別々に管理できるようにしています。
設定ポリシー ページのオプション、アプリのピン留め機能、個人用アプリのピン留めの順序を定義する機能、テスト用カスタム アプリのアップロード機能のほか、ポリシーを配布リストやグループに割り当てる機能も追加されています。
新しいデバイス タイプとデバイス管理のサポート
Teams 管理センターで管理できるデバイスの種類が増え、管理対象の Teams デバイスとして Surface Hub が追加されました。
SIP サポート ゲートウェイも追加されます。これは、お客様が Teams に移行する際に、従来のテレフォニー ハードウェアを利用できるようにするための基本的なテレフォニー サポートを提供するものです。これにより、既存のレガシ デバイスを簡単に接続し、Teams デバイスとして管理できます。これらのデバイスには、Teams ネイティブ デバイスと類似の UI が実装されます。この機能は 2021 年 12 月に提供が開始される予定です。
さらに、Graph API を使用した管理機能を公開しています。テナント管理者とマイクロソフト サービス パートナーの皆様は、これらの API を使ってソリューション、エクスペリエンス、機能拡張を構築できます。テナントに登録されているデバイスのリストを取得し、フィルターを使って必要なセットを取得することもできます。デバイス構成、現在の正常性、現在のアクティビティなど、詳細な情報を提供する API もあります。さらに、再起動、ソフトウェア更新、ログのダウンロードなど、Teams 管理センターから実行可能な公開の操作も、これらの API を使って作成および追跡することができます。
デバイスの正常性の監視と管理
ニーズを満たすために、デバイスの正常性をより正確に把握できるようになりました。自動で行われる評価とは異なり、問題の深刻度も判定できます。
Teams デバイスの正常性に影響を及ぼす要因はいくつかあり、ステータスは「Healthy (正常)」、問題のある状態である「Critical (重要)」「Non-Urgent (非緊急)」、「Offline (オフライン)」などがあります。管理者は、会議用デバイスの正常性に対する周辺機器の影響を設定できます。この機能は現在提供中です。
ワークスペース管理
建物内の特定の会議室に設置されたすべての会議室用デバイスなど、特定の物理的な場所にあるすべてのデバイスのデータと分析結果のワークスペース ビューを提供します。この機能を使うと、IT 管理者は、接続されたデバイスを管理し、ワークスペースの正常性や利用状況、各標準への準拠状況をどこにいても監視できます。
ワークスペース管理の考え方は、単に Teams デバイスに関する情報やインサイトを提供するのではなく、Teams デバイスが存在するワークスペースに関するインサイトを提供することへと変わりつつあります。この機能は、2022 年 2 月末までに提供が開始される予定です。
スコープ付きの Teams デバイス管理ロール
スコープ付きの Teams 管理ロールを使用すると、複数の独立した部門で構成されている組織内の管理単位を使って、管理スコープを制限することができます。たとえば、ニューヨーク、アムステルダム、バンガロールなど、グローバルに事業を展開している組織の場合、各都市にそれぞれ IT 管理者が存在し、拠点ごとに Teams デバイスを管理しています。グローバル管理者は、都市ごとに管理単位を作成し、その都市のデバイスにのみアクセスを許可することができます。この機能は 2021 年 12 月に提供が開始される予定です。
デバイス分析 – ダッシュボード
1 つの画面から、複数のデバイス関連指標の概要をテナント レベルで把握できます。たとえば、詳細を掘り下げたトレンド分析データにフィルターを適用したり、インサイトをエクスポートして Teams チャネルまたはオフラインで自動で共有したりすることで、複数の拠点の在庫の流通、週単位の使用率、重要デバイスなどの指標について、豊富な情報を得ることができます。さらに、管理者は主要な指標にアラートを設定し、注意が必要なときに通知を受け取ることが可能です。
デバイス管理アラート
デバイスの正常性のステータスが変わると、IT 管理者に通知され、直ちに修正措置が取られます。デバイス アラートはリアルタイムでトリガーされ、管理者は即座に問題を解決できます。デバイスがオフラインになっても、Teams クライアントにアラートが表示されます。
デバイス管理アラートが強化され、優先度の高いデバイスに従ってアラートを柔軟に管理するための一連のルールが設定されています。
管理者は Webhook 形式でアラートを送信できます。これにより、任意のサードパーティのチケット発行システムでチケットを作成できます。デバイス管理アラートは 2022 年第 1 四半期に提供が開始される予定です。
Teams Rooms マネージド サービス – マイクロソフトの専門知識と運用技術を活用
IT 部門は、会議室やデバイスの導入および管理という大きなプレッシャーを抱えています。しかし、AV の専門知識を持つ社内担当者がいない場合や、担当者がいても拡張が必要になる場合があります。Teams Rooms マネージド サービスでは、マイクロソフトの AI を活用したオペレーションを、マイクロソフトのエキスパートや信頼できるパートナーが実行し、組織に更新プログラム、セキュリティ、インサイト、計画を提供します。このサービスに新しい機能を追加して、年内に提供を開始する予定です。
会議室の導入において大部分を占めるのは、何を購入し、どのようにロールアウトを調整するかを理解することです。このニーズに応えるために、マイクロソフトは新しい計画および在庫管理機能を導入します。これにより、お客様は、認定デバイスの推奨事項を含む会議室の設定基準を策定できます。計画を立てるためにテンプレートを使用し、これをエクスポートしてパートナーと共有したり、社内で共有したりすることができます。
新しいパートナー マルチテナント管理ポータルでは、パートナーがお客様の情報をまとめて確認できるため、効率が向上します。また、お客様はパートナーにアクセス権を委任し、会議室、場所、デバイス、またはそのすべての管理を承認する方法をカスタマイズできます。
適用済みの更新プログラム、通話の評価、会議室で実行されたアクションなどに基づいて作成された月次レポートを通じて、会議室で起こっていることに関する詳細なインサイトを提供する予定です。月次レポートは、管理者がポータル内でアクセスできるレポートに基づいて作成されます。
年内に Teams Rooms マネージド サービスに Surface Hub が追加され、Surface Hub デバイスの正常性に関するインサイトを提供します。また、ペンのバッテリー残量が少なくなったときのチケットの自動生成や、モバイル カート上の Surface Hub の位置情報の提供などの機能が追加されます。
マネージド サービスを使って ServiceNow にチケットをエクスポートし、コメント、チケットの状態、インシデントの詳細に関するチケット ワークフローを自動化できるようになりました。
フロントライン オンボーディング ウィザード
Microsoft 365 管理センターに、現場の最前線で働く従業員への導入の効率化に役立つ新しいオンボーディング ウィザードが追加されました。簡単 3 ステップで適切なチーム構造を作成し、適切なライセンスとポリシー パッケージを適用して、現場の最前線で働く従業員が迅速に使用を開始できるようにします。適切なチャネル、アプリ、設定の調整により、組織全体で従業員が効果的にやり取りできるようになります。フロントライン オンボーディング ウィザードは、現在 Microsoft 365 管理センターから利用できます。デモ動画 (英語) や詳細なドキュメントをご覧ください。
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